合鍵の作成時間を決めるのは鍵の種類!依頼時の注意事項とともに解説

2021.4.30

合鍵の作成時間を決めるのは鍵の種類!依頼時の注意事項とともに解説

自宅の鍵が1本しかなく、しかも家族全員が家を空ける日が多い場合どうしますか。鍵をどこかに隠しておく共有するのもひとつの手ですが、空き巣に隠し場所がバレてしまえば防犯対策として効果が薄いと考えられるでしょう。このような場面で有効な方法が「合鍵を作ること」。それぞれが玄関を開けられる鍵を持っておけば、隠し場所に頭を悩ませる心配がなくなります。

ところで合鍵を作るにはどのくらいの時間がかかるのでしょう。親戚に不幸があり子どもに留守番を任せなければならないなど、合鍵が必要な場面は急に訪れることもあります。合鍵を作るのにどれくらいの時間がかかるか事前に知っておけば、状況に合わせた判断へつなげることができるでしょう。

今回は合鍵作成の時間と、それを決める要素についてを中心に解説していきます。

ディスクシリンダー錠の合鍵作成時間

近年は防犯上の対策から、より高度な鍵を利用する家庭が増えてきました。それに伴い気になってくるのが、合鍵ができるまでの時間です。

鍵を複製してもらえる店舗として、思い浮かべるのはどこでしょうか。

スーパーやホームセンターに入居しており、靴修理などと一括で請け負う合鍵屋を考えていた方が多いかと思います。そのほか鍵自体の交換なども請け負う「鍵屋」も欠かせない存在です。

こういった業者に依頼するとき、合鍵の作成時間を決めるのが「合鍵を作る難易度」です。

お店で複製できる鍵は当日渡し

鍵屋や合鍵屋は「ブランクキー」と呼ばれる、鍵のギザギザやへこみがないものを在庫として所有しています。注文を受けると預かった鍵とブランクキーをそれぞれ専用の台にセットし、鍵の形状を読み取りながらブランクキーを削っていくのです。

この機械で読み取れるような鍵であれば比較的簡単に作ることができるため、店舗の混み具合によっては30分もかからずに完成してしまいます。

技術が必要な鍵は時間がかかる

一方この機械が対応していないような鍵はプロによる精密な作業が必要になるため、時間がかかることも少なくありません。業者によってはメーカー取り寄せで対応することも多いほか、合鍵作成自体を断られることもあるでしょう。

取り寄せが必要な鍵は時間がかかる

防犯性が高い鍵では「簡単に複製されないこと」もポイントのひとつです。そのため鍵屋が持っている工具でも合鍵作成を困難にしていることが多く、基本的にはメーカーに取り寄せて追加の純正キーを製造してもらうことになります。そのため時間がかかる場合がほとんどなのです。

この点を踏まえ、次の章からは具体的にどんな鍵が当日渡しに対応しているか、逆に取り寄せが必要な鍵はどんなものかを見ていきましょう。

      ディスクシリンダー錠の合鍵作成時間

当日渡しができる鍵①ディスクシリンダー・ピンシリンダー

依頼当日に作ってもらえる鍵の代表といえるのが、鍵の側面にギザギザの凹凸が付いた「ディスクシリンダー」「ピンシリンダー」といった鍵です。

鍵の構造

鍵のギザギザに合わせて内部の部品のずれが解消し、鍵穴が回るようになります。鍵が回り切ることで錠の開閉が可能です。ディスクシリンダーは凹凸の場所、ピンシリンダーはピンの長さと場所を組み合わせることで鍵を判別する仕組みとなっています。

合鍵の作成方法

預かった鍵に合わせ、ブランクキーに鍵のギザギザを刻み込んでいきます。削る刃を動かすためのガイド部分にもとの鍵を利用することで、同じギザギザが彫られた合鍵を簡単に作ることができるのです。

ピンシリンダーの種類によっては時間がかかる可能性も

ただしピンシリンダーのなかでも多くのピンを組み込み、精密に作られた鍵は複製が難しい場合があります。そのため複製に時間がかかり当日渡しが不可能な場合、またはメーカー取り寄せとなる場合もあるので注意しましょう。

