シロアリは忌避剤で予防できる?駆除の前後で欠かせない予防法を解説
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効果的なシロアリ予防をするためには、シロアリの知識や正しい忌避剤の使い方などが必要です。もし自分でのシロアリ予防を考えているのなら忌避剤はもちろん、効果に期待できるほかの予防方法についても知っておき、場合によっては業者に依頼するとよいでしょう。
このコラムではそんなシロアリの忌避剤を使った予防法はもちろん、忌避剤以外のシロアリ対策について紹介しています。ぜひ参考にして、シロアリから家を守るためにお役立てください。
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確実にシロアリ予防をするのなら業者がおすすめ
シロアリ予防は自分でおこなうことができますし、業者に依頼することもできます。ここでは、どちらがシロアリ予防に効果的なのか解説していきます。
駆除同様シロアリ予防も簡単ではない
シロアリの駆除は簡単ではありません。駆除しようとして安易に殺虫剤をまくと、シロアリは家中に分散して、新しい巣を作ってしまうことがあるのです。新しい巣の発見に時間がかかると、被害はさらに拡大するおそれがあります。
同様に、シロアリの予防も簡単ではありません。シロアリを予防するためには、自分でシロアリの通り道をしっかり発見する必要があります。シロアリの通り道ではないところに忌避剤を置いても、効果を十分に発揮しないからです。
不十分な予防では、再び被害を受けるおそれがあります。
忌避剤の使い方によっては悪影響がある
忌避剤の使用はシロアリ予防に有効です。ただし、妊婦さんや小さな子供がいるご家庭では、忌避剤の使い方に気をつけましょう。散布するタイプの忌避剤には、胎児の生育に影響があるものや、アレルギー・ぜんそくの原因になる有害なものが使われているからです。
そのため、忌避剤が飛散している間は、散布するタイプの忌避剤を吸い込まないような対策をするとよいでしょう。対策としては、妊婦さんや小さな子供は、自宅からできるだけ離れた場所で生活をする、などがあります。
シロアリ駆除・予防を業者に依頼するときは?
シロアリ駆除の費用相場は、1㎡あたり2,000円~3,000円のところが多いようです。シロアリ予防の費用相場は、駆除費用よりも若干安く、2,000円前後となっています。
ただし、これらの費用相場はあくまでも目安です。駆除の場合は、シロアリ被害の状況や追加工事の有無などによって料金が変動します。また予防の場合も、実施する工法などによって料金が変動することがあるのです。
業者を選ぶポイントとしては、次の3点が大切です。
・シロアリ駆除の資格がある
・予防と駆除の経験が多く、創業してから長い年数が経っている
・駆除後の保証サービスが充実したものである
以上の3点でまず業者を絞ったら、次は料金を比較しましょう。各業者から見積り書をもらって、金額・作業内容などを比較するのです。
もし業者選びに迷ったら、ぜひ生活110番をご利用ください。生活110番に加盟する業者は経験豊富ですし、希望があれば作業前に無料で見積りますので、シロアリの駆除・予防を安心して依頼することができます。
忌避剤を使って自分でシロアリ予防する方法
シロアリは、忌避剤を使って自分で予防することができます。しかし、業者とあわせて自分で予防することで、より効果的にシロアリを予防することができるのです。
まずは、使用する忌避剤にはどのようなものがあるか、という点に関して見ていきましょう。
使用する忌避剤を選ぶ
使用する忌避剤としては「木部処理剤」「土壌処理剤」があります。木部処理剤とは、その名の通り家屋の土台や床板などに使われている木材部分に塗ったり、まいたりする薬剤です。土壌処理剤とは建物ではなく、建物を支えているコンクリートの基礎部分に塗ったり、床下の土にまいたりする薬剤です。
木部処理剤は、シロアリから水回りの床下や柱に使われている木材を守りたいときに使うとよいでしょう。被害がひどいときは、木材に穴を開け直接注入すると効果がさらに高くなります。
