古くなった蛍光灯を交換したい!LEDランプに替える際の注意点とは?

2021.9.15

古くなった蛍光灯を交換したい!LEDランプに替える際の注意点とは?

蛍光灯がチカチカと点滅を始めたとき、最初は蛍光管の寿命を疑うものでしょう。しかし、場合によっては蛍光管が原因などではない可能性もあります。たとえ蛍光管に寿命が来ていなくても、別の部分が不備を起こしていれば蛍光灯は点滅を始めるものです。

蛍光管が寿命を迎えたら、当然新品に交換するものでしょう。もしくは、 省エネ効果にも期待できる「LEDランプ」に変更しようという方も多いのではないでしょうか。ですが注意してください。場合によっては、それが原因で火災につながることがあるのです。

今回のコラムでは、蛍光灯を交換するサインについて解説していきましょう。また、今後の主流の電源になるであろうLEDライトについても説明しているので、今後の参考にしてくださると幸いです。

蛍光管が原因の場合

蛍光灯がチカチカと点滅する原因としてまず考えられるのが、蛍光管の寿命です。蛍光管の寿命は6,000時間から12,000時間程度で、つまり2~4年ほどで蛍光灯の交換時期になるということになります。また点灯と消灯を繰り返すたびに寿命は縮んでいくともいわれており、よく電気を点ける部屋の蛍光灯は早く寿命がきます。

切れかけの蛍光管を使い続けると、生活するうえで不便が出るのは避けられません。また劣化した蛍光管は普段より多量の電力を必要とするため、電気代も平時の約3倍に増えてしまいます。蛍光管が劣化したら新品に交換するのが一番でしょう。

劣化の合図を知っておこう

長く使用している蛍光管は、両端の部分が黒く変色していく傾向があります。「黒化現象」と呼ばれるこの現象が寿命の目安になる場合が多いので、新しい蛍光管に交換しておきましょう。

蛍光管の交換に特殊な道具は必要ありません。火傷に注意しながら、ゆっくり取り外すようにしましょう。棒状になっている「直管型」の蛍光灯の場合、「蛍光管を90°回転させる」、「片方の端に力を入れて押す」、「両サイドのカバーを真ん中にもっていく」、これら3通りの方法のいずれかで外せるはずです。

グローランプが原因の場合

蛍光灯にはいくつか種類があるのですが、このうち一般家庭で普及している「グロー式」と呼ばれるものに使われているのが「グローランプ(点灯管)」です。このグローランプには蛍光管を光らせる役割があり、ここに故障や不具合があると蛍光灯が光らなくなってしまいます。

グローランプにも寿命があり、蛍光管の約2倍だといわれています。約2倍というと、2本目の蛍光管の寿命がきたときにちょうどグローランプも寿命を迎えるということです。そのため、蛍光管を3本目に取り換えるタイミングでグローランプも交換するのがよいでしょう。

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グローランプが原因の場合

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「蛍光管の交換をしたことはあるけれどグローランプは交換したことがない」という方も多いのではないでしょうか。蛍光灯の交換の際、蛍光管に不具合がなかった場合は、グローランプを交換してみましょう。もしかしたら、あっさり蛍光灯の点滅が直るかもしれません。

安定器が原因の場合

「安定器」とは、その名の通り蛍光灯の点灯を安定させる装置です。蛍光灯は「アーク放電」という放電を利用して光を発生させているのですが、その放電が続くと電流が過剰に流れてしまい、ランプが故障したり点灯回路の安全性が失われたりするおそれがあります。そこで、安定器をランプにつないで電流を制御することで、蛍光灯の安定性を保っているのです。

蛍光灯の交換の際に蛍光管とグローランプに異常がなかった場合は、安定器に寿命がきているかもしれません。安定器の寿命は蛍光管やグローランプと比べて長く、約10年はもつといわれています。ですが、寿命を迎えてもなお使い続けると、ショートや発煙を起こす危険性があります。寿命が近づいてきたら、早め早めに交換するようにしましょう。

