賃貸アパートのハチの巣駆除は誰が依頼する?責任と費用負担について

2022.7.6

賃貸アパートのハチの巣駆除は誰が依頼する?責任と費用負担について

家の周りに作られてしまったハチの巣は、どの種類のハチであれ、なるべくはやく撤去したいものですよね。
危険なハチの巣は個人で駆除しようとするとリスクが高く、ハチ駆除のプロに依頼するのが安全ですが、依頼する際は費用がかかってしまいます。

自分の敷地内にできたハチの巣であれば自分でお金を出すのも納得がいきますが、巣をつくられたのがアパートなどの集合住宅の場合はどうでしょうか。
心理的にも法的にも、ちょっと難しい問題になってきます。

アパートにできたハチの巣は、一体だれがお金を出して駆除をすべきなのか。
そこで今回は、集合住宅における管理責任の範囲に着目して、アパートのハチの巣問題について解説していきます。

アパートのハチの巣!駆除責任と費用負担

ハチの巣をつくられたのがアパートの場合、問題になるのは「誰がハチを駆除すべきなのか」です。
アパートのハチの巣であれば、アパートを所有している人、つまりアパートの管理者(大家さんや不動産会社)が駆除すべきではないのでしょうか。

アパートをはじめとした集合住宅の管理者は、入居者が不便にならないようアパートの環境を常に管理しておく義務があります。例えばアパートの通路や玄関回りの掃除や、敷地内の草刈り、植木や生垣の剪定、台風などで割れてしまった窓の修理などは、管理者の責任で行わなければなりません。

「ハチの巣の駆除」も、アパートの管理の中に含まれます。
ただし、アパートの中でもハチの巣がどこに作られたかによって、管理者が駆除を行う場合と入居者が駆除を行う場合の二通りのパターンがあります。

「専有」と「共用」巣のある場所で駆除責任が変わる

集合住宅の場合、「専有部分」と「共用部分」という2つの区分に分けられています。これはそれぞれの責任の所在を決めるために区別されているもので、どちらの区分にハチの巣が作られたかが重要になります。

「専有部分」とは
住んでいる部屋やベランダのように、賃貸契約した入居者だけが使うことのできるスペースを不動産用語で「専有部分」といいます。
専有部分は入居者が自分の責任で管理をすべき場所であり、玄関のドアやベランダにハチの巣が作られた場合は、一般的に入居者が駆除を行わなければならないと定められている賃貸もあります。

「共用部分」とは
外廊下やエントランスホール(集合玄関)、階段のような入居者みんなで使うスペースを「共用部分」といいます。共用部分に起きたトラブルはアパートを所有している管理者の責任で管理をすべき場所とされています。
そのため、共用部分にハチの巣ができた場合は管理者の責任で駆除しなければなりません。

したがって、ハチの巣がつくられたのが「専有部分」なのか「共用部分」なのかで、入居者と管理者のどちらの責任でハチの巣を駆除しなければならないかは変わってくるのです。

例外的に、家賃とは別に「管理費」や「共益費」を支払っている場合は、専有部分につくられたハチの巣に対しても、管理者の責任で駆除を行うべきとされるケースがあります。管理費や共益費の使い道については賃貸契約書で取り決めていることが多いため、契約書を確認してみましょう。

そもそも誰が駆除するべきなのか

駆除の相談先

もしも自分で駆除しなければならなくなった場合、どこに相談すればいいのか迷ってしまいますよね。ハチの巣駆除の相談先はおもに自治体や、便利屋、プロの駆除業者などです。

お住まいの地域の役所によっては、ハチの巣駆除に対応している場合があります。防護服の貸し出しや補助金制度での支援など、対応はそれぞれ異なりますが一度相談してみるとよいでしょう。

便利屋やプロのハチ駆除業者に依頼する際は、巣をつくっているハチの種類によって大幅に料金が変動します。以下に、主なハチの種類ごとの費用相場をご紹介しますので参考にしてください。

ミツバチ
8,000円~30,000円程度。ミツバチのつくる巣は群れの規模や環境によってサイズがかわりやすく、費用も巣の大きさによっておおきく変動します。

アシナガバチ
8,000円~20,000円程度。ミツバチやスズメバチと比べて巣が小さくなりやすいため、費用も安く抑えられるケースがあります。

スズメバチ
12,000円~40,000円程度。スズメバチの巣の撤去は危険を伴いやすいため、費用も多くかかりがちです。

◆巣の場所によっては自分で駆除できることも◆
巣を作っているハチが比較的おとなしいミツバチやアシナガバチで、ハチの巣の場所も手がとどく場所にあるときは、業者に頼まず自力で駆除することも可能です。

市販されているハチ用の殺虫剤は射程距離が長いので、これを使ってハチの警戒範囲の外から殺虫剤を吹き付けましょう。
巣の中のハチまで全滅したことを確認したら、あとは剪定ばさみなどで巣を根本から切り落とし、ビニール袋に入れて燃えるゴミとして出すことができます。

