シロアリは冬眠しない!寒い冬でも対策すべき理由と死滅する温度

2023.4.14

シロアリは冬眠しない!寒い冬でも対策すべき理由と死滅する温度

シロアリ被害は、高温多湿な春先から夏にかけて多くなっていますが、寒い冬の時期にも注意が必要です。シロアリを冬に見かけることはほとんどなくなりますが、決していなくなったわけではありません。むしろ見えない場所で活動を続けています。

そのため、冬だからといって安心していたら、「大変な被害を受けていた……」なんてこともあるようです。このような被害に遭わないためには、シロアリの冬の生態を理解しておかなければなりません。

この記事では、シロアリの冬の生態について詳しく解説していきます。「冬でもシロアリ対策が必要な理由」「シロアリの活動できる温度」など、冬に関するシロアリの疑問を中心にまとめています。シロアリ駆除や予防に役立つ情報となっています。

シロアリ対策は冬も必要?

ハチやゴキブリといった害虫の多くが、寒い冬になると見かけることがなくなります。これはシロアリも同様で、冬になると見かけることがなくなるため「冬に対策は必要ないのかな?」と思ってしまいがちです。

しかし、冬であってもシロアリ対策は必要です。まずは、なぜ冬であってもシロアリ対策が必要なのか、その理由から解説していきます。

シロアリは冬眠しない!

昆虫の多くは、寒い冬になると冬眠したり、じっと寒さに耐える越冬をしたりして過ごします。なかには冬の間に死んでしまう昆虫もいるようです。しかしシロアリは、冬になっても冬眠することなく、1年中活動しています。そのため、ほかの昆虫とは違い、1年を通して注意が必要です。冬だからといって油断せず、しっかりと対策していきましょう。

シロアリが冬眠しない理由

寒い冬であってもシロアリが活動できるのは、以下のような理由が考えられます。寒い冬に暖房を使うことで外の寒暖差により結露が発生し、シロアリにとって生息しやすい湿った場所が多くなることです。

また、床下暖房など暖房器具の進歩により、建物全体が温められることで、シロアリにとっても活動のしやすい環境になりました。このように人間にとって暮らしやすい環境が、シロアリにとっても暮らしやすい環境へと変わってきたのです。

冬はシロアリ駆除におすすめの時期

活動の鈍くなっている冬は、被害を最小限に抑えられるため、駆除に適した時期であるといえます。活動範囲の広がりやすい夏に比べて、巣にいるシロアリを一気に駆除しやすいでしょう。

しかし、活動が鈍っているということは、シロアリ自体を発見しにくく、巣の場所を特定するのが難しくなります。そのため、夏に比べてシロアリを駆除する難易度が高くなることは覚えておきましょう。

シロアリが活発になる時期とその生態

活動の鈍くなる冬でもシロアリには注意が必要ですが、もっとも警戒するべきは活発になる時期です。高温多湿な時期になると活発に行動し始めるため、冬よりも加害スピードが速くなります。被害を抑え少しでも早く対処できるように、シロアリが活発になる時期とその生態についても確認していきましょう。

活動の時期は種類により異なる

シロアリは木材の中を中心に加害する虫であること、木材の中などを加害するため、外界と比べると寒さの影響を受けないことなどを要因として、寒い時期でも、相変わらず木材などを侵食していきます。

しかし、そんなシロアリがひときわ活発になる時期があります。

ヤマトシロアリ:4月~5月
イエシロアリ:6月~7月
アメリカカンザイシロアリ:6月~7月

ヤマトシロアリとイエシロアリは日本に多く生息するシロアリの代表的な種類です。アメリカカンザイシロアリは米国から入ってきた外来種で、乾材を好んで加害します。

この中でも、ヤマトシロアリは全国的に分布し、イエシロアリはひとつのコロニーに住む個体数が多く、加害範囲も広いのが特徴です。

シロアリ被害は害虫被害の中でもとくに気づきにくいものとなります。早めに対処していかないと木材の中身がすかすかになってしまい、建物自体の耐久性、耐震性を落としてしまうこともあるのです。

シロアリは1年中産卵時期

ちなみに、シロアリの行動が活発になる時期は基本的に暖かくなる頃が多いものの、産卵時期に関してはシロアリにはありません。

シロアリはコロニーを作ってしまえば、女王アリが年中無休で1日に約100匹(種類や個体によって異なる)の卵を産み続けていきます。女王アリは卵を産み続けることが仕事であり、存在意義です。

卵を産まない日はないため、産卵時期は「ない」とも「1年中」ともいえるわけなのです。

羽アリを見かけなくなっても油断は禁物

家の中で羽アリを数匹見かけたけど、少し経ったら姿が見えなくなったなんてことはありませんか。死んだか、逃げたかと思う人もいるかもしれませんが、その判断は被害の拡大につながるかもしれません。

羽アリは働きアリとは違い生殖機能があり、つがいを見つけ、コロニーを作る場所を見つければ、新しいコロニーを形成する準備をします。

家の中で羽アリを見つけたのに、いつの間にか姿が見えなくなった時は、新しい住みかを見つけた後かもしれませんので注意しましょう。

ヤマトシロアリ:4~5月の午前中
イエシロアリ:6~7月の夕方~夜
アメリカカンザイシロアリ:6~7月に少しずつ群飛(6~9月の場合もあり)

上記の時期になると羽アリの活動が活発になるため、窓のすき間など外からの侵入口となりそうな場所に注意が必要です。新たに巣を作られていないか心配な場合は、一度プロに相談してみるのがよいでしょう。

冬の寒さに耐えられる?シロアリが好む温度

季節に関係なく1年中活動しているシロアリですが、冬の寒さに耐えられるわけではありません。シロアリの種類によって、耐えられる温度や好みの温度は異なりますが、一定の温度になると活動できなくなるようです。シロアリが活動できる温度を知っておくことで、予防策の環境づくりに役立ちます。

シロアリが好む温度は?

