防蟻処理とは?シロアリ対策の必要性とかかる費用の相場をご紹介

2022.5.17

防蟻処理とは?シロアリ対策の必要性とかかる費用の相場をご紹介

シロアリの被害はどのような家でも起こるおそれがあります。シロアリは鉄筋コンクリートやベタ基礎でも、少しの隙間さえあれば侵入して木材を加害してしまうことがあるのです。

シロアリ被害に遭うリスクを下げるには、「防蟻処理(ぼうぎしょり)」をおこなう必要があります。防蟻処理は住宅の新築時におこなわれていることが多く、シロアリの予防ができる薬剤を散布すれば、被害に遭いにくくなります。

ただし、防蟻処理に使用される薬剤の効果は数年たつと薄れるため、定期的におこないましょう。この記事では、防蟻処理の必要性や種類など、詳しくご紹介していきます。

防蟻処理とは

防蟻処理(ぼうぎしょり)とは、住宅の土台や柱などに、シロアリ被害を予防する効果のある薬剤を散布することです。建築基準法では、木造建築の地面から1メートル以内の部分(柱、筋交い・土台など)には必要に応じて防蟻処理をおこなうことが義務付けられています。

防蟻処理の方法には、「土壌処理」や「木部処理」など、さまざまな方法があります。シロアリ被害の可能性を低くするためにも、定期的に防蟻処理をしてシロアリを寄せ付けないようにしましょう。

防蟻処理は本当に必要?

防蟻処理のタイミング

シロアリ被害に遭うのは木造住宅だけと思われる方もいるかもしれませんが、実は鉄筋コンクリートでもシロアリ被害に遭うリスクはあります。床一面をコンクリートで覆っているベタ基礎は、床板と立ち上がりのつなぎ目に小さな隙間ができることがあるため、そこからシロアリが侵入して家の木材を食害するおそれがあるのです。

シロアリは、家を一度エサ場にすれば家中のあらゆる木材を加害します。しかも、シロアリによる木材の食害は、木材の内側からおこなわれます。そのため、家の床下をはじめとする家に使っている木材がシロアリに加害されていても、肉眼で見つけることが難しいのです。

シロアリによる食害が進めば、家の耐久性が低くなり、地震がきた際に耐え切れず倒壊するおそれがあります。木造住宅ではなくも、必ず定期的に防蟻処理をおこないましょう

防蟻処理をおこなうタイミング

防蟻処理は、シロアリを予防するための処理ですので、基本的に「シロアリがいない状態」のときにおこないます。例えば、新築を建てる際や、シロアリを駆除したあとの状態です。

もし防蟻処理のときに家の中にシロアリがいると、薬剤を塗布または散布する際に、薬剤の成分によってシロアリがビックリして、逃げてしまう可能性があります。また、家の周りに薬剤を散布するときに、家の外のシロアリに忌避効果が見込めたとしても、すでに家の中にいるシロアリには、防蟻処理の効果がなくなってしまうこともあります。

そのため、防蟻処理をするときは、シロアリ被害に遭っていないときに終わらせておきましょう。

防蟻処理は5年ごとにおこなおう!

防蟻処理は、1回すれば大丈夫というわけではありません。防蟻処理に使用される薬剤のほとんどは公益社団法人日本しろあり対策協会が認定している薬剤であり、5年で効果が薄れるようになっています。5年で効果が薄れるのは、人体や環境に影響を与えないように、光や熱などによって自然に分解される薬剤にしているからです。

薬剤の分解は散布した時点から始まるため、5年後には効果が薄くなっています。そのため、薬剤を散布したら5年おきに再度散布しましょう

業者のシロアリ防蟻処理の保証期間も、薬剤の効果が保たれる5年であることが多いです。依頼する業者にもよりますが、保証期間の間は年に1回無料で点検してくれたり、被害があった場合に駆除や被害箇所の修繕をおこなったりしてくれます。

防蟻処理の種類

シロアリ予防の防蟻処理では薬剤を使うことが多いですが、いったいどんな方法でおこなうのでしょうか。この章では2種類の防蟻処理をご紹介します。

土壌処理

地下型のシロアリは地中から家の中に侵入する場合が多いため、シロアリにとって正門である土の地面をどうにかしなければなりません。地中からの侵入を防ぐのが、床下をはじめとした土の地面に薬剤を散布する土壌処理という方法です。シロアリ予防に有効な薬剤を散布すれば、地面に防蟻層ができ、シロアリが家の中へ侵入しにくくなります。

木部処理

シロアリ駆除の際にもよくおこなわれる木部処理は、シロアリの好物である木材表面に薬剤を散布、または塗布(とふ)してシロアリを防ぐ方法です。この木部処理には、加害されている木材に穴を開け、そこから専用の機器を使って薬剤を内部に浸透させてシロアリを駆除する方法もあります。

防蟻処理は自分でもできる?

防蟻処理は時間と労力を惜しまなければ自分でも可能です。ただし、床下に入ればケガをしたり、害虫と遭遇したりする場合があります。不安に思うようでしたら、業者に依頼しましょう。

防蟻処理を自分でするときは、以下のものを用意する必要があります。

●防蟻処理に必要なもの

  • 防護服
  • 保護メガネ
  • ヘッドライト
  • 防毒マスク
  • 手袋
  • 薬剤
  • 噴霧器

防蟻処理に使用する薬剤の種類

防蟻処理に使うための薬剤は市販でも売られています。薬剤を購入したら、噴霧器に入れて散布しましょう。

土壌処理に使用する薬剤

●土壌処理用 シロアリ 予防駆除剤 ミケブロック 100倍希釈型 100g/無臭 白アリ

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木部処理に使用する薬剤

●白アリミケブロック業務用400ml 白蟻駆除用木部処理用乳剤

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薬剤を使用するときの注意点

防蟻処理の薬剤を使う上で注意していただきたいことが3つあります。

①防蟻処理の範囲を見極める
薬剤散布や塗布は、ただやみくもにしてもいいというわけではありません。無意味なところに薬剤を振りまいてもシロアリ予防につながりませんし、薬剤を無駄に消費するだけです。そのため、防蟻処理を施す範囲を見極め、効果的に迅速に作業を進めていきましょう。

