除草に塩を使うと庭に塩害が起きる!?雑草を効果的に除草する方法

2022.3.24

除草に塩を使うと庭に塩害が起きる!?雑草を効果的に除草する方法

「除草には塩が効く」
こんな言葉を聞いたことはないでしょうか。この言葉は決して間違いではなく、たしかに塩には多大な除草効果があります。塩はサッと庭にまいただけで雑草を枯らしてくれるため、ぜひ利用してみたいという方も多いでしょう。

しかし、この塩を用いての除草方法は、塩害の観点で見れば非常に危険です。塩を庭にまくと家屋の耐久性を落としてしまったり、最悪近所トラブルになったりしてしまうこともあるのです。

正しい塩の知識と適切な除草の方法を知って、安全に雑草を取り除いていきましょう。

除草に塩は大き過ぎるデメリットがある

除草対策として、塩が非常に有用であることは事実です。

塩には、散布した箇所の雑草をわずか1~2週間でしっかり枯らすほどの効果があります。塩にふくまれる塩分が土から水分を吸い上げ、雑草の水分をうばうことで成長を止めてしまうのです。また散布以降、雑草の生えにくい土壌に変える効果があるという点も、塩の 特徴のひとつといえるでしょう。

塩は身近かつ安価な素材であるため、使用してみたいという方や使用しているという方も多いのではないでしょうか。しかし塩を用いての除草は基本、してはいけません。

なぜなら塩を利用しての除草は、メリットに比べてデメリットが大きすぎるからなのです。

家屋やインフラに対する塩害

塩害、という言葉をご存じでしょうか。塩害とは、潮風や高波にふくまれる塩分による害のことです。塩害が起きると家の外壁や車体のさび発生や、電気を通しやすい塩分が電線を腐食することによるショート事故など、さまざまな被害が出てしまいます。

庭に塩をまくと、その塩が原因で塩害の被害を受けてしまう可能性が上がってしまうのです。さらには水道管や配管、電気線など、インフラ関連の重要な設備にまで被害がおよべば、自分のみならず多くの人に迷惑をかけてしまいます。

今後新しい植物を育てられなくなる

除草の目的はもちろん単純に無駄な雑草を駆除したい、というものもありますが、中には除草して新しく花を植えたい、という方もいるのではないでしょうか。そのような場合は、とくに塩の活用はNGです。

基本的に塩は土にのこりつづけるため、その除草効果も同様に非常に長期間続きます。そのため一度塩をまいてしまうと、もうその場所では植物が育たなくなってしまうのです。何回も雨が降って流れてしまえばまた生えるようになることもありますが、それを待つにも時間がかかるでしょう。

近隣住民とのトラブル

前述した通り、塩は土に分解されずにのこりつづけます。その土が雨で流れだしたり、風に舞ってしまったりでもすれば、近隣の家屋や畑などにまで塩害がおよんでしまいます。

自分の財産が被害にあうのも問題ですが、他人のものに被害を出してしまったとなると大変です。近隣トラブルへの発展を防ぐためにも、塩の使用はやめておいた方がよいでしょう。

すべての雑草をカバーするとなると費用もかさむ

塩を使えば安価に対策できるようなイメージがありますが、庭全体をカバーするとなるとそれなりの塩分量が必要となってきます。上記のデメリットに加えて費用までかさんでしまうと、塩を除草に利用してはいけないということがよくわかりますね。

除草に塩が使われる理由

王道はやはり除草剤!その効果と特徴について

除草で塩を撒くことは簡単で手軽なので「これはいい方法かもしれない」と感じた人もいるかもしれません。しかし実際は、除草として塩を使用することには危険性が伴います。塩を使用することをお考えの方は、以下の注意点を確認しましょう。

土壌で分解されない

除草に塩を使う代わりにおすすめしたい方法に、「除草剤」というものがあります。除草剤とはその名の通り、雑草を除去する薬剤です。除草剤であれば土に残らない上に塩害の心配もいらないため、安心して利用することができるでしょう。

