防犯カメラの耐用年数は何年?寿命や減価滅却のコツを解説します!

2021.4.30

防犯カメラの耐用年数は何年?寿命や減価滅却のコツを解説します!

事業を営んでいる方だと、これから仕事場に防犯カメラを設置しようとしている方や、すでに防犯カメラを利用している方も多いのではないでしょうか。この際の経費として、個人事業主や経営者の方は「減価償却」をすることができる一方、減価償却には耐用年数という考え方がついて回ってくるのです。

ここでは防犯カメラの耐用年数や減価償却のポイント、はたまた長く使うためのポイントまで詳しく解説していきます。防犯カメラの耐用年数や寿命に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

耐用年数と減価償却についておさらい

結論からいえば、防犯カメラの法定耐用年数は基本的に「6年」です。この耐用年数と大きなかかわりを持つ「減価償却」の説明も交えながら、詳しく解説していきましょう。

耐用年数は、減価償却と大きな関係を持ちます。まずは簡単に、「減価償却」や「耐用年数」、「減価償却資産」の解説をしていきます。「減価償却や耐用年数の意味がよくわからない!」という方は、まずは基本をよく知っておきましょう。

「減価償却」とは?

減価償却とは、簡単にいえば「会社の備品に使った金額を、何年間使用するかを考えて経費にしていく」ということです。まだ少しわかりにくいので、例を挙げてみましょう。

まず、パソコンを30万円かけて買ったとします。このパソコンの代金を費用に計上する際、「何年かけてそのパソコンを使うか」を考えて計算するのです。仮に10年かけて使うとすれば、1年分の費用は単純計算で3万円となります。

この減価償却のメリットは、会社や事業の業績をわかりやすくすることができるという点にあります。

本来10年かけて使うようなものの費用を1年で払えば、会社の業績に偏りが生まれてしまうでしょう。これでは数年間の業績を正しく認識できないため、数年間に分割して計上していくのです。

耐用年数とは?

前述の例ではパソコンの使用期間を仮に10年としましたが、この期間が明確に決まっていないと経営者の裁量でいくらでも減価償却できてしまいます。そこで法律では、購入するものによって使用するであろう期間を定め、その期間を減価償却の期限としています。

この期間のことを、「法定耐用年数」と呼びます。冒頭に述べた防犯カメラの耐用年数は6年、というのはこのことです。

ちなみに例として前述したパソコンにも、この耐用年数が設定されています(基本4年)。このように、さまざまなものに対して耐用年数は定められているのです。

防犯カメラの耐用年数は条件次第で変化することも

工場の生産設備などはそこから利益を生み出しますが、それに対して防犯カメラは直接利益を生み出すものではありません。そのため防犯カメラは、分類上「放送用機器」としてみなされます。放送用機器の耐用年数は6年となっているため、防犯カメラの耐用年数も6年となります。

この場合の「放送用機器」とは、カメラ以外にケーブルやモニターなどの周辺機器も含めたものです。これらの機材を個々でみた場合、個々の資産の取得金額が10万円以下になることもあるかもしれません。

個々で計上する場合の金額や、カメラと付属の周辺機器の金額合計が10万円以下になった場合は、「消耗品費」として計上することができます。この場合は減価償却ではなく1年で一括計上することになるので、慎重に決めましょう。

またこの機器類をそれぞれ個別に計上する方法には、ひとつ注意点があります。

分割で費用を計上すると耐用年数が変わる!?

ケーブルやモニターなどとは別に防犯カメラ本体を個別で計上すると、耐用年数の分類が変わります。防犯カメラ個別の場合は、「光学機器・写真制作機器」として資産計上されるのです。「光学機器・写真制作機器」での計上では、防犯カメラ本体の耐用年数が「5年」になります。

この仕組みを活かせば、1年あたりの減価償却費を多めにとることができます。わずかな差ではありますが、知っておいて損はない情報ではないでしょうか。

下記に分割で計上した場合の、防犯カメラ含む周辺機器の耐用年数を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
 

・レコーダー:「電子計算機、その他」→耐用年数5年
・工事費:「建物付属設備、配線工事」→耐用年数10年から15年
・LANケーブル:「建物附属設備、光ケーブル」→耐用年数10年

 
耐用年数と減価償却についておさらい

防犯カメラの寿命は約5~6年!耐用年数以上に使用するためには

防犯カメラの耐用年数は5~6年という解説をしてきましたが、この耐用年数は「その商品が一般的にどれぐらいの期間使えるか」という基準で設定されています。そのため、一般的には実際の防犯カメラの寿命も同様に、約5~6年程度といわれています。

しかし、せっかく買ったからには長く使いたいですよね。そこでここでは、防犯カメラの寿命をのばすためにやるべきことをご紹介していきます。

防犯カメラの寿命をのばすためには?

防犯カメラを長く使っていくためには、「設置場所」や「こまめな清掃」が重要になってきます。
 

設置場所に注意しよう

防犯カメラは屋外に設置するケースが多いため忘れがちですが、精密機械なので温度変化や悪天候には強くありません。当然、過度に風雨にさらされる場所や熱のこもる場所に設置しておけば、劣化の原因となってしまうでしょう。

防犯カメラの設置場所は、基本的に環境の変化が少なく、防犯カメラの効果がより発揮されやすい場所が好ましいとされています。具体例を挙げれば、屋外では家の軒下などが防犯カメラの設置環境の安定した場所といえるでしょう。
 

品質にも注目しよう

防犯カメラの購入時には、品質やスペックに注目しておくことも重要です。なぜなら、防犯カメラの設置場所によっては、さまざまな適性が求められることもあるからです。

たとえば、どうしても雨にぬれてしまう場所に設置するなら防水性能の高い防犯カメラを、夜間もしっかり監視したいなら暗視性能の高い防犯カメラを選びましょう。自分の求める用途に合ったスペックの商品を購入することが大切です。

