布団はダニが好む環境になりやすい。効果的な方法で駆除と予防を!
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布団はダニが生息しやすい場所です。布団からダニを減らしたければ、ダニの苦手な環境を作る必要があるでしょう。しかし、そのためにどんな方法を使えばいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、布団に潜むダニについてご紹介します。また、駆除方法やダニが布団に多く生息している原因にも触れていくので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
布団にいるダニを駆除する効果的な方法
布団からダニを追い出すためには、まずダニには何が効くのかということを把握する必要があります。そして、ダニに効果的な方法を用いて個人でおこなえる範囲で駆除をしてみましょう。
駆除の前にまずはダニの弱点を知ろう
ダニは、高温多湿な環境を好みます。しかし、温度が高すぎるとかえって生息できなくなるため、布団を高温にさらすというのは効果があるといえるでしょう。
また、乾燥させることもダニを減らす大事な条件です。寝ているあいだに出ている汗が原因で、布団に湿気がこもってしまいダニが多く発生してしまいます。つまり、起きてすぐに湿気を取り除くことができれば、ダニの発生を抑えることができるでしょう。
布団にいるダニの駆除方法➀:衣類乾燥機を使う
布団カバーやシーツを洗濯すると、いつ乾くかわからないので、気軽に洗うことができないという方も多くいらっしゃるかもしれません。そのときは、衣類乾燥機を用いておこなうとよいでしょう。
衣類乾燥機に布団カバーやシーツを入れてスイッチを押すだけで乾燥させることができるため、普段から忙しい方でも使いやすいものになっているといえるかもしれません。
布団にいるダニの駆除方法➁:布団乾燥機を使う
布団乾燥機は、布団を簡単に乾燥させることができるので外に干せないというときに活躍してくれるでしょう。また、同時に布団を温めることができますし、ダニを駆除できる機能を備えたものもあります。
布団にいるダニの駆除方法➂:スチームアイロンを使う
ダニは、高熱には耐えることができず約50℃~60℃以上で死滅します。その高熱を出すことができるのがスチームアイロンで、60℃近い高熱を出してダニを死滅させることができるのです。
しかし、スチームアイロンは蒸気を使うので、作業を終えたときはどうしても湿気をおびててしまいます。そのため、作業後は必ず干して湿気を取り除き、ダニが生存できないようにします。また、生地によってはスチームアイロンが向いていないものもあるので、素材が対応しているか確認してから使用しましょう。
ダニを駆除したらアレルゲンの除去もしよう
布団に付着したダニを乾燥機やスチームアイロンを使用して駆除しても、まだ死骸は残ったままになっています。ダニの死骸そのものや糞もアレルギーの原因となるため、上記の方法で駆除をおこなったあとには、掃除機で吸引して死骸も取り除くようにしましょう。
やりがちだけど効果がほとんどないこと
ダニ駆除は、特徴を知ったうえで適切な方法でおこなわなければ効果は現れないでしょう。じつは、多く知られている駆除方法の中には、あまり効果がないものがあるのです。もし、普段効き目があると信じておこなっていた駆除方法が意味のないことだったら、今までの苦労が水の泡になってしまうかもしれません。
そうならないためにも、布団に潜むダニの駆除をおこなうときどのような方法だとあまり効果がみられないのか、知っておきましょう。
天日干し
広く知られている駆除方法のひとつで、ダニは日差しに弱く、天日干しすることで、駆除することがえきると思っていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。しかし、じつは天日干しはほとんど効果がありません。