また、除草剤には「茎葉処理型」と「土壌処理型」の2種類があり、それぞれ除草の仕方が異なります。

茎葉処理型がすでに生えている雑草を枯らす効果があるのに対し、土壌処理型はこれから生えてくる雑草の発芽を防ぐ効果があります。効果に合わせて使う時期も異なるため、自分の用途に合わせて活用していきましょう。

さらに除草剤には「選択制」と「非選択制」という区別の仕方があり、選択制の場合は特定の雑草のみを枯れさせる効果があります。逆に非選択制はほぼすべての植物・作物を枯れさせてしまうため、使いどきには注意が必要です。

しかし、除草材と聞くとなんだか取り扱いが難しそうな印象を受けがちです。近年では初心者の方でも扱いやすい商品も発売されているので、下記でご紹介します。もちろん扱いやすいといっても薬品ですので、取り扱い説明書は必ずしっかりお読みください。

レインボー薬品 除草剤 ネコソギロングシャワー

樹木の剪定やこまか雑草を枯らし、発生も予防する茎葉処理型と土壌処理型のハイブリット商品です。手持ちタイプで持ちやすく、シャワー形状になっているため散布しやすい点が大きな魅力ですね。

除草のために塩を撒く危険性

雑草はお湯で除草することもできる

除草時の塩や除草剤などの取り扱いに不安のある方は、雑草にお湯をかけるという方法もオススメです。前述のふたつに比べると効果は薄いですが、比較的簡単にできます。しかし注意点もあるため、しっかり把握しておきましょう。

雑草は一定の温度以上の熱で枯れることも

雑草は熱に強くないため、一定以上の熱湯をかけられると多大なダメージを受けます。とくに小さな雑草などは、意外にもあっさり枯れてしまうこともあるのです。

しかし茎の大きな雑草などは、熱湯をかけてもなかなか枯れないことがあります。また雑草は根まで枯らさなければすぐにまた生えてきてしまうため、根本的な解決には至らないかもしれません。あくまで応急処置的な方法として認識しておくとよいでしょう。

熱湯除草は土の状態ややけどにも注意!

熱湯での除草はたしかに効果がありますが、同時に土の内部にいる細菌まで殺してしまうことがあります。この細菌がいなくなってしまうと、今後の植物や作物の生育に響いてきてしまいます。

土の内部にいる細菌は、有機物を分解することによって、作物に必要な栄養分をつくっています。また土の状態を保つ働きもしています。つまりこの細菌がいなくなってしまうと、土の状態が悪くなるためその後の作物が育ちにくくなってしまうのです。

また、当然ですがかけるお湯は熱湯でなくてはいけません。植物を枯らすほどに熱したお湯は、人間にとっても危険なものです。持ち運びや雑草にかける際にこぼしてしまえば、やけどなどの原因になってしまうでしょう。

熱湯除草の際は持ち運びの方法や量に気を付け、ケガのないよう注意しておこなってください。

塩だけでなくお湯を撒くのも厳禁!

ほかにもある!効果的な除草・防草方法

除草には塩や除草剤、熱湯などが有効とされてきましたが、近年ではさまざまなグッズや工夫が考えだされています。ここではそんな、まだまだある除草のアイデアをご紹介していきます。

それぞれおすすめの商品もご紹介していくので、ぜひご参考にしてください。

ハーブを植える

雑草対策として、ハーブを植えるという方法もあります。ハーブは観賞用や調理用に利用されることの多い植物ですが、じつはグランドカバープランツとしても活用できるのです。

グランドカバープランツとは地面を覆う植物のことを指します。多くの場合は苔などの踏まれても大丈夫なものや日陰でも育ちやすいものが使用されることが多いですが、近年では見た目もおしゃれなものも増えてきています。

〇ミント

ミントは初心者でも育てやすく、繁殖力も強いためグランドカバープランツにおすすめの植物です。また香りもよく、踏んでしまった場合でも丈夫といわれているので非常に人気があります。

