雨樋のオーバーフロー対策!台風に備えて安全な雨樋を設置しましょう

2021.4.30

雨樋のオーバーフロー対策!台風に備えて安全な雨樋を設置しましょう

雨樋は屋根に降り注いだ雨水を一か所に集めて適切な場所に排水するために必要な設備です。その雨樋に不具合が生じた場合、雨樋から雨水を排水できなくなり、オーバーフローが起きてしまいます。

この雨樋のオーバーフローを「困るのは雨のときだけだし大丈夫」と放置しておくと、のちのち大変なことになってしまうかもしれません。そこで今回は、雨樋のオーバーフローの原因などについてご紹介していきます。修理の参考にしてみてください。

雨樋がオーバーフローする原因

雨樋がオーバーフローする原因はさまざまです。ここではまずオーバーフローが起こる際のおもな原因をご紹介いたします。

つまり

まずは、雨樋のつまりが原因でオーバーフローしている場合です。雨樋の内部は非常に狭くて細いため、落ち葉や土埃などのゴミが溜まりやすくなっています。それが徐々に雨樋の内部を圧迫し、雨水の通りが悪くなっていくのです。そのつまりが悪化して全く雨水を通さなくなってしまったとき、雨樋として機能しなくなりオーバーフローが起きてしまいます。

傾斜のゆがみ

雨樋の傾斜も雨水を正常に排水するために非常に重要です。雨樋の傾斜や、竪樋(たてどい)といわれる雨どいの垂直部分にゆがみなどが生じていると、雨水の排水の妨げとなりオーバーフローの原因になります。

雨樋がオーバーフローする原因

雨どいの耐用年数は20年~25年ほどといわれており、長く利用していると劣化してゆがんでくることがあります。また、風や雪による被害で歪んでしまうことも考えられるでしょう。

能力不足

台風やゲリラ豪雨などで雨量が雨樋の許容範囲を超越した場合も、オーバーフローが起きます。そのため、雨樋が必要な大きさや形状なのかということも重要です。もし、大きさや形状が違っていれば、それもオーバーフローの原因になってしまいます。

原因別対処法と費用の相場

原因の次は、雨樋のオーバーフローが起きたときの、場所ごとの対処法についてです。場所によっては自分でおこなうこともできますが、危険をともなう場合は業者に依頼したほうがよいかもしれません。そこでここでは、業者に依頼した際の費用の相場についてもご紹介いたします。

つまり

雨樋がつまった場合は、つまりの原因となる落ち葉などを取り除くことで解消することができます。手が届く範囲の雨樋のゴミを自分で取り除くだけであれば、業者を呼ぶ費用もかかりません。しかし、2階以上の高所にある雨樋や竪樋の奥などを自分で掃除しようとすると、落下などの事故の原因になってしまうおそれもあります。

もし自分でおこなうことが難しいと感じた場合は、無理におこなわず業者に依頼することをおすすめします。依頼する業者は、ゴミを取り除くだけなど簡単な作業内容であれば、便利屋などでも対応してもらえることが多いです。雨樋のメンテナンスなどもあわせて頼みたいという場合は、雨樋に詳しい屋根業者や雨漏りの業者に頼むのがよいでしょう。

業者に頼んだ場合の費用の相場としては、一般的な家屋の雨樋であれば約1万円~5万円です。作業する場所や状況などによっても金額に差が出てきてしまいますので、詳しい金額が知りたい場合は業者に見積もりをとってもらうことをおすすめします。

傾斜のゆがみ

傾斜のゆがみによる雨樋のオーバーフローは、支持金具の調整や交換によって解消することが多いです。しかし、損傷やゆがみが著しい場合は雨ごとの交換が必要な場合もあります。

簡単な調整ぐらいなら自分でも対処できそうと思いがちですが、無理にゆがみを修理しようすると、かえって雨樋を損傷させてしまうこともあります。またつまりと同様、はしごが届きにくい高所作業は危険をともなうため業者に依頼しましょう。

業者に頼んだ場合の費用の相場としては、一般的な家屋の傾斜のゆがみであれば、一部修繕が約3万円~10万円ほど、全体的な修繕であれば約10万円~50万円ほどです。こちらも、高さや状況によってはそれ以上の金額がかかってきてしまうこともあるため目安としての金額です。何社かで見積もりをとることで、正確な金額を知ることができるでしょう。

能力不足

少しの雨量でも雨樋がオーバーフローしてしまう場合は、雨樋の大きさや形が家に適していない可能性が高いです。そういった場合は、自分で対処するまえに新築物件であれば施工業者や、賃貸物件であれば管理会社に相談してみることをおすすめします。保証期間内であれば、無償で雨樋の修理や交換をおこなってもらえるかもしれません。

