シロアリ駆除を自分でやりきるための条件と手軽な方法|作業の様子を写真で解説!

2023.9.11

シロアリ駆除を自分でやりきるための条件と手軽な方法|作業の様子を写真で解説!

シロアリの被害が見つかって、できれば駆除は業者に頼みたい。
でも、なんとなく「高額な料金を請求されそう」とイメージをお持ちですよね。
そのため自分でシロアリ駆除をやったほうがいいのかな?とお考えの方も多いと思います。

ただ、シロアリ駆除を業者に頼む時は”あること”に気を付ければ、料金をグッと抑えることができ、余計な料金も1円も払わなくてすむのです。
そんなコツがあるとすれば、すぐに知りたくないですか?

また、実際シロアリ駆除に必要な装備や薬剤は簡単にそろえることができるので、自分で作業することもできます。

そこでこの記事は

  • 自分でシロアリ駆除をしたいとお考えの方
  • シロアリ業者への依頼をお考えの方

どちらの方も役立てられるよう、二部構成になっています。
もしこの段階でシロアリ業者での駆除を検討している方は、こちらの章までスキップしてくださいね。

タップするとスキップできます▼
シロアリ駆除費用を最大限安くするため知っておくべき2つのポイント

そのうえで、どうしてもシロアリ駆除を業者に頼まなくてはいけない時、料金を最大限安くするためのポイントを整理します。
読んでいただければ、シロアリ駆除で不要な工事を断るべきかが分かり、お得な料金でプロの業者に頼めるようになりますよ。

シロアリ駆除を自分でやりきるための条件3つ

シロアリ駆除を自分でやりきるためには、たった3つの条件をクリアすればできます。

  1. 薬剤を用意できる
  2. 噴霧器を用意できる
  3. 閉所・暗所での作業が平気

必要なものをそろえられることは必須ですが、この章でお話する「狭くて暗い床下での作業が平気である」というのも、自分でシロアリ駆除をやりきるためのポイントになってきます。
一つずつ詳しく説明していきますね。

1.薬剤を用意できる

シロアリ駆除作業には、少なくとも以下の2つは用意しておく必要があります。

  • 薬剤
  • 噴霧器

とくにシロアリを駆除するための薬剤は、木部用・土壌用2種類そろえたほうがいいですね。
というのも、シロアリ駆除作業では、基本的に薬剤を床下全面にまく必要があります。
床下全面となると、当然大量の薬剤が必要になります。

また、量が必要なのはイメージできても、なんで薬剤を2種類用意しないといけないのか、気になるところですよね?(しかも木部用・土壌用って何?)

それぞれの薬剤がどんなものか、必要な理由とあわせて説明しますね。

木部用薬剤が必要な理由

木部とは柱などの木材部分のことで、木部用薬剤は木材によく染み込むようにできています。
シロアリは木の内部にも巣を作るため、木材の中のシロアリをしっかり駆除するために木部用薬剤が必要です。

土壌用薬剤が必要な理由

土壌とは、簡単にいうと土の部分全般のことです。
土壌用薬剤の場合は、水に濡れても成分が流れにくい成分で作られています。
シロアリは基本的に土の中を進み、床下・玄関の木材などに上がってくることが多く、土をしっかりバリアするために土壌専用の駆除剤が必要なのです。

木部・土壌用薬剤は色んな商品が販売されていますが、ご家庭でシロアリ駆除をやるなら以下の商品が扱いやすくておすすめです。

水性白アリスーパーPHI(木部用)

値段 10,505円(2022年02月24日時点)
容量 14リットル
特徴 防腐剤入りなので木材の丈夫さも維持できる

このシロアリ駆除剤は、人体に影響がないよう安全性に徹底配慮して作られています。
また、薄めずそのまま使える薬剤なので、作業中何度も薬剤を補充することを考えると非常に扱いやすいです。(多くの駆除剤は薄めないと使えない)

