電気が配線から漏れて、感電や火災を引き起こすおそれがある漏電。実際に火災が起きたケースも少なくなく、どの家庭でもおこりうる現象です。そんな危険なことだからこそ日ごろから意識して、漏電防止策を講じる必要があります。漏電防止策は簡単にできることばかりなので、ぜひおためしください。今回は漏電防止策について解説します。
漏電を防止するために気をつけるべき2つのこと
漏電は電気代が高額になったり、火災を引き起こしたりする現象です。できれば漏電が発生するまえに防止したいものです。じつは日ごろから2つのことに気をつけておくだけで、簡単な漏電防止策になります。
コンセントの扱い方
漏電はコンセント周りで発生しやすく、また漏電による火災もコンセントが原因であることが多いです。漏電につながるコンセントの扱い方は2つあります。
1つ目はコンセントの周りにホコリがある状態です。据え置かれている電化製品はコンセントを抜くことが珍しくホコリがたまりやすい状況にあります。この状況で湿度が高くなるとコンセントのまわりが湿気を含み電気が流れやすい状態になるのです。これによりコンセントからホコリに電気が走り漏電になり、最悪の場合火災が発生します。
もう1つはコンセントの挿し具合です。コンセントを緩く挿しこんだ場合、プラグ部分の接触抵抗が大きくなり、回路が熱をもち始めます。この状態が長時間続くことで発火する可能性があるのです。
混線とは定期的に掃除をして、しっかり挿しこむようにしましょう。
濡れた手
濡れた手でコンセントなどの配線を触ると、漏電・感電のおそれがあるということは想像に難くないと思います。
通常人体は4,000オームの抵抗と同等の抵抗値をもっているといわれています。これは少しの電流なら人体を流れることがない値です。しかし濡れた手の抵抗値は0~300オーム程度まで下がり、非常に電気が流れやすい状態になります。
感電は最悪の場合生死にかかわる重大な事故にまで発展することがあります。濡れた手でコンセントや配線に近づくことは絶対にやめましょう。
アースを付けて漏電防止
電子レンジや洗濯機といった電化製品には、必ずアースがついています。
アースは接地ともよばれ、電化製品と大地をつなぐことで異常な電流を逃がす道になるものです。
漏電しているときは本来の回路以外の部分に電流が流れており、電流の行き場がなくなっている状態にあります。そのときにアースが接続されていれば、人体に電流が流れることなく逃がすことができ、漏電防止をすることができます。
漏電を防ぐ漏電遮断器とは
漏電防止策として漏電遮断器を使う方法があります。
漏電遮断器とは回路内の漏電を検知し、ほかの回路に影響が及ばないよう遮断する役割もった機器です。
仕組みは行きと帰りの電流の大きさを計測することで漏電を検知します。
たとえば5Aの電流を流したあとに帰ってきた電流が4Aだった場合、1A漏電していることがわかります。
分電盤についている漏電ブレーカーのことを漏電遮断機とよぶこともありますが、コンセントに挿して使うタイプの漏電遮断機もあります。
簡単に漏電対策ができるためおすすめの商品です。
漏電遮断機については過去コラム「漏電遮断機の仕組みって?意外と知られていない漏電遮断機のヒミツ」でも解説しています。あわせてご覧ください。
怪しいところは漏電チェック
漏電しているか大まかに知るには、電気代の急激な上昇や建物の金具部分がびりびりするかなどのような方法で判断します。
この方法でもいまいち確信をもって漏電しているといえない場合は、確実にわかる方法で漏電しているかチェックしましょう。
1.分電盤のアンペアブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーをすべて「切」にします
2.アンペアブレーカーを「入」にしたあと、漏電ブレーカーも「入」にします。
3.安全ブレーカーを1つずつ「入」にしていきます。
この安全ブレーカーを1つずつ「入」にしていく過程で漏電ブレーカーが落ちた場合は、その安全ブレーカーがつながっている部屋で漏電している可能性があります。
電化製品がある場合は調べ、それでもわからない場合は業者に相談して漏電発生箇所を調べてもらいましょう。
少しでも気になったときに上記のチェックを行うことで、確実な漏電防止につながります。
まとめ
漏電は電気代を高額にし、火災を発生させるおそれがある危険な現象です。そうなる前に自分でできる漏電防止対策を心掛けましょう。コンセントの掃除や濡れた手で配線などを触らないようにするだけでも漏電防止になります。また漏電遮断機を使うことでより漏電を防止することができます。漏電している気がするときは、漏電ブレーカーを使ったチェックで漏電しているか判断することが大切です。電気は危険なものですので慎重に扱って、安全に生活しましょう。
漏電改修を依頼できる業者や料金
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