ここで挙げた以外にも録画できる容量や解像度、ズーム機能など防犯カメラにはさまざまな機能があります。状況や場所に合わせた防犯カメラを選ぶことによって、自分に最適な防犯カメラに巡りあえるでしょう。
 

保証期間をチェックしよう

保証期間とは、防犯カメラの無償修理や交換などをしてくれる期間のことです。サービス内容は業者やメーカーによって異なりますが、どれも非常に便利な内容となっています。

この保証期間が5年以上あるような防犯カメラであれば、万が一急な故障が起きても安心です。これから防犯カメラを購入するという方は、以上の点にも注意してみましょう。
 

常に監視カメラをキレイな状態に保とう

精密機械である防犯カメラにとって、ホコリや汚れは天敵となります。この問題は、屋外監視カメラに限った問題ではありません。長期間防犯カメラを利用し続けていると、どの場所に設置していてもホコリや汚れなどの悩みは避けられないでしょう。

このような劣化の原因を避けるためにも、定期的なカメラの清掃は必要不可欠です。この清掃も、前述の設置場所次第でやりやすさが大きく変わってきます。

また、清掃と同時に、カメラが劣化・故障していないかを確認していきましょう。わかりやすい部分でいえば、「外観がボロボロになっていないか」「レンズに傷が入っていたりしないか」などの部分があります。故障にいち早く気付くことも、寿命をのばすためには重要といえるでしょう。
 

防犯カメラ清掃の方法は?

まずは本体に汚れやホコリがついているかを確認し、ついていれば雑巾などの乾いた布類でふきとりましょう。あまり強くふきすぎてしまうと、本体の破損にもつながってしまうので慎重におこなってください。

また、レンズの部分はさらに傷つきやすい箇所となります。メガネふきや画面のクリーナーなどを用いて優しく、丁寧に掃除しましょう。同時に、配線やカメラ周辺の壁、床、天井なども清潔にしておくことも大切です。カメラのみならず、周辺もきれいにしておくことで、汚れもつきにくくなるでしょう。

防犯カメラの耐用年数の考え方

防犯カメラの替えどきは?故障のサインを見抜こう

防犯カメラを耐用年数以上使っていたり、悪い環境で利用していたりすると徐々に劣化し、最終的には故障してしまいます。こうなってしまうと、修理や交換の対象となってしまうでしょう。ここでは、防犯カメラの故障のサインをご紹介します。替えどきを知って、すばやい対応がとれるようにしておきましょう。
 

防犯カメラの故障のサイン
・映像が映らない
・画面にノイズが入る
・録画した映像にぶれ・残像が出る
・画面が暗くなったり、白っぽくなったりする

 
上記のような症状が出たら、故障や不調が起きている可能性があります。この故障はカメラ本体のみならず、モニターやレコーダーなどの周辺機器にも同様のことがいえます。

また購入から年数が経っていると、部品や録画機器などの生産が終了してしまっている可能性もあります。上記のような症状、状況になってしまった場合は、防犯カメラの交換作業をおこなう必要があるでしょう。

防犯カメラの取得単位はどこまでとするのがよいか

防犯カメラの設置・交換は業者が安心!

防犯カメラはどれだけ大切に扱っていたとしても、いつかは劣化してしまいます。そうなれば、必然的に防犯カメラの交換が必要となってくるでしょう。

近年では簡単に設置できる商品も発売されていますが、設置場所やカメラの機能・構造次第では慣れていないと設置が難しいものもあります。高所の作業になることも多く、不用意に取り掛かってしまうと落下などの思わぬ事故を引き起こしてしまうこともあるのです。

新しく防犯カメラを設置しようとお考えの方も同様です。うまく設置できなければ、最大限に防犯カメラの機能を活かしきれないこともあるでしょう。

防犯カメラの設置や交換の際は、プロの業者に依頼する方法がおすすめです。業者へ依頼すれば、交換や設置、適切な配線作業など難しい作業を丁寧におこなってくれます。また、防犯カメラのことでわからないことがあれば、すぐに質問できるという安心感もあるでしょう。

設置のうまさは、防犯カメラの寿命をのばすことにもつながります。「防犯カメラを耐用年数以上に利用したい!」という方にとっても、業者に設置を依頼する方法は最適といえるのではないでしょうか。

業者に設置を依頼した際の費用相場は?

監視カメラの設置を業者に頼んだ場合、目安として1台当たり約10万円前後の金額がかかるといわれています。これは工事費やシステムの設計費など、さまざまな要素の合計金額です。

なお、この金額はあくまで目安です。業者やサービス内容などによって大きく幅のあることもあります。中には最大50万円ほどかかることもあるため、設置依頼を検討している方は一度、複数の業者から見積もりをとってみることをおすすめします。それぞれの料金やサービスを見比べて、自分に合った最適な業者を選ぶことが大切といえるでしょう。

まとめ

防犯カメラの耐用年数は、セットで資産計上する場合と個別に資産計上する場合で違ってきます。セットで資産計上をした場合はその耐用年数は6年、個別で資産計上した場合は5年となります。もし取得金額が10万円以下の場合、どちらの場合でも消耗品として経費に計上することが可能です。

防犯カメラをこの耐用年数以上に使いたい、という場合は、日ごろのメンテナンスが欠かせません。定期的に清掃をして、寿命をのばす手を打っておきましょう。

また、カメラや周辺機器に故障のサインがみられたら、交換作業が必要になります。この作業は複雑な作業があることもあり、初心者では難しいこともあるかもしれません。不安のある方は、業者に依頼をして取り付けてもらいましょう。

防犯カメラ設置を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「防犯カメラ設置」をご覧ください。

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