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【ケース別】コンセントにアース端子がない場合の対処法を考える!

2019-05-01

【ケース別】コンセントにアース端子がない場合の対処法を考える!

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冷蔵庫や洗濯機、あるいはパソコンやテレビなどの電源プラグを見ると付いている細い線。なんだろう、と思いつつ放置している人も多いのではないでしょうか。この線はアース線といい、電気製品を安全に使うには欠かせない物です。

新品の冷蔵庫や洗濯機を買った際は配送から設置まで一括してやってもらえることも多く、あまり気にせず使っていることも多いでしょう。しかし中古品を買った際は?パソコンは?困る場面も必ず出てきます。

今回はそんなコンセントのアースに関するお悩みをひとつひとつ解決していきましょう。

アースって、そもそもどこについているの?

アース線の役割について触れる前に、そもそもアースがどこについているか、まずは種類ととともに見てみます。

一般的にアースと呼ばれるものは、次の2種類が代表的です。

アース線

コンセントプラグから延びる細い線として取り付けられ、その先端はクワガタムシの刃のような部品がつけられていることが多いです。ただし冷蔵庫など家電の一部にアース線の接続部が設けられ、電源ケーブルとは別でつなぐ場合もあるので覚えておきましょう。

3つ穴コンセント

パソコンやテレビ用の電源プラグの場合、通常のコンセントに加え丸い棒状のピンが付いているのを見たことのある方はいるのではないでしょうか。逆にコンセント側に3つ目の穴が付いていることも。この「3つ目の穴・ピン」がアース線と同じ役割を果たすため、適切な接続をしておけばアース線の代わりに使うことができます。

コンセント穴の長い方もアースになっている

壁についているコンセントをじっと眺めてみてください。実はコンセントの縦長の穴、左の方が若干長いことがわかるでしょうか。

コンセントの2つの穴、「長い方」がアース側、「短い方」がホット側と呼ばれています。その名の通り、長い方は家の配線を延長した先、電柱の上で6,600ボルトの送電線を通ってきた電気を100・200Vに変換する柱上トランスの部分で地面とつながっているのです。

このアースは本来「柱上トランス」が異常を起こして電圧を上手に変換できなかったときも家庭の電化製品を守る役割があります。それに加え、漏電の仕組み・漏電を防ぐ仕組みとも大きくかかわっているのです。その役割はいずれ説明するとして、次に本来のコンセントのアース、アース線の役割を見ていきましょう。

コンセントにアースがある理由①:漏電時の対策(保安用接地)

コンセントのアースがある理由、とくに洗濯機や冷蔵庫など水回りに近い電化製品にアースがある理由は「漏電時の対策」です。

漏電した電気が人体に伝わるのを防ぐ

電流が本来の配線から外れ、本来予定していない経路を通ってしまうことを「漏電」といいます。漏電の多くは電化製品の表面へと電流が流れてしまい、そこから地面に逃げていく場合が多いです。

漏電した機器に触ってしまうと電流は「漏電した電化製品の表面-人体-地面」と伝わっていきます。そのため体の内部が焼けてしまうほか、電気信号でコントロールしている心臓など各部分に深刻な影響を与えることにつながります。

ここで「電流は通りにくい(電気抵抗が大きい)ところを通ろうとすると発熱によるロスが大きいため、できれば通りやすい(電気抵抗が小さい)ところを優先して通る」ことを押さえておきましょう。アース線には電流の通りやすい銅線が使われているため、もし漏電していてもアース線が接続されていれば、アース線を優先して通っていくのです。そのため人体への影響は最小限に抑えられます。

アースが適切でなければ漏電ブレーカーを安全に利用できない

家の電気配線を管理する配電盤、一度のぞいたことはありますか?配電盤にはさまざまなブレーカーが取り付けられていますが、大きく分けて「アンペアブレーカー」「安全ブレーカー」、そして「漏電ブレーカー」(漏電遮断器とも)の3つがあります。

このうちアースと関係が深いのは「漏電ブレーカー」です。配線に流れる電流が想定より多くなったときに落ちる「安全プレーカー」、家全体の電流が契約よりも多くなった時に作動する「アンペアブレーカー」と異なり、漏電ブレーカーは電流の「差」によって作動するブレーカーです。

漏電ブレーカーの原理を、イラストを交えて説明します。

多くの電化製品は次のような配線で発電所とつながっています。なお近年増えてきたスマートメーターには過電流検知の機能があるため、アンペアブレーカーが設置されていないことも多くなっています。

コンセントにアースがある理由①:漏電時の対策(保安用接地)

電気回路の特徴として、大きなループ構造になっていることも覚えておいてください。もちろん複数の家庭や事業所があり、家の中でも枝分かれしているため「発電所から送られる電流」と「電化製品で使う電流」は異なります。しかし少なくとも「コンセントから電化製品に流れる電流」と「電化製品からコンセントに戻る電流」は同じ大きさです。