おとなしいハチとはいえ、こちらから攻撃を加えれば当然反撃してくることも予想されます。
駆除を行う際は、長袖長ズボンの厚着をして、ハチの行動のにぶい夜間に行うようにしましょう。

巣の場所によっては自分で駆除できることも

アパートでハチの巣が作られやすい場所

気づいたときにはいつのまにか出現しているハチの巣ですが、巣をつくられやすい場所にはある程度特徴があります。
周囲をハチが頻繁に飛んでいるけれど巣が見つからないといったときは、以下のような場所を探してみると発見できる可能性があります。

◆軒下

張り出したひさしの下や、二階のベランダの下など、いやゆる「軒下」はハチが巣作りをする場所に選びやすい場所とされています。
雨風や直射日光を防ぐことができ、近くに植木などのエサ場があることが多いなど、ハチにとって住み心地の良い条件がそろっています。

アシナガバチの巣ができやすいほか、古い民家などではスズメバチの巣のように巨大なものが軒先にぶらさがっていることもあります。

◆アパートの外壁

外壁は人間を含むほかの生き物の手が届きにくい場所であり、空を飛ぶハチにとってはアクセスの良い環境でもあります。
とくに雨風に強いアシナガバチの巣が作られやすいといわれています。

◆窓の戸袋

「戸袋」とは、シャッター(鎧戸)や雨戸などを開けたときに戸を収納するスペースのことです。
あまり雨戸を開け閉めすることのない家庭ですと、ここがハチにとって巣を作りやすい適度な隙間として使われることがあります。

◆天井裏

換気のために天井裏や屋根裏に通風孔を設けているアパートの場合、通風孔から入り込んだハチが中で巣を作ることがあります。
ミツバチのような暗い場所を好むハチや、大型のスズメバチまで、さまざまなハチが入り込む可能性があるのです。

◆床下

天井裏と同様に、通風孔からハチが入り込んで巣を作ることが想定できます。
とくに地中に大きな巣をつくる種類のスズメバチが床下で繁殖していたというケースは少なくありません。

◆植え込みや植木の枝

「木の枝」は自然界においてもハチが巣を作りやすい場所です。
とくにツツジのような蜜のとれる木を植えこみにしている場合、ミツバチが植え込みの中で巣を作っているケースが多々あります。
蜜に惹かれてよってくるほかの虫たちは、アシナガバチやスズメバチにとって格好のエサにもなります。

上記のように、アパートのまわりではさまざまな種類のハチが、それぞれの習性にしたがって巣をつくります。
人の往来の多い場所に巣を作られた場合、おとなしい性格のハチであっても何かの拍子に攻撃のスイッチが入ることがあります。

蜜をため込むタイプのハチは蜜の香りにつられてほかの害虫が住み着いてしまうこともあるため、ハチの巣を放置しておくことは種類にかかわらず非常に危険です。
できるだけはやく駆除を行うべきでしょう。

ハチの巣が作られないように予防しよう

アパートにハチの巣を作らせないためには、ハチにとって住みにくい環境をつくることが大切です。
生ごみやジュースの空き缶を放置していると、そこに寄ってきた虫をエサにしてハチが繁殖する可能性があるため、ベランダや部屋の周囲は常にきれいに掃除しておきましょう。

巣の作られやすい外壁や軒下に、ハチ用殺虫剤を定期的にスプレーしておくことも有効です。
新たに巣を作るために現れたハチも、残留した殺虫剤を嫌って逃げていくため、長期的に効果を発揮してくれます。

蜂の巣駆除は「生活110番」にご相談ください

アパートのハチの巣を誰が駆除すべきかについては、「作られた場所がどこか」によって責任の所在が大きく変わります。また、賃貸契約の当初に取り交わした契約書の内容によっても、どちらが責任を負うかが変わってきます。

まずは大家さんや管理会社に連絡し、確認を取りましょう。もしも自分の責任でハチの巣を駆除しなければならなくなったときは、ハチ退治のプロに任せるのが無難です。その際は、ぜひ弊社の生活110番にご相談ください。

経験豊富な蜂の巣駆除のプロをお客様のもとへ派遣し、スピーディーに解決いたします。

この記事の監修者 ナカザワ氏について

この記事の監修者
ナカザワ氏 NPC 総合害虫駆除
監修ジャンル:害獣 害虫
神奈川県・東京都を中心とした総合害虫駆除サービスを運営。防除作業監督者(防第14721号)の国家資格を有し、アリ、ゴキブリ、ダニ、ハエ、トコジラミ、ハチやコウモリなど幅広い害虫や害獣にも対応。

この記事の監修者 ナカザワ氏について

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ナカザワ氏 NPC 総合害虫駆除
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