バッテリー上がりの症状|エンジンのかからない原因から交換方法まで

2021.4.30

バッテリー上がりの症状|エンジンのかからない原因から交換方法まで

「車のエンジンがかからなくなってしまった……」その原因はバッテリー上がりにあるかもしれません。

バッテリー上がりの症状の典型的パターンは電気系統が使えなくなることです。バッテリー上がりを起こしてしまうと、バッテリーから電気を供給されている電気系統は当然ながら動かなくなってしまいます。

車のエンジンがかからないのは、バッテリー上がり以外にも原因があることがあります。
この記事では、バッテリー上がりの症状の原因と正しい対処方法をご紹介します。バッテリー上がりを起こしてしまったときに、正しく対処できるようにしましょう。

典型的なバッテリー上がりの症状は車の電気系統が使えないこと

まずこの章では、バッテリー上がりの症状がどんなものなのか、その状態と原因についてご紹介していきます。バッテリー上がりの対処方法をすぐに知りたいという方は次の章をご覧ください。

バッテリー上がりの主な症状には、以下のようなことがあります。

  • ライト類がつかない、ついても弱い
  • セルモーターが弱々しく回る
  • エンジンがかからない

そもそもバッテリーの役割とは

バッテリーは、オルタネーターという発電機で発生させた電気をためておく場所で、車のあらゆるところに電気を供給する役割があります。エンジンを始動させるためのセルモーターもバッテリーから電気を供給されて動いているのです。

バッテリー上がりの症状|エンジンのかからない原因から交換方法まで

つまりバッテリー上がりとは充電がなくなってしまうこと

バッテリー上がりとは、「バッテリーの充電がなくなってしまうこと」です。バッテリーは車を走らせることで自然に充電されていきます。しかし、うまく充電がおこなわれなかったり、充電するスピード以上の電力消費をしたりすると、バッテリー上がりをおこしてしまうのです。

バッテリー上がりの原因としては、以下のことが考えられます。

  • 電気系統の使用過多
  • 長期間車に乗らず充電不足
  • 自然放電による電力消費
  • バッテリーの寿命による機能低下

バッテリー上がりとよく似た症状に注意

エンジンがかからない原因は、バッテリー上がりのほかにも考えられます。エンジンがかからないときに、すぐにバッテリー上がりのせいだと決めつけずに、まずは以下のことを確認してみましょう。

ガス欠
ガソリン切れの状態では当然ながらエンジンはかかりません。ガソリンメーターを確認してみてください。

ギアの入れ間違い
ギアはドライブにはいっていますか?ギアの入れ間違いのうっかりミスは意外とよくあることです。

セルモーターの故障
セルモーターが弱々しく回っているときは、その原因がバッテリー上がりのときと、セルモーター自体の故障のときがあります。見分ける方法は、電気系統に着目することです。バッテリー上がりの際は電気系統にも不具合が起きているはずです。

セルモーターが故障しているかどうかまでは、自分では判断が難しいと思いますので、ディーラーや自動車整備に対応している業者に相談することをおすすめします。

バッテリー上がりにはジャンプスタートで対応しよう

バッテリー上がりの症状が急に出てしまった際、道具さえあればバッテリー上がりを自分で解決できる方法があります。

ジャンプスタートは、専用の救援車道具などを使用して外部から電気をわけてもらうことでエンジンを始動させる方法です。この章では、ジャンプスタートでバッテリー上がりを解決する方法を詳しくお伝えしていきます。

ブースターケーブルと救援車を使ってジャンプスタート

ここでは、バッテリー上がりを起こしてしまった車(以下、故障車とする)と救援車(正常に動く車)をブースターケーブルでつなぐことでジャンプスタートさせる手順をご説明します。

