ヒアリの特徴と大きさ|発見したら通報!ヒアリを増やす駆除法に注意

2021.4.30

ヒアリの特徴と大きさ|発見したら通報!ヒアリを増やす駆除法に注意

近年、海外の危険な生物が日本でも発見されるというニュースが増えています。なかでも、2017年に神戸港で発見されたヒアリは毒性が強く、大変危険な存在です。

ヒアリは元々南米にいた生物ですが、貨物などに付着して、アメリカやオーストラリア、中国などでも広がっています。とくに、アメリカ南部では爆発的に増えていて、住民の半数以上がヒアリに刺されているともいわれています。

ヒアリはとても繁殖力が強いので、日本に定着するのを防除することが重要です。しかし、ヒアリの見分け方や、在来種のアリの生態系を守りながらヒアリを駆除する方法を知っている人はまだ少ないのではないでしょうか。今回は、ヒアリの特徴や、ヒアリに刺されたときの対処法を紹介していきます。見慣れないアリを見つけたときも、慌てずに対処していきましょう。

ヒアリ【特徴・大きさ】似てるアリとの見分け方

ヒアリかどうかを見極めるには、見た目の特徴をとらえておくことが大切です。ヒアリは、女王アリと働きアリ、雄アリとで集団生活をしています。

なかでも、一番数が多く、見つけやすいものが働きアリです。同じヒアリの働きアリでも、大きさは2mm~6mmとさまざまなので、ほかのアリと見分けるのが難しいかもしれません。ヒアリの特徴をまとめるので、見分けるときの判断材料にしてください。

ヒアリの特徴①働きアリ

先にも紹介したように、ヒアリの働きアリは大きさが2mm~6mm前後とばらつきがみられます。ヒアリはつやつやとした赤茶色で、お腹側とおしりはやや黒っぽい色あいです。

ヒアリの特徴は、触覚と胴体にも見分けるポイントが3つあります。1つ目に、ヒアリの触覚は、先端に2つの節があります。ほかのアリは触覚の先端が3つの節にわかれているものもあるので、見分けるときの参考にしてみてください。

2つ目のヒアリの特徴は、背中のこぶです。アリの胴体は、頭、体、おしりと3つのパーツにわかれています。ヒアリの場合は、体とおしりの間に、2つの小さなこぶがあるのです。また、ほかのアリには背中にトゲがあるものもいますが、ヒアリの背中にはトゲがありません。

3つ目は、おしりにある毒針です。むやみに触ると刺される危険があるので、目視で確認するように気をつけましょう。

ヒアリの特徴と大きさ|発見したら通報!ヒアリを増やす駆除法に注意

ヒアリの特徴②女王アリ

ヒアリの女王アリは、大きさが7mm前後で、働きアリよりもやや大きめです。女王アリの最大の特徴は、羽が生えていて飛べるという点にあります。羽が生えているので、遠くに移動することができ、別の場所で新たな巣を作ります。そのため、繁殖力がとても高く、国内に定着することを懸念されているのです。

女王アリは交配後に羽を落とすので、その場合は働きアリの項目で紹介したヒアリの特徴を参考にしてみてください。ヒアリの働きアリより大きいからといって、油断することはできません。

ヒアリの特徴③雄アリ

ヒアリは赤茶色の見た目が特徴ですが、ヒアリの雄アリは黒っぽい色をしています。ヒアリの雄アリにも羽があり、繁殖のシーズンになると巣を飛び立ちます。

ヒアリの雄アリは交配が終わると死んでしまうため、ヒアリの雄アリを見かけることは少ないかもしれません。しかし、ヒアリの雄アリがいるということは、近くにヒアリが生息しているおそれがあるということです。そのため、ヒアリの特徴やヒアリの大きさを把握しておくことが大切です。

ヒアリと似ているアリ

アリは1㎝以下の小さな生物なので、肉眼で特徴を見分けるのは難しいかもしれません。よくヒアリと間違いやすいものに、キイロシリアゲアリという種類があります。

キイロシリアゲアリは黄色がかった茶褐色の見た目が特徴的で、秋ごろに繁殖のため巣の外を移動していることが多いアリです。よく見かけるクロアリとは特徴が異なるため、ヒアリなのではないかと不安に思う人も多いようです。

ほかにも、アリグモというアリに見た目が似ているクモの仲間もいます。アリグモは上からみると体が3つのパーツにわかれていて、アリに似ていますが、クモの仲間なので8本足です。