一方で逆に繁殖力が強いがために、植えたくない場所にも広がってしまうというデメリットもあります。そのため小さい範囲を覆いたいというときには、避けた方がいいかもしれません。

サカタ ペパーミント(ハーブ)のタネ

さわやかな香りを発する、多用途のミントです。グランドカバーはもちろん、その香りは害虫除けにもなりますし、適期に採取すればハーブティーにも利用できますよ。

〇オレガノ

オレガノには大きく分けて「オリガヌム類」「マヨラナ類」「アマラクス類」の3つの種類があり、一般的にはオリガヌム類が多いといわれています。

オレガノは日陰でも育てることができるという点が特徴です。しかし基本は日光を好むので、雑草が育ちやすい日当たりがいい場所に植えるといいでしょう。また、湿気が多い環境では育ちにくくなってしまうため注意が必要です。

グリーンフィールド ハーブ有機種子 オレガノ/ワイルドマジョラム

ヨーロッパの基準をクリアした、品質の高いオレガノです。ミント同様ティーはもちろん、肉料理などにもよく合いますよ。

〇ラムズイヤー

背が低く、広がるように育つためグランドカバーとして活用されることも多い植物です。植物全体が細かく白い毛で覆われており、日陰でもよく育ちます。

ラムズイヤ―は寒さには強く、暑さに弱いという特徴があるため、季節に合わせて植えるといいでしょう。

ラムズイヤー 9cmポット

グランドカバーとして効果的な、ラムズイヤーの苗木です。初夏の時期にはきれいな紫色の花を咲かせるため、観賞用としても非常に有用といえるでしょう。

防草シートを敷く

防草シートは植物の成長や発芽に必要な日光などを防ぐことによって、雑草の発生を防ぎます。基本的に不織布などでできているため隙間がほとんど存在せず、その特徴から発芽する場所をなくすこともできます。

最近では天然素材でできているものもあり、放置しておいても土に還るタイプのものもあります。また、砂利やレンガの隙間からの雑草を防ぎたい場合など、純粋な庭の雑草除去以外にも幅広い活躍が見込めます。

〇防草シートを敷く方法

①施工地の整備(草ぬきや切株の除去など)をおこないます
②防草シートの仮敷きをして、場所にあわせてカットします
③専用の押さえ釘などを使用して、端一列を固定します
④足りない部分はシートを重ねていきます(重ね部分は10センチ以上)
⑤重なった部分はテープで固定していきます
⑥全体的に釘を打ち固定させます

この防草シートは、市販で購入することができます。主にホームセンターやネットショップなどで販売しているため、興味のある方は購入をご検討ください。

下記には、中でもおすすめの商品をご紹介しています。購入の際のご参考になれば幸いです。

アストロ 園芸用防草シート

 

高い遮光性と設置のしやすさから人気のある、高性能の防草シートです。強度にも優れ、長期間の利用にも適しています。通水性も高く、水たまりもできにくいため管理も簡単。非常に防草性も高く、取り扱いのしやすい一品です。

バークチップ・ウッドチップを敷く

バークチップはマツなどの樹皮を粉砕したもので、ウッドチップは木材自体を粉砕したものです。これらは見た目がオシャレになるだけでなく、そのまま自然に還すことも可能なのでおすすめです。

またこのバークチップやウッドチップにふくまれる窒素成分は、雑草の繁殖を防ぐ効果があります。分厚く敷くほど効果があるようですが完全に地面の隙間を埋めることはできないことが多いため、あくまで雑草が生えてこないような予防程度に考えておきましょう。

また、一口にバークチップ・ウッドチップといっても、その用途にはさまざまなものがあります。購入の際は、防草効果と記載のあるものを選んで購入するようにしてください。

Y国産 ウッドチップ ひのき(樹皮なし) 100%

国産天然木を使用した、防草効果の高いウッドチップです。香りや質感もよく、見栄えも問題ありません。また、防草以外にもドッグランなどに活用することができるため非常に便利です。