ブースターケーブルとは赤と黒の2本のケーブルで、各ケーブルの端がクリップになっていて、バッテリー同士を簡単につなぐことができるケーブルです。

バッテリー上がりの症状|エンジンのかからない原因から交換方法まで

【ブースターケーブルと救援車を使ってジャンプスタートさせる手順】

  1. 救援車と故障車をつなぎやすいように近くに停車させ、救援車のエンジンを切ります。
  2. 両方の車のボンネットを開けます。
  3. 赤のブースターケーブルを故障車のバッテリーのプラス側につないでから、救援車のプラス側につなぎます。
  4. 黒のブースターケーブルを救援車のマイナス側につないでから、故障車のエンジンの金属部分(火花が飛び散るのを防ぐためにバッテリーから離れた場所に)に接続します。
  5. 救援車のエンジンをかけます。
  6. 故障車のエンジンがかかったら、ブースターケーブルをつないだときと反対の順序で外していきます。
  7. エンジンが始動できたら、車を約1時間以上走行させ充電をします。

基本的にハイブリッド車は救援車になれないので注意

救援車から電気をわけてもらう際には、注意しなければならないことがあります。それは、ハイブリッド車はジャンプスタートのときの救援車として使用できないということです。

ジャンプスタートのときに救援車として使用可能なのは、同じ電圧のガソリン車です。ガソリン車は主に12Vのバッテリーが1台のみが搭載されていますが、ハイブリッド車は補機用バッテリー(電気系統やエンジンの始動に使われるバッテリー)と電圧の高い駆動用バッテリーの2種類のバッテリーが搭載されています。

ジャンプスタートのときに、救援車としてハイブリッド車のバッテリーをつないでしまうと、エンジンをかけた瞬間に大電流が流れてしまい、車が故障するおそれがあるのです。ハイブリッド車がバッテリーの供給を受けることはできますが、救援車として使用することは基本的には厳禁なので、覚えておきましょう。

ジャンプスターターを使ってジャンプスタート

次に、ジャンプスターターを使ったジャンプスタートの手順をご説明していきます。ジャンプスターターとは、携帯用の予備バッテリーで、先ほどの方法でいう救援車としての役割を果たします。

【ジャンプスターターを使ってジャンプスタートさせる手順】

  1. 故障車のボンネットを開けます。
  2. ジャンプスターター付属の赤色のケーブルを故障車のバッテリーのプラス側につなぎます。
  3. 黒色のケーブルを故障車のバッテリーのマイナス側につなぎます。
  4. ジャンプスターターの電源などがあれば、ボタンを押して始動させます。
  5. エンジン始動可能、などといった表示が出たら、車のエンジンをかけます。
  6. エンジンがかかったら、ケーブルをつないだときと逆の順序で外していきます。
  7. エンジンが始動できたら、車を約1時間以上走行させ、充電をします。

必要なものがないときはJAFや自動車保険のロードサービス・カーバッテリー業者に頼ろう

ここまででご紹介した方法で、バッテリー上がりを起こしてしまった車のエンジンを始動させることができます。しかし、これらの方法は道具がないとできません。

「いざというときに道具がない」、「道具を買うまでもないと思ってしまう」、「自分でおこなうのは作業に不安がある」、といった方はプロに依頼してしまいましょう。バッテリー上がりに対応してくれるのは、JAFや自動車保険に付帯されているロードサービス、カーバッテリー業者などがあります。

バッテリー上がりが頻繫に起こるならバッテリーを交換しよう

バッテリー上がりの症状が頻繁に見られたり、原因不明のバッテリー上がりを起こしたりするようになったら、バッテリーの寿命かもしれません。劣化したバッテリーはバッテリー上がりを起こしやすいです。頻繁にバッテリー上がりの症状がみられるときは、バッテリーの交換をおこなったほうがよいかもしれません。

エンジンのかかりが悪いときはバッテリー交換を検討しよう

バッテリーの寿命は約2~5年といわれています。車の使い方によっても異なりますが、2年以上使用していて、バッテリー上がりを起こりやすくなっていている場合は交換を検討してもよいのではないでしょうか。

バッテリーを2年以上使用している場合、エンジンはかかるけれどセルモーターの回す音が弱々しいとき、エンジンのかかりが悪いとき、ライトが暗いときなどのバッテリーの機能の低下がみられたら、バッテリーを交換すると安心です。

