シロアリの薬を購入するなら!知っておきたい薬剤の選び方や危険性
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シロアリの薬を購入するときには、使用目的と成分をもとに選びましょう。シロアリの予防をしたいのか、それとも現在いるシロアリの駆除をしたいのかによって、選ぶ薬が異なります。また、成分によっても得られる効果や危険性も変わるため、適当に選ぶと予防や駆除に失敗してしまうのです。
この記事では、シロアリの薬の種類や成分、そして選び方についてご紹介しています。自宅にぴったりな方法でシロアリの予防や駆除をおこないましょう。
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シロアリの薬は全部で3種類!概要と簡単な使い方
シロアリの薬は3種類が主流です。「ベイト工法」「木部処理」「土壌処理剤」とあり、それぞれ薬の散布場所や期待できる効果が異なります。3種類の概要と簡単な使い方についてご紹介します。
【1】ベイト工法の概要と簡単な使い方
ベイト工法とは、シロアリの毒エサを設置して駆除する方法です。家の周りにシロアリの毒エサを仕込んでおけば、毒エサをシロアリが食べたり、巣に持ち帰ったりして徐々に駆除できます。女王蟻まで届くには時間がかかりますが、人間など哺乳類には害のない素材であるため、お子様などがいても安心して使用できます。
この方法では、建物に穴を開けたり、床下の奥まで入ったりなど大掛かりなことをすることはありません。ベイト剤の入った箱を家のまわりの地面に埋めたり、壁に設置したりするだけで完了です。エサがある限り効果は続きますが、毒エサがなくなっていないか確認するなど定期的な管理は必要です。
【2】木部処理剤の概要と簡単な使い方
木部処理剤とは、木材がシロアリの被害を受けないように薬剤を散布して予防する方法です。この方法では、住宅の被害を受けている、または受けそうな場所の木材の表面に、噴霧器などで木部処理剤を吹き付けたり、塗りつけたりします。なかには、ドリルで木材に穴を空け、薬剤を注入することもあります。
基本的には、人の手が直接触れる場所には散布しません。床下の基礎の部分や、壁の内部の部分などが多いでしょう。また、木部処理剤は防蟻効果だけでなく防腐効果も備えたものもあります。
【3】土壌処理剤の概要と簡単な使い方
シロアリは、土の中か木の中に住むことが多いです。土壌処理とは、そんな土の中から住宅に近寄らせないために、床下の土壌に防蟻効果のある薬剤を散布する方法です。床下の土壌全面に薬剤を散布しますが、とくにシロアリが通路にしそうな基礎の立ち上がり部分や配管のまわりには念入りに散布していきます。
この3種類のシロアリの薬は、散布する場所や効果が異なります。3種類ともあわせて使用することで、より高い効果を得られることが期待できますので、これらの方法を用いてより確実な予防・駆除をおこないましょう。
薬剤に含まれる成分によって異なる効果
シロアリの薬として含まれる成分によって、効果は異なります。ここでは成分の違いや注意事項などと交えて、ご紹介します。薬剤に関する情報を知っておくことで、薬剤を選びやすくなりますよ。
シロアリの薬によく使われる成分
シロアリの薬としてよく配合される成分についてまとめました。それぞれ効果や注意事項が異なりますので、ご自宅にあうのはどれかチェックしてみてくださいね。
〇ネオニコチノイド系
シロアリの駆除剤としてよく普及しているのが、このネオニコチノイド系です。タバコにも含まれるニコチンの殺虫成分によく似た構造をしています。ニオイが少なく、薬剤の量も少ないですが、効果の保持期間が長いです。
ただし近年では人体への影響が懸念されており、EUではネオニコチノイド系の薬剤で使用禁止となっている種類もあるほどです。
〇ピレスロイド系
菊から抽出した「ピレトリン」を化学合成したものです。即効性があり、人体への影響も弱いことから蚊取り線香や家庭用殺虫剤にも使用されています。
〇カーバメート系
