ダラースポットは肥料不足で発生しやすい。治療法と予防法を紹介

2021.4.30

ダラースポットは肥料不足で発生しやすい。治療法と予防法を紹介

自宅の芝生に茶色い麦わら色の斑点のようなものを発見したら、それはダラースポットかもしれません。ダラースポットは菌糸の感染によって、芝生が枯らされてしまう病気です。葉先から枯れていきますが、放置すると根まで枯れてしまい、その部分に芝が生えなくなり土がむき出しの状態になるおそれがあります。

ダラースポットは治療すれば回復する病気です。芝生の土がむき出しの状態になるのを防ぐためにも、ダラースポットをみつけたら早めに治療して回復させる必要があります。ここでは、ダラースポットの見分け方や治療法、発生原因と予防法までご紹介していきます。

間違った対処をしてしまう前に!ダラースポットの見分け方

ダラースポットと同じように芝生がモザイク状の足跡のように枯れてしまう病気に、類似葉腐病(ギジハグサレビョウ)やカーブラリア葉枯病、立枯病(タチガレビョウ)などがあります。病気を見誤って間違った対処をしてしまうと、病気を防ぐことができません。まずはダラースポットの特徴と見分け方をしっかり確認しましょう。

ダラースポットとは

間違った対処をしてしまう前に!ダラースポットの見分け方
ダラースポットは、芝生での発生回数が非常に多く、芝生に菌糸が感染して茶褐色から灰褐色に変色してしまう病害です。菌糸が葉面から侵入し、それが長く伸びていきます。

特に日本芝では、感染すると葉にわかりやすく病斑があらわれます。病斑はモザイク状の足跡のような形をしており、それをパッチとよびます。変色部分は初め1~2センチメートルの小さなパッチですが、放置するとそれがどんどん融合して大きくなり、根まで枯らすため土がむき出しになる部分が広がります。

ダラースポットはあらゆる種類の芝に発生しますが、寒地型芝草の代表格といわれるベントグラスや日本芝などに特に感染しやすく、ゴルフのコースでよくみられる、芝の下地を何層もの砂で作っているサンドグリーンとよばれる芝生にも多くみられます。

ダラースポットの見分け方

ダラースポットは4月下旬ごろから発生し、感染すると小型の円形、もしくは楕円形のパッチが多数あらわれます。パッチと健全な部分ははっきり境界線がみられ、その部分は麦わら色に変色します。

ダラースポットかどうかは早朝の朝露のある時間に確認をおこなうとはっきりとわかります。白い蜘蛛の巣状の菌糸がパッチの表面にかかっていればダラースポットです。類似葉腐病やカーブラリア葉枯病、立枯病などは菌糸が浮いてくることはありません。

また、刈り込みの頻度が少なく芝の高さが高い場所では、ダラースポットが大きくあらわれるのも特徴です。そこに菌糸がかかっていれば、確実にダラースポット病です。

ダラースポットじゃないならほかの病気かもしれません。放置せずに原因を確認して対策をおこないましょう。
「もしかしたら病気かも…芝生の不調の原因と対策方法をご紹介します」

ダラースポットの治療には薬剤が有効

ダラースポットの治療には抗菌剤の散布が有効です。ただし、ダラースポットの菌は同じ抗菌剤を使い続けると耐性菌を出して薬剤が効かなくなることがあります。抗菌剤には種類がありますので、同じ薬剤を使い続けることは避け、種類の異なるものをローテーションで散布するようにしましょう。

ダラースポットは4月から11月くらいまでの長い期間に発生します。特に6月の梅雨入りの時期から秋にかけて発生が多くなります。菌糸は葉や茎に感染するため、薬剤は葉や茎に直接かかるように散布しましょう。発生が少ない時期はスポット散布し、発生が多い時期には全面散布することがおすすめです。

また、芝の長さによっても、散布量は変わります。芝が長く、刈り込みの回数が少ない芝では比較的大きなダラースポットになり、治療に時間がかかる場合があります。薬剤の散布の量も多めにするとよいでしょう。

ダラースポットはなぜ発生するのか

ダラースポットはなぜ発生するのか
ダラースポットは梅雨入り前くらいから秋の終わりにかけて活動が活発化し、15~30℃の気温で生育します。また、窒素肥料が少ない場所に発生しやすくなります。多湿な場所に菌糸が発生しやすいため、一日の寒暖差が激しく、霜や露が長く残る湿度の高いところに発生が多くなります。一旦乾燥してから加湿されると発病がさらに助長されます。

朝露の放置も発病につながるため、早朝に刈り込みをして水分を落とすことも予防になります。また、夕方や夜間の散水は葉に水が残ってしまうため、控えたほうがよいでしょう。菌糸が芝刈り機などに付着して拡散し、病気が広がってしまうことも多いため、ダラースポットを刈り込む場合は、最後に作業をおこなってください。

ダラースポットの予防には肥料が大事

ダラースポットの予防には肥料が大事
ダラースポットの予防には肥料が大切です。芝生の生育に必要な肥料には、窒素とリン酸、カリウムの3つがありますが、ダラースポットの予防に欠かせないのは窒素肥料です。

窒素肥料は葉や茎の成長を促し、鮮やかな緑色を保つ効果があります。また、窒素肥料の殺菌剤的性質が、ダラースポットの防除に効果があると考えられています。生育を促進する作用と殺菌剤的な作用によって、ダラースポットを防除する効果が期待できます。

肥料の与えすぎは逆に芝生を弱らせてしまうおそれがあります。用量に注意して適量を与えるようにしましょう。

まとめ

ダラースポットは肥料不足の場所で発生しやすい病気です。適切に肥料を与えて、予防することが大切です。ダラースポットが発生してしまっても、抗菌剤でしっかり治療をおこなえばまたきれいな芝生に戻すことができます。蜘蛛の巣状の菌糸を発見したら、広がる前に早急に対処しましょう。

治療の薬剤がわからなかったり、肥料のやり方に不安があったりと自分で対処することに自信がないかたは業者に相談することもおすすめです。的確な薬剤での治療と病気の予防をおこなってもらえるため、元のきれいなお庭を取り戻すことができます。

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