安定器の交換には資格が必要

もしも安定器が寿命を迎えた場合は、それを新品に交換しなければなりません。しかし、安定器を交換するには、「電気工事士」という資格を所有している必要があることを留意しておきましょう。無資格で工事をするのは法律違反に当たるので、決しておこなわないようにしてください。

蛍光管を交換する程度でしたら資格は必要ありませんが、もし安定器を交換しなければならない場合は、電気工事の業者に相談するようにしましょう。
なお、電気工事士の資格については「電気の資格には何がある?取得するならどの資格が狙い目? 」でも解説しています。

蛍光管をLEDランプに交換しよう

ここまで蛍光灯の交換について解説してきましたが、この機会に蛍光管を「LEDランプ」に交換するのもよいでしょう。この項目では、次世代の電源であるLEDランプについて解説していきます。

蛍光灯が使えなくなる日が近い?

蛍光灯は「放電型ランプ」と呼ばれる種類に属し、ランプの中で放電することで光を出すものを指します。そのため、点灯には安定器や点灯管などの器具が必要です。一方のLEDランプは、電子のもつエネルギーを直接光エネルギーに変換することで発光しています。放電現象などが起こらないため、安定器や点灯管も必要ありません。

政府はLED照明の完全普及を目指しており、2030年までには100%設置が完了するのを目標としています。それを受けて、大手メーカーも続々と蛍光灯器具の生産終了を発表しているのです。大手メーカーのひとつ・パナソニックでは、2019年3月末に蛍光灯器具の生産終了を告知しています。

また、蛍光灯の生産本数も年々減少してきています。事実として、2013年から2017年までのわずか5年間で、生産本数は約3割も減少しているというデータも出ているのです。蛍光灯が街から消える日も、そう遠くはないと考えるのが自然でしょう。

交換する前に確認すること

現在では既存の蛍光灯器具と互換性をもつLEDランプも販売されるようになりました。こちらを利用することで、蛍光灯の工事をおこなわずとも電源をLEDに切り替えることが可能となっています。しかし、蛍光灯とLEDランプの組み合わせによっては、火事の原因となってしまうことがあるのです。

蛍光灯の種類には「グロー式」と「ラピッド式」と「インバーター式」の3つがあります。LEDランプはこれらすべての種類に対応していることはまずないので、使用するLEDランプがご家庭の蛍光灯に対応しているかどうかを、事前に調べておく必要があるでしょう。

ご家庭の蛍光灯がどの種類に該当しているかは、蛍光管の品番で確認することができます。グロー式の場合は品番が「FL」、ラピッド式は「FLR」、インバーター式は「FHF」から始まります。一度、現在使用している蛍光管を確認してみましょう。

悩んだら電気工事を依頼しよう

電気工事が不要なタイプのLEDランプは、簡単に設置できるのが利点といえるでしょう。しかしながらこのタイプは電気工事が必要なものに比べ省エネではないうえ、劣化している蛍光灯に取り付けをすると、発熱発火による火災のリスクを伴っています。

一方で、安定器を取り外す「バイパス工事」という電気工事が必要なタイプのLEDランプは、省エネ効果に期待でき、火災のリスクを気にする必要もありません。電気工事をおこなうために初期費用こそかかってしまいますが、安全面ではこちらのタイプに軍配が上がるでしょう。

そのため長年使用した蛍光灯に対しては、バイパス工事を 施したり本体ごと器具一体型のものに交換したりしておくのをおすすめします。もちろんこれらの作業にも電気工事士の資格が必要なので、必ず電気工事の業者に工事を依頼するようにしてください。

まとめ

蛍光灯は、チカチカと点滅しているときがもっとも電気代を消費するといわれています。また、その状態を放っておくと、異常がある部分だけでなく器具全体の劣化につながりかねません。人体に与える悪影響もあるため、放っておいてよいことはないでしょう。

もし蛍光灯本体が劣化を起こしているのなら、LED照明器具に交換するのがよいでしょう。ただし、無資格での電気工事は違法行為となってしまいます。電気工事士の資格を所持している業者に依頼して、安全に蛍光灯の交換をおこなうようにしましょう。

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依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「照明工事」をご覧ください。

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