芝生の穂は百害あって一利なし。その正体と対処法をご紹介します

芝生をきれいな状態に維持するには、定期的な手入れが欠かせません。しかし、忙しくてしばらくお手入れができていない、という方もいるでしょう。

ふと庭をみると芝生の色が変わっていて、よくみると先に穂のようなものがついているといったことはありませんか？もし、手入れしていない芝生に穂ができてしまったら、注意したほうがよいかもしれません。そのままにしておくと、せっかくきれいに張った芝生が枯れてしまうおそれもあります。

芝生を長い間放置していると、芝生に穂がたくさん生えてきます。ここでは、芝生に出現した穂の正体とその影響、適切な対処についてご紹介させていただきます。

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芝生に出現した穂の正体とは

芝生をあまりお手入れしていないと、芝生に穂のようなものが生えてくることがあります。一見芝の間から生えているようにもみえるので、雑草が生えてきたと勘違いされる方もいるかもしれません。しかし、これは雑草ではなく芝生が成長した証です。そこで、この穂の正体についてご紹介していきます。

穂の正体は芝生の「実」

芝は放っておけばどんどん成長する植物です。イネ科シバ属の芝は、イネと同様に成長すると穂に実を蓄えます。この穂の正体は、成長した芝がつける「実」というわけです。

お庭に使われる芝のおすすめの長さは、だいたい20～30mmといわれています。私たちが成長した芝をみる機会が少ないのは、普段目にする芝生がこまめにお手入れされているからです。

高麗芝の場合は春と秋、野芝は春、西洋芝の場合は初夏から夏にかけて穂が出ます。穂の形は芝の種類によって違いますが、穂の色は紫や黒っぽくみえるものが多いようです、穂の形は稲穂のようで、穂がつくと芝生の上のほうがふさふさとした印象になります。芝をこの時期にしばらく放置してしまうと、穂ができて芝生全体の色や質感が変わってしまいます。

穂が芝生に与える影響について

では、芝生に穂がついた場合、そのまま放置しておくとどうなるのでしょうか。穂が芝生に与える影響をみていきましょう。

見栄えが悪くなる

芝生の穂は、大体が暗めの紫や茶色っぽい色をしています。そのため、緑の芝生が全体的に暗い色に変わり、見栄えが悪くなります。また、高麗芝などの場合、春と秋に穂が出て白っぽい花をつけますが、花が咲くわけではなく、見た目はあまり美しいとはいえません。全体が白っぽくなり、印象ががらりと変わってしまうでしょう。

養分を取られてしまう

芝生に穂が出てしまうと、そこに養分が取られてしまうことも問題です。穂が成長しても、芝に対してメリットはありません。不要な場所に養分を取られて、芝の発育に支障をきたすおそれがあります。穂が出たら、早めに刈り取る必要があります。

穂が出て種が落ちると芝の生育にもいいのでは、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、芝は一般的にランナーと呼ばれる匍匐茎が地上と平行に伸びていて、そこから葉や芽を出して成長していきます。穂が出て種を落としたとしても発芽性が低く、新しい芽が出る可能性は低いため、穂を成長させるメリットはないのです。

先祖帰りがおきてしまうことも

芝の一部には、お手入れの手間を極力省くために、伸びにくく品種改良されたものがあります。そして、品種改良された芝の場合、穂から落ちた種が先祖帰りして品種改良する前の品種に戻ってしまうことがあります。

とてもまれなケースですが、せっかく品種改良された芝を張ったのに、先祖帰りした種から出た芝が混在して生えてしまうといった事態になるおそれがあります。混在してしまうと、先祖帰りした芝生だけを取り除くことはできません。

品種改良された芝は伸びにくく改良されていますが、先祖帰りした芝はよく伸びます。せっかく最新の芝を張っても、元に戻ってしまうと意味がありませんよね。

芝生の穂は芝刈りをして刈り取ってしまおう

芝生に穂が出てしまったら、芝刈りをして刈り取ってしまいましょう。穂が成長してしまうと、芝生の見栄えも悪くなり、養分も余分に取られてしまいます。穂を刈り取れば、元のきれいな芝生に戻り、今後の成長への悪影響も防げます。

芝刈り機がある場合は、芝を現状の3分の2程度残すように設定して刈れば、穂をきれいに刈り取ることができます。芝の茎には生長点があり、そこから新しい組織を作って芝は成長します。芝を3分の1以上刈り取ってしまうと、生長点まで刈ってしまうことになるため、芝生が弱ってしまいます。刈り取りすぎには注意しましょう。

芝刈り機がない場合、少ない数の穂であれば手で引き抜くことも可能です。出てきたら引き抜いて処理しましょう。電動芝生バリカンという片手で持てるタイプのものも販売されているので、使ってみるといいかもしれません。

穂が生えないようにするには、定期的な芝刈りが必要です。定期的に芝刈りをすることで、穂が生えないだけでなく、きれいな芝生を維持することができます。忙しくて芝刈りをする時間がない、体力的に自信がない方は業者に依頼することもおすすめです。

芝生の穂が生えないようにしっかり手入れを

芝生に穂が生えてこないようにするためには、定期的な芝刈りが欠かせません。とくに日本芝の場合は、夏の暑い時期に成長の最盛期を迎えるため、芝刈りを怠るとあっという間に穂が生えてしまうかもしれません。そういったことを避けるためにも、時期にあわせた芝刈りをおこなうようにしましょう。

夏の日本芝であれば、週に一回程度は芝刈りが必要になります。春と秋は、月に2～3回程度でよいそうです。春と秋ごろに成長期を迎える西洋芝であれば、春は月に1～2回、秋は月に2～3回程度の頻度で芝刈りをおこないましょう。時期にあわせた頻度で芝刈りをすることで、穂は生えずきれいな状態の芝生を維持できます。

ただ、自分で定期的に芝刈りをおこなうのは、楽な作業ではありません。もし作業が大変だと感じるようであれば、芝刈りや定期メンテナンスなどを業者に任せることもできます。生活110番なら、お困りごとにあわせた業者をご紹介することができますので、ぜひ一度ご相談ください。24時間265日無料で電話相談を受け付けています。

まとめ

芝生の芝刈りが適切におこなわれないと、伸びて芝生の穂が生えてしまいます。穂は放置しておいてもいい影響がないため、早めに芝刈りをおこなうことをおすすめします。

月1～2回の芝刈りは大変重労働です。芝刈り機がなくて面倒、芝刈りを自分でする自信がない、といった方は業者に依頼してみましょう。穂を丁寧に取り除いてくれて、きれいな芝生に戻すこともできます。