見慣れないアリを見かけると、ヒアリなのではないかと心配になる人も多いでしょう。また、万が一ヒアリであった場合に定着を防ぐため、はやめに特定する必要もあります。身近なところで見慣れないアリがいて心配な人は、アリのエキスパートであるアリ駆除の業者に相談してみるのもよいかもしれません。

ヒアリを発見したときの対処法

これまで紹介してきたヒアリの特徴に当てはまるアリを見つけたら、すぐに自治体に連絡をすることが大切です。なぜなら、その地域にヒアリが出たという情報を広く共有し、ヒアリが定着するのを防ぐ必要があるからです。

ヒアリに似たアリを見つけた場合は、写真や死骸など、種類を特定できるものを残しておきます。ヒアリは死骸であっても毒が残っているリスクを考慮し、素手で触らないように気をつけてください。

そして、地域の環境事務所にすみやかに連絡し、写真や死骸を確認してもらいましょう。環境省のHPによれば、ヒアリ相談ダイヤルも開設されているので、状況に応じて活用してください。

ヒアリのようなアリを見つけたときに大切なのは、情報を共有することです。ヒアリが国内で定着するのを防ぐため、もし見かけたら自治体に報告してください。

ヒアリの駆除方法と大切な注意点!

万が一ヒアリの特徴に当てはまるアリを見つけたら、駆除したいと思うかもしれません。しかし、ヒアリの駆除をすることで、在来種のアリの生態系を乱してしまうおそれもあります。ここでは、ヒアリが見つかりやすい場所や、ヒアリの駆除方法と注意すべきポイントについて紹介していきます。

ヒアリはこんなところにいる

ヒアリは、比較的日当たりのよい場所に巣を作ることが多いようです。すでにヒアリが定着している海外の国では、公園や広場などの芝生のあるところや、水辺の緑地、畑など、人々の暮らしに身近なところで巣が見つかっています。

ヒアリの巣は2~3年かけて、大きなアリ塚を作ります。ヒアリのアリ塚は大きな物だと、50cm以上になることもあるようです。アリ塚の下には長いトンネルがあり、女王アリや働きアリが数千~数万匹も生息しています。日本ではまだ定着していないとされているため、ヒアリのアリ塚が見つかるおそれは少ないかもしれませんが、万が一の場合に備えて覚えておきましょう。

日本では、海外からの荷物についてくるケースが多く、港の近辺でヒアリが発見されています。今後、街中の公園や庭に定着しないよう、防除していくことが重要です。

ヒアリの特徴と大きさ|発見したら通報!ヒアリを増やす駆除法に注意

ヒアリの駆除方法と注意点

ヒアリの駆除方法は、ヒアリの数や巣の規模によって異なります。ヒアリが数匹歩いている程度であれば、殺虫スプレーや熱湯をかけて駆除することが可能です。

アリの駆除には、ベイト剤という毒餌が使われることもあります。しかし、ベイト剤を設置することで、元々生息していたアリも無差別に駆除してしまうおそれがあります。

ベイト剤を置くことで、ヒアリの天敵になる在来種のアリが減ってしまうリスクもあり、かえってヒアリの繁殖が増えることになるかもしれません。そのため、自己判断でベイト剤を使わず、アリの駆除業者に相談してみることをおすすめします。

もし、ヒアリの大群や、ヒアリの巣を見つけた場合は、むやみに刺激することは危険です。目に見えないところにも、ヒアリが大量にいるおそれがあるので、絶対に自己判断で駆除しないようにしてください。

ヒアリの大群を見つけたら、自治体に連絡してヒアリかどうかを確認してもらった上で、アリ駆除の業者に相談することが大切です。自力で駆除すると刺される危険が高いので、落ち着いて対処するようにしましょう。

ヒアリがもたらす症状と被害|対策して備えよう

ヒアリが危険であることは、メディアなどでも報道されていますが、実際にヒアリに刺された場合の症状についてはよくわからないという人もいるのではないでしょうか。ここでは、ヒアリに刺された場合の症状や、ヒアリに刺されたときの対処法について紹介していきます。

ヒアリに刺されたときの症状

ヒアリに刺されたときの症状には個人差がありますが、ジンジンとした強い痛みや、熱をもったような痛みを生じることが多いです。人によっては、赤く腫れたり、じんましんが出たりする場合もあります。

アレルギー体質の人は、アナフィラキシーショックという強いアレルギー反応を起こす場合があるので注意が必要です。アナフィラキシーショックを起こすと、動機や呼吸困難、腹痛、急激な血圧の低下などの症状があらわれ、最悪の場合、死亡するケースもあります。

ヒアリはハチと同じ成分を含む毒をもっているため、過去にハチに刺されたことのある人はアナフィラキシーショックにかかるリスクが高いとされています。アレルギー体質の人は、この後に紹介するヒアリの予防策を参考にして、自分の身を守りましょう。

ヒアリに刺されたらどうすればいい?