さらにこの薬剤は木の防腐剤も入っているので、木材のカビを防ぎシロアリが住み着きやすくなるのを防ぎます

ちなみに薬剤を使う量は1坪1リットル計算になります。
そのため25坪の広さなら、1つだと足りないので、14リットル缶を2つ用意しておくといいでしょう。

値段 11,770円(2022年02月24日時点)
容量 1リットル
特徴 土壌だけでなくコンクリ―ト素材にも対応

この薬剤は、土壌にまいてもしっかり残ってバリアを張ってくれるのはもちろん、コンクリート素材に使っても成分が分解せずしっかり残るよう作られています。(通常コンクリートに接すると薬剤が蒸発しやすいです)

そのため床下がコンクリートでできているご家庭でも使いやすく、地中からわずかな割れ目を通って上がってこようとするシロアリも駆除します。
また使う分量については、この土壌用薬剤は水で50倍に薄めるタイプなので、1リットルの商品を一つ購入すれば十分足ります。

ただ、シロアリの駆除剤ってホームセンターとかで売っているスプレーじゃダメなの?と思う方もいますよね。
たしかに目の前にシロアリがいる場合は、スプレー剤を吹きかければ駆除できます。
ただシロアリは、木材の内部にこそたくさんいるので、スプレー剤ではどうしても奥にいるシロアリまで駆除しきるのが難しいんですね。

そのためシロアリ駆除を自分でやる時は、1万円ぐらいかけて強力な薬剤を2種類そろえる必要があるのです。

そしてこの薬剤は、床下にまいていかなければなりません。
ただ、薬剤をまく時にも道具をそろえる必要がありますので、次はその道具についてご説明しますね。

2.噴霧器を用意できる

シロアリの駆除剤をまく時は「噴霧器」というものを使って、霧状にまいていくのが基本です。
実際薬剤はハケなどに付けて塗っていくこともできるのですが、木材一ヶ所ずつ塗っていくと、作業効率がだいぶ悪くなってしまうんですね。

たとえば、家全体にペンキを塗っていくことをイメージしていただくと分かりやすいかと思います。
ペンキ塗りのように、家の壁を一面ずつ丁寧にローラーでムラなく塗っていくのは、かなり大変そうだと思いますよね?

シロアリの駆除剤も同じで、ハケで床下の木材を一面ずつ手作業で塗っていくと、作業が数日経っても終わらないぐらい時間がかかってしまいます。

しかもハケだけで塗ると、ムラも出やすく、しっかり駆除効果が得られない場合もあります。
シロアリ駆除では、木材や土にしっかり浸透させる必要があるので、このようにたっぷりと垂れるぐらいの薬剤を使うのがポイントです。

刷毛で塗った床下

噴霧器を使えば、薬剤を広範囲かつ均等にまけるため、噴霧器も薬剤とセットでそろえる必要があると思ってください。
ちなみに噴霧器は薬剤とは別売りで、種類も多いですが、シロアリ駆除剤専用のものを用意しましょう。

吉田製油所 白アリシリーズ専用噴霧器

値段 4,950円(2022年02月24日時点)
容量 4リットル
大きさ 37cm

この噴霧器は、先にご紹介した薬剤と同じメーカーが作っており、強力な薬剤の成分にも耐えられる素材で作られています。
ただ、噴霧器なんてなんでもいいんじゃない?と思いますよね。
実際除草剤用など2,000円ぐらいで購入できるものもあります。

しかし除草剤用の噴霧器にシロアリ駆除剤を入れてしまうと、どうしても強力な成分に耐えられずパッキンが溶けたり、作業中に詰まって薬剤が出なくなるなど故障するリスクがあります。

一方で、シロアリ駆除剤専用の噴霧器であれば、強力な成分に耐えられるようにできているため、トラブルが少なくなるのです。(ただし専用の噴霧器でも使い終わった後しっかり洗わないと、成分が固まって詰まることもありますのでご注意を)

また、あくまで最低条件なので今回必須にはしていませんが、薬剤と噴霧器以外でそろえるとよいのは、汚れないよう防護服・手袋、薬剤が目に入らないようゴーグルなどもあったら理想的です。
自分でシロアリ駆除をやるために必要なものについて詳しくは、こちらの記事で具体的な商品をご紹介しています。
シロアリ駆除は自分でできる!ハンドスコップだけで巣ごと駆除するベイト工法の手順