熱や光に強く、屋外に散布しても持続性があります。さらに殺蟻効果も高いです。
しかし、カーバメート系の殺虫剤に使われるにフェノブカルブという化学物質は、屋内で使用するとシックハウスなどの被害を出すおそれがある、とされます。シックハウスとは、住宅内の空気の汚染によって体調不良が起こることです。
現在はあまり使用されておらず、使用の際には換気をおこなうなど、注意が必要でしょう。
〇フェニルピラゾール系
少量でも強い殺蟻力があります。ゆっくりシロアリ全体に作用していくため、ほかのシロアリにもつながっていき群れ全体に効果が期待できます。
さまざまなシロアリ用の駆除剤に使用される成分ですが、人体やペットなどに対しても強い毒性を持つため、最近ではマイクロカプセルに入ったものもあります。
〇ヒノキチオール
ヒノキチオールとは、ヒバ油などに含まれる成分です。化粧品などにも使用されています。シロアリを寄せ付けない効果があるとされており、木材に塗ることでシロアリの予防をすることが可能です。人体への影響もなく、安心して使用することができます
〇ホウ素化合物
ホウ酸といえば、ゴキブリなどの虫の駆除にも使用されます。人間にとっては安全性の高い薬剤ですが、腎臓のないシロアリはホウ酸を処理できないため、食べてしまうとエネルギーの代謝ができなくなり餓死することがあります。過度に摂取しなければ毒性が極めて低いため、ペットやお子様がいるご家庭での使用も安心してできます。
薬剤の危険性
シロアリの薬には、人体への影響が極めて少ないものから、影響を与えるものまでさまざまなものがあります。駆除剤を使用する際にとくに気を付けなければいけないのは、「妊婦」「赤ちゃん」「ペット」がいるご家庭です。
シロアリの薬の魅力として「持続性がある」「即効性がある」「殺蟻力が高い」がありますが、これらの効果があるということは、人体にも影響があるおそれがあります。どの方でも同様に注意する必要ありますが、とくに「妊婦」「赤ちゃん」「ペット」などは薬剤による影響を受けやすいため細心の注意が必要です。
薬剤の使用により住宅の空気が汚れることで、体調不良などにつながってしまうおそれもあります。これらの人たちがいるご家庭は、駆除の方法を再考しましょう。
また、安全性が高くても使用量によっては、害を与えることもあります。用法や用量はしっかり守り、駆除の現場から離れておくことが大切です。
シロアリの予防・駆除剤の選び方
シロアリの予防や駆除の際は、目的やご自宅の状況に合わせた予防・駆除剤を選ぶことが大切です。
駆除か予防か目的にあった薬剤選び
シロアリの駆除剤といっても、駆除を目的としたものと予防を目的としたものがあります。また、使用場所によっても選ぶ薬剤は異なります。
シロアリの侵入が確認できた場合には、ネオニコチノイド系やピレスロイド系の薬剤など、即効性のあるものが適しています。安全性も求める方は、ピレスロイド系の方が比較的安全性が高いといえます。逆にシロアリの侵入を防ぎたいということであれば、ヒノキチオールなどの駆除剤を選びましょう。
また、ベイト工法などは即効性こそ期待できませんが、うまく設置すれば安全性を保ちつつ、効果的に駆除や予防をすることができます。
駆除剤によってシロアリへの効果が異なりますので、駆除か予防か目的を明確化すると薬を選びやすくなりますよ。
成分と自宅の事情を考慮した薬剤選び
薬剤に配合されている成分とご自宅の事情を考慮して、薬剤を選ぶことが大切です。前述したように、妊婦さんや赤ちゃん、ペットがいる場合には薬剤の影響を受けやすいでしょう。シロアリにいくら即効性があっても、健康を害してしまっては元も子もありません。
また人体への影響が少ないとされていても、大量に使えば悪影響を与えてしまうことがあります。使用量や用法は、必ず守りましょう。とはいえ、慣れない状態でのシロアリ対策は不安も大きく、間違えてしまうこともあるかもしれません。
自分で薬剤選びや予防・駆除施工をするのが難しいというときには、プロの業者に相談してみるのもひとつの手です。生活の安全と安心のために、よりよい方法をとりましょう。
不安なら業者に依頼するのがおすすめ!
