
芝を張るなら人口芝でなく、天然の芝がよいと思っている方もいるでしょう。そんな憧れの天然芝を、DIYすることができるってご存知でしたか?DIYなら業者に依頼するよりも、コストを下げることもできます。
しかし、きれいに芝張りをするには、いくつかのポイントがあります。せっかく芝張りしてもすぐに枯れてしまったり、デコボコした見栄えの悪い庭になったりしては意味がありません。デコボコしていると水たまりができてしまい、芝の成長を妨げてしまうことになります。ここから、DIYできれいに芝を張る方法についてご紹介します。
目次
天然芝をDIYで張るために必要な物は?
天然芝をDIYで張るには、まず必要な物を揃えなくてはなりません。芝張りに必要なものをご紹介します。
芝
天然芝を張るときは、まず芝の種類を選ばなければなりません。天然芝には、日本芝と西洋芝のそれぞれ異なった特徴を持つ、2種類の芝があります。日本芝であれば、高温多湿な環境に強く、丈夫で育てやすいようです。
一方で西洋芝は、寒い季節であっても枯れることなく、緑の芝生を楽しむことができます。また、西洋芝は日本芝に比べて葉が柔らかく、ふかふかの絨毯のような感触を味合うこともできるようです。ただ、西洋芝は品種によって繊細なため、育てるのが難しくなっています。
床砂
芝に適した水はけがよく、通気性のある土壌にするために使用します。砂には海砂、山砂、川砂があります。海砂は塩分が含まれているため、芝が枯れてしまいます。使用するときは、川砂や山砂を使用しましょう。
培養土
床砂の上に敷き、水はけを調節するために使用します。培養土にはたくさんの種類がありますが、一般的な野菜などを育てるものでもかまいません。培養土を敷く厚さは、およそ2センチがよいそうです。
スコップ(ショベル)
土を入れる際に使用します。さまざまな大きさや材質のものがあります。購入する場合は、ホームセンターや大型ショッピングセンターなどで購入することができます。選ぶときは、あまり重くない物が疲れにくくおすすめです。
熊手(レーキ)
芝張りには欠かせない下地作りに使用します。熊手は、芝を張る場所に生える雑草や石を取り除くのに便利な道具です。また、下地作りだけでなく、芝張り後の手入れにも使用するので、熊手は欠かせない道具のひとつになります。選ぶときは、実際に手に取ってみて、使いやすい物を選ぶとよいでしょう。
トンボ(ローラー)
入れた土を平らに均すときに使用します。芝を張る場所に対して大きすぎるトンボは、かえって使いづらいため場所にあった大きさを選ぶようにしましょう。
下地作りに手抜きはNG!
天然の芝をDIYでおこなうには、下地作りがとても重要です。下地作りを手抜きしてしまうと、張った芝が枯れてしまう、うまく育たない、芝の成長にムラが出てしまうことがあります。ここからは、失敗しない下地作りについてご紹介します。
雑草の処理
芝を張る場所に雑草が生えている場合は、雑草の処理をしなればなりません。そうでないと、雑草の生命力に芝が負けてしまうことがあるからです。とくに地下茎で増えるスギナやドクダミなどは、地上部分だけでなく地下茎も取り除くようにしましょう。除草する範囲が広いときは、除草剤を使用すると効率がよいでしょう。
しかし、除草剤を使用しても、雑草が枯れるまでには時間がかかります。除草剤によって効果が出る時間は違いますが、2週間から1ヶ月くらいはかかります。前もってスケジュールを立てましょう。
土壌の改善
芝生が成長するためには、適した土壌が必要です。適した土壌とは、水はけがよいことです。もし、芝を張る土壌が水はけの悪い粘土質の土壌なら、改善する必要があります。
土壌改良をせずに芝を張ってしまうと、芝が根をつけることができず枯れてしまうからです。せっかく芝を張っても枯れてしまっては意味がありません。土壌改良は次のような手順でおこないます。
1.土を掘る
スコップで、土を掘り起こします。掘り起こす深さは、10センチ程度です。芝を張る場所によって掘る深さが違います。場所に適した深さを掘り起こしましょう。掘り起こしの際、石があったり雑草が生えていたりするなら、一緒に取り除きましょう。
2.床砂を敷く
土壌の通気性や水はけをよくするためと、土地を平にするために床砂を使用します。床砂を入れる量は、深さ4~5センチ程度です。水はけに問題がない場所であれば、より少なくてもよいでしょう。
デコボコした土地を平にするために使用する場合は、へこんだ部分に床砂を入れます。理由は、水たまりができるのを防ぎ、水はけをよくするためです。デコボコの状態で芝を張ってしまうと、雨が降ってへこんだ部分に水たまりができてしまいます。水たまりがあると芝は、生育不良になってしまいます。