原因別対処法と費用の相場

火災保険が使える場合と使えない場合

ほとんどの住宅には火災保険がかけられています。地震や台風などの自然火災が原因で雨樋が損傷してしまった場合も、火災保険が適用できれば無償で修理や交換をおこなうことができます。

補償を受けるためには、被災から3年以内、費用が免責金額以上などいくつかの条件があります。条件を満たしているようであれば、使える可能性が高いです。

条件を満たしているかどうかは、契約時に交わした契約書で確認することができます。もし、契約の内容がよくわからないようであれば、保険会社に問いあわせてみるのがよいでしょう。

雨樋のオーバーフローによる二次被害

雨による被害は人や家にも影響をおよぼします。そこで、この章ではオーバーフローによる二次被害についてご紹介していきます。

雨樋のオーバーフローによる二次被害

雨樋が壊れる

金具が外れて勢いよく落下した雨樋の本体や部品が、屋根の下にいる人に当たってしまうことも想定できます。オーバーフローが起きた雨樋は、雨水の重みで非常にゆがみやすく、外れやすくもなっているからです。また当たった箇所によっては、軽傷では済まないような大けがにつながるおそれもあります。

雨漏り

雨樋のオーバーフローによって、家全体にまで被害がおよぶ可能性もあります。たとえば、雨樋からあふれた大量の雨水が軒裏や壁に激しくぶつかると、家の内部にまで侵食してきます。それが原因で壁や柱の腐食が進めば、シロアリやカビなども発生しやすくなってしまうのです。

地盤が緩む

雨樋のオーバーフローで地面に激しく地面に降った雨水は、地盤にも悪影響をおよぼします。雨樋には雨水を地面に緩やかに排水させる働きがあるため、オーバーフローで雨樋が正常に機能しないと、大量の雨水はそのまま垂直に落ちていきます。そのため、徐々に地盤が緩んでいき、地震などが起きたときに崩れやすくなってしまうのです。

近隣トラブル

近隣トラブル

雨樋のオーバーフローは、近隣トラブルの原因になる場合もあります。オーバーフローの激しい雨音は、何メートルも先の場所にまで響き渡ります。そのため、夜間などにオーバーフローが起きると、その雨音による騒音で近隣住民の睡眠を妨げるなどの被害をおよぼすのです。また、雨樋の角度などによっては、オーバーフローした雨水が隣家にかかってしまうこともあります。

雨樋のオーバーフロー対策

雨樋のオーバーフローは、原因によってそれぞれ対策をとる必要があります。ここでは、オーバーフローを防ぐための対策についてご紹介していきます。二次被害の防止のためにも、ぜひお役立てください。

落ち葉除けグッズ

雨樋のオーバーフロー対策

家のまわりに木がたくさん植わっているような場合は、雨樋に落ち葉などが入りやすく、つまりの原因になるでしょう。そういった場合は、落ち葉除けグッズを活用することで、落ち葉が入り込むことを防ぐ効果が期待できます。落ち葉除けグッズにはネットやシートタイプのものがあり、状況などによって使い分けることが可能です。

雨樋のリフォーム

グッズなどを利用しても雨樋のオーバーフローが改善しない場合は、雨樋のリフォームを検討してみるのもよいかもしれません。たとえば、雨樋に集水器を増設することによってゲリラ豪雨など雨量が多いときでもスムーズな排水処理をおこなうことができるようになります。

またコンクリートの上でオーバーフローが起きると、地面に吸収しない大量の雨水が家の中にまで入り込んでくる場合があります。そういった場合は、雨樋の排水性能を向上させるオーバーフローソケットを設置しておけば、雨水が家の中に流れ込むのを防いでくれるでしょう。

年に1度はメンテナンス

雨樋のオーバーフローを防ぐためには、定期的な点検や掃除が重要です。また定期点検をしてくれる業者もあります。そういった業者を利用することで、自分では気付けないような雨樋の不具合を早期発見することができるかもしれません。早期発見することで、二次被害などを防ぐことができます。

まとめ

雨樋のオーバーフローは、台風やゲリラ豪雨など雨量が多い際に起きやすい現象です。また雨樋の内部に落ち葉などがつまっていたり、傾斜にゆがみなどがあると、ちょっとした雨でもオーバーフローすることもあります。雨樋のオーバーフローは放置しておくと、家全体の傷みやシロアリ被害などを引き起こします。

また壊れた雨樋が人に当たってケガをしたり、雨音の騒音でご近所トラブルに発展する場合もあるため、早期の修繕が必要です。しかし、高所作業になると落下の危険をともないます。もし、自分では難しいと感じたらすぐに業者に依頼することをおすすめします。これから台風の季節に備えて安全な雨樋を取りつけることができるでしょう。

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