ハエトリグモが益虫と呼ばれるのはなぜ?駆除しないほうがいい?

2021.4.30

ハエトリグモが益虫と呼ばれるのはなぜ?駆除しないほうがいい?

クモは虫を食べてくれるから殺してはいけないと親から言われたことはないでしょうか。
本当に家の中の虫を食べてくれるのだとしたら、役に立ついい虫ですね。

今回は家で虫を食べるといわれている「ハエトリグモ」についてご紹介します。
どんな虫を食べるのか、人間に害はないのか、本当にハエトリグモは益虫と呼べるのか見ていただきたいと思います。

ハエトリグモが益虫って本当?

ハエトリグモは体長1cm程度の小型のクモで、非常にたくさんの種類がいます。巣を持たない巡回性のクモなので、虫を捕えるために糸で巣を作ることはしません。よく走り回り、ジャンプも得意で、歩き回りながらエサを探します。そのためジャンピングスパイダーの異名を持っています。

高いところから落ちるときなどは安全確保のために糸を出します。また、ハエトリグモのメスは糸の膜で狭い空間を作ってその中に産卵します。

ハエトリグモが益虫と呼ばれるのは、その名の通りハエを捕食してくれるからです。

一見害虫などいないような家でも、ハエトリグモの姿を見かけたら、どこかに害虫が潜んでいると思ってください。ハエトリグモは飢えや乾燥に弱いので、エサのない場所に居付くことはありません。

また、ハエトリグモは臆病で人間には近づくことはほとんどありませんので、駆除する必要もありません。家にいる小さな害虫を食べてくれて、害虫がいなくなった家からは自然と出ていくといわれています。
      ハエトリグモが益虫って本当?

ハエトリグモがエサとする害虫

ハエトリグモがエサとするのはダニ、ハエ、コバエ、ゴキブリの幼虫、小さな蛾などです。動くものに積極的な反応を見せ、エサを探し求めて家の中を巡回し続けています。
エサを発見したらそっと近づき、一気にジャンプして飛び掛かります。

ハエトリグモも最初からなんでも捕食するわけではなく、ハエトリグモの幼虫はアリやダニから捕え始めて狩りのテクニックを磨きます。けれども、ハエトリグモを家の中に置くことによって、ダニ退治になるほどの存在ではありません。
成虫になると体長も大きくなり、テクニックも磨かれ、ゴキブリやハエでも捕食できるようになります。

また、クモは1日に体重の10%ほどのエサを食べるといわれています。人間で考えると、体重70キロの男性なら1日7キロの食事量に相当します。
小さいけれどもこれだけの量の害虫を毎日食べてくれる、ハエトリグモは益虫の面が大きいといえるでしょう。

ハエトリグモは人間に害をあたえたりしないの?

主に家に出るハエトリグモの種類は「アダンソンハエトリ」「ネコハエトリ」「マミジロハエトリ」などです。
クモには毒を持ち、噛みついてきたりする危険な種類もありますが、ハエトリグモを含め日本にいるクモのほとんどは毒を持っていません。そもそも、ハエトリグモは人を噛むことがありません。

人間を襲うことはなく、勝手に小さな虫を食べてくれるのでハエトリグモは益虫と言えるのでしょう。

ただ、ハエトリグモは自分より大きいほかのクモや昆虫、爬虫類などからは捕食の対象になることがあります。ハエトリグモが結果として害虫や害獣の餌になり、定着しないよう気を配っておいてください。
              ハエトリグモは人間に害をあたえたりしないの?

昔はハエトリグモを使った遊びがあった!?

昔はハエトリグモのオス同士を戦わせる「ほんち」と呼ばれる遊びがあり、1924年~1960年ごろまで子どもたちの間で熱狂的な人気があったとのことです。
10cm四方の板の上に乗せて戦わせ、どちらかが逃げ出した時点で勝負がつきます。戦わせるクモのことも「ほんち」と呼びます。駄菓子屋などにはほんちをいれる「ガブリ箱」というものも売っていて子どもたちに大盛況だったようです。
また、この遊びは江戸時代には「クモあわせ」という名前で流行っていました。

江戸時代にはハエトリグモにハエを捕まえされる大人向けの遊びがあったそうです羽を少し切って動きを制限したハエを獲物として、それを2匹のハエトリグモに追わせ、早く捕ったほうが勝ちとするものです。この遊びは「座敷鷹(ざしきだか)」と呼ばれていて、鷹狩りの室内バージョンのようだとのことで、こう名付けられました。
しかしこの遊びはしだいに賭博性を強めてさまざまな弊害を生み、一般に禁制されるようになったとのことです。

今ではハエトリグモは益虫と呼ばれていますが、昔はハエトリグモでちょっと残酷とも思える遊びをしていたのですね。
      昔はハエトリグモを使った遊びがあった!?

まとめ

以上ハエトリグモについてお分かりいただけたでしょうか。ハエトリグモは人間に危害を加えることなく、むしろ害虫を食べて助けてくれる益虫なのです。ハエトリグモが可愛らしいと、ペットとして買う人も多いそうです。

しかし、ハエトリグモは益虫とはいえ、ハエトリグモがいるということは、家に害虫が潜んでいるということです。ハエトリグモが害虫を食べてくれているとしても、完全な駆除にはなっていないでしょう。
やはり人間が常日頃から清潔な部屋を保ち、ハエトリグモが入ってくることのないようにすることが衛生上大切です。

ハエトリグモを発見してしまい、家に害虫がいることがわかったがどうしたらよいかわからない、自分での害虫駆除が不安などございましたら、害虫駆除のプロに相談してみましょう。きっといい解決策がみつかるはずです。

この記事の監修者 ナカザワ氏について

この記事の監修者
ナカザワ氏 NPC 総合害虫駆除
監修ジャンル:害獣 害虫
神奈川県・東京都を中心とした総合害虫駆除サービスを運営。防除作業監督者(防第14721号)の国家資格を有し、アリ、ゴキブリ、ダニ、ハエ、トコジラミ、ハチやコウモリなど幅広い害虫や害獣にも対応。

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