アライグマは飼育できない?その特徴と飼育できない理由について

2021.4.30

アライグマは飼育できない?その特徴と飼育できない理由について

 

見た目が可愛く、人気の高いアライグマ。高い人気の割には、ペットとして飼育しているといった話は聞いたことがありません。
それはアライグマの生態が飼育向きではないからです。
しかもそれだけでなく、最近では人間や他の生態系に様々な被害をもたらす害獣として駆除の対象となっています。

今回はなぜアライグマを飼育することができないのか、その原因をアライグマの特徴と絡めて紹介します。

プロでも難しい?飼育する難しさ

アライグマの性格は非常に厄介で、生態そのものが飼育には不向きとされています。
そのため、アライグマを飼育することはプロでも難しいとされています。

まず、気性が荒く攻撃性を伴う個体になりやすいことが挙げられます。
そのうえ抜群の運動神経を誇り、牙も鋭く、噛む力も強いため、同じくらいの大きさの犬であっても簡単にやられてしまうようです。

動物園で飼育されているアライグマも同様です。
アライグマは行動力と抜群の運動神経があるため、少しでも隙があれば策を飛び越えたり、柵の間から抜けたりといった方法で脱走してしまいます。

また、アライグマは高い繁殖力を持っているため、数がどんどん増えていってしまいます。オスのアライグマは複数のメスと交尾をし、1回で3~6頭の子供を産みます。

そのため、動物園で飼育されているアライグマはオスとメスを同じスペースに入れないようにしたり、オスは全て去勢したりといった対策をしています。
プロでも難しい?飼育する難しさ

元々はペットとして飼育されていた?

元々、アライグマはペットして人気の高い動物でした。
1970年代に放映されたアライグマのアニメの影響でペット需要が高まり、アメリカから大量に輸入されてきました。

しかし、アニメでの愛らしい姿とは反対にアライグマは気性が荒く、ペット向きではありません。そのため、手に負えなくなった飼い主が遺棄したり、森に放ったりしてしまいました。

その後、捨てられていったアライグマは繁殖力の高さと競争種となる動物の少なさから野生動物として定着したのです。

そもそもアライグマを飼ってもいいの?

現在の日本ではアライグマを飼育することは法律で禁止されています。

また、野生のアライグマを保護することや誰かから譲り受けることもできません。
というのも、平成16年に公布された「特定外来生物による生態系等に係る被害に関する法律(外来生物法)」の中で、アライグマは「特定外来生物」に指定されたからです。

特定外来生物とは、生態系に悪影響を及ぼし、人間に危害を加える可能性があり、農林水産業に大きな被害をもたらす生物として捕獲・駆除の対象となる動物のことをいいます。特定外来生物に指定されてから毎年多くのアライグマが駆除されています。

アライグマによる被害

アライグマによる被害は大きく分けると農林水産被害、生態系被害、生活環境被害の3つに分けられます。

・農林水産被害
農林水産業に与える被害の主なものは、果物や野菜の食害です。他にも家畜の飼料を食べたり、糞尿による衛生被害をもたらしたりするようです。

・生態系被害
アライグマは雑食のため、陸上の昆虫はもちろん、水辺の生き物や樹上の果実、鳥の卵など様々なものを食べてしまいます。
また、希少なサンショウウオやカエルを捕食したり、フクロウやムササビの巣を奪ったりと希少生物にも多大な影響を与えています。

・生活環境被害
アライグマは家屋の屋根裏などに住みつくことがあります。

その場合、民家近くのゴミや残飯をあさる、糞尿の排泄、家屋の破壊、ペットの捕食といった被害が考えられます。

また、ダニや寄生虫などを媒介し、感染症を拡大させる原因にもなります。特に人間にも感染する人獣共通感染症を持っている可能性が高いため、注意が必要です。
そもそもアライグマを飼ってもいいの?

もしも飼うことになったら…覚えておきたい特徴

現在、アライグマを飼育できるのは学術研究、展示、教育、生業の維持などの目的で大臣の許可が下りた場合のみです。
もしも飼うことになった場合や駆除する際に抑えておきたいアライグマの特徴は以下の通りです。

・基本的に水辺近くの森林に生息するが、幅広い環境に適応することができる
・夜行性だが、昼間に行動することもある
・雑食性だが、特に糖度の高い作物を好む

・器用な指を使って獲物を獲る
・学習能力が高い
・成獣は力強く、攻撃的
・穴を掘ることは苦手

・視力は良くない
・繁殖時期は春だが、秋に再繁殖することがある
・足跡が残りやすい

・自ら巣をつくらず、樹木や家の屋根裏、他の動物が作った巣に住みつく
・泳ぎ、木登りが得意で、行動範囲が広い
・発情期や突発的な遭遇、追い詰めたり、捕獲したりすると気性が荒くなる
もしも飼うことになったら…覚えておきたい特徴

まとめ

現在、アライグマを飼育することは法律で禁止されています。それだけでなく、人間や他の生態系へ被害を与える害獣として認定されています。不用意に近づくと攻撃されたり、病気になったりすることがあるため、絶対にやめましょう。

もしも、自分の生活圏内にアライグマが出没したら、専門業者に相談するなど、早急な対策が必要です。

 

 

害獣は素早い駆除が必要!

現地調査無料です!

※対応エリアや加盟店によって変わります

害獣に棲みつかれて一番厄介なのが糞の被害。放っておくと健康面にも被害が出てきます。プロに任せれば消毒もしてくれるので、衛生面も安心です。

『生活110番』では、
お住いの地域で人気のプロを探せます

タヌキ、イタチ、ハクビシン、ネズミなどさまざまな害獣に対応。

アライグマ・イタチ・ハクビシン駆除 21,800円~
アライグマ・イタチ・ハクビシン駆除のおすすめ業者を見る

関連記事カテゴリ一覧

アライグマ・イタチ・ハクビシン駆除の記事アクセスランキング

アライグマ・イタチ・ハクビシン駆除の最新記事

カテゴリ別記事⼀覧