ニオイを吸い取る炭の効果!生活に役立つ炭の使い方をご紹介

2021.4.30

ニオイを吸い取る炭の効果!生活に役立つ炭の使い方をご紹介

家の中の嫌なニオイが気になる…でも消臭剤の香りは苦手でという方におすすめしたいのが「炭」です。
炭というと、バーベキュー用の燃料として使用されるものを思い浮かべます。炭火焼きの独特の匂いは、食欲をそそります。それだけでなく、近年はインテリアの1つとしても利用されるようになっています。
しかし、炭の利用方法の中でも身近で、なおかつすぐに活用できるのが、消臭剤としての利用方法です。
実は炭には驚くべき消臭効果があり、脱臭剤代わりとして生活周りのニオイ全般に効果が期待できるのです。炭が消臭する仕組みやその効果、また活用方法などをご紹介します。

炭が消臭をするメカニズムとは?

通常空気中で木を燃やすと、炭素と酸素が結合して二酸化炭素を発生し木は燃えてしまいます。しかし、木を空気がない状態で燃やすと、炭素と酸素が結合せずに木の成分やガス、水蒸気が抜け出て炭素だけが残ります。この状態になったものが一般的に炭と呼ばれます。
炭には多孔質と呼ばれる無数の小さな穴が空いており、その大きさはミクロ単位です。この穴の大きさを含めた炭の表面積は、炭1グラムにつき200~400平方メートル(テニスコート1面分ほど)もあると言われ、焼き上げの温度によって大きさが異なります。水分やニオイの素などの分子が炭に近づくと、両者の間に分子間力が働き、これらの分子は炭の穴の中に引き込まれます。このように炭の穴にニオイ成分が吸着することで炭は消臭効果を発揮します。

ニオイを吸い取る炭の効果!生活に役立つ炭の使い方をご紹介

 

炭の消臭効果とは?

炭には消臭効果が期待できますが、炭の種類によって吸着するニオイの成分も異なります。
基本的に炭と逆の性質を持つ成分を吸着する効果が高くなります。黒炭や竹を原料にした竹炭は酸性の性質を持つので、アルカリ性物質を吸着しやすく、トイレやタンス、クローゼットなどで使用すると効果的です。一方の白炭はアルカリ性の性質を持つので、酸性物質を吸着しやすく、下駄箱用のニオイ取りとしても効果があります。

下駄箱の消臭

下駄箱のニオイ対策として炭を活用する場合、各段に100g程度の備長炭を入れておきましょう。下駄箱はニオイのこもりやすい場所なので、1か月を目安に住みを交換しましょう。また、靴の中に竹粒炭を入れておくとより効果的にニオイや湿気を取り除いてくれます。特にニオイのこもりやすいブーツも炭による脱臭が最も効果的なようです。

台所まわりの脱臭

冷蔵庫は備長炭などの白炭か竹炭を格段に100g1本ずつ置いておきましょう。容器に入れるか、きれいな布やキッチンペーパーでくるんでおいておけば大丈夫です。
流し台の下や床下収納といった通気性が悪くジメジメしがちな場所には備長炭や黒炭を合計で300~500g程度入れておくと嫌なニオイや湿気を取り除いてくれます。
排水口の嫌なニオイとヌメリ対策にも炭を使うことができます。ネットやストッキングに炭を入れて置いたり、木酢液・竹酢液を薄めたものをかけたりすることで効果が出ます。

その他の脱臭

ごみ箱の脱臭にも炭は有効です。2~3本の炭を蓋の裏側に貼るか、容器の底に置いておきましょう。
トイレにはタンクの流しに何本か炭を入れておくとニオイを取り除いてくれます。便器につく水垢も少なくなるので掃除も楽になります。
車の中のニオイが気になる方も炭を活用しましょう。特にタバコを吸われる方は灰皿にひとかけら置いておくだけでも効果を発揮してくれます。

脱臭用に使っている炭は2カ月に一度お湯で煮沸し6時間ほど天日干しをすると、効果が半永久的に持続します。もし炭の消臭効果が減ってきたと感じたら新しい炭と交換しましょう。湿度の高い場所では、重さが変わるのが分かるくらい吸湿しますので、ある程度重たくなってきたら、天日干しにすると再び使うことができます。

 

黒炭と白炭はどう違うの?

黒炭と白炭の違いは木の種類ではなく、焼き上がり時の火の消し方が違うからです。
黒炭は木を窯の中で400~700度くらいで蒸し焼きにし、火がおさまってきたら釜の口を塞いで火を鎮火させる方法で作ります。窯が完全に冷えてから炭を取り出します。黒炭は柔らかく火がつきやすく、高温で燃えるのが特徴で、主にクヌギやナラ、カシ、ヒノキなどの木材が使用されます。

一方の白炭は焼き上がり時に窯の中に空気を入れて温度を1000度以上に上げ、灰や土を合わせた消粉をかぶせて一気に鎮火させます。この時に付着する粉が白っぽいことから白炭と呼ばれています。白炭は火持ちが良く、火力を調整しやすいという特徴があります。備長炭は白炭の一種で、鋼のような硬さを持つ最高級の炭として知られています。他にも東北地方のナラ白炭や九州のカシ白炭などがあります。

ニオイを吸い取る炭の効果!生活に役立つ炭の使い方をご紹介

 

自然に優しい炭のリサイクル

炭には消臭効果の他にも浄化作用や調湿効果、遠赤外線効果などがあり、生活の様々なシーンで活用できます。
お米を炊く時に備長炭を入れると、遠赤外線効果で芯までふっくらと炊き上がりますし、お水に炭を入れると浄化されておいしい水になります。飲食用に使用した炭は消臭や湿気取りに再利用できます。

また居間や寝室などお部屋の消臭に使用した炭を、トイレや靴箱に使用するなど循環して利用できますね。また、浴槽に入れると体がポカポカと温まります。

煮沸や天日干しをしても効果が落ちてきたと感じたら、炭を砕いて土に混ぜ園芸用としても活用できます。炭と木酢液を混ぜた土では微生物の活動が活発になり良いアルカリ性の土壌になるため、雑草が生えにくくなったり、葉ダニが減ったりなどの効果を期待できます。
人の快適な生活に貢献してくれる炭を上手く利用していきましょう。

まとめ

炭には消臭効果・調湿効果・遠赤外線効果など優れた効果がいっぱいです。ただ置いておくだけという手軽さもうれしいですね。早速炭の力を毎日の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?炭ではカバーできないほどのニオイにお困りの方は、一度専門業者に相談した方がいいかもしれません。

依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金については「生活110番」の「消臭・脱臭」をご覧ください。

(※本稿は2017年10月5日に、加筆・修正しています)

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