皆さんは蟻と聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか?
せっせと物を運んでいる姿から働き者というイメージを持つ方や綺麗に整列をして動くことから軍人のようなイメージを持つ方がいるでしょう。
基本的には人間に悪影響を及ぼさないといわれている蟻ですが、中には蟻が害を及ぼすケースもあります。
今回はどのような蟻がどのような被害をもたらすのかをご紹介します。
蟻からの害を減らすためにも、是非ともご覧ください。
蟻の中には人に害を及ぼさないものも多い
蟻はこの日本だけでも200種類以上いるといわれています。
アリ駆除の専門業者も数多く存在しますが、すべての蟻が害を及ぼしてしまうわけでありません。
シロアリなどの害虫を食べる蟻も多く、どちらかといえば益虫としての側面が強い虫であるといえる側面を持ち合わせています。
基本的に日本にいる蟻は、朽ちた木や地面に巣を作ります。
人の手に乗せられても危害を加えなければ反撃をしてくる蟻はそれほどおらず、中には人を襲うムカデですら倒してしまう蟻もいるのです。
気をつけなくてはならない蟻の害を正しく知っていれば、怖がりすぎる必要はないといえます。
蟻が人にもたらす害①:毒針で刺す
日本原産のオオハリアリと呼ばれる蟻は、その名のとおり針を持っています。
お腹の部分に毒針がありこれにより外敵を攻撃するため、人を刺す蟻として注意が必要です。
基本的には森の枯れ木の中に巣を作ります。
しかし、シロアリを好んで食べるため、シロアリが住み着いた家にも現れることがあります。
シロアリを求めて、オオハリアリが人家に迷い込めば、刺されてしまうおそれがぐっと高まり危険です。
毒は強いので、アナフィラキシーショックを起こすおそれがあります。
つまりオオハリアリに刺されてしまうと命に関わる可能性があるのです。
蟻の害としては最悪のものであると言えるでしょう。
シロアリがいなければ、積極的に人家に住み着くことは極めて低くなります。
シロアリが発生した場合は、放っておかないことです。
また、蟻が人家にやたらと現れるときは、シロアリの発生を疑うことも大切です。
蟻が人にもたらす害②:噛みつく
アフリカ原産のイエヒメアリという蟻は雑食性の蟻です。
あらゆる食品を食べるほか、人にも噛みつきます。
皮膚の弱い人が噛まれると腫れることがありますが、命に関わる危険はありません。
土がない場所でも巣を作ることがあり、集合住宅内で発生することがあります。壁紙の裏やタンスの裏などの隙間に巣を作り、一気に繁殖をします。
大量発生してしまうと益虫としての側面などなく、人に悪影響しか及ぼさない害虫になってしまうでしょう。
人に直接危害を加えるため、蟻害として見過ごすことができません。
見かけたらすぐに駆除を試みるといいでしょう。
蟻が人にもたらす害③:食害
南アメリカが原産のアルゼンチンアリと呼ばれる蟻は、「高い攻撃性と爆発的な繁殖能力」という特性を持ち合わせた「最悪の蟻」の1種だといわれています。
アルゼンチンアリは、住めそうなところならどこにでも巣を作るという厄介な習性があります。
そのため人家にも巣を作ることが多々あり、雑食性かつ攻撃性が高いため、人に被害が及びやすい種類です。
結構な頻度で人を噛むほか、増えた個体が家の中にある食べ物に群がるなど、深刻な食害を起こします。
人命に関わることはないですが、不快度でいえば最大級の蟻害であるといえるでしょう。
アルゼンチンアリの女王蟻はひとつの巣に数百体の女王蟻がいるといわれています。
この女王蟻が1匹につきおよそ60個の卵を1日で産むことができるといわれており、一気に個体数を増やすので放っておくと大変です。
アルゼンチンアリは、蟻の行列の中に女王蟻を紛れさせながら移動するため、生息場所が異常な速さで拡大されていきます。
アルゼンチンアリの爆発的な繁殖力によって、在来種であるアリが駆逐されてしまうことが多く、フランスの在来蟻は全て排除されてしまったといわれています。
蟻が人にもたらす害④:家電の故障
日本やオーストラリア原産のルリアリは、機械の中に侵入して故障を引き起こす原因をつくる蟻です。
家電が故障してしまえば経済的に大きなダメージを与えられてしまいます。
侵入された機械の種類によっては、事故につながる可能性もあり、一番いやな蟻害かもしれませんね。
機械の中に侵入し故障の原因となる蟻は、ルリアリのほかにもいます。
「殺人蟻」と悪名高いヒアリも、家電に侵入する蟻です。
ヒアリは南米大陸原産の毒針を持つ攻撃性が高い蟻です。
幸い日本ではまだ生息しているとはいえない状況を保てていますが、貿易が盛んであればいつ本格的に持ち込まれるのかわかりません。
まとめ
蟻は日本だけでも200種類以上いるといわれており、無害な種も多数見かけられます。害があるどころか人間にとって迷惑な害虫を駆除してくれることもあるため、益虫として扱われることが多くなっています。しかし、中には人間にとって不利益な行動をする蟻もいるため、屋内で発見した場合は蟻の害が出る前に駆除をする必要があるかもしれません。
蟻の駆除は自力で全滅させることは困難だといわれているため、プロに依頼することをおすすめします。
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