ちなみに、シロアリが好む環境は気温が高く、湿度が高い場所です。例えば、浴室や洗面所などの水をよく使い、結露などが溜まりやすい場所。換気が不十分で新鮮な空気が入れ替えられていない場所を目安にしてみてください。

②防蟻処理は建築基準法で定められている?
防蟻処理は建築基準法で地面から1メートルの土台、柱などの家を支えるのに必要な部分にはシロアリ対策をしなければいけない決まりがあります。多くの場合は各メーカーの独自の方法でおこなわれています。しかし、不安が残る人はどんな方法や薬剤を使って防蟻処理をしているのか聞いてみるのもいいでしょう。

③防蟻効果が5年を超える薬剤の使用はNG
防蟻処理に使う薬剤のほとんどは、持続期間が5年以下です。そのため定期的に薬剤散布、塗布をする必要があり、めんどうに思う人もなかにはいらっしゃることでしょう。しかし、防蟻効果がある薬剤は人間や動物に害があるかどうかも考えて決められています。

例えば、防蟻効果が30年以上続くクロルデンなど、長期間持続が見込める薬剤は人体に影響を及ぼす可能性があるため使用が禁止されています。薬剤を使う際、選ぶ際は家族や自分、ペットの体に害がないかどうかも視野に入れましょう。

防蟻処理にかかる費用の相場

防蟻処理にかかる費用の目安

シロアリの駆除と違って予防のためにおこなわれる防蟻処理は、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。シロアリ予防にかかる費用の相場を出したところ、以下の金額になりました。

1坪:5,680円
1平方メートル:1,723円

防蟻処理の費用は1坪〇〇円という単位で計算されることが多いため、処理したい場所の面積で費用が変動します。正確な費用を知りたい場合は、一度見積りを依頼し、確認してみることをおすすめします。

※上記の平均価格は、シロアリ駆除業者6社のホームページに記載されている料金の平均値を算出したものです。(2021年3月時点)

防蟻処理を安く済ませる方法

1坪分の費用を見ると、「意外と安く済みそう……。」と思われるかもしれませんが、防蟻処理をしたい場所が広ければ広いほど、防蟻処理の費用が加算されるため、思ったより高くなってしまう場合もあります。シロアリ予防に使う費用は余計な出費となるため、節約家な人にとってはお財布的にも痛いはず。

少しでも費用を抑えたい場合は、見積りをとり、複数の業者で比較してみましょう。ホームページなどに載っている費用はあくまで目安なので、条件によってはホームページで提示している費用より安くなったり、高くなったりすることがあります。特に、防蟻処理に使う薬剤などにこだわれば費用がさらに高くなってしまうかもしれません。

そこで、事前に見積りをおこなってもらうことで、防蟻処理を業者にお願いした場合の出費をある程度把握できますよ。複数の業者に見積りをお願いすれば、どこが安くお得に依頼できるかも把握しやすくなります。

弊社では、見積りのご相談も承っております。どれくらい費用がかかるのか知りたいという方は、一度ご相談ください。

自分でできる日頃のシロアリ対策

防蟻処理を自分でするのは難しいですが、自分でもできるシロアリ対策の方法もあります。防蟻処理と合わせておこない、シロアリを寄せ付けない環境を作りましょう。

換気をおこなう

気温が高く湿気が多い、さらに木材がある場所はシロアリにとっても楽園的な場所です。日常的に換気をし、室内や床下に湿気や温度を溜めない状態を作ることで、シロアリが住みにくい環境を作ることができます。

床下や基礎周りを定期的に点検する

床下や基礎周りにシロアリの被害が出ていないか、年に1度確認してみましょう。シロアリがいると、「蟻道」と呼ばれる土を盛ったようなものがコンクリートや木材に付いていることがあります。蟻道はシロアリの通り道であるため、発見したらシロアリが家に侵入してきている可能性があります。もし見つけたらすみやかに駆除を依頼しましょう。

シロアリ被害の前兆を見抜く

シロアリ被害の前兆や、被害のサインを早めに発見するのも、シロアリ被害の進行を阻止する対策です。シロアリ被害は視覚だけではとても判断できづらいです。以下のような症状が表れていたら、シロアリの被害に遭っている可能性が高いです。少しでも不安に思ったら、点検と調査を業者に依頼してもらいましょう。

  • 床下がギシギシする
  • 床下のコンクリートや水道管などに蟻道がある
  • 小さな羽が落ちている
  • 柱などを叩くと乾いた音がする

まとめ

防蟻処理はシロアリ被害を未然に防ぐ、または再発を防止するためにも必要な手段です。より、防蟻処理の効果を発揮するためには、シロアリがいない状態で薬剤を使うといいでしょう。防蟻処理は手間を惜しまなければ自分で作業も可能ですが、完璧に近い状態で作業できないことが多いため、安全、安心を求めるならば防蟻処理をおこなってくれる業者に依頼するのがおすすめです。

範囲が広くなればなるほど費用が増す防蟻処理ですが、安く抑えるポイントやコツを把握しておくことでより安く安全に防蟻処理を依頼するのが可能です。なるべく安く抑えたい場合は、複数の業者に見積りを依頼し、料金を比較してから依頼してみましょう。

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