
家の木材をボロボロにしてしまう厄介な害虫、シロアリは今や日本中のあらゆる家屋に発生する可能性があります。もしも彼らによる被害に気づけないままでいると、取り返しのつかない事態にまで陥ることも考えられるでしょう。
仮に、シロアリによる食害を「少しくらい家をかじられも大丈夫だろう」と放置をしていると、ボロボロになった家を大幅にリフォームする必要が出てきます。それどころか、最悪の場合地震によって家が倒壊し、自分がそれに押し潰されることさえ考えられるのです。
今回は、シロアリにより家が倒壊する危険性について紹介します。これ以外にも、アメリカでのシロアリ事情やシロアリ対策などにも触れているので、シロアリへの造詣を深めるきっかけになれば幸いです。

目次
シロアリによって家が倒壊することはあるのか?
シロアリは家の柱などの木材を食害することにより、家の耐久力を下げてしまう危険性があります。家を倒壊させるまで家を侵食するのは少し時間がかかります、そのため発生してすぐに倒壊という事体にはならないものの、早めの対処をしないと手遅れになるのです。
普段は地中で暮らしているシロアリは、家の床下から屋内に侵入してきます。たとえ床下をコンクリートで囲んだベタ基礎であっても、彼らは配管の隙間から侵入していくでしょう。そして、家を支える柱などの重要な部分を傷つけていき、家が倒壊する原因を作っていくのです。
シロアリ被害を受けた家は倒壊のリスクが高まる?
シロアリが家を倒壊させるといっても、彼らの食害によってある日急に家が崩れるというわけではありません。問題となるのは、シロアリが柱や土台の継ぎ目を食べてしまうことで、家がもっていた耐震性が大きく低下してしまうことなのです。
地震大国である日本では、多くの家で高い耐震性が保証されています。しかし、もしシロアリ被害によって柱などにダメージを受けた場合は話が別です。もしも大きな地震が起こったとき、本来であればある程度耐えられるはずの住宅が揺れには耐えられないことがあるのです。
1995年に発生した「阪神淡路大震災」でも、シロアリによる被害が報告されています。この地震によって全壊した家屋の多くは、シロアリ被害を受けていた傾向があるという考察が出ているのです。いつ起こるかわからない地震に備えるためにも、シロアリ対策は必須なことがわかるでしょう。
アメリカのシロアリ対策はどうなっているの?
シロアリの被害に苦しめられているのは、日本に限った話ではありません。アメリカをはじめとする海外でも家の木材を食害するシロアリは存在しており、日々対応に追われているのです。この項目では、アメリカがシロアリ対策をどう意識しているかについて解説していきましょう。
アメリカでのシロアリ対策
アメリカでも中国からハワイ経由で侵入したイエシロアリなどが猛威を振るっていますが、もともといる種の中でも厄介な存在が「アメリカカンザイシロアリ」となります。こちらのシロアリは、乾いた木材に含まれるわずかな水分だけでも生存可能という特徴があります。そのため、床下ではなく家屋の2階から家に侵入し、木材を食害していくことが可能なのです。
そのため、アメリカでもシロアリ対策はしっかりおこなわれています。たとえばシロアリの被害が甚大なカリフォルニアでは、家屋の売買の際にシロアリ検査をおこないます。それによってシロアリ被害を受けていると判明した場合は、事前にシロアリ駆除や改修工事をしておかないと住宅の販売ができないという決まりがあるのです。もちろん、費用は元の持ち主の負担となっています。
ちなみに、アメリカではシロアリ駆除に毒ガスを使用する傾向があります。建物全体をテントで覆った後、内部に毒ガスを充満させることでシロアリを駆除するのです。この手法は、日本でも文化財でのシロアリ駆除などに用いられています。しかし家同士が密集している住宅事情の関係上、日本の民家でおこなうのは困難でしょう。
シロアリ被害の危険性が高くなるのは築何年から?
シロアリが出るのは築年数の長い木造住宅だけだと安心してはいけません。新築の住宅にもシロアリの危険性はあります。新築でシロアリ対策もしたから大丈夫だろう、と考えている方もいるかもしれませんが、シロアリはそういった油断を狙って家に侵入してくるのです。
薬剤の効果には期限がある!