ただ、シロアリ駆除を自分でやりきるためには、最低以下の2つはそろえる必要があると思ってください。

  • 薬剤
  • 噴霧器

また、シロアリ駆除をやりきるためには、薄暗くて狭い場所が平気であるということも条件になってきます。
それはつまりどういうことか、次の章で詳しく説明していきますね。

3.閉所・暗所での作業が平気

被害箇所によりますが、シロアリ駆除は床下での作業がメインになるので、閉所・暗所が平気というのも自分でやりきるために必要な条件です。

床下作業がメインの理由

シロアリは土の中に生息し、地中を進んで床下や玄関などに行きつき、水が多くて快適な場所に巣を作ります。(自分で水を運んだり、水がない場所でもかまわず巣を作るものもいる)
とくに床下は基本的に湿っぽくてシロアリが住み着きやすい場所なので、被害を受けやすい場所ですし、今食われていなくても全体的に薬剤をまいて予防する作業も必要です。

実際に床下に入ったことがない方でも、なんとなくジメジメしていて暗くて狭いといったイメージがありますよね。

もちろん床下はこのように狭く、昼間でもライトがないと先が見えないほど暗い場所です。
ちなみにこちらは、当サイト生活110番運営スタッフが、シロアリ駆除作業を自分でできるか検証するため、床下に潜って撮影したものです▼

床下の状態

あくまでスタッフの個人的な感想ですが、床下は暗くて狭いがゆえに「出られなくなったらどうしよう」という恐怖感が強いです。
そのため暗所・閉所が怖いと感じてしまう方は、この時点で作業を進めるのがおそらく難しいでしょう…。

撮影はプロの業者の方にも協力していただきましたが、数々の現場をこなしているプロの方だとすいすい進んでいましたので、やはりある程度慣れも必要になってきます。

そのため個人でシロアリ駆除をやりきるためには、閉所・暗所での作業が平気というのも、重要になってきます。
改めてここまでお話してきたシロアリ駆除を自分でやりきるための条件をまとめますね。

  • 薬剤・噴霧器が用意できる(合計4~5万円ぐらいは必要)
  • 閉所・暗所の作業が平気(ここは精神的な問題)

道具はネットで購入できるのですぐにそろえられますが、床下作業が難しそう・・と思った方もいますよね。その場合は、床下のシロアリ駆除は難しいですが、庭限定なら手軽に駆除する方法があります。
次の章で具体的にどういう方法か詳しく説明していきますね。

庭限定ならベイト工法で手軽に駆除する方法もある

庭限定ですが、「ベイト工法」という毒餌(ベイト剤)を周りに埋める方法なら、自分で行うこともできます。

そもそも庭にシロアリが出ることなんてあるの?と思うかもしれません。
しかしシロアリは、枕木やウッドデッキ、廃材などに巣を作ることがあるのです。

【庭に置いていた廃材がシロアリ被害に遭った例】

庭に置いていた廃材がシロアリ被害に遭った例

このような被害を防ぐために”ベイト工法”が有効なのですが、まずどんな駆除方法なのか、仕組みからご説明しますね。

ベイト工法の仕組み

ベイト工法は、毒餌とケースがセットになっているベイト剤を使い、シロアリの巣に持ち帰らせて駆除する方法になります。 また、ベイト剤はシロアリが好む成分を含んだ餌木もセットになっています。
家の周りの地中に設置することで、シロアリを家ではなくベイト剤のほうにおびきよせてバリアするという仕組みです。

ベイト剤は、庭に穴を掘って毒餌を埋めるだけなので、床下に潜る必要もありません。
ベイト工法に使う薬剤もネットで簡単に購入することができ、非常に手軽です。

シロアリハンター15個入

値段 5,600円(2022年02月24日時点)

一個単位で売っている業務用のベイト剤もありますが、庭で手軽にシロアリ駆除するという目的なら、上記の商品を購入すれば問題ありません。
また、シロアリハンターは半額ぐらいで買える6個入りのものもありますので、家の敷地の広さに合わせてお選びくださいね。

また、ベイト剤をセットする場所ですが、庭木の周りや花壇。浴室・洗面所など水回りは、比較的シロアリが住みつきやすい場所なので、ここは必ずしかけておきましょう。(様子を見て食いつきが悪い場合は場所を変えてしかけなおしてください)

ベイト剤を設置するのはココ!