3.培養土を入れる
芝は、水はけのよい土壌を好みます。そのため床砂を敷き水はけをよくするのですが、床砂だけでは保水性がないため、芝が枯れてしまいます。培養土は、水枯れしないようにするために使用します。このとき、石や雑草が紛れていないか確認しましょう。
4.平に均す
トンボやローラーを使用して平にします。芝を張らない場所よりも芝を張る高さの分、2センチ程低くなるようにしましょう。
5.散水する
平になったら散水をします。散水することで、床砂を隙間なく締めることが目的です。さらに水を通すことができるか、部分的に水たまりができないかといったことを確認することができます 。
このように、土壌改良は少し手間がかかります。しかし、芝を張ったあと下地作りをやり直したいと思っても、もう手遅れです。そのため、下地作りはしっかりと丁寧におこないましょう。
芝生の4つの張り方
下地作りが終わったら次は、いよいよ芝を張っていきます。芝の張り方には、いくつかの種類があり、それぞれ芝生が完成するまでの時間が変わってくるのです。また、使用する芝の枚数も異なるため、費用も変わります。ここからは、4つの張り方と特徴についてご紹介します。天然芝のDIY費用を抑えるためにも、しっかりと確認していきましょう。
ベタ張り
芝を隙間なく全体に張っていくのが、ベタ張りになります。隙間なく敷き詰めることで費用は高くなりますが、芝生が完成するまでの時間はもっとも早くなるようです。また、隙間がないことで、除草などの手入れの手間も少なくなります。
ひとつ注意点として、芝を張るときは一枚一枚をレンガ積みのようにズラしていきましょう。芝同士をズラしておくことで、つなぎ目部分から目土が流れるのを防ぐことができます。これは、すべての張り方で同じです。
目地張り
芝と芝の隙間を3~4センチ程度あけて張る方法です。隙間がある分、ベタ張りよりも使用する芝の量が少なくて済むため、コストも安くなります。全面が芝となるまでに6ヶ月くらいかかります。
市松張り
芝を張る・張らないを繰り返し、市松模様のように張る方法です。ベタ張りと比べると芝の量は、およそ半分で済ませることができます。全面が芝になるまで成長するには、9ヶ月くらいはかかります。また、隙間が広いことから雑草が生えやすくなってしまうため、除草対策が必要になります。
すじ張り
横断歩道のように芝のある部分、ない部分をしま模様のように張る方法です。この方法は、グランドや公園などの大きな場所でよく使用されています。しかし、芝と芝の隙間が広いため全面が芝となるには、1年以上かかるでしょう。
このように芝の張り方には、いくつかの種類があります。予算や完成までの時間をもとに、張り方を選ぶとよいでしょう。
芝生を張ったあとには……
張った芝を安定させるために、次のような作業をおこないます。なかなか大変だった天然芝をDIYで張る作業もあと少しで完成です。最後まで手を抜くことなく、しっかりとおこないましょう。
転圧をする
芝を張り終えたら、根付きがよくなるよう転圧をおこないます。ローラーで抑えることで張りたてでデコボコしている芝も整い、見栄えをよくすることもできます。この転圧作業を怠ってしまうと、芝が根をつけにくくなるため、生育不良になってしまいます。
転圧するときは、専用のローラーや板を使用すると、しっかりと平らに均すことができます。あまり強く押してしまうと芝に負担がかかり、成長を阻害することになりかねないので、注意しましょう。
目土を入れる
目土とは、張ったばかりの芝の乾燥を防ぎ、たっぷりと吸水できるように土をかぶせることをいいます。また目土には、転圧後の調整をおこなう目的もあります。目土の方法は、芝にスコップなどで砂をまき、トンボでまいた砂を均等にします。まく砂の量の目安は、芝の茎や葉が砂に埋まってしまわない程度です。目土が多すぎると、芝に負担がかかってしまうので注意しましょう。
水をまく
たっぷりと水をあたえます。芝が吸水するだけでなく、目土を安定させるためにたっぷりとあたえましょう。
まとめ
このように、天然の芝は、DIYで張ることができます。作業の中で重要なのは、下地作りです。しかし、この下地作りが芝の成長を決めるといっても過言ではありません。手を抜くことなく、正しい手順でしっかりとおこないましょう。
もしDIYすることに自身がないなら、一度業者に相談してみるというのもひとつの方法です。天然芝の素敵なお庭づくりしてみてはいかがでしょうか。
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