一般的に、シロアリ予防の薬剤の効果は約5年だとされています。シロアリ駆除に約5年の保証が付いているのは、この効果の期限が原因なのです。一度薬剤を散布すれば半永久的に安心だと思われがちですが、シロアリ対策には定期的な薬剤の散布が必要となっていることを留意しておきましょう。
近年では、防腐防蟻剤を加圧式で木材に浸透させることにより薬剤の効果が長持ちするという特殊な工法も出てきています。しかし、大半の住宅は従来の通り防腐防蟻剤を木材の表面に塗布する工法でシロアリを予防しています。シロアリを予防するには5年ごとに薬剤を塗布してもらうのがよいでしょう。
薬剤を散布したくないならベイト工法
家族の中に小さなお子さんがいるので薬剤を使用するのは気が引ける、そういったご家庭もいらっしゃるでしょう。そういった場合には、「ベイト工法」を採用するのをおすすめします。こちらは「ベイト剤」を含んだ木片を専用の容器に入れ、地面に埋設する方法となっています。
ベイト剤を摂取したシロアリは脱皮ができなくなり、やがて死に至ります。この薬剤を含ませた木片を餌として設置することで、地中にいるシロアリを確実に駆除できるという仕組みです。薬剤散布より即効性が低く、継続した管理が必要な点から費用も高めとなっていますが、健康への影響が少ない方法といえるでしょう。
シロアリ被害を受けている可能性が高いケース
シロアリで家を倒壊させないためにも、薬剤散布などによるシロアリの予防は必須になります。しかし、以下のような現象が起きているのなら、屋内で繁殖したシロアリが木材を苦しめているおそれがあります。もしそういった場合は、早急にシロアリ駆除の業者を呼ぶようにしましょう。
床に違和感を覚える
シロアリは木材を内側から食害していくため、外側からだと被害を受けているかどうかが分かりにくいです。そのため、「気づいたときには木材が致命的な損害を受けていた」というケースも十分に考えられるのです。
床を踏んだときに「ギシギシ」と音を立てたり浮かんだような不自然な感覚がしたら、その場所はすでにシロアリに食害されている可能性があります。また、壁を叩いてみたらいつもと違う軽い音が鳴った場合も、シロアリ被害を疑った方がよいかもしれません。
羽アリが出てくる
春から夏にかけて、「羽アリ」と呼ばれる羽をもったシロアリが一斉に巣から飛び立ちます。これはシロアリが新たな巣を作るための行動であり、もしも突然屋内に羽アリが大量発生した場合、家のどこかにシロアリの大きな巣ができてしまっている証拠なのです。
また、外部から羽アリが侵入しているケースも考えられます。シロアリの羽アリの羽は非常に取れやすいのが特徴です。部屋の中で小さな羽が落ちているのを発見したのであれば、すでにシロアリが家に潜伏している可能性があるでしょう。
粒状のフンを見かけた
もしも家具の付近に砂粒状のフンが積もっていたときは、アメリカカンザイシロアリによる被害を疑いましょう。先ほども触れたように、このシロアリは木材に含まれているわずかな水分でも生存が可能であり、輸入されてきた海外産の家具の内部に潜んでいることがあるのです。
アメリカカンザイシロアリは、日本で被害を出しているヤマトシロアリやイエシロアリとは異なり、あらかじめ空けておいた穴に特徴的なフンを廃棄する習性があります。積もったフンを発見した頃には別の場所に分布を広げているおそれもあるので、業者に調査をお願いするべきでしょう。
ただし、このアメリカカンザイシロアリは業者でも完全駆除できないというケースが非常に多いため、注意が必要です。それでもふんなどの明確なサインが出ている以上、何もしないというのも心配です。完全駆除ができないとはいっても、知識のあるプロの業者に相談するだけでも安心できるでしょう。まずはプロと相談して、対策を考えていくことが大切です。
まとめ
シロアリは家を倒壊させる原因にもなる恐ろしい害虫です。もしもご家庭にシロアリも魔手が伸びていたとわかったときは、すぐにでも業者に相談するべきでしょう。
しかし、今回のコラムでも触れたように、一度駆除と予防をしたからと安心してはいけません。たとえ薬剤を散布しても、5年後に薬剤の効果が切れたらシロアリが再度発生する危険性があります。そのため、5年おきに業者を呼んで予防してもらうようにしてください。
お金がかかるからと点検や対策を怠っていると、シロアリ被害で家の木材が激しく損傷してしまい、駆除費用に加えてリフォームなどのお金まで払わなくてはいけなくなります。シロアリに侵食されてしまってからでは遅いので、定期的な点検は忘れずにおこなうようにしましょう。
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