自分で薬剤を選んだり、散布したりするのは難しそうというときには、シロアリのプロである業者に依頼することをおすすめします。家族やペットのことも考えて、適切なシロアリ駆除・予防法をとりましょう。
DIYとプロに依頼することの違い
シロアリ駆除剤の散布は、シロアリが通路としそうなところ、シロアリが住処としている場所を特定することで、より効果を得ることができます。シロアリの生態をよく知らないと、シロアリに効果のある場所への散布ができません。家の構造はそれぞれ異なっているため、プロに実際見てもらい、より効果のある場所に散布してもらいましょう。
また、駆除剤を選ぶときにも、プロのノウハウでアドバイスをもらえると安心です。赤ちゃんがいたり、妊婦がいたりするご家庭では、薬剤を使用したくても、体への影響を考えてしまいます。しかし、業者に依頼すれば、影響の出にくい薬剤を選んだり、影響の出ない場所への散布をしたりすることから、安心して過ごすことができるのです。
また、DIYで床下にもぐる作業は大変です。怪我の危険もあることから、作業になれていないときには、プロに依頼することがおすすめします。
業者選びのコツ
シロアリ駆除業者に依頼するとしたら、信頼できる業者を選びたいものです。信頼できる業者を選ぶためのチェックポイントを、最後にご紹介します。
〇シロアリや薬剤について詳しい
シロアリ駆除を依頼するにあたって、シロアリの生態や薬剤が人体に与える影響、また被害の状況などを教えてもらえないと、不安ですよね。気になることを相談したり、質問したりできる人柄の担当者であると安心です。
〇作業について説明してくれる
シロアリの駆除や予防の作業について説明がなければ、どのような手順でどんな効果のあることをしてもらったのか把握できません。住宅の形や立地、環境はそれぞれ異なるため、作業が必要となる場所も異なります。家の状態や必要な作業について説明してくれる業者であれば、納得できます。
〇保証サービスがある
シロアリ駆除業者の多くは、施行後に保証をしています。シロアリ駆除や予防をおこなってから、業者既定の保証期間のうちにシロアリが再発してしまったときには、無料または割引価格で駆除をおこなってもらえます。また、シロアリが原因で建物が破損したときには、修復費用を補償してくれる、という場合もあります。
このシロアリ駆除の保証は、5年ほど設けられていることが多いです。保証がないと、再発したときに不安です。保証があるということは、作業に自信があるということにもつながります。保証のある業者を選ぶようにしましょう
〇複数の業者に見積りしてもらう
シロアリ駆除・予防は、家の広さや作業が必要な場所によって費用が変わってきます。また業者によっても価格設定が異なるため、大きく費用が変わります。そのため、納得いく業者を選ぶためにも、複数の業者に見積りをしてもらいましょう。
弊社にお電話いただければ、お客様のエリアに沿ったシロアリ業者をご紹介させていただきます。弊社の加盟店加盟店の無料調査では、シロアリが侵入しているのか確認したり、駆除や予防にかかる見積り費用を出したりします。まずはお気軽に、お問い合わせください。
まとめ
シロアリの薬は、散布方法や薬剤の成分の違いによって効果が変わります。薬剤によっては、人体への影響があるものもあるため、取り扱いには十分注意することが大切です。
とくに、妊婦や赤ちゃん、ペットなどがいるご家庭でシロアリの駆除や予防をお考えのときには、影響の出ないものを選ばなければなりません。自分で選ぶことが大変だというときには、業者に頼むのもひとつの手です。
業者に依頼すれば、より効率的なシロアリの駆除・予防をおこなってもらえます。シロアリの駆除・予防のことで何か不安なことがあったときには、業者に相談してみましょう。
シロアリの駆除や予防も大切ですが、ご自分やご家族の体も大切です。人体に影響なく、快適な生活を送るために、適切なシロアリ駆除をおこないたいですね。
※対応エリアや加盟店によって変わります