育成にとって重要な芝生の成長期と成長点、それぞれに合った手入れを

2021.4.30

育成にとって重要な芝生の成長期と成長点、それぞれに合った手入れを

サッカーコートや公園などに敷かれている芝生は、一見とても丈夫そうに映るかもしれません。しかし、芝生には弱点があり、手入れを誤ればすぐに枯れてしまったり成長がとまってしまったりすることがあります。

そこで今回は、芝生の成長期について種類別に見たうえで、それぞれの手入れ方法について紹介していきます。また、育成のさいに注意すべき成長点についても参考にしてみてはいかがでしょうか。

芝生の成長点について

芝生の育成をするさいに覚えておかなくてはならないことの1つが、成長点の存在です。この成長点とは、緑の葉と根の間にある細胞分裂が盛んにおこなわれている層のことで、葉が伸びるとともに徐々に上昇していきます。

芝生の成長点について

なぜそんなことが起こるのかというと、成長点が下に留まっていると、新しく生み出された細胞がまわりの細胞を壊してしまうからです。それに加えて、古い葉よりも新しい葉が優先的に光合成をおこなえるからという理由もあげられるでしょう。

ただ、この成長点の存在は、芝生の管理という面においては注意すべき点になります。なぜなら、成長点は1つしかないからです。もしその成長点がなくなれば、芝生は成長することができなくなってしまいます。そうなれば、最悪の場合枯れてしまうおそれもあるでしょう。

軸刈りについてとそれを避ける方法

軸刈りとは、芝刈りの作業によって成長点を刈り取ってしまうことです。軸刈りをしてしまう要因としては、適切でない芝張りをしたために地面に凹凸があることや、成長点が上昇してから芝刈りをしてしまうことが考えられます。

芝張りの段階で、地面をきちんとならして芝生の高さが均等になるようにしましょう。また、成長点の上昇は芝刈りを怠ってしまうことで起きてしまいます。そのため、軸刈りをしないポイントは、こまめに芝刈りをおこない成長点の位置を保つことが重要です。

芝生が旺盛に成長する時期

芝生は、「暖地型芝」と「寒地型芝」の2種類にわけることができます。暖地型は日本において広く採用されている芝で、冬になると地表の葉を枯らして休眠することが特徴です。

それに対して寒地型は、暖地型と異なり1年中緑の葉が枯れることはありません。しかし、高温多湿になる日本の夏には耐性がないため、寒冷地でない限り、国内での育成には手がかかる種類だといえます。

芝生が旺盛に成長する時期

暖地型芝

暖地型の成長期は、春~夏にかけての期間です。この数か月間は、それ以外の時期と比べて成長が早くなるので、こまめな芝刈りをする必要があります。そのため、この期間は月に2回、少なくとも1回の作業をおこなってください。

ただ、気温などの環境によって成長が早まったり遅くなったりすることがあります。そのため、芝生の成長具合を観察しながら、2~3cmの高さに留めることを目安に芝刈りをおこないましょう。

寒地型芝

寒地型の成長期は、春と秋の2回にわけて成長期が訪れます。この期間は、暖地型と同様にこまめな芝刈りが必要になり、怠ると軸刈りの危険性が増してしまうでしょう。そのため、春は月に2回、秋は月に3回ほど芝刈りをしてください。なお、芝刈り後は刈った草の掃除を必ずおこなうようにしましょう。放置すれば、病害虫の温床となるおそれがあります。

芝生は成長期の直前に張ろう

芝張りと呼ばれる芝生マットを土壌に設置する作業の後は、できるだけ早く土壌に根が定着することが望ましいです。その点、葉や根が伸びやすい芝生の成長期は、芝張りにとって理想的な時期でしょう。

芝生は成長期の直前に張ろう

また、暖地型と寒地型に共通していえるのは、冬があけて暖かくなると成長期を迎えるということです。そのため、芝張りは春におこなうようにしてください。また、根が定着すれば葉が盛んに伸び始めます。

そして、葉が伸びて芝生の密度が高まれば病害虫の発生を抑制することができるため、芝張後にすぐ枯れてしまう危険性が低いといえます。芝張りは、まず土壌を整えることが重要です。水はけのよい芝生専用土を用意して、平らにならしたら水をまきます。土壌が整ったらその上から芝生マットを張り、さらに水をあたえてください。

最後に芝生マットをなじませるために土を上から盛って、ほうきなどで均等に伸ばしたら完成です。ただし、少しでも土壌に凹凸があればその後の生育に悪影響を及ぼすおそれがあるでしょう。そのため、芝張りだけでも業者に依頼し、育成の環境を整えることをおすすめします。

芝生の成長期にする手入れ

暖地型か寒地型かに関わらず、春の成長期には前述した芝刈りや芝張りのほかにも、施肥や雑草取りといった作業が必要になります。まず肥料は、市販の化成肥料を成長期直前から定期的にあたえてあげましょう。

ただし、化成肥料をまいて放置すると、肥料に接触している部分の栄養濃度が高すぎて、かえって芝生が弱ってしまうおそれがあります。そのため、肥料をまいた後に水をあたえ、肥料の成分を全体に浸透させてあげてください。

芝生の成長期にする手入れ

また、芝生が成長期を迎える前の密度が低い時期は雑草が成長しやすいため、見つけたらその都度抜いてあげましょう。場合によっては芝生に害のない除草剤をまき、成長期には雑草がない環境を作ることが望ましいです。

暖地型芝

春の手入れに加えて、暖地型芝は夏まで定期的に水と化成肥料をあたえ続けることが大切です。芝生は、水分が不足すると葉が収縮する特性があります。そのため、症状が見られたらすぐに水やりをしてください。

また、夏には地中の通気性を改善するため、芝生に無数の穴をあけるエアレーションの作業をおこなうとよいでしょう。なお、エアレーションは専用の道具を使用しますが、ホームセンターなどで手に入れることができます。

寒地型芝

秋になると、寒地型芝は2回目の成長期を迎えます。そのため、芝生が枯れてしまった場所に種をまいたり、全体に肥料をあたえたりするとよいでしょう。また、冬にむけて成長する雑草があるため、見つけたら抜いておくと芝生の成長がスムーズに進みます。

まとめ

芝生には、成長点という細胞分裂をおこなう特定の部位があります。そのため、芝刈りのさいは緑の葉以外の部分は切らないように気をつけましょう。また、芝生には暖地型と寒地型の2種類が存在し、それぞれ成長期が異なります。暖地型は春~夏にかけて、寒地型は春と秋の期間は、適切な手入れを施して元気な芝生を育てましょう。

まとめ

もし芝張りが失敗すれば、短期間で枯れるおそれがあるだけでなく、軸刈りの危険性が増すなどのリスクを負わなければなりません。そのため、芝張りの作業は業者に依頼し、整った環境のもとで芝生の育成を始めてみてはいかがでしょうか。

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依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「芝張り」をご覧ください。


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