土壌処理剤は、土の中から侵入してくるシロアリを防ぎたい場合に使うことをオススメします。土やコンクリートの基礎部分などに薬剤の膜を作り、シロアリの侵入を防ぐことができます。では、木部処理剤と土壌処理剤の使い方について見ていきましょう。
木部処理剤
木部処理剤には、乳剤タイプ・油剤・スプレータイプがあります。
乳剤タイプは水を混ぜて、適切な濃度に調整してから、はけなどを使って塗りましょう。油剤は乳剤タイプと異なり、水を混ぜないで原液のまま木材部分に塗ります。スプレータイプはスプレー缶の中に入っている薬剤をノズルから噴射して、木材部分にかけてください。
土壌処理剤
土壌処理剤には、乳剤タイプ・粒剤タイプ・スプレータイプがあります。
乳剤タイプ・スプレータイプの使い方は、木部処理剤と同じです。木部処理剤にはない粒剤タイプは、そのまま直接土にまいて使います。また、蟻道があるところやコンクリートの割れている部分などがあれば、そこを重点的にまくとよいでしょう。
作業に必要な道具を準備する
忌避剤をまくために必要な道具は以下になります。
防護服
床下では立ち上がることはできませんから、ほふく前進で移動することになります。ほふく前進で移動する場所に鋭利なものが落ちているとケガをするおそれがあるため、長袖・長ズボンで生地が厚手の防護服を準備しましょう。
ヘッドライト
床下は太陽の光がほとんど入ってきませんので、真っ暗でシロアリの居場所などを確認することができません。暗いところを照らすために、ヘッドライトは必要です。
ゴーグル、マスク
ゴーグルやマスクがないと薬剤をまいたときに目や口に入ってしまうおそれがあります。目や口を守るためにも、必ず用意しましょう。
散布機
シロアリを予防するための薬剤を散布するために必要です。散布機があれば、広い範囲のすみずみまで、短時間で散布することができます。
忌避剤を散布する
侵入経路にまくと効果的にシロアリの被害を予防することができます。大体5年に1回のペースで忌避剤を散布しましょう。なぜなら、忌避剤の効果が切れるのは約5年後といわれているからです。
忌避剤以外のシロアリ被害を抑える対策
正しく使えば、シロアリ予防に忌避剤はとても効果があります。しかし、ただ忌避剤を使うだけでなく、シロアリが嫌う環境を整えることで、シロアリを予防する効果がさらに高まります。ここでは、忌避剤以外の対策を紹介していきます。
ベイト剤を使う
ベイト剤とは、脱皮阻害剤を使用した薬剤のことです。ベイト剤には、「ステーション」と呼ばれる容器とベイト剤が別々になっているものと、ベイト剤と容器が一体になっているものがあります。ステーションには円柱型の入れ物がついており、その入れ物の中にベイト剤を入れて使います。
ベイト剤が入った容器は、シロアリが通る道に埋めます。埋める場所は建物から約30cm離れたところにしましょう。埋めた後は定期的に容器をチェックします。容器の中にあるベイト剤が減っていたら、シロアリが巣にエサを持ち帰っている可能性が高いです。
シロアリがベイト剤を巣に持ち帰れば、シロアリを巣ごと根絶させることができるでしょう。ただし、ベイト剤は駆除効果が出るまでにやや時間がかかることだけ、気をつけてください。
シロアリの好きな環境にならないようにする
シロアリは湿度が高い環境を好みます。湿度が高いところにエサとなる木材や発泡スチロールなどが置いてあると、それらを食べて水分と栄養を吸収し、より繁殖していくのです。
そのため、シロアリの被害の拡大を遅らせるためにも、シロアリが嫌う環境づくりが大切なのです。
まとめ
シロアリは忌避剤を使って予防することができます。忌避剤を使う方法には、木部処理剤を使う方法と土壌処理剤を使う方法があります。ただ方法ごとに、使う場所と効果がちがいます。どのような予防をしたいかを決めてから、忌避剤を使うとシロアリを適切に予防することができるでしょう。
また、忌避剤とあわせて、シロアリが嫌う環境にすることも大切です。そのような環境にすることで、被害の拡大を遅らせることができるのです。
シロアリ予防は自分でもできますが、巣の見落としがあると逆に被害を拡大させるおそれがあります。自分でシロアリ予防をすることに自信のない方は業者に依頼ことを検討してみてください。費用はかかりますが、確実にシロアリを予防してくれますので、安心して生活することができるでしょう。
※対応エリアや加盟店によって変わります