またロータリーディスクシリンダーも合鍵作成自体は可能ですが、内部構造が複雑で鍵複製に精密さが必要とされます。そのため時間がかかる可能性が高いです。

当日渡しができる鍵②ディンプルシリンダー

ピンシリンダーの防犯性を高めた発展形といえるのが「ディンプルシリンダー」と呼ばれる鍵です。側面ではなく、鍵表面にへこみをつけたこの鍵、業者によっても対応が異なるため注意しましょう。

鍵の構造

ピンシリンダーが鍵の側面にギザギザを付けているのに対し、ディンプルシリンダーでは鍵の表裏にへこみをつけることでピンを上下させ、シリンダーが回るように合わせる仕組みです。側面のみと比べ、多くの組み合わせを作れるのがその特徴といえるでしょう。

合鍵の作成方法

鍵のへこみの位置と深さを調べ、それに合わせて専用の鍵を削ります。ただし精密な加工が必要で簡略化も難しく、時間、費用とともに高めになるのが現状です。またずれが生じ、複製はできても使えない、ということもあるのが悩ましいところ。

店によっては対応できないことも

精密な加工が必要なことから合鍵屋はもちろんのこと、合鍵作成のプロである鍵屋でもディンプルキーはメーカー取り寄せ対応としている場合は少なくありません。メーカー取り寄せの方が安く済むことも多く、その場での鍵作成は「どうしても当日必要な場合」に限られてくるでしょう。

      ピンシリンダー錠の合鍵作成時間

取り寄せが必要な鍵①構造が特殊な鍵

防犯性を高めるために特殊な構造をしている鍵は店舗での複製が難しく、基本的にメーカー取り寄せでの対応となります。

構造が特殊な鍵の例

【マグネットシリンダー】

鍵のギザギザやへこみの代わりとして磁石を埋め込み、その反発力によってピンを押し上げるタイプです。特殊な合鍵作成は難しく、メーカー取り寄せになることが多いでしょう。

【シリンダー登録制の鍵】

たとえば同じピンシリンダーの鍵でも、ピンを細かく・数を増やせば複製は困難になります。そうした鍵はシリンダー登録制を取っていることも多く、あらかじめ登録した方でなければメーカー取り寄せさえ難しいです。

取り寄せが必要な鍵②登録型の鍵・カードキー・電子キー

もうひとつ取り寄せが必要な鍵の例として、錠部分に鍵の情報を登録するタイプがあります。

登録型の鍵の例

【カードキー】

最近のカードキーはそれぞれ固有の情報を持っており、その情報と登録された情報が一致するかどうかを判断するタイプが主流です。そのため合鍵を作るというよりは「鍵を追加する」というイメージを持っておく必要があるでしょう。

鍵屋に追加するカードキーの在庫があれば対応は早いものの、多くはメーカー取り寄せになるでしょう。また必要に応じて鍵本体の登録作業を依頼する必要もあります。

【イモビライザー付き・スマートキー】

昔の自動車の制御部分は意外とシンプルだったことから、正規の鍵を使用せずにエンジンをかけ盗むという手口が横行した時期がありました。このため鍵にICチップを埋め込み、IC内の情報が一致しなければエンジンがかからないように対策がおこなわれている車種が増加しています。この仕組みがイモビライザーです。

その後自動車に鍵が送る固有情報を登録し、鍵についているボタン操作でドアの開閉ができるリモコンキー。
、さらには鍵と自動車が常時通信をおこない、かばんから取り出さなくてもドアの開閉ができる「スマートキー(スマートエントリー)」に対応した車種も主流になってきています。

ただしこうした「固有の情報」が必要な場合、多くは自動車ディーラー経由の取り寄せとなります。また鍵穴とそれに対応した鍵は付いていることが多いですが、鍵穴で開けると盗難防止アラームが鳴る設定になっている場合も少なくありません。非常時はともかく、合鍵としての常用は難しいでしょう。

ただし鍵業者によっては専用の機器を持っており、その場での鍵作成が可能な場合もあるので一度確かめてみてください。

          ディンプルシリンダー錠の合鍵作成時間

合鍵作成に必要なもの

錠と鍵は私たちの財産を守るために取り付けられることが多く、慎重を期するため次のようなものが必要となります。合鍵作成の時間短縮のためにも、あらかじめ用意して業者に依頼しましょう。

純正キー

合鍵ではなく、鍵に付属している純正キーを用意してください。見分け方としては「MIWA」や「GOAL」といった鍵メーカー名、「鍵番号」と呼ばれる英数字が刻印されている点に注目してみましょう。