ところで、こんな簡単な方法でシロアリ駆除ができるなら、最初からベイト工法だけやっておけばいいのでは?と思いますよね。

しかし何度も言いますが、ベイト工法はあくまで庭に発生したシロアリ限定の駆除方法。
すでに家が被害に遭っている場合は、あまり効果が望めないものだと思ってください。

それはベイト工法には以下のような欠点もあるのが理由です。

  • しかけてから待つ必要があるため、効果が出るまで1ヶ月以上はかかる
  • シロアリがベイト剤に絶対寄ってくるとは限らない

ベイト剤は設置してから1ヶ月、さらにもう1ヶ月と定期的にシロアリが食いついているか様子を見る必要があり、手軽に行えますが基本的には長期戦になります。

今家がシロアリ被害に遭っている方からすれば、ちょっと時間がかかりすぎだなと思いますよね。

また、すでに家の中にシロアリの巣がある場合、シロアリがわざわざ庭まで出てきてベイト剤に食いつく可能性はきわめて低いです。
そのため家の中にシロアリの巣(被害)があるなら、やはり強力な液体の薬剤をまいて駆除するほうが、早くて確実です。

ここまでご紹介してきたように、必要なものをそろえれば一応自分でシロアリ駆除はできます。
ネットでそろえられるものだけでかなり本格的な作業が可能ですが、自分で作業するとどうしても不十分なところが出てしまいます。
次の章からは、自分でシロアリ駆除をするとなにが不十分なのか、理由も含めて詳しくご説明します。

完璧にシロアリを駆除するには自力では不十分

シロアリ駆除は、条件を満たせば自分でできるんじゃなかったの?と思いますよね…。
シロアリ駆除のプロと比べて、使っている機材や薬剤が違うというのは当然ですが、それ以外にもシロアリ駆除が自力では不十分な点が3つあります。

  1. シロアリ被害を全て探しあてるのが難しい
  2. 床下に入れない場所の作業が難しい
  3. 床下間の移動が難しい

1つずつご説明しますね。

シロアリの被害を全て探すのが難しい

まず、シロアリが食われている場所を初めて作業する方が全て探し当てることが、経験がない方ではどうしても難しいです。
というのもシロアリ被害は、ご自宅のリフォームを頼んだ時にたまたま柱や玄関で発覚したという方が多いですよね。

しかし、シロアリ被害は1つとは限らず実際もっと色んな場所にある可能性もあるのです。

たとえば床下。
とくに床下は普段見ることがない場所なので、潜って詳しく調査しないと気づけないケースも多いんですね。

床下に潜らないと気づけないケース

また、見た目はまだ大丈夫そうでも、中身だけシロアリに食べられてスカスカになっていた、というケースもあります。

中身をシロアリに食べられた柱

これは、シロアリに木の柔らかい部分(木の芯に近い部分)から食べていく習性があるからです。
プロだとこのような被害を見つけるために、木材を叩いて中身が空洞になっていないか調べたり、実際に床下に潜って被害がないかなど隅々まで徹底調査します。

本来シロアリ駆除はそこまで調査してから作業するため、やはり自力だと調査の時点でシロアリの被害が発見できず、作業が不十分ということになりやすいです。

床下に入れない場所の作業が難しい

これは主にお風呂場や玄関のことですが、これらの場所は床がタイルになっているので、潜るスペースがないことが多いです。
しかしタイルの奥は土で埋まっていて、シロアリの侵入経路の一つなので駆除は必須です。

このような場所はどのように作業するかというと、プロの場合、床下に入れない場所は上から穴を空けて、薬剤を注入します。(穿孔注入)

穿孔注入

これはむやみに穴を空けているわけではなく、シロアリの巣がある場所や侵入してきそうな場所を的確に調査したうえで、薬剤を注入しています。
穴を空けるのは電動ドリルがあればできますが、”的確な場所”となると一気に難しそうに感じますよね。

