近年、火災の原因がコンセントということがあります。コンセントには容量があり、その容量を超えて使用してしまうと火が出て建物火災の原因となることがあります。そのような状況にならないよう、コンセントの使用は注意しなければいけません。
といっても、自宅のコンセントの容量を把握している人は少ないのが現状でしょう。このコラムではコンセントの容量を知る方法や電化製品はどれくらいの電力を消費するかなどについて、ご紹介していきます。
コンセントの容量を出す計算式
コンセントの容量を計算するには、まず電気の単位を理解しておく必要があります。電気の単位には、以下のようなものがあります。
・アンペア(A):電流の大きさ
・ボルト(V):電圧(電流を流す力)の大きさ
・ワット(W):消費される電気エネルギーの大きさ
コンセントの容量の単位はWになるので、Wの数値を計算して出します。その計算式は、A×V=Wとなっています。コンセントは基本的に100Vのものが多いですが、200Vのものもあるので、まずどちらか確認しましょう。
一般的なコンセントのアンペア数は1つあたり15Aとなっているので、一般的な100Vのコンセントであれば、コンセント1つあたり1500Wとなります。
コンセントの容量と消費電力の目安
コンセントの容量は、上述したようにひとつあたり1500Wが目安となります。コンセントを使用する際は、使用する電化製品がこの容量を超えないように考えて使用しないといけません。
ここでは、主な電化製品がどれくらいの電力を消費するのかの目安をご紹介していきます。その目安は以下のようになっています。
温風ファンヒーター:~1500W
ホットカーペット:~1150W
ホットプレート:~1300W
オーブントースター:~1300W
炊飯器:~1270W
ドライヤー:~1200W
アイロン:~1200W
コーヒーメーカー:~800W
こたつ:~600W
テレビ:~300W
レコーダー:~30W
熱を使用する電化製品は消費電力が高くなっています。ドライヤーはあまり電力を消費しなさそうですが、実はホットプレートなどとあまり変わらない消費電力となっています。
この数値はあくまで目安です。実際はメーカーや機種で違いが出てきます。電化製品の取り扱い説明書などに正確な消費電力は載っていますので、確認して使用するようにしましょう。
コンセント配線の流れ
先ほどご説明したように、ひとつあたりのコンセントの容量は1500Wとなっています。しかし、家にある複数のコンセントをそれぞれ容量一杯に使用してしまうと、ブレーカーが落ちてしまうことがあります。それはなぜでしょうか?
コンセントはひとつの回路で他の複数のコンセントとつながっています。実は、この回路にも容量が決まっています。回路はブレーカーにつながっているので、ブレーカーのアンペア数が容量に影響します。
一般的なブレーカーのアンペア数は20Aとなっています。100Vの回路であれば、回路の容量は2000Wとなります。
そのためひとつのコンセントの容量を超えていなくても、全体で回路の容量を超えてしまうとブレーカーが落ちてしまうということがあります。そのため電化製品をいくつか同時に使用する際は、回路全体でも消費電力を確認することが必要になってきます。
コンセントの容量を越えないためには
コンセントの容量を超えて同時に電化製品を使用すると、火が出て建物火災の原因となってしまうことがあります。また、ひとつの回路の容量を超えて同時に電化製品を使用すると、ブレーカーが落ちてしまいます。
そのようなことにならないように、以下のようなことに注意してコンセントを使用するようにしましょう。
・ひとつの回路上にあるコンセントと電化製品の消費電力を把握しておき、消費電力が容量以上に流れないように気を付けて電化製品を使用する
・テーブルタップを使用する場合は、コンセントと回路の容量をしっかり把握した上で使用する
電化製品をよく使用する場所は、容量不足になることも多いかもしれません。同時に使えないとなにかと不便なこともあるでしょうから、思い切ってコンセントと回路を増設するといいかもしれません。
まとめ
コンセントの容量をあまり気にしたことが無い方も多いと思います。しかしコンセントの容量は気にしておかないと火災の原因にもなるので、しっかりと確認しておきましょう。電化製品の消費電力はそれぞれ違いがあるので、説明書を確認して把握しておくようにしましょう。
複数のコンセントがつながっている回路にも容量があります。容量を超えるとブレーカーが落ちてしまうことがあるので、ことらも容量にはしっかり注意しておくようにしましょう。容量が不足していると感じるのであれば、コンセントや回路の増設を検討しましょう。コンセントや回路の増設は、業者に依頼するようにしてください。
コンセント工事・取替・増設を依頼できる業者や料金
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