その理由は外で干すことで、いったんは太陽の熱で温かくなり、ダニが好む湿気を取り除けたとしても、室内に入れることで再度、湿気がこもってしまいます。それを繰り返したところで、駆除ができているとはいえません。また、布団を天日干ししたとしても、ダニが死滅するといわれている温度まで上昇することもないので、ほとんど効果はみられないでしょう。
天日干ししても、ダニは布団など繊維の奥に逃げ込み、ますます駆除が難しくなってしまうのが現状なのです。
洗濯する
ダニが繁殖してしまったとき、洗濯することでダニが洗い流されると考える方も少なくないでしょう。シーツや薄手の衣類は、布同士の繊維が薄くきめ細かいものが多いため、洗濯の勢いに負けて洗い流せることがあります。
しかし、毛布や布団などの繊維に厚みがある素材は、洗濯だけでは取り除けないことが多いそうです、その理由はダニにあたる部分がかぎ爪のような構造をしているため、毛布や布団の繊維に引っかかりやすくなっているのです。そのため、洗濯をした程度では洗い流すことが難しいとされています。
生きているダニに対しては洗濯ではあまり効果が期待できませんが、死骸や糞は洗い流すことでも除去しやすくなっています。きちんと高熱など駆除したあとに、洗濯をおこなうことをおすすめします。
掃除機をかける
洗濯と同様に、ダニ駆除で有効な手段として、掃除機で吸いとるという話もよく聞くのではないでしょうか。しかし、この方法もあまり有効的とはいえないのです。
先述の通り、ダニは繊維に身体を引っかけて生息しているため掃除機の吸引力だけでは吸い取ることが難しいのです。また、分厚い生地の場合、繊維の奥底に潜んでいることが多いため、表面を掃除機でなぞるだけでは、すべてのダニを駆除することはできないでしょう。
洗濯と同様に、死骸や糞を取り除くことには有効なため、駆除後に布団用の掃除機を使用してみてはいかがでしょうか。
布団を叩くのは、効果がないどころか逆効果
ダニ駆除において、広く知れ渡ってしまっているのが布団を叩くという方法です。しかし、この方法は大きな間違いで、悪影響をおよぼすとまでいわれています。
おもに天日干しとセットでおこなうことが多いですが、先述の通りダニは熱に弱いため、繊維の奥まで逃げ込んでいることが多いです。そのため、表面を叩いても意味はないのです。また、布団を叩くことで、表面に残ったダニの死骸を飛散してしまいます。ダニは死骸もアレルゲンとなるため、辺りの空気を吸うことでアレルギーを発症してしまうことがあります。
布団を叩くことで、繊維にダメージを与えてしまうおそれもあるため、布団は叩くことはおすすめできません。
ダニを一度駆除してもまた増えるかも。ダニの生態を知ろう
一般的に広く知られている駆除方法では、不十分な点があり確実に駆除することは難しいです。それは、ダニの生態が正しく知られていないことが原因なのかもしれません。
目に見えない生物のため、それほど深く考えていない方もいるかもしれませんが、何十万ものダニが増殖することで健康面に悪影響をおよぼすことがあるのです。そのため、どのような環境がダニにとって快適で増殖しやすいのか、少しでも知っておきましょう。ダニの数を減らすことができるかもしれません。
ダニのエサ
ダニには、さまざまな種類がいますがおもに布団や衣類などに生息しているヒョウヒダニは、人から出る皮膚や垢、ホコリなどをエサとしています。特に布団は、人が触れる面積が大きいため豊富なエサが落ちていることになります。布団にダニが生息しやすいという理由のひとつといえるでしょう。
ほかにも、おもに甘味系の食品をエサとするコナダニやヒョウヒダニやコナダニをエサとするツメダニと呼ばれるダニも存在します。ツメダニは人を刺すことがあるため注意が必要です。ヒョウヒダニやコナダニの繁殖を抑えることが、対策につながります。
ダニが好む環境
ダニは、高温多湿でエサが豊富な場所を好みます。戦術の通り、ホコリや人の皮膚を好むダニがいるため、布団はダニの温床となりやすいです。また、人は寝ているあいだに大量の汗をかき、そのほとんどが布団に吸収されています。そのため、布団全体が湿気を帯びやすくなっており、ダニが好む環境を作り上げてしまっています。