しかも穴を空けた場所はそのままにしておくわけではありません。
ドリルで穴を空けた場所は、栓をして粉末をまぶし、完全に穴が分からないよう元通りにします。

ドリルで空けた穴をふさぐ栓
粉末をまぶし、完全に穴が分からないようにする

やはり自力で作業する場合だと、穴を元通りに修復するところまでは難しいため、真似はできても不十分な状態になってしまいます。

床下間の移動が難しい

シロアリ駆除作業は、基本床下メインになりますが、床下間の移動の判断が難しいというのも、不十分になる理由の一つです。

一般的に部屋同士の床下はつながっていて、このようにかなり細いですが部屋から別の部屋へ移動することができます。

床下は繋がっている

シロアリ駆除作業をする時は、薬剤をまきながら床下間を進んでいくイメージです。

ただ、このすき間を通れるかどうかは、正直その人の体型次第です。
作業に慣れているプロの方だと、すき間の幅と自分の体型を考えて通れるかどうかはすぐ判断できます。
しかし初めて床下で作業する方だと、「通れるかな?途中で挟まったらどうしよう…」とかなり不安になりますよね。

そのためプロでもシロアリ駆除作業をする時は、作業を効率良く進めるため、構造を把握することから始めます。

また、どうしても床下間が移動できない時プロの場合は「はつり工事」といって、コンクリートを削って通り道を広げます。

このように、薬剤をまくこと自体は簡単ですが、調査や床上での作業でどうしても不十分なところは出てしまいます。
そのためシロアリ駆除はやはり業者に任せたほうがいいですね。

さすがにコンクリートをガツガツ削るまでは自力では難しいですよね…。
したがって床下間が通れない場合、基本的に駆除作業はストップせざるを得なくなるわけです。

とはいえ、業者に任せると「余計な作業も無理やりすすめられて高額料金を請求されそう」というイメージをお持ちの方が多いはず。
基本的に業者もお客さんの信用問題があるので、シロアリがいないのに「今すぐやりましょう!」と無理やり営業することはありません。

ただ、そう言われても怪しいイメージが簡単には払しょくできないと思います。

そこで次の章では、シロアリ駆除で発生するやらなくてもいい工事と、費用を最大限安くするポイントについてお話していきます。

シロアリ駆除費用を最大限安くするため知っておくべき2つのポイント

シロアリ駆除を頼んだ時、料金を最大限安くするためには、まず余計な工事は断ってしまうというのが大事なポイントです。
そのうえで、シロアリに食われた箇所の補修工事も、しっかり工務店を選んで料金を抑えるというのが重要になってきます。
では1つずつ詳しく説明していきますね。

湿気対策(防カビシートの設置)などは基本断る

シロアリ駆除時に、「湿気がひどくてシロアリが湧きやすいので、湿気対策もしましょう」と言われることがあるかもしれません。
その場合は、基本断ってしまって問題ありません。

床下の湿気対策には、防カビシートの設置や床下専用の換気扇を置くなどの方法があります。
ただ、どれも数万円単位で追加料金がかかってしまいます。
たとえば防カビシートを敷いて湿気対策してもらうだけでも、1坪1万円ぐらいかかる業者が多いです。
(当サイト生活110番加盟店に調査した結果に基づく)
仮に床下が30坪あったとしたら、全部やってもらうと30万円も駆除費用とは別でかかってしまうのです。

そんなお金がかかるなら絶対断りたいけど、湿気対策をやらなくても本当に大丈夫なの?と思いますよね。
答えは、”やらなくてもOK”です。
その理由は、床下の湿気対策をしたからといって100%シロアリが防げるとは限らないからです。

シロアリには湿った木材の中を好んで巣を作る種類もいますが、それはごく一部。
地下水から自分たちで水を得る能力があるシロアリもいますし、乾いた木材の中でも問題なく生活できるシロアリもいます。

日本の住宅に被害を与えることの多い代表的な2種類のシロアリは、湿った場所でなくとも巣を作ることがあります。

  • イエシロアリ
  • ヤマトシロアリ

これらのシロアリは”地下シロアリ”と呼ばれ、京都大学 生存圏研究所 教授の吉村剛氏の「シロアリと水の話」ではこう記されています。

多くの場合、最大十数メートルにも達する水取蟻道と呼ばれる
特別な道を造り、地下水などから必要な水を供給している。

引用:シロアリと水の話

シロアリが自分で水を運んで住み着いてしまうなら、湿気対策してもあまり意味がないように感じますよね?
もちろん湿気対策をすることで木材の腐食を防いでくれるので、家にとっては良いことです。