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新しいバッテリーを選ぶときは型番に注意

自分でバッテリーを交換する際に注意しなければいけないのが、新しいバッテリーの種類です。バッテリーの「性能」「サイズ」「端子の位置」の3つのことに着目して選びましょう。

国産のJIS(日本工業規格)形式に基づいている製品ですと、以下のような数字やアルファベットを目安に自分の車にあったものを選ぶことができます。

性能
バッテリーの容量や機能を表しています。型番号のいちばん左にある2ケタの番号の数字が大きければ大きいほど、性能がよくなります。

サイズ
性能をあらわす2ケタの数字に続くアルファベットは、バッテリーの幅と高さを表しています。その隣の2ケタの数字はバッテリーの長さ(横)を表しています。

端子の位置
型番号の1番右側には、「R」か「L」の表記があります。これは「右・左」のアルファベットの頭文字を表しており、バッテリーのプラス端子がある側面から見て、プラス端子が右側にあるものは「R」、プラス端子が左側にあるものは「L」と記載されています。

以上の見方で、交換したい車の規格に合ったバッテリーを選びましょう。よくわからないという方はこれまで使っていたものと同仕様のものでしたら、間違いはないでしょう。

バッテリーの交換手順

バッテリー交換をおこなうにあたって、まずは以下の道具を準備しましょう。

  • 新しいバッテリー
  • レンチ、ソケットレンチ
  • 軍手など(作業の際に手が汚れないようにするためと、ケガの防止にもなります。)

【バッテリーの交換手順】

  1. バッテリーを固定しているステーを外す。六角ナットで固定されていることが多いので、レンチを使って外していきましょう。
  2. バッテリーをつないでいるケーブルを外していきます。このとき、マイナス端子側から先に外して、次にプラス端子側を外します。レンチでナットをゆるめて外していきましょう。
  3. バッテリーを外します。垂直に外すようにしましょう。
  4. 新しいバッテリーをのせます。端子の向きに注意してセットしてください。
  5. 新しいバッテリーを接続していきます。接続は、外すときと反対の順番でプラス端子側を先におこないます。
  6. ステーを取りつけて再びバッテリーを固定しましょう。

定期的なメンテナンスでバッテリーを長持ちさせよう

バッテリーを少しでも長持ちさせるために、バッテリーの定期点検をおすすめします。定期点検には以下の方法があります。

バッテリー上がりの症状|エンジンのかからない原因から交換方法まで

バッテリー液の補充
バッテリー液が減っているときは、補充用蒸留水を補充します。バッテリー液は上限と下限のラインの中間まである状態がベストです。

比重のチェック
比重計という道具を使って、バッテリー液の比重を確認します。目盛りが常温(約20℃)で1.26~1.28の間にある状態が正常です。それ以下の場合は、充電不足なのでバッテリーの充電をしましょう。

電圧の測定
電圧計でバッテリーの電圧を測定し、エンジンが止まっている状態で12V以下の場合は寿命に近づいてきているといえます。購入後3年以上経っていたら交換を検討しましょう。

まとめ

バッテリー上がりの症状は、電気系統が使えなくなることや、エンジンがかからなくなることがあります。

バッテリーには寿命がありますので、頻繁にバッテリー上がりの症状が見られるようでしたらバッテリー交換を検討してもよいかもしれません。バッテリーの定期的なメンテナンスでバッテリーを長持ちさせる方法もあります。

バッテリー上がりを解決するには、ジャンプスタートという方法があります。救援車やジャンプスターターから電気をもらってエンジンをかけることができるというものです。これらの方法は道具がいりますので、自分でおこなうことが難しい場合は業者を呼びましょう。

JAFや自動車の任意保険に付帯されているロードサービスを呼ぶか、これらに加入していない方はバッテリー上がりに対応できる業者に依頼するという手もあります。

弊社では、バッテリー上がりに対応できる業者をご紹介しています。急なバッテリー上がりでお困りの際には、ご連絡ください。

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