約1~2年で自然に還る設計なので処理にも困らず、環境にも優しい商品といえるでしょう。

水で固まる土

市販でも購入できる、水と混ぜることによって固まる土です。この素材を知っている人は、なかなかいないかもしれません。

この商品は高い防草効果と身近に購入できるリーズナブルさが魅力。一般的にはホームセンターやネットショップなどで販売しています。

基本3~5cmの厚さで設置すれば十分に効果があります。しかし、やや設置が難しい部分もあるため不安な方は業者に依頼してもよいでしょう。

メリットはその照り返しの少なさと保水性です。水たまりもできにくいため、管理が楽にすむでしょう。特徴としては砂利とも似ていますが、砂利と比べて落ち葉などの掃除がしやすくなっています。

デメリットとしては、少々強度に難がある点が挙げられます。運用していくとどうしても風雨にやや弱く、劣化しやすい印象を受けるかもしれません。また、人が通行するような場所に設置するとへこんでしまうこともあるでしょう。

また、近年の商品の中には、個人でも設置しやすいものも発売されています。興味のある方は、ぜひご検討ください。

YBK工業 自然土防草材 ガンコマサ

この商品の特徴は、その施工の簡単さにあります。材料を敷きたい場所に設置後、シャワーなどで散水するだけで固まってくれるため、比較的設置がしやすい点が大きな魅力です。品質や性能も高く、防草対策としてはうってつけの商品でしょう。

塩も除草剤も使わない雑草対策

より確実に雑草を除草するなら業者の利用もおすすめ

除草方法は塩以外にも除草剤、防草シートなど安全な方法がいくつもあります。しかし雑草の増え具合や種類によっては、個人では対処しきれないというケースもあるかもしれません。

個人では対処しようがない場合や根本から雑草を駆除したい場合など、本格的な作業をお求めの方は業者への依頼を検討してみてはいかがでしょうか?プロの業者であれば手際よく、さまざまなケースの防草・除草作業に取り掛かってくれます。

また、現代社会、仕事や家事などでなかなか防草対策する時間が取れないという方も多いのではないでしょうか。仮に一度除草をしても、また生えてきてしまうのが雑草の嫌なところ。何度も除草をするのは面倒くさい……という場合でも、業者は非常に役立ちます。

業者によってサービスは異なりますが、場合によっては定期的に除草をしてくれる業者も存在するのです。定期的にプロの技術で除草・防草対策をしてもらえるというのは、この上ない安心につながるでしょう。

よりお得に依頼するには?

業者に依頼するにおいて、どうしても気になるのはやはり依頼費用です。この費用は業者やサービスによってどうしても差があります。よりお得に依頼したいのであれば、複数業者の比較が必須といえるでしょう。

1社に絞って決めてしまうと、その業界の相場感覚がつかめません。複数の業者から見積りを取り、よりよい業者を選択するとお得です。

かといって、安ければいいわけではありません。ただ安い業者を選んでしまうと、自分の望むサービスを受けられないかもしれません。そのため、業者選びの際はその業者の『実績』に注目してみることが大切です。

業者がホームページなどを持っていれば、その中で業務実績やサービス内容などを掲載している可能性があります。その中に自分の望む作業があるかを探してみましょう。また、確認が取れなかった場合は、見積りや連絡の際にいろいろ質問をしてみると安心です。

作業内容と費用のバランスを考えて、より納得できる業者に依頼しましょう。

まとめ

除草の際に塩を使うのはたしかに効果的ですが、その反面受けるデメリットも非常に大きいです。塩での除草は自分の財産を傷つけてしまうばかりか、他人のものにまで被害をもたらしてしまう危険性もあるのです。近隣トラブルを発生させないためにも、塩での除草は基本的にしないようにしておきましょう。

また、雑草の生え具合によっては個人での対処が難しいこともあります。広範囲の除草作業は大変ですし、慣れも必要です。広範囲の除草や根本からしっかり除草したいという方は、プロの技術に頼ってみるのもひとつの手でしょう。

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