ただ、わざわざ数十万円かけて行う必要がない対策ではあるので、業者に勧められた時まずは断っても問題ないといえます。
もしやる場合は、ご自宅の状況を業者に丁寧に説明してもらい、納得したうえで頼むようにしましょう。

また、シロアリ駆除をしても、被害を受けた場所はボロボロなままですよね。
そのためシロアリ駆除を頼んだら、被害箇所の「修繕」までやってもらうこともできます。
ただ被害箇所の修繕は、シロアリ駆除業者が直接やるわけではなく、リフォーム会社や工務店がやってくれます。
この家の修繕をどうするかで料金が”桁違い”に変わってきますので、次はシロアリ被害箇所の修繕についてみていきましょう。

補修工事はあとで工務店などに頼む

シロアリ被害箇所の修繕は、駆除と同時に頼むこともできますが、「必要な箇所だけ直す」で大丈夫です。
というのも、シロアリ被害の修繕はもはや家のリフォームに入ります。

なんとなく「じゃあついでに全部修繕お願いします」と頼んでしまうと、極端な話10万で済むはずだった料金が30万円を超えてしまった…となりかねないからです。

一般的にシロアリに食われる場所は、床下や玄関の柱が多いため、補修やひどければ交換が必要です。

床下や玄関の柱が食われやすい

たとえば床下の柱を丸々1本交換した場合、あくまで相場ですが、だいたい5万円。
仮に柱3本交換となったら、それだけで15万円かかってしまいますよね。しかも駆除費用とは別に…。

さらに壁や畳が食われているからこれも交換となったら、料金がさらに上乗せになってしまいます。
もちろん、今すぐ柱を直さないと家が倒壊してしまうぐらいだとしたら、駆除と同時に絶対修繕を頼むべきです。

でもそうだとしても、柱だけ直せばいいですよね?本当に他の箇所もすぐに全部直す必要があるのでしょうか?
すぐになんとかしなくてもいいなら、一度断ったあとで、しっかり考えて返事するのがベストです。

そのため、シロアリ駆除で家の修繕が必要になったら、業者に勧められてもいったん断り、後で工務店などに見積もりを取ってもらうことをおすすめします。
そのうえで絶対修繕しないと危ない箇所だけ直せば、費用が最小限で抑えられます。

以上のようにシロアリ駆除では、湿気対策や修繕など駆除以外の作業が入ってきます。
そのため、駆除作業以外にかかるお金をいかに減らすかがとても重要です。
ここまでお話したポイントをおさえれば、業者にすすめられても「No」と断ることができますね。

そのうえで次に気になるのが「シロアリ駆除自体はいくらぐらいなの?」だと思います。
そこで次の章からは、シロアリ駆除にかかる一般的な料金について説明していきます。

シロアリ駆除にかかる料金は平均23.7万円

シロアリ駆除はホームセンターや農協、大手の専門業者などに頼めますが、一般的な広さの住宅(30坪)全体を駆除してもらった場合、平均23.7万円かかります。
まずは各業者の1坪あたりの料金と、30坪に換算した時の料金をまとめました。

依頼できる業者 1坪の平均費用 一般的な広さ(30坪)の費用
ホームセンター 6,003円 180,090円
農協 8,135円 244,050円
中小企業 8,523円 255,690円
大手企業 9,014円 270,435円

平均23.7万円

ちなみに当サイト生活110番を含め、よくHPでご紹介されている「1㎡あたり〇円」という料金は、あくまで平米単価。
料金は主にシロアリの被害範囲によって料金が大きく変わるため、すごく被害が少ない状態だとしても、最低でも5万円以上はかかるとみておきましょう。

駆除作業だけでもそんなにお金がかかるのはなんで?と気になりますよね。
なぜこんなにシロアリ駆除の料金が高いかは【完璧にシロアリを駆除するには自力では不十分】の章でお話した通り、駆除作業がすごく大変だからです。
改めて理由を補足していきますね。

シロアリ駆除料金が高い理由は「作業の大変さ」

シロアリ駆除作業は、大量の薬剤を用意し、狭くて暗い床下で何時間も作業しなければなりません…。
基本的に床下は、土まみれになりながら這うようにしないと進むことすらままないぐらい狭いです。

