ステップワゴンのバッテリー上がり解消法とは？3つの方法をご紹介

ファミリーカーとしても人気のあるステップワゴンですが、遠出のときだけ使用して、普段は別の車を使っているということはないでしょうか。普段から使用頻度が低い車はどうしてもバッテリーが上がりやすくなってしまいます。

そこで本記事では、ステップワゴンがバッテリー上がりを起こした際の3つの対処法と、バッテリー上がりしてしまう原因と日ごろからできる対策について解説します。

自分でバッテリー上がりを解消するときはもちろん、今後バッテリー上がりが起こらないようにするためにもお役立てください。

対処法1：ジャンピングスタートとジャンプスターター

1つめの対処法は、ジャンピングスタートです。ジャンピングスタートとは、バッテリー上がりを起こした故障車に外部から電気を送って、エンジンがかかる状態にすることをいいます。詳しい方法や必要な道具は以下を参考にしてください。

ジャンピングスタートに必要な道具

ジャンピングスタートには、ブースターケーブルという道具が必要です。両端にクリップのついたケーブルで、赤と黒の2本のケーブルを使用します。

もうひとつ必要なものが、故障車に電気を送る救援車です。救援車には、正常に動くガソリン車を利用してください。バッテリーの構造が異なるハイブリッド車は、電気の供給をおこなうことでハイブリッド車のバッテリーが故障してしまうおそれがあります。

また、直接バッテリー自体を動かすわけではありませんが、バッテリー周辺に手を入れることになるので、感電対策としてゴム手袋があるとよいでしょう。

【重要】ジャンピングスタートの手順

必要なものがわかったところで、ジャンピングスタートの手順をご紹介します。

まず、2台の車のボンネットを開けて、赤のケーブルをつなぎます。順番は、先に故障車のプラス端子、次に救援車のプラス端子です。それから黒のケーブルをつなぎます。黒のケーブルは順番が逆になり、先に救援車のマイナス端子、次に故障車のエンジンの金属部分です。

ここまでつなぎ終えたら、救援車のエンジンをかけます。電気の供給をおこなっている間数分待ち、それから故障車のエンジンをかけましょう。故障車のエンジンがかかったら、バッテリーにつないでいたケーブルを、つけたときと逆の順番で外します。

このままではバッテリーの電力はまだ不十分です。一度エンジンがかかったら、30分以上走行して、バッテリーを充電しましょう。

救援車のいらないジャンプスターター

ジャンピングスタートをおこなう場合、上記の方法では救援車となる別の車が必要です。しかし、常に近くに別の車がいるとは限りません。そして、周りに別の車がいないときでも使えるのが、ジャンプスターターです。

ジャンプスターターは、携帯用の充電器で、ブースターケーブルと同じような赤と黒のケーブルがついています。使い方もブースターケーブルとほとんど変わりません。赤のケーブルをバッテリーのプラス端子、黒のケーブルを金属部分につないだら、ジャンプスターターの電源を入れて待つだけです。

数分後、故障車のエンジンをかけて、無事エンジンがかかったら、ジャンプスターターの電源を切って、黒のケーブルから順にケーブルを外します。

ジャンプスターターを使用した場合も、そのままでは電力が不十分なので、30分以上走行して、バッテリーの充電をおこないましょう。

対処法2：バッテリー交換

2つめの対処法はバッテリーの交換です。ステップワゴンのバッテリー上がりが何度も起こるようなら、バッテリー自体に問題がある可能性があります。新しいバッテリーに交換して、バッテリー上がりを解消しましょう。

バッテリー交換に必要な道具

バッテリーの交換に必要な道具は以下の6点です。

・感電防止のゴム手袋
・汚れてもよい服装
・端子を外すためのスパナ
・万が一火花が散った場合などに目を守る保護メガネ
・掃除用のワイヤーブラシ
・新しいバッテリー

バッテリーには形式があり、きちんと適応するものでなければならないので、詳しく解説します。

バッテリーは、上部に形式の記載があり、内容は、性能・サイズ・端子の位置の3つです。性能は数字で記載されていて、数値が高いほど性能が高いものになります。サイズは面積の小さい面の大きさと、面積の広い面の長さが記載されています。

大きさはアルファベットでA～Hまであり、Aがもっとも小さい大きさです。長さは、バッテリーそのものの寸法が数字で記載されています。端子の位置は、LもしくはRが記載されているのですが、プラス端子がどちらについているかを示すものです。

バッテリー交換の手順

汚れてもよい服を着て、ゴム手袋と保護メガネを着用したら、車のボディーに触れるなどして、体に溜まっている静電気を抜いてから作業を始めます。まずはスパナで端子を外していきましょう。順番はマイナスのケーブル端子、プラスのケーブル端子の順です。

端子を外したら、バッテリーを台座に固定している金具を外し、バッテリーを取り出します。このとき、台座や端子が汚れていたら、ワイヤーブラシで掃除しましょう。そして、台座に新しいバッテリーを載せて金具で固定し、外したときと逆の順番で端子をつなぎます。

古いバッテリーの処分方法には注意

交換を終えた古いバッテリーは、新しいバッテリーを購入した販売店に持っていきましょう。その際、古いバッテリーでもわずかに電気が残っていることがありますし、バッテリー液と呼ばれる希硫酸が入っています。バッテリー液は可燃性のものではありませんが、皮膚に触れると薬傷を起こしてしまうので、扱いには十分注意しましょう。

