山梨県の草刈り事情

山梨県は日本列島の太平洋側に位置している県内の気候は太平洋側気候、海岸から離れている県内のほとんどの地域は内陸気候です。人口が密集する盆地の年平均気温はほぼ全国平均値で、県内全般に風が弱く、盆地などでは日照時間が長いことが特徴です。山梨県では多くの果物が作られており、中でもブドウやモモなどは、全国一位の生産量を誇っています。このような果物を栽培している果樹園にとって最も厄介となるのが雑草です。果樹園は一般の畑と比べて耕起作業が少ないこともあってか、一年生雑草に比べると多年生雑草の方が多くなります。生える雑草の種類は非常にたくさんありますが、ブドウの果樹園では冬季は落葉して地表面に日射が当たりますが夏には枝葉が繁茂し、樹冠下が全面的に暗くなるため光を好むメヒシバやハコベ等の雑草は減少し、オオバコ・シロツメクサ等が増加する傾向がみられます。オオバコは太くて短い地下茎を持ち、地際から多数の葉を地面にへばりつくように折り重なって発生させていることと、根茎からの再生力が強いことから、草刈りを行なってもすぐに再生してしまいます。また、葉や葉柄には丈夫な平行脈（筋）が通っていることから折れたり、倒れたりしにくく、踏みつけに対しても耐性を示します。シロツメクサは茎が地をはって長く伸びていくのが特徴です。そのため、根っこからしっかりと草取りしないとすぐに再生し生育し続けます。また花茎を10～30センチほど伸ばし、茎の先端に2センチほどの球状の花を咲かせます。一つの花の寿命は短いですが、下から順番に咲いていき、長期間に渡り咲き続け、また虫にも花を長く目立たせることが出来るので、ミツバチなどを呼び寄せる原因にもなる雑草と言えます。虫による病害を天敵とする果樹園では、このような雑草はとても大きな問題となります。山形県の誇れるブドウの果樹園でも、こうした雑草による影響が出ないよう、日々草取りを行っているのです。草取りを怠らなければ果物を順調に育てることが出来ます。