シロアリ駆除は作業が大変

作業は床下の広さによりますが、プロでも2人がかりで5~6時間かかります。
しかもこれはスムーズに進んだ場合の話。
広い家だと、1日がかりになることもあります…。

また、床下に入れない場所もあるので、その場合は上からドリルで穴を空けて薬剤を注入します。
それだけシロアリ駆除というのは慣れているプロでも大変な作業なので、10万円を超える料金がかかるのです。

ただ、とはいえお客さんからしたら「それでもなるべく料金を抑えたい」と思いますよね?
もし料金の安さは外せないという方は、当サイト生活110番からご検討ください。
平均費用で料金低めのホームセンターより、さらにお得になっています。
詳しく、次の章でご説明しますね。

生活110番の駆除料金は平均15.4万円でお得

当サイト生活110番に寄せられた、シロアリ駆除に関するご相談の料金は、平均15.4万円※とお得になっています。
※当社実績より算出

もちろんシロアリ被害の範囲により料金は変わってきますが、具体的にどれくらいお得か、ホームセンターや農協の料金と比較してみると…。

業者 駆除費用
生活110番 15.4万円
A社(ホームセンター) 18.8万円
B社(中小シロアリ駆除業者) 25.5万円
C社(大手シロアリ駆除業者) 27.4万円

(上表は弊社がシロアリ駆除業者やホームセンターに対して行った聞き取り調査の内容に基づき作成。不正競争防止法の観点から社名は伏せています。 2021年10月21日時点)

当サイト生活110番のほうが明らかにお得だと分かりますよね。
ただ料金的にお得でも、「生活110番ってそもそもどんなサービス?」と疑問をお持ちだと思います。

当サイトについて説明しますと、生活110番はシロアリ駆除や電気・水道トラブルなどあらゆるご相談を受付けています。
また、生活110番はいつどこからでもシロアリ駆除のご相談を受付けるため、全国の業者と提携しています。
そのため24時間365日シロアリ駆除のご相談を受付けることができ、お客様の希望に合ったプロの業者をご紹介することが可能なサービスです。

シロアリ駆除を頼もうにも、何社も調べて見積もりを取ってもらったりするのはかなり面倒ですよね。
しかし生活110番であれば、いつでもベストな業者をご案内することが可能なので、便利です。
そのため、もしシロアリ駆除はやっぱりプロに頼んだ方がいいなと思った方は、まず生活110番から検討してみてくださいね。

シロアリ駆除は補助金などが出ないので注意

シロアリ駆除は数十万円するものなので、保険や補助金を頼りにできないかとお考えの方もいますよね。
ただ、シロアリ駆除に補助金は出ません。
ちなみに火災保険も基本対象外となっていますので、注意しましょう。

しかし、シロアリ駆除と被害の修繕にかかった費用を軽くする救済処置があります。

あくまでご自身で確定申告している方、もしくはできる方に限った話ですが、シロアリ駆除の費用は雑損控除として申告することができます。

これは国税庁のHPでも触れている話で、シロアリ駆除で高額の料金がかかっても、必要な支出とみなされるということです。

シロアリによる被害は、所得税法施行令第9条《災害の範囲》に規定する「害虫……その他の生物による異常な災害」に該当し、修繕に要した費用及びそのシロアリを駆除するための費用は雑損控除の対象となります。

引用:国税庁

シロアリ被害は、やはりひどくなってから気づくケースが多く、あくまでたまたま発生してしまうものです。地震や台風などの自然災害というわけではないですが、”シロアリ被害は生物による異常な災害”に該当します。

これはシロアリ被害がひどいと、家の倒壊や地震発生時に被害が深刻になる可能性もあるため、しっかり直しましょうということですね。
補助金が出るということはありませんが、シロアリ駆除は確定申告で控除できるものだと覚えておいてください。

ただし、シロアリ被害を未然に防ぐ予防。これについては雑損控除の対象外です。
予防は残念ながら緊急で対応しなければいけない施工ではないため、こちらについても覚えておきましょう。