対処法3：ロードサービスや業者に依頼

3つめの対処法は、ロードサービスや業者に依頼することです。下記を参考に、自分が使いやすいと思うサービスを利用しましょう。

JAFやロードサービスに来てもらう

JAFや自動車保険のロードサービスは、事前に年会費や保険料という形で料金を支払っている状態なので、別途料金がかかることはほとんどありません。プロが適切な対処をおこなうので、作業に関しては安心ですが、サービスの利用には注意点があります。

まず、JAFのサービスを無料で受けられるのは会員だけです。非会員の場合は有料のサービスになります。そして、自動車保険のロードサービスは、サービスの利用回数に制限がある場合があります。自分のロードサービス利用状況を覚えておくとよいでしょう。

ジャンピングスタートのプロに来てもらう

ジャンピングスタートのプロとは、カーバッテリー業者のことです。カーバッテリーに特化したサービスをおこなっていて、バッテリー上がり解消の作業を得意としています。バッテリーについての詳しい知識を持っているので、安全に適切な処置をおこないます。

バッテリー上がり解消を依頼したときの費用相場

ジャンピングスタートを業者に依頼したときの費用相場は、8,000～12,000円程度です。対応が必要なのでが、有料道路だった場合や夜間には、追加で料金が必要になることがあります。

また、バッテリー交換を依頼した場合の費用相場は、作業費のみで550～2,000円程度です。これに、バッテリー本体の料金がプラスでかかります。バッテリーの金額は、大きさや性能によって異なるので、一概にいくらとはいえません。

さらに、550円前後で作業をおこなう業者のなかには、会員になっていることが条件であったり、出張費が別途必要だったりすることもあるので、詳しい金額については、依頼前に業者に直接相談したほうがよいでしょう。

バッテリー上がりが起きる原因と対策

バッテリー上がりの対処法を知っていれば、いざというときに焦ることなく対応できます。それ自体はとてもよいことですが、バッテリー上がりが起こらないことが最善です。ステップワゴンのバッテリー上がりがなるべく起こらないように、3つの原因と対策を覚えておきましょう。

原因・対策1：電力の消費

バッテリー上がりは、バッテリーに蓄えられた電気がなくなってしまうことで起こります。つまり、電力の使い過ぎです。バッテリーの電気は、エンジン始動のほかに、エアコンやオーディオ、ライト類などさまざまなものに使われています。

とくに、エアコンは電力消費の激しい設備です。夏や冬は、エアコンを使用することが多いので、注意が必要な季節です。走行中は、オルタネーターという発電装置が作動して、絶えずバッテリーを充電しているので問題ありませんが、渋滞中や駐車中は危険です。

オルタネーターは、モーターの回転数に応じて発電量が変化するので、回転数の低下するアイドリングの状態では、発電量が減少します。その発電量が少ないときに、エアコンやオーディオなどで大量の電力消費をしていると、消費電力が発電量を上回り、バッテリー上がりが起こるのです。

走行中以外の電気機器の使用は控えるか、使用時間を抑えるなどして、電力の使い過ぎに注意しましょう。

原因・対策2：バッテリーの劣化や寿命

電気機器をたくさん使っているわけでもないのに、バッテリーが上がってしまうという場合は、バッテリーの劣化や寿命が原因かもしれません。

バッテリーの寿命は、一般的に2～3年といわれています。車を使用する頻度や乗り方で誤差はありますが、何十年も同じものを使うことはおすすめしません。

バッテリーは普段から目に見える場所にあるものではありません。しかし、劣化して寿命が近づくと、エンジン始動がしにくかったりヘッドライトが暗くなったりといった前兆があらわれることもあります。小さな変化を見逃さないようにしましょう。

また、寿命が近づいているという前兆がみられなくても、安心して車に乗り続けられるように、3年に1度のバッテリー交換をおすすめします。

原因・対策3：車に乗っていない

先述したように、バッテリーの電気は、オルタネーターという発電設備によって、エンジンを始動しているときに充電されています。しかし、バッテリーの電気はエンジンが始動していなくても、車に内蔵されている時計やカーナビのデータを記憶しておくことなどに使用されています。

この状態が長期間続くと、バッテリーの電気は減る一方になってしまうため、いずれ空になってバッテリー上がりを起こしてしまうのです。

車に乗らないことによるバッテリー上がりは、こまめに車に乗ってバッテリーの充電をおこなうことで、防ぐことができます。遠くにいく必要はないので、週に1度は30分以上運転するようにしましょう。

まとめ

ステップワゴンのバッテリー上がりは、さまざまなことが要因となって起こります。ご紹介した3つの原因に注意して対策をおこないましょう。

ただし、しっかりと対策をおこなっていても、予期せずバッテリー上がりが起こることがあります。そのときは、ジャンピングスタートをおこなって解消しましょう。手順を守れば、自分でもバッテリー上がりを解消することができます。

しかし、必要な道具を持っていなかったり、救援車がいなかったりしてジャンピングスタートができないときは、無理せずプロを頼りましょう。

カーバッテリー業者にバッテリー上がり解消を依頼すれば、迅速な対応はもちろん、サービスの利用状況などを調べる手間もないのでおすすめです。弊社のサービスを利用していただければ、業者をいちから探す必要もないので、ぜひご利用ください。