ペットがかゆそうにしていたら、それはノミがいるサインかもしれません。ペットの不調はいち早く治してあげたいですよね。しかし、ノミの大きさは約3ミリと非常にみつけにくいものです。
本記事では、ノミの発見方法、ノミによる被害、駆除する方法を解説していきます。また、ノミをつかせないよう予防する方法まであわせて紹介していきます。本記事を読むことで、ノミ対策のお役に立ててください。
目次
ノミの大きさは約3ミリ!でもみつけることはできる
ノミの大きさは約3ミリと非常に小さく、普段は動物の毛に隠れています。また、動きも素早いため、ノミがいるかどうか気づくのはむずかしいでしょう。しかし、ノミを発見するには本体だけでなく、フンに注目することでノミの存在を確認することができるのです。
ノミの種類と特徴
日本で生息するノミの種類は約80種類程度となっており、人につくものから、猫や犬に寄生するものがあります。ネコノミ、イヌノミともに1ミリから4ミリ程度の体長をしており、成虫のノミは、動物や人の血を吸い活動しています。
成虫と違い幼虫は血を吸いませんが、成虫のフンや人の髪からでるフケ、人や動物の食べカスなどを食べて活動しています。また、イヌノミとネコノミは姿形が酷似しており、見分けることは困難でしょう。
違いとしては、イヌノミは頭部が少し円形であり、ネコノミは頭部が平らであることが挙げられます。ともに、こげ茶色の外見をしており、6本の足で移動しています。ノミの身体能力は高く、ジャンプした際には体長の60倍程度の距離、100倍程度の高さまで飛ぶことができるのです。
ノミを発見する方法
目の細かいブラシでペットの体毛をとくことで、ノミがついているのかを簡単に判断することが可能です。ペットをといたあとにブラシをチェックしてみて、黒色に近い濃い粒があれば、それはノミのフンのおそれがあるのです。
実際にノミのフンか判断する方法は、フンを湿らせたティッシュの上などに置き、変化に注目すれば判別可能です。フンを置いた際、少しとけてティッシュに赤っぽい色が染みた場合、血を吸ったノミのふんであることが多いです。
また、動物にダニがついていることもあります。ダニは血を吸った場合、体調が1センチ程度にふくらむので、ノミより目視で発見しやすいでしょう。
ノミに寄生されると大きな被害をうけることも
ノミの大きさや数に関係なく、寄生されたことで重大な被害をうけることがあります。かゆみや貧血だけでなく、掻きむしりによる化膿、さらにアレルギー反応がでた場合には皮膚に炎症を起こし、脱毛や湿疹などの症状を引き起こしてしまうのです。
ペットへの被害
ノミ数匹では血を吸う量は少ないですが、ノミの数が増えた場合、ペットが貧血になることもあります。体長が小さい子猫や子犬であれば貧血のリスクはさらに高まるでしょう。
成長した犬や猫においても、ノミに刺されることでかゆみを起こし、掻きむしれば化膿するおそれもあるのです。また、ひどい場合は、毛が抜け落ちたり、ノミへのアレルギー反応により皮膚に炎症を起こすおそれもあります。
さらには、病気を治したとしても、一度アレルギーを発症すると、同様の状態が再発しやすくなるため、完治がむずかしくなるというリスクもでてくるのです。
人への被害
人へのノミ被害として、おもな症状に水ぶくれやかゆみを引き起こすことが挙げられます。ノミに刺されると強いかゆみをともないやすく、患部を掻きむしると、細菌感染してしまい化膿するおそれもあります。
また、猫ひっかき病(バルトネラ症)という、猫や犬にひっかかれた際に人に被害がでる症状があります。これは、ノミの持つバルトネラ菌という細菌が原因で、ノミに血を吸われた犬や猫を通じて人に被害が拡大するのです。
猫や犬にはバルトネラ菌による症状はありませんが、人に対しては化膿やリンパ節の腫れ、それにともなう発熱や頭痛を引き起こすことがあります。
すでにノミに寄生されている場合の駆除方法をチェック
ペットがノミに寄生されていたらいち早く治してあげたいものですよね。ノミを駆除するには薬の種類や使い方を知っておく必要があります。そこで、ここでは駆除に使う薬の種類や使い方を紹介していきますので参考にしてみてください。
ペットのノミを駆除する方法
ペットのノミを駆除する方法として薬を使った駆除方法があります。市販のものより動物病院で販売されているものを使うことが一般的なようです。
これは、中途半端な効果では、ノミが再発してしまい完全な駆除には至らないことがあるためです。ここでは、駆除に使われている薬の種類について解説していきます。
