ふと庭の芝生を見ると、芝生が部分的に枯れてしまい緑や茶色などまだらになっていることがあります。雨の日にいつも水たまりができる部分が枯れてしまっている場合は、根腐れが原因かもしれません。
根腐れの原因の多くは、水はけが悪いことから起こっているのです。しかし、土壌改善などをおこなうことによって、芝生の根腐れは解決できるかもしれません。この記事では、芝生の根腐れの原因や対処方法について紹介します。根腐れの原因を知ることで、元気な芝を育てることができるでしょう。
目次
芝生を根腐れから復活させることはできるか
根腐れしてしまった芝生は、そのままにしていても元気になることはほとんどありません。そのため、新しい芝生に張り替える必要があります。しかし、芝生の根腐れの原因を取り除かなければ再び根腐れを起こしてしまうのです。まずは、芝生の根腐れを防止するために、何が原因で根腐れを起こしているのか明らかにしましょう。
根腐れとはなぜ起こるのか
芝生が根腐れする原因は、おもにふたつ考えられます。ひとつは水はけの悪さです。水はけが悪いと地中にある芝生の根に水分が多くなってしまいます。必要以上の水分がたまってしまうことで、芝生が根腐れを起こしてしまうのです。
もうひとつは、肥料の与えすぎです。人間も食べ過ぎると気分が悪くなったり体調を崩したりするように、芝生も栄養分が多すぎると根が腐ってしまうのです。根腐れした芝生は病気やコケなどの発生原因になるため、早めに取り除きましょう。
芝生の根腐れは水はけが悪いと起こる。水はけが悪くなる原因3つ
芝生の根腐れの多くは、水はけが悪いことから起こるようです。水はけが悪くなる原因は、おもに土壌自体の問題、土地のデコボコ、サッチの3つです。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
土壌の排水性が悪い
もともとの土壌が粘土質のようなものであれば、水はけは悪くなってしまいます。粘土質の土壌は水分を保つ力がある半面、排水性が悪く雨の後などは長い間水たまりが残ってしまうこともあるのです。そのため、余分な水分がいつまでも芝生の周りに残ってしまい、根腐れの原因になるようです。
デコボコがあって水が一部に集中してしまう
庭の芝生の下地がデコボコしているのも、部分的に水はけが悪くなる原因です。雨や水やりの水がへこんだ部分の地面に流れ込み、一か所に水がたまってしまうのです。そうすると一部分に過剰に水分を与えてしまうことになり、芝が根腐れしてしまいます。
緑と茶色の芝がまばらになったり、部分的に芝生が枯れてしまったりするのは、下地のデコボコが原因かもしれません。
サッチが原因で水はけが悪くなっている
土壌の水はけが悪くなるもうひとつの原因は、サッチによるものだといわれています。サッチとは、芝刈りなどで刈り取った葉や枯れた芝生が地表で層になったものです。サッチを除去せず、放置しておくとそのままどんどんたまっていきます。
サッチがたまった芝生は水をはじくようになり、通気性も悪くなっていくのです。そのため、
水はけが悪く根腐れの原因になったり、サッチの下が蒸れたりすることで芝生が病気になってしまうこともあるのです。
芝生の水はけを改善する方法
芝生が根腐れしている原因がわかったら、その原因を取り除かなくてはなりません。それぞれ原因別に改善方法を見ていきましょう。
土壌を改善してから芝を張りなおす
庭の土壌が粘土質のような水はけの悪い土壌であることがわかったら、土壌自体を入れ替えれば水はけの悪さを改善することができます。また、水はけのよい川砂などを混ぜ合わせることでも水はけがよくなります。さらに、土の中に排水用のパイプを入れる暗渠排水(あんきょはいすい)を取り入れるとさらに効果的です。
しかし、粘土質の土壌を改善するには、庭全体を芝が根を張る約30センチ以上掘り返さなければならないため、非常に疲れる作業になるのは間違いありません。さらに、土壌改善した後に芝張りを全体におこなわなくてはならないため、時間もかかってしまいます。
そのため、土壌改善は自分でおこなうより業者に依頼してまかせたほうがよいでしょう。芝張りの業者は作業にもなれているため、きれいな仕上がりも期待できます。
目土や目砂で平らにする
部分的にデコボコしている下地には、目土や目砂を入れて平らに整えましょう。とくに、小さなくぼみなどは、自分でも目土や目砂を使って直すことができます。
目土などを使う場合は、芝生を埋めてしまうと枯れてしまうので、芝生が少し出るようにかけていきましょう。広範囲にわたってへこんでいる場合や、深いくぼみは一度掘りかえして整地するとよいかもしれません。
サッチを除去する
サッチが堆積していて水はけが悪くなっている場合、サッチを取り除くことで水はけを改善することができます。サッチの除去は熊手のような金属の爪がついたレーキを使用して、取り除きます。
広範囲になると疲れる作業にはなりますが、自分でもおこなうことが可能です。少しでも楽にサッチの除去をおこないたい方は、電動のものやサッチを分解する薬剤などもおすすめです。サッチを取り除いた後、剥げてしまった部分には目砂などを入れて補修しておきましょう。
芝生の水やりのポイント
芝生の水やりは、基本的に朝の8時までには終わせておくのがポイントです。朝早く水やりをおこなうことで、余分な水分が残らず日中の日差しによる乾燥も防ぐことができます。
夜のうちに水やりをしてしまうと、水分が長くとどまってしまうことから芝生の根腐れや病気につながってしまうおそれがあるのです。そのため、水分が適度に蒸発して乾燥しない程度保水できる朝の水やりがベストといえます。
しかし、芝張りの直後や芝生が根付くまでは、水分が上手く吸収できず乾燥しやすいので数回おこなうとよいでしょう。また、季節ごとに水やりの頻度を変えるのもポイントです。比較的過ごしやすい春や秋は週に2~3回、水分を奪われやすい夏は1~2日に1回、冬は乾燥しない程度におこないましょう。
まとめ
芝生が根腐れする原因は、取り除かないと同じことの繰り返しになってしまいます。根腐れのおもな原因は、水はけの悪さといわれているのです。もとから粘土質のような水はけの悪い土であったり、土地がデコボコしていたり、サッチがたまっていたりと原因はさまざまです。これらも土壌改善やちょっとした整地作業などで対処すれば、今後の根腐れを防止することができます。
また根腐れしてしまった芝生を回復させるのは難しいため、張り替えするほうがよいでしょう。根腐れした芝生を張りなおすのはとても大変な作業になります。土壌改善や芝張りは業者に依頼しましょう。
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