家で黒光りする物体を確認すると、なんだか不快な気持ちになりませんか。ゴキブリは日常生活において、大変身近な生き物です。強い生命力を持ち、さまざまな侵入経路から容易に入り込んでくるため、トータルなゴキブリ対策を考えなければなりません。
家のベランダからは、さまざまな害虫が屋内に侵入しますが、ゴキブリもベランダから侵入することがあります。余計なゴキブリの侵入を防ぐのであれば、まずはベランダ周辺を見直していくことを考えてみてはいかがでしょうか。
目次
ゴキブリがベランダを好む理由
理由1.ゴキブリが好む食べものが発生しやすい
理由2.物を置くことで、ゴキブリの住処になりやすい
理由3.集合住宅では隣の部屋のベランダからも侵入できる
ゴキブリの侵入経路として、よく考えられるのがベランダです。では、なぜマンションのベランダからゴキブリは侵入をするのでしょうか。これにはゴキブリの生態と大きな関係があります。
ベランダには、ゴキブリが好む食べものが自然発生しやすいという条件がそろっているのです。ベランダには落ち葉や枯葉、土などが多く存在しています。また、ベランダに観葉植物をおいた場合、ゴキブリはベランダに巣を作る可能性もあるでしょう。
そして、ベランダを簡易的な物置とすると、さらにゴキブリにとって好都合な場所になります。このように、ベランダに荷物などを置くことで、ゴキブリが住みついてしまう可能性も考えられるのです。そのためベランダには、不必要なものを置かないことをおすすめします。
なかには、ベランダにすのこやタイルを敷いている方もいらっしゃるかもしれません。このようなものを敷くと、ゴミや土がたまりやすくなったり、ゴキブリの住処となったりします。そのため、ゴキブリ対策のためには、ベランダにすのこやタイルを敷かないほうがよいのです。
また、マンションのベランダの場合、ほかの家のベランダを伝ってゴキブリが屋内に侵入する可能性もあります。このような点からベランダには、ゴキブリが発生して侵入するためのさまざまな条件がそろっているのです。
ゴキブリをベランダから室内に入れない対策
ベランダは、多くの生物にとっても都合のよい侵入経路です。では、ゴキブリがベランダから侵入してくるのを防ぐには、どのような方法で対策をしていけばよいのでしょうか。
窓を開けっぱなしにしない
まずは、最大の侵入経路である、窓からの侵入を防ぐことです。夏場の暑いシーズンには窓を開放することで、外気を取り入れることが多くなるはずです。このときに、ゴキブリは外部から侵入することが多くなります。
ついつい短時間でも窓を開けっぱなしにしておくと、知らないうちにゴキブリは侵入をしてきます。そのため、普段からベランダに出て短時間の作業をするときも、きちんと窓を閉めることを考なければなりません。これはゴキブリに限らず、ほかの害虫対策でも同じことです。
窓の隙間を塞ぐ
窓や網戸をきちんと閉めていても、建てつけの悪さや経年劣化などによって、隙間が発生することがあります。ゴキブリはわずか数ミリの隙間からも侵入できるため、ベランダの窓に隙間がある場合は塞いでおきましょう。
窓の隙間を塞ぐには、隙間テープやパテを使うとよいです。隙間テープやパテはホームセンターや通販サイトで購入でき、使い方も難しくないので、DIYの知識が少ない方でも実践しやすいです。
エアコンのドレンホースなどの穴を塞ぐ
エアコンも、ゴキブリが侵入する経路として考えられるものです。エアコンにはドレンホースとよばれる排水ホースがあります。ゴキブリは、このドレンホースの内部を通って屋内に侵入することとなります。このドレンホースの穴をガムテープや専用のキャップなどを使って塞ぐことで、外部からのゴキブリの侵入を防ぐことができます。
ベランダにもゴキブリを寄せ付けないための方法
ゴキブリの予防対策は、室内や屋外にもきちんと施しておくことで、万全な対策が可能となります。ここからは、ゴキブリのベランダからの侵入を予防することを中心に、ゴキブリをベランダに寄せ付けない方法に関して解説していきます。
ゴキブリが好む環境にしない
ベランダでゴキブリの侵入対策をする際には、まず、ベランダをゴキブリが好む環境にしないことが大切です。ゴキブリが好む環境とは、食べものがあり、かくれやすい場所です。ゴキブリの食べものとなる落ち葉や土がたまらないよう、ベランダをこまめに掃除してください。
また、ベランダに植木鉢や肥料などのものを置いていたり、すのこやタイルを敷いたりしている方は、なるべくなくすようにしたほうがよいでしょう。
屋外でも利用できる駆除グッズを使う
ゴキブリを発見して駆除をするには、殺虫剤などを使って処理をすることが多くなります。しかし、それ以前に屋内への侵入を防ぐには、どうしたらよいのでしょうか。ベランダなどにおいておくことで、最適な効果を発揮するアイテムをここからはみていきましょう。
屋外からの侵入を防ぐには、ゴキブリ用の毒餌をベランダや玄関など、ゴキブリの侵入が考えられる場所に置くことで対策ができます。しかし、毒餌を食べるためにゴキブリを呼び寄せてしまうこともあるため、注意が必要です。
ホウ酸を使う
以前からゴキブリの駆除対策として用いられていたのが、ホウ酸団子とよばれるものです。これを使えば、巣の中にいる他のゴキブリも死滅させることが可能となります。家のいろいろなところにホウ酸団子をおいておくことで、団子を食べたゴキブリが死滅して駆除をおこなうことができるのです。
また、ホウ酸以外は自宅にある材料で簡単に作ることもできるため、手軽さもあります。小麦粉にホウ酸を混ぜて、ゴキブリの好きな食べ物や匂いを含ませれば完成です。しかし、毒物が混入されているため、部屋飼いのペットがいるような場合には、置き場所に注意をしなければなりません。
必要なもの(団子15個分)
・ホウ酸 50g・小麦粉 30g
・砂糖5g
・玉ねぎ30g(細かく刻んでおく)
・牛乳(適量)
手順
1.上記の材料をよく混ぜ合わせます。このとき、ビニール袋を使うと後片づけが簡単です。
2.直径2cmくらいの大きさの団子を作っていきます。
3.天気のよい日に2~3日ほど外に出して乾かしたら、完成です。
マンションやアパートだと隣の部屋から来ることもある
ベランダは、ゴキブリの侵入経路としてよく考えられる場所です。家のベランダは人間が頻繁に出入りするので、それだけゴキブリが屋内に侵入する可能性も高くなってきます。このようなゴキブリの被害には、薬品などを使っていくことで適切な対処をすることもできます。
しかし、集合住宅の場合ですと、ゴキブリが隣家のベランダから伝って、自分の部屋に入ってくることも考えられます。また、自分の家のベランダからゴキブリが隣家に侵入して、苦情が発生することも想定されます。このような点からしても、ゴキブリ対策は自宅のさまざまなところに配慮をしておかなければなりません。
また、自宅で万全のゴキブリ対策をしているにもかかわらず、発生する回数が改善されないこともあるでしょう。そのようなときは、マンションの管理会社や業者へ相談してみるのもひとつの方法です。管理会社に相談することで、原因が隣家であれば余計なトラブルを避けることができます。
ベランダだけでなく室内の対策も重要!