スポットタイプ
おもに、首の裏側にチューブ内の液をたらすことで、全身の皮膚の表面に1ヶ月程度効果を発揮する薬です。薬の成分は動物の皮脂腺に集まり、動物の皮脂とともに放出されます。皮脂腺とは皮膚の内部にある小さい腺のことで、おもに皮脂を分泌している部分のことです。
体毛や体の表面の皮脂に成虫が接触することで、24時間以内にノミを駆除できます。スポットタイプの薬は、体内に吸収されず体表面で効果を出すことができ、安全性も高いようです。
駆除薬
スプレー式の薬でペットの体全体にふきかける使い方となります。子猫や子犬にも使うことができ、効き目も早くでるようです。ただし、ペットの体のサイズや毛量が多ければ、その分の手間がかかります。
飲み薬
飲み薬には、液体や錠剤のものがあり、一般的に対象のノミに対し、成虫用と幼虫・卵用にわかれています。成虫用では短時間の効き目となり、幼虫や卵に効果を発揮するタイプでは、長時間の効き目があるようです。
ただし、どちらか一方の使用ではノミの駆除はあまり期待できないとされ、両方飲ませる必要があります。
室内のノミを駆除する方法
ノミが発生した場合は、室内にしっかり掃除機をかける必要があります。ノミだけでなく、ノミの死骸もアレルギーのもとになるため、被害を防ぐにはできる限り掃除機で吸い出しておく必要があるのです。また、ノミの死骸は、室内のほこりなどに溜まりやすいため、極力ほこりをためないよう注意が必要になります。
ベッドでは、駆除スプレーをふきかけることもノミの駆除に有効です。また、より完全に寝具からノミを駆除したい場合は、布団を乾燥機にかけるとよいでしょう。
ノミは高温に弱く、60度~70度くらいで死滅するといわれています。乾燥以外の方法では、60度以上のお湯で10分程度洗っても駆除効果があるとされています。乾燥機やお湯でノミを死滅させたあとは、布団に残った死骸を掃除機で吸い込むことを忘れないようにしましょう。
ノミに寄生されないように日ごろから予防をしよう
日ごろから、ブラッシングを丁寧におこなってノミのフンを発見できれば、早期にノミの駆除がおこなえます。ノミ予防として、散歩後にチェックをすることが大切になります。
また、ノミの大きさは非常に小さいですが、専用のブラシでノミ本体が見つかることもあるようです。ノミ取り専用のブラシは通常のブラシよりも目が細かく、ノミをしっかりとらえることができます。
ペット向けのノミ予防法
ペットの行動がいつもと違い、地面に体をこすりつけたり足で体を掻いていたりする場合は注意が必要です。ほかに、体を噛むような仕草もノミの影響が疑われます。
これは、ノミに血を吸われたことによる体のかゆみから、体を地面にこすりつけたり、体を噛むような仕草をしたりするためです。もしも、このようなサインが見られた場合は、専用のノミ取りブラシを使うことで、ノミを発見できる可能性があります。
ただし、ノミをみつけた場合は、潰すのはおすすめできません。メスのノミを潰すと、卵が飛び散るおそれがあるのです。飛び散った卵から新たなノミが発生してしまい、被害が大きくなってしまうでしょう。
人向けのノミ予防法
肌の露出を減らすだけでも血を吸われるリスクは下がります。半ズボンやサンダルを履くのはなるべく控えたほうがよいでしょう。
また、一般的な虫よけスプレーもノミ予防につながります。虫よけスプレーは、蚊だけでなくノミにも効く場合が多いのです。お使いになる際は、製品に記載されている、効果がある虫をチェックしてみることをおすすめします。
まとめ
ノミの大きさは約3ミリと小さく、動物の毛の中に隠れている場合、みつけるのは簡単ではありません。しかし、ノミのフンをみつけることは、そうむずかしくありません。そのため、仮に本体を発見できなくてもノミの存在を確認することができるのです。
ノミによる被害には、脱毛や皮膚の炎症など、重大な被害もあります。また、ペットだけでなく、人に対する被害にはリンパ節の腫れや頭痛を引き起こすものもあり、無視できるものではありません。ノミの被害を未然に防ぐには、日ごろのノミ予防が大切になるでしょう。
しかし、自分で動物や室内のノミ駆除をおこなったとしても、ノミの発生源がつかめずに、ふたたび発生してしまうおそれもあります。そのため、徹底的なノミ駆除対策を考えた場合、業者に相談することをおすすめします。大切なペットや自分の体を守るためにも一度業者に相談してみてはいかがでしょうか。
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