なお料金は高くなるものの、出張対応可能な鍵屋のなかには鍵穴からの合鍵作成に対応した業者もあります。合鍵しか持っていない場合、一度頼ってみるのも手でしょう。

セキュリティーカード(オーナーカードなど。付属する場合)

防犯性の高い鍵のなかには鍵番号を直接刻印せず、別途カードに印字して管理していることもあります。メーカー取り寄せの際に必要となるので準備しておいてください。

身分証明書

多くの合鍵は家族全員分・社員全員分の鍵を用意するなど正当な目的で使われますが、合鍵を犯罪に使用する、という状況も考えられなくありません。
たとえば拾った鍵での合鍵を作って不法侵入に使用したり、会社のセキュリティ上必要な鍵を持ち出して複製し、情報流出を企むようなこともないとはいいきれないのです。

身分証明書を確認することでそれら犯罪の抑制につなげやすいほか、万が一犯罪に使われた場合の捜査の手がかりにもなります。そのため多くの鍵屋では鍵開け時はもちろんのこと、合鍵作成時にも確認を求めることがあります。

合鍵から合鍵は作るのを断られることも!

ひとつ注意してほしいのは、合鍵からの合鍵作成は断る業者が多い点です。

とくに近年の鍵は防犯性強化のため、単純に見えて中身は精密に出来ています。たとえばピンシリンダーの場合、ギザギザの大きさによって押し出すピンの長さが変わってしまいます。

一方鍵は使用していくうちにわずかながら削れてしまうことも少なくありません。たとえば削れてしまった状態の純正キーから合鍵を作れば、もともと山が小さい合鍵が生まれてしまいます。それを何世代も繰り返していくと、鍵はいずれ開かなくなってしまうのです。

合鍵には「純正キーから作った鍵か」「合鍵から作った鍵か」を判別する方法はありません。そのためトラブル防止のため、「合鍵から合鍵」は作るのを断る業者、作っても動作を保証しない業者がほとんどです。

お店で作れる鍵を取り寄せることも可能?

では、お店で作れるピンシリンダーのような鍵を、あえて取り寄せてもらうことは可能なのでしょうか。

鍵番号が分かれば取り寄せ可能

鍵の取り寄せに必要な情報としてもっとも大切なのは「鍵番号」です。鍵番号は鍵のギザギザやへこみの組み合わせに対し固有の英数字を振ったもの。鍵メーカーは製造時にこの番号を管理しており、英数字と鍵の品番の手がかりがあれば同じ組み合わせの鍵を再生産することが可能です。

摩耗などに関係なく合鍵を手に入れられる

合鍵作成の成功率は純正キーの状態に左右されます。たとえば純正キーから作った合鍵であっても鍵の削れ・すり減りが大きい場合、作っても「開かない」という可能性は否定できません。

しかし鍵番号による取り寄せの場合、生産時のデータから純正キーを再現することができます。そのため純正キーの状態に関わらず、確実に動く鍵を手に入れることができるのです。

純正キーが1つしかない場合はおすすめ

鍵番号で合鍵を取り寄せる最大のメリットは「純正キー」を手に入れられる点でしょう。

1本しかない純正キーを利用するのは万が一トラブルが起きた際の予備がないだけでなく、合鍵作成時にも不安が残ります。そこで新品の状態の純正キーを用意しておけばトラブル時の対処が効率的に進むほか、作った合鍵が利用できないおそれも低くなるのです。

      合鍵作成で注意すべきこととは

まとめ

合鍵作成にかかる時間は、鍵の種類によって大きく変わります。その判断の基準となるのが「取り寄せが必要な鍵」かどうかです。防犯性の高い鍵ほどその場での合鍵作成が難しく、メーカーによる取り寄せになる傾向があります。これを踏まえ、必要に応じて事前に合鍵を用意しておくといった工夫も必要になるかもしれません。

また合鍵の精度は元となる鍵の状態にも左右されます。できれば合鍵用の純正キーを保管しておき、その純正キーを利用して作成することをおすすめします。純正キーが1本しかない場合でも取り寄せすることは可能なので、万が一のためにも予備の純正キーを用意しておきましょう。

合い鍵製作を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「合い鍵製作」をご覧ください。


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