シロアリの活動時期は1年中|特に活発な季節と駆除に適したタイミング

2023.4.13

シロアリの活動時期は1年中|特に活発な季節と駆除に適したタイミング

シロアリは、季節を問わずいつでも発生するおそれのある害虫です。冬眠することも、サナギになって動かなくなることもないので、活動しない時期がありません。

ただし、シロアリの種類によって見かけやすい時期や活発な時期はあります。種類ごとの発生・活動時期の特徴や、シロアリ発生時の対処法などをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

シロアリの活動時期

シロアリの活動時期を知るうえで重要なポイントは、産卵時期が決まっていないことです。シロアリの女王アリは、常に卵を産み続けているといっても過言ではありません。そのため、年中シロアリの数は増え続けていつでも発生する可能性があるのです。

羽アリの発生時期は種類によって違う

シロアリの活動は1年中ですが、羽アリとなって巣の外に飛び出す群飛(ぐんぴ)の時期は種類によってある程度決まっています。

日本での被害が注目されているのは、「イエシロアリ」「ヤマトシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」の3種類です。それぞれの特徴や群飛の時期をご紹介します。


【イエシロアリ】

イエシロアリ 羽アリの大きさ 群飛の時期 特徴
7~8ミリメートル 6~7月の夕方~夜 西日本・四国・九州・沖縄におもに分布しています。
1つの集団の規模が圧倒的に大きく、地中に大きな巣を作って生活します。

【ヤマトシロアリ】

ヤマトシロアリ 羽アリの大きさ 群飛の時期 特徴
5~7ミリメートル 4~5月の午前~日中 日本全国ほぼすべての場所で発生する可能性があります。
イエシロアリに比べると集団の規模は小さく、水回りに被害が多いです。

【アメリカカンザイシロアリ】

アメリカカンザイシロアリ 羽アリの大きさ 群飛の時期 特徴
約7ミリメートル 6~9月の日中~夕方 海外の木製家具などに紛れて日本に来た外来種で、関東を中心に生息地を広げています。
食害した木材をそのまま巣にして生活します。

群飛は、シロアリの数が増えすぎて巣に入りきらなくなったときに発生します。つまり、飛び回るシロアリの近くにはすでに巣が作られている可能性が高いということです。

さらに、飛び立った羽アリはつがいを見つけて新たに巣を作りまた産卵を始めます。放っておくと被害拡大につながるので、見つけた場合は後述する対処法で早めに駆除しましょう。

冬の活動

シロアリは冬眠をしない昆虫ですが、基本的に寒さには弱いです。6度を下回る気温では活動しないといわれています。

しかし、現在多くの住宅が断熱構造や暖房器具の使用で暖かい状態を保っているため、住宅の床下などであれば元気に活動できてしまうのです。

地上に姿を見せることは少ないですが、女王アリの産卵は続いていますし、働きアリが木材を食害することもあります。冬でも油断せずシロアリ対策をしていきましょう。

シロアリが発生する原因

シロアリが好むのは暖かい場所だけではありません。他にもシロアリが発生しやすくなってしまう原因があるのでご紹介します。

湿気

日本で特に多くの被害があるのは、イエシロアリとヤマトシロアリの2種類です。どちらも土壌シロアリという種類に分類され、地中に巣を作り湿気のある場所を好みます。

水回りや水を使って掃除するような場所、濡れた靴で歩くことがある玄関などは、こまめに換気して湿気をためないようにしましょう。

また、家に和室がある場合は、畳に湿気がたまる可能性もあります。定期的に和室の換気をしたり畳を掃除したりしてメンテナンスしてください。

窓を開けっぱなしにしておく

網戸もない状態で窓を開けっぱなしにしておくと、羽アリが侵入するおそれがあります。春~秋口にかけてはシロアリが群飛する可能性があるので、換気に窓を開けるときでも網戸を閉め忘れないようにしましょう。

庭に不要なものがある

庭先に不要なものを放置しておくのも危険です。庭は雨風を直接受ける場所なので、濡れた状態のまま荷物を放置することになります。

使わなくなった木製のものや捨て忘れた段ボールなどがあると、湿気がたまってシロアリのより好むエサになってしまうのです。

さらに、濡れたものが置かれた場所は晴れても地面が乾きにくくなってしまいます。湿ってやわらかくなった土は土壌性シロアリにとって住みやすい環境なので、シロアリに巣を作られるリスクが高くなるのです。不要なものは庭先に放置せず、早めの処分を心がけましょう。