漏電は電化製品の表面を伝い、電流が漏れてしまうことです。漏れた電流は地面を通り、ほかの電気を通りやすい部分を経由して回路につながります。アースが設置されていれば漏れた電流は地面を通るため、

コンセントにアースがある理由①:漏電時の対策(保安用接地)

「電化製品-アース-地面-柱上トランス」という別の経路が生まれるのです。

この場合一部の電流が配電盤を経由しないことから「配電盤から部屋につながる電流」と「部屋から配電盤につながる電流」の2本の配線に流れる電流に差が生まれます。この差を感知して家全体の電気を止めるのが漏電ブレーカーの役割なのです。

もちろんこの漏電ブレーカーはアース線が設置されていなくても、感電したときにははたらく場合があります。感電は人体を通じ地面に電流が逃げるため、アースと同じく電流の差が生じるためです。

ただ漏電ブレーカーをアースなしで使用するのは安全とはいえません。一般家庭の漏電ブレーカーは30mA以上の差が生まれたときに作動する仕様になっているからです。20mAの電流が人体に流れると、筋肉の自由が効かなくなるといわれるといわれています。それを踏まえれば、感電によって漏電ブレーカーが作動する状況は十分生命の危険を伴うのです。

安全性を考えればアース接続を確実に実施し、漏電ブレーカーの機能を十分に生かすようにするのが最善の選択といえます。

湿気のあるところのアース接続は「必ず必要」

家庭で使用する水道水にはミネラル成分などが溶け込んでおり、電気を通しやすくなっています。また湿気も結露を生み、漏電で外部に電流が流れる要因につながります。このことから、湿気の高いところで使う電化製品のうち、土間などに直接置いたり地下室で利用する際には電気工事者の自主的な規格である「内線規程」によってアース接続が必要とされています。

「洗濯機・乾燥機」「食器洗浄機」「温水洗浄便座」「電気温水器」などは水道配管を接続し大量の水を使用する機器です。そのため漏電による危険性も高く、アース接続をおこなっておきたいもの。また乾燥した場所に置いてあっても水やそれに近いものを扱うことが多い「冷蔵庫・冷凍庫」「電子レンジ」などは、できればアースを取っておきましょう。

            アース線はどこにつなげる?
            

コンセントにアースがある理由②:ノイズの低減

一方、テレビやパソコンにアースが付いているのはなぜでしょうか。これらの機器のアースは漏電による危険防止よりも、稼働によって生じるノイズを低減することを目的に付けられています。

テレビ・パソコンなどでノイズは発生しやすい

パソコンやテレビは複雑な回路の組み合わせでできています。そのため電磁波などが発生し、その電磁波がノイズとなってラジオやテレビの受信、または無線LAN(Wi-Fi)などに影響を与えることも多いです。とくにラジオはその機器内蔵のアンテナを利用することが大半のため、ノイズを拾ってしまいやすいといえるでしょう。

こうしたノイズの原因となる電磁波をアースで逃がすことで、ノイズの影響を抑えることができるといわれているのです。ラジオが特定の部屋だけ聴きづらいと感じたらアースを取ってみたら、案外きれいに聴こえるようになることも少なくありません。

コンセントにアースはどうやってつなぐ?

アースは確実に接続することが大切です。そのための接続方法を解説します。

アース線を接続する場合

アース線を接続する場合、コンセントの向きが指定されていないかをまず確かめてみましょう。目安として

・▽のマークがプラグ本体に付いている側
・コンセントの金属極の部分に「W」の文字や丸いくぼみ(穴は固定用なので両側に存在)がある側
・ケーブルに白線が入っている側

がアース側、つまり穴が大きい左側に接続することになります。

その後アース線を接続することになりますが、アース端子についても現在2パターンあるようです。

【ねじ止めするタイプ】

ねじ止めするタイプの場合、アース線の先端をねじ部分につなぎその後ねじを締めて固定します。くわ型端子が確実に使用しやすいため、事前に用意・加工しておいてもよいでしょう。

【差し込むタイプ】

最近では差し込むことで固定されるタイプも増えてきています。この場合アース線の先端を整え、直接差し込むだけです。くわ型端子は使えない場合もあるため先端を取り除いて導線部分をひねるなどして整えましょう。

3つ穴タイプの場合

3つ穴タイプに3つ穴のコンセントを差し込む場合は、そのまま接続するだけで問題なくアースを取ることができます。2つ穴+アース線タイプのプラグを利用する際は変換プラグなどで使いましょう。

よくあるアース接続の疑問についてはこの後の章で説明していきます。

接続口がない場合はどうすればいいの?