ここまではベランダでの対策を解説してきましたが、自宅でゴキブリをみることがないようにするためには、室内での対策もおこないましょう。ここからは、すでに室内に侵入したゴキブリの駆除方法や、ベランダ以外の場所からの侵入対策を解説していきます。
室内のゴキブリは駆除グッズで退治する
室内のゴキブリを駆除するには、市販の駆除グッズを使うと効果的です。ゴキブリ駆除グッズはさまざまな商品が販売されています。よくみられるのは、スプレータイプ、燻煙(くん煙)タイプ、毒餌タイプ、捕獲タイプ、忌避タイプの商品です。
スプレータイプ、燻煙タイプ、毒餌タイプは殺虫成分があり、駆除効果が強いものです。いっぽう、捕獲タイプや忌避タイプは駆除効果がそれほど強くはありませんが、殺虫成分が含まれていないため、安心して使えるでしょう。
このように、ゴキブリ駆除グッズにはいくつかタイプがあり、効果や使いやすさが異なります。ご自宅の状況にあう駆除グッズを選んで、室内のゴキブリを退治しましょう。
ベランダ以外の侵入経路も塞いでおく
ベランダ以外にも、ゴキブリの侵入経路はたくさんあります。たとえば、換気扇、排水口(排水溝)、玄関や窓があげられます。
換気扇については、キッチン、風呂場、トイレに設置されていることが多いです。排水口については、キッチン、風呂場、トイレ、洗面所、洗濯場などさらに多くの場所に設置されています。
このように、ゴキブリの侵入経路はベランダ以外にも数多く存在します。侵入経路ごとの適した塞ぎ方で、ゴキブリをブロックしましょう。
室内をゴキブリが寄り付きにくい環境にする
室内のゴキブリ駆除、侵入経路のブロックにあわせて、室内をゴキブリが寄り付きにくい環境にしておくと、対策効果をより高められます。ゴキブリが寄り付きにくい環境にするためには、日常的に以下の4点を心がけてください。
【1】生ごみや食品を管理する
キッチンやゴミ箱に生ごみを放置していたり、開封した食品をそのまま置いていたりすると、ゴキブリのエサとなってしまいます。生ごみはビニール袋に入れて密封し、早めに捨てるようにしましょう。また、食品はなるべく冷蔵庫で保管することをおすすめします。
【2】こまめに掃除する
床に落ちている食べかす、ホコリ、髪の毛なども、ゴキブリのエサとなります。ゴキブリがエサを求めて寄り付かないよう、こまめに掃除機をかけるようにしましょう。
【3】かくれる場所をなくす
ダンボール、新聞、観葉植物などは、ゴキブリがかくれる場所にうってつけです。ダンボールや新聞は、早めに処分してください。観葉植物も置かなないほうがですが、難しい場合には、ゴキブリが嫌うニオイを発するハーブなどの植物を育ててみてはいかがでしょうか。
【4】ゴキブリが嫌いなニオイを使う
ゴキブリが嫌いなニオイとして、ミントやラベンダーなどがあげられます。これらのニオイを使った市販の忌避剤や、アロマオイルをゴキブリの侵入経路に置いておけば、ゴキブリが寄り付きにくくなるでしょう。とくに、窓や玄関など、常時塞いでおくのが難しい場所がおすすめです。
まとめ
ベランダは、ゴキブリが侵入する可能性が大変高い場所です。きちんとしたゴキブリ対策をベランダにすることで、より確実な侵入対策ができます。市販されている商品でも簡単に対策ができますし、昔からの定番であるホウ酸団子などを上手く使うことでゴキブリ対策をすることもできます。
また、室内でのゴキブリ対策としては、市販の駆除グッズでひそんでいるゴキブリを退治したり、換気扇や排水口などの侵入経路を塞いだりするとよいです。
しかし、大量のゴキブリの発生に困り、しっかりとした対策を考えるのであれば、あらかじめ業者に依頼するのもおすすめです。まずは、費用面などを含めて効果的なゴキブリ対策を、相談されてみてはいかがでしょうか。
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