ヒアリに刺された場合は、刺された箇所を冷やして30分程度安静にしてから病院を受診してください。体調が急変したときに備えて、周囲の人にヒアリに刺されたことを伝えた上で、一人にならないように気をつけましょう。

アナフィラキシーショックの症状は、ヒアリに刺されてから30分以内に起きることが多いとされています。そのため、体調が急変した場合はすぐに救急車を呼び、ヒアリに刺されたかもしれないことを伝えましょう。

ヒアリの特徴と大きさ|発見したら通報!ヒアリを増やす駆除法に注意

ヒアリは人間以外にも悪影響を及ぼす

ヒアリの被害は、人間を刺す以外にもさまざまな悪影響をもたらします。先にも紹介したように、ヒアリは公園や芝生などの身近な場所に生息しているため、ペットが刺されてしまうケースもあるのです。

また、ヒアリは畑に生息することもあり、作業中に刺されるだけでなく、作物が食べられたり、家畜が刺されたりするなどの被害も考えられます。こうした理由から、ヒアリが定着している国では農業をやめる人が増えているという例もあるそうです。また、ヒアリが農作物に付着して、違う地域や国に移動するリスクもあります。

ヒアリの悪影響は、人体や農業だけにとどまりません。ヒアリは電気の設備などに巣を作ることもあります。ヒアリが電気設備に住み着くと、配線をかじってショートさせたり、インフラ設備を故障させたりすることにもつながります。

ヒアリが繁殖すると、刺されることによる健康被害だけでなく、日々の生活にも支障がおよぶかもしれません。そのため、ヒアリが日本に定着しないよう、徹底して防除していくことが重要なのです。

ヒアリから身を守る予防策

ヒアリから身を守るには、ヒアリに近づかないことが基本です。もし、見慣れないアリを見かけたら、ヒアリの特徴に当てはまるかどうか、観察してみてください。ヒアリであることが疑われる場合は、素手で触ったり、巣を踏みつぶしたりしないように気をつけましょう。

また、屋外にサンダルを放置していると、ヒアリが入り込むおそれがあります。身につける道具は、なるべく屋内にしまうなどの対策もしておくことをおすすめします。

以前にハチに刺されたことのある人は、ヒアリに刺されるとアレルギー症状が重症化しやすいとされています。アナフィラキシーショックを経験したことのある人は、身を守るために日ごろからアレルギーの症状をやわらげる薬を常備しておくのもよいでしょう。

アナフィラキシーショックは、場合によっては命の危機につながる深刻な症状です。いざというときに身を守るため、病院で相談しておくとよいでしょう。

まとめ

ヒアリは、南米原産ですが、現在ではアメリカやオーストラリア、中国などでも発見されるようになりました。日本においても、2017年に神戸港で見つかったのをはじめ、東京や愛知などでも発見が相次いでいます。ヒアリは外来種ですが、貨物などについて知らないうちに国内に持ち込まれてしまうことがあるのです。

ヒアリは人を刺すだけでなく、繁殖力が強いことから、国内での定着を防除することが重要です。そのため、見慣れないアリを見かけたらヒアリの特徴に当てはまるか見極め、自治体にすみやかに連絡する必要があります。

ヒアリは、女王アリ、雄アリ、働きアリのカーストにわかれていて、それぞれの見た目は異なります。このうち、最も多い働きアリは赤茶色で、大きさは2mm~6mm程度とばらつきがあります。触覚の先端が2節にわかれていて、体とおしりの間に2つのこぶがあることが特徴です。

ヒアリは数匹程度であれば、殺虫スプレーや熱湯で駆除することができますが、集団や巣を見かけたときにはむやみに刺激すると危険です。ヒアリのようなアリがいたら、まずは自治体やヒアリ相談ダイヤルに通報しましょう。

ヒアリかどうか迷う場合や、大量のアリを駆除したいときには、アリの駆除業者を活用するのがおすすめです。自己判断で在来種のアリを駆除すると、生態系が壊れてしまい、ヒアリが増えてしまうリスクもあるので、まずは業者に相談してみてください。

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