シロアリが発生した場合の対処法

シロアリ発生の原因を取り除けていれば、被害にあうリスクを減らすことはできます。しかし、絶対にシロアリ被害にあわないと断言できる家はありません。シロアリが発生してしまっても慌てることがないように、適切な対処法を覚えておきましょう。

見つけた羽アリを駆除する方法

シロアリは基本的に地中で生活しています。そのため、地上で発見するのは巣から飛び出した羽アリである可能性が高いです。羽アリの駆除方法は3つあるので、以下のうち自分にもできると思う方法で対処してください。

・掃除機で吸う
掃除機の吸引力で羽アリは死滅します。手っ取り早く駆除したい場合は、掃除機で見える個体すべてを吸い込んでしまいましょう。ただし、サイクロン式の掃除機を使うと、ゴミがたまる部分に死骸がこびりついてしまうおそれがあるので注意が必要です。

・粘着テープにくっつける
掃除機の音が気になる夜などに駆除する場合は、粘着テープにくっつけて処分する方法がおすすめです。柄の長いものを使用すればシロアリに近づく必要もないので、安心して対処できます。

・袋に捕まえる
どこからシロアリが飛んできているか判明している場合は、袋で捕獲する方法が有効です。後から業者に駆除依頼をする場合に種類の判別に役立つので、手段のひとつとし覚えておきましょう。ただし、生きたまま捕獲するので、虫嫌いの方にはおすすめできない方法です。

【注意点】
害虫駆除にスプレータイプの殺虫剤が使われることがありますが、シロアリ駆除に関してはあまりおすすめできない方法です。薬剤がかからなかったシロアリが逃げたり、噴射の勢いでシロアリを被害のない別の場所に飛ばしたりする危険性があります。被害範囲を拡大するリスクを下げるためには、殺虫剤の使用は避けしましょう。

プロもおこなうシロアリ駆除の方法

羽アリは自分で駆除できる簡単な方法をご紹介しました。しかし、徹底的な駆除はプロと同じような対処が必要です。方法は2種類ありますので、以下に詳しくご紹介します。

・ベイト工法
ベイト工法とは、建物周辺のシロアリが生息する場所や通り道に毒入りのエサを設置して駆除する工法です。毒エサを巣まで持ち帰らせることができれば、巣にいる仲間も駆除できます。施工時間は2~3時間と短めですが、効果があらわれるまでには、だいたい1~3ヵ月かかります

ベイト剤はホームセンターやインターネットで購入できますし、土に埋め込んだり木材に固定したりするだけなので作業自体は難しいものではありません。

そのため、比較的自分で挑戦しやすい駆除方法です。自分で駆除する際は、シロアリの好む水回りを中心に1~2メートルの間隔を開けて複数個設置しましょう。なお、シロアリの通り道である「蟻道(ぎどう)」を見つけた場合は、蟻道の近くに設置するのも有効です。

・バリア工法
バリア工法とは、シロアリの侵入経路となりやすい床下の土壌や建築材に、液状の薬剤を吹きかける工法です。シロアリの苦手な成分が入っている薬剤を侵入経路や巣に直接吹きかけることで、駆除や予防の効果が期待できます。

施工時間は5~6時間とやや長めです。床下での作業がスムーズにできないなどのトラブルがあった場合は、丸1日かかることもあります。

効果が出るまでの時間は、使用する薬剤によって異なります。即効性のある薬剤もあれば、ゆっくりと作用して巣ごと全滅させるのに有効な薬剤もあるのです。ちなみに、バリア工法で使われる多くの薬剤は、効果の持続期間が約5年に設定されています。

なお、安全性の高い薬剤を見極めることや床下での作業はシロアリ駆除の知識がなければ困難です。バリア工法に自分で挑戦するのはおすすめできません。どうしても挑戦したい場合は、汚れてもいい服を着て、マスクを着用した状態で施工しましょう。

シロアリ駆除の時期はいつでもOK

シロアリ駆除の方法がわかったところで、気になるのはシロアリ駆除に適したタイミングです。じつは、シロアリ駆除は基本的に適した時期がありません。すでに被害が発生している場合は、とにかく早めに駆除作業をして、被害拡大を防ぎましょう。