シロアリ駆除料金の確定申告について、さらに詳しくこちらの記事で解説しています。
シロアリ駆除後に確定申告したら還付される?条件と申請方法を解説

ここまでで、シロアリ駆除を業者に頼んだ時にかかる料金の話は終わりです。
業者に頼んだ時料金を最大限安くするポイントも踏まえて、お得に頼めるはずです。
ただ、シロアリ駆除は数年後に再発しないため、対策することも大事です。

そこで次の章では、シロアリ被害を再発させず余計なお金をかけないため、シロアリ駆除後の予防についてお話していきますね。

駆除後再発を防ぐためにやっておくべき2つのシロアリ対策

シロアリ対策は、駆除のように薬剤をまいて強力なバリアを張って防ぐのが一般的です。
ただ、普段から気を付けるだけでシロアリが寄ってきにくい環境づくりもできるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

庭に廃材は置かない

まずは庭に廃材を置かないことは徹底しましょう。
というのも、外に置いた木材にシロアリが巣を作ることがあるからです。
シロアリが絶対木材に寄ってきてしまうというわけではありませんが、外に置いてたらいつの間にかシロアリに食べられていた、ということがあるんですね。

たとえばガーデニングで使う木柵や、枕木が良い例です。
こういった木材は燃えるゴミではなく粗大ゴミ扱いになる地域も多いので、捨てるのがかなり面倒ですよね。
そのため、とりあえず庭に放置しておくという方もいると思います。
ただ、外に置いておくと当然雨風にさらされて木材が腐食してきてしまいます。

すると木材に水分が溜まり、中身も柔らかくなるのでシロアリにとっては絶好のエサとなってしまうわけですね。
外に放置していた廃材がシロアリの巣になっていて、そのまま床下にも侵入してきてしまう可能性は、ゼロではありません。

そのため、家の周りにもシロアリが寄り付かないよう普段から廃材の置き場所には注意しておきましょう。
また、シロアリ駆除を業者に頼むと、保証を付けてくれるところも多いです。
この保証もシロアリを防ぐために大切なポイントになるので、しっかり意識していきましょう。

シロアリ駆除の5年保証が切れたら再予防をする

当サイト生活110番と提携している業者も含めて、多くのシロアリ駆除業者では、施工後「5年間保証」を付けてくれます。
これは、シロアリ駆除に使われる薬剤は最長5年程度効果が続きますが、「その間もしシロアリが発生したら無料で再施工しますよ」という業者がお客さんから安心感を得るためのサービスです。

そんなにシロアリ被害ってすぐに再発するものなの?と思うかもしれませんね。

もちろん絶対ではないですが、薬剤の効果はあくまで最長5年なので、あくまで万が一に備えた保証だと思ってください。

ただ約5年経過すると薬剤の効果は完全になくなってしまうため、切れるタイミングで再施工を頼んだ方が安心です。

厳密にいうと5年経ったからといって、すぐにシロアリ被害に遭うわけではありません。
ただ、5年経つと薬剤のバリアはなくなるわけなので、徐々にシロアリ被害に遭うリスクは高まってしまいます。

たとえば、とくに何も予防をしておらず築年数が10年経過した家は、シロアリ被害に遭う確率が約20%。
つまり5件に1件はシロアリに食われてしまうというデータがあります。

出典:ミサワオーナーズクラブ

やはり何も予防をせず家が劣化してしまうと、当然被害に遭うリスクは高まってしまうということです。
保証が切れたからすぐ予防しないといけないわけですが、これから何年も今の家で住むつもりなら、継続的にシロアリ駆除を頼んだ方が安心ですね。

まとめ

まずシロアリ駆除は以下の2つの条件をクリアすれば、自分で作業することができます。

  • 薬剤と装備品をそろえられる
  • 閉所暗所である床下作業が平気

ただ薬剤をまくことはできても、シロアリの被害を全て見つけたり、床下に入れない場所の作業が難しいというのも事実です。
そのため最終的にはプロの業者に任せたほうがベストですが、頼む時は余計な工事はいったん断ることが大事です。

  • 床下の湿気対策は基本断る
  • 被害箇所の補修はじっくり考えて回答する

以上の点を踏まえて、シロアリ駆除は料金的にお得でいつでも気軽に相談できる、当サイト生活110番からぜひご検討ください。

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