また寝ているときに、体から皮膚がとれて布団に付着してしまうため、こまめにきれいにしていないとどんどんと溜まっていってしまいます。つまり、高温多湿でエサも豊富である布団は、ダニにとっては絶好の住みかになってしまうのです。
ダニの繁殖について
ダニは繁殖力が非常に強いので、放っておくと想像以上に繁殖していることが少なくありません。そのため、個人で駆除するのが難しいこともあるのです。ダニは生涯のあいだに、1匹につき数百個もの卵を産み一気に増殖していってしまうそうです。
また、暖房の普及と共に冬でも気温が下がらずに快適に過ごせる環境になったため、1年中増え続けていると考えてよいかもしれません。そのため、増殖させないために対策をしていきましょう。
布団にダニを増やさない方法
毎日使用する布団は、ダニが非常に増えやすいですが、しっかりと対処すれば減らすことはできます。ダニの苦手な環境を作ったうえで、効果のある方法を試してみるのもいいでしょう。
ダニの駆除自体は難しいかもしれませんが、一度にすべてを駆除するのではなく少しずつ減らしていきましょう。手軽におこなえることも多いため、実践してみてはいかがでしょうか。
天日干し
ダニを駆除する方法としては効果があまり期待できないことをお伝えした天日干しですが、数を抑えることには役立ちます。だには、乾燥を苦手とする生物なので、天日干しをおこなうことで湿気が飛ばすことができます。
乾燥しているとダニは、活動力が低下するそうです。再び湿気がこもってしまうと、ダニの活動も活発化してしまうため、定期的に天日干しをおこなうことをおすすめします。
布団や布団カバーを清潔にたもつ
布団を清潔にたもつことで、ダニの繁殖を抑えましょう。先述の通り、ダニの温床となりやすいため、定期的に天日干しはもちろんのこと、洗濯をすることをおすすめします。特に肌が触れる布団のシーツと枕カバー、こまめに取り換えるとよいでしょう。
掛け布団や敷布団を丸洗いするのが効果的ですが、ご家庭でおこなうのは難しいため、コインランドリーを利用するのもひとつの手です。コインランドリーには高温乾燥機能があるため、ダニ駆除にも役立ちます。
湿度を下げる
晴れた日には、天日干しをおこなうことができますが、梅雨などのシーズンには外で布団を干せず、湿度が上昇しがちです。ダニが好む環境を少しでも減らすために、除湿機やエアコンの除湿機能などを使用して、湿度の上昇を防いていきましょう。
また、外で干せないからといって洗濯ものを室内で干すと部屋全体の湿気を帯びてしまいます。できるだけ、乾燥機を使用したり、布団など寝具がない乾燥した場所で乾かすようにするとよいでしょう。
防ダニ効果のある布団やカバーなどを使う
頻繁に布団を洗うのは手間がかかってしまいます。そのため、昨今では、防ダニ効果つきの布団やシーツが販売されています。防ダニ効果のある布団は、ダニが近寄らなくなることや増殖しないように加工が施されているので、駆除に悩まされることが少なくなるかもしれません。
防ダニ効果のあるものはいくつか種類があり、ダニを防ぐ薬剤を使用したものやダニの進入を拒めるぐらい密な繊維のものがあげられます。日ごろの対策と併用して使うことで、よりダニの繁殖を抑えられるのではないでしょうか。
まとめ
多湿になりがちな布団には、ダニが多く生息しています。そして、ダニのエサになる皮脂や皮膚なども布団には豊富にあるため、非常に住みやすい環境になっているのです。そのため、きちんと対策を施し、ダニの繁殖を抑えることが重要となります。
ダニは高温と乾燥に弱いため、衣類乾燥機や布団乾燥機を使用することで数を減らすことができるでしょう。その後は、洗濯機や掃除機などで死骸を除去しましょう。
また、布団を定期的に天日干ししたり室内の湿度をできるだけ下げるようにしたりなど、日ごろからダニの繁殖を抑えることが可能です。しかし、広く知られている駆除方法の中には、間違った情報もあるので気をつけましょう。
個人の力ではダニ駆除がうまくいかないなと感じたら、業者に相談してみてはいかがでしょうか。
※対応エリアや加盟店によって変わります