ただし、1年中活動しているとはいえ、シロアリにも特に活発な時期はあります。ベイト工法のようにシロアリの活動を利用して駆除する場合は、シロアリが活発な4~9月頃におこなうのがおすすめです。

また、シロアリ駆除ではなく予防を考えている場合は、暖かくなってシロアリ被害の増える3~4月頃より前にしておきましょう。

シロアリ対策は業者に依頼するのがおすすめ

シロアリ駆除の方法がわかっているなら、自分で駆除してしまおうと考える方もいるかもしれません。自分で駆除ができれば駆除グッズを購入するだけでいいので、安く施工ができます。

しかし、ベイト剤を設置する場所や人体への影響が少ない薬剤の選択は素人には難しいです。大まかな駆除方法を知っていても、適切なやり方で施工しなければ十分な効果は得られません。

そのため、基本的にシロアリ駆除はプロの業者に依頼するのがおすすめです。隅々まで徹底的に対策したい方は業者に相談しましょう。シロアリ駆除を業者に依頼する場合の費用や、業者選びのポイントについてご紹介します。

シロアリ駆除の費用

業者選びのポイント

シロアリ駆除を業者に依頼する際、気になるのは費用です。業者によって参考としている単位が異なるので、1平方メートルあたりの費用相場と1坪あたりの費用相場をそれぞれご紹介します。ちなみに、1平方メートルは1辺が1メートルの正方形の面積、1坪は畳2枚分ほどの広さ(約3.3平方メートル)です。

  • 1平方メートルあたりの費用相場:2,350円
  • 1坪あたりの費用相場:6,547円

※料金はシロアリ駆除業者5社のホームページに記載されている金額の平均値を算出したものです。

ご紹介した駆除費用はバリア工法を採用した場合の金額です。工法をベイト工法にしたり、高性能な薬剤を使用したりすれば金額に変化が生じます。詳しく知りたい方は見積りをとりましょう。より詳しい費用の内訳や費用を抑えるポイントについては、シロアリ駆除・予防の費用もご覧ください。

業者選びのポイント

シロアリ駆除を業者に依頼するとはいっても、これまで利用したことがなければどのような業者に依頼すべきかわかりません。そこで、業者選びのコツを2つご紹介します。

(1)相見積りをとる
シロアリ駆除費用は施工の内容や使用する薬剤、人件費などの設定によって異なるため、業者ごとに違いがあります。少しでも費用を抑えたい場合は、1つの業者に相談してすぐに依頼するのではなく、複数の業者から見積りをとって料金を比較検討しましょう。

(2)「しろあり防除施工士」の資格を持っている業者に依頼する
しろあり防除施工士とは、公益社団法人日本しろあり対策協会が認定しているシロアリ防除工事の資格です。シロアリ駆除に絶対必要な資格ではありませんが、持っていれば安全で確実な施工ができることの証明になります。

なお、資格保有者の施工に対して、日本しろあり対策協会の公式ホームページでは以下のように記載しています。

しろあり防除施工士は、防除施工に必要な知識を有し、防除施工標準仕様書に沿って安全かつ確実な施工を行います。
引用元:公益社団法人日本しろあり対策協会ホームページ

細かい施工の能力を見極めることは難しいので、誰でもわかる技術力の証明として資格を持っている業者に依頼するのはおすすめです。

まとめ

暖かい時期に活動しているイメージのあるシロアリですが、実際には冬眠することもなく1年中どこかで活動を続けています。湿気のこもった場所やエサがたくさんある場所は特に住み着かれる危険性が高いので、シロアリの好む環境を作らないように注意しましょう。

そして、ご紹介した群飛時期に羽アリを発見した場合は、掃除機や粘着テープなどを使ってできる限り発生したシロアリを退治してください。ただし、地上にあらわれた羽アリだけを駆除したのではシロアリ被害は止まりません。徹底的に駆除したい場合は業者に駆除を依頼しましょう。

シロアリ駆除の費用は業者によって異なります。複数の業者から見積りをとってサービス内容や費用を比較検討して、信頼できる業者を見つけましょう。

なお、業者が見積り出す際は現場の調査をすることがほとんどです。弊社にご相談いただければ、無料で調査や見積りをおこなう業者をご紹介しますので、お気軽にご利用ください。

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