ヤマトシロアリ・イエシロアリといった種類は25~30℃前後の湿気が多く、光が差さない場所を好む傾向があります。種類によっては最適温度に若干違いがありますが、これらの環境はシロアリが好む環境のひとつだと覚えておくといいでしょう。

また、シロアリは多くの虫と同じように寒さを嫌い、ある程度の温度を下回ると仮死状態、または死滅してしまうことがあります。この活動できる温度は、シロアリの種類によって違いがありますが、「ヤマトシロアリは4~6℃」「イエシロアリは10℃前後」を下回ると活動しにくくなるといわれています。

アメリカンザイシロアリは水がなくても生きられる?

アメリカカンザイシロアリとは近年、日本にやってきた米国産のシロアリです。ヤマトシロアリやイエシロアリは適度な水分を必要としますが、このシロアリは乾材を好む傾向があります。

また、水が少ない、またはない乾いた環境でも順応できるため、乾燥した場所の建材、木材を加害するのも特徴です。

シロアリを見かけたらどう対処する?

窓のそばに木くずみたいなものが落ちていたり、床板の踏み具合が軽い。そんなときに注意して木材を確認してみると、シロアリがいたなんてこともあるでしょう。

シロアリが木材を中心に食い散らかす害虫だからといって、殺虫剤を撒きたくなるでしょうが、むやみに殺虫剤を撒けば、シロアリ被害も悪化してしまうことがあるのでやめてください。

では、もしシロアリを見つけたらどんな風に対処していけばいいのでしょうか。

ベイト剤を使ってみる

シロアリの被害がまだ初期の段階や、発生していない段階である場合はベイト剤を使ってみるといいでしょう。ベイト剤とは毒餌のことで、シロアリが加害していると思われる場所の近くに設置し、シロアリがその餌を巣に持ち帰ることでその効果を発揮します。

巣に持ち帰った毒餌をシロアリの仲間、女王アリや王アリが食べて、死んでくれれば、そのコロニーの存続は難しくなるので、家の近くにあるシロアリの巣をひとつ潰すことも可能なのです。

ただ、遅効性なため、効果を実感するのに期間がかかります。今すぐシロアリを駆除したい人にはおすすめしません。また、よりベイト剤を効果的に使いたい場合は、行動が活発になりやすいシロアリの時期にも仕掛けてみるといいでしょう。

ベイト剤を仕掛ける時は、小さい子供やペットが口の中に入れないように注意してください。

冬のシロアリ駆除は業者への依頼がおすすめ

即効性を求める場合はベイト剤の使用はおすすめしません。もし、シロアリの被害が深刻で今すぐ駆除したいと思われる場合はシロアリ駆除業者に相談して駆除に乗り出しましょう。
費用は業者によって違うため、一概にはいえませんが……。

平米/1,200円~

この金額以上はみておきましょう。より詳しい費用が知りたい人は見積もりをお願いして、具体的な対策方法とともに検討することが必要です。

業者によるシロアリ駆除は、シロアリに対する豊富な知識と、多くのお宅で駆除してきた経験を駆使し、確かな技術で駆除していきます。

また、多くの業者によるシロアリ駆除には保証がついており、再発しやすいシロアリ被害に対するアフターケアのサービスがついていることがあります。これらのメリット、自分が駆除するうえでのメリットを考慮したうえで業者に相談してみてくださいね。

まとめ

シロアリは基本的に暖かい時期に行動が活発になりやすいものです。これらの時期はとくに外部からのシロアリの侵入を気にするようにしましょう。しかし、床下や木材に作られたコロニーに住むシロアリはそうはいきません。これらのシロアリは自然の寒さの影響を受けにくいため、1年を通して活動しています。

また、コロニーの中にいる女王アリは年中無休で産卵を繰り返すため、どんどん個体数を増やしていき、家のありとあらゆる建材を食害されてしまうこともあるのです。シロアリ被害の初期の段階では大した被害は出ないかもしれませんが、年数を重ねていくごとに被害が深刻化してくることもシロアリ被害の恐ろしいところでしょう。

シロアリ被害を防ぐためにも、姿を見かけたり、巣がある形跡を発見した時には、早急にシロアリ駆除業者に相談してみてください。生活110番では、シロアリトラブル解決の手助けをさせていただきます。24時間365日【無料】で受け付け対応していますので、早朝から深夜までいつもでご利用ください。

この記事の監修者 ナカザワ氏について

この記事の監修者
ナカザワ氏 NPC 総合害虫駆除
監修ジャンル:害獣 害虫
神奈川県・東京都を中心とした総合害虫駆除サービスを運営。防除作業監督者(防第14721号)の国家資格を有し、アリ、ゴキブリ、ダニ、ハエ、トコジラミ、ハチやコウモリなど幅広い害虫や害獣にも対応。

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