ではアース線の接続口がない場合、どのように対策をすればいいのでしょうか。

保安用接地が求められる条件の場合、接地工事を

漏電の被害を軽減させる保安用接地が求められる場合、アースを取ることが必要です。そのため新たにアース部分を作る接地工事が求められるでしょう。

ただしこの接地工事では「水道管」「ガス管」「避雷針」に接続してはいけないなどの条件が求められているほか、この接地工事自体が電気工事士の資格がなければできないものです。そのため業者に依頼して工事日・費用について相談するようにしてください。

ノイズ対策の場合

ノイズ対策用にアース線が設けられている場合、必ずしもアースを接続する必要性はありません。しかしノイズがひどくラジオやテレビ受信・スマートフォンなどに影響を与えていることも考えられます。電波障害が起こっている際はアースを新たに取る接地工事をすることも考えてみてください。

【アース線を接続しない場合は絶縁処理を!】

ノイズを軽減するためのアース線は必ずしもアースに接続する必要はありません。ただそのままにしておくとそのアース線からノイズが発生することも多いため、必ず先端をテープで巻くなどの絶縁処理をしておきましょう。

アース線のつなぎ方のお悩み解決!

ここではアース線の接続をする際に困りがちな、さまざまな疑問について解決方法を見ていきましょう。

つなぎたいアース線が複数あるとき

台所には冷蔵庫・電子レンジなど、アースを必要とする機器がいくつも並んでいることがあります。しかしアース線の取り付け口が1つしかない場合、接続に困るかもしれません。

しかしアース線は漏電という「万が一」の際に備える機器のため、同じアース線を複数つないでも問題はないのです。だからといってつなぎすぎると接触不良などを起こし、その「万が一」のときに機能を果たさなくなるおそれがあります。アースが必要な機器が多いときはアースの増設工事も検討してください。

元のアース線の長さが足りないとき

使用するコンセントにはアース線取り付け口がないなど、アース線の長さが足りないということも少なくありません。その場合はアース線同士をつないで接続することも問題ないとされています。ただし線同士をつないだ場合、接続部にはビニールテープを巻くなど絶縁対策をおこなっておきましょう。

また冷蔵庫や電子レンジなどのアースはコンセントとは別になっていて、本体の外側でねじ止めしてあることもあります。この場合はアース線自体を長いものに取り換えることを検討してみましょう。

3つ穴コンセントだがアース線をつなぎたいとき

3つ穴のコンセントは近年の水回り機器のアース工事義務化とパソコンなどノイズが懸念される機器の普及により、家庭に取り付けられることも増えてきました。しかし購入する機器に関してはいまだに従来のコンセントプラグ+アース線の組み合わせのことがあります。この場合、どう対策をおこなえばよいのでしょうか。

【変換プラグを利用する】

2つ穴から3つ穴に変換し、アース線をつなぐことのできる変換プラグが販売されています。手軽に使用できますが、コンセント部分が長くなってしまうため外れかけてトラッキングなどを起こさないよう、場所を考えて使用することが大切です。

【アース線をアース用の穴に差し込む】

アース線もアースピンもアースを取るためのものです。そのため理論上はアース線をコンセント下部の穴に差し込んでしまえば、アースを取れることにつながります。

ただしこの方法は接触不十分な状態につながることも多く、確実とはいえません。できれば専用のアース端子のあるコンセントに交換するようにしましょう。

3つ穴プラグを2つ穴のコンセントにつなぎたいとき

パソコンなどは3つ穴プラグも多い一方、壁に付いているコンセントはまだまだ2つ穴が多いのが実情です。この場合アース用のピンが邪魔になり、そのままつなぐことができません。

【変換プラグを利用する】

3つ穴用のプラグを2つ穴+アース線にする変換プラグは家電量販店やホームセンターなどで販売されています。また日本の住宅は2つ穴コンセントが大半であることもあり、機器に付属していることも多いです。

なお変換プラグについているアース線は放置せず、必要に応じてアース端子に接続するか絶縁処理をしておいてください。

【OAタップを利用する】

OAタップはコンセントが3穴である一方、プラグは2つ穴+アース線になっているものも多いです。こうしたOAタップを選べば変換プラグを利用することなく、安全に使用することができます。またパソコンは周辺機器が多くなることも多く、まとめて管理できるのも大きな魅力でしょう。

しかし1つのコンセントに多くの機器をつなぐことになるので、使用電流量が15A(電力の場合1,500W)を超えてしまうおそれも高くなります。日本の電気配線は15Aまでを限度に設計されていることが多く、これを超える電流はコンセントや配線などが熱を持ってしまい危険です。

まとめ

コンセントのアースは漏電の被害を防ぐためだけでなく、漏電ブレーカーを有効に利用するためにも大切な役割を持っています。接続が必須とされている場所・機器はもちろん、必須でない機器であってもなるべく接続するように心がけましょう。

しかし古い住宅を中心に「必要なアースが足りない」といった状況も充分に考えられます。接地工事には電気工事士の資格が必要など専門性も求められるため、漏電改修のプロに依頼して安全・確実に実施するようにしてください。

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(この記事は2019年1月28日に加筆・修正しています)

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