屋根修理に足場は絶対必要?設置費用や注意点などを詳しく解説!

2021.4.30

屋根修理に足場は絶対必要?設置費用や注意点などを詳しく解説!

屋根工事をおこなうときには、必ずといってよいほど足場が組み立てられます。高所での工事をおこなう場合は、作業者の安全を確保しなければならない法律があるのです。また、仮に法律で定められていない場合であっても、作業者の安全と作業の効率を考えると、足場を組むことはとても重要です。

この記事では、足場の必要性や種類、足場の費用相場などをご説明します。さらに、屋根修理業者を選ぶコツについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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屋根修理での足場の必要性

屋根工事には、足場を組み立てるための費用がかかります。屋根修理を検討している方によっては、高額だと感じるかもしれません。そのため、どうして足場を組まなければならないのかと不満を覚える人もいるでしょう。ですが、屋根工事で足場を組むのには、ちゃんとした理由があるのです。

それが、職人の安全管理です。高い場所で作業をおこなうときには、職人が落下してけがを負ってしまわないよう、足場を設置することで安全性を引き上げているのです。また、足場の設置は、法律によっても定められています。その内容を、以下に記しました。

安全衛生法518条
事業者は、高さが二メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。
2 事業者は、前項の規定により作業床を設けることが困難なときは、防網を張り、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させる等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。

引用:中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター

このように、足場の設置は法律で決められていて、法律違反になるような工事をするわけにはいかないため、足場が必要になるのです。

足場を組むことは依頼者にとってもメリットがある

安定性のある足場を用意しておくことで、職人は安全かつ丁寧な作業ができるようになります。その結果、作業効率があがって工事期間が短縮され、工事費用の削減にもつながるのです。さらに、塗装をおこなう際は、仕上がりもよりキレイになるでしょう。

また、足場の設置の際には、基本的にシートも設置することになります。シートの設置によって、ほこりや騒音を防止することができ、近所への配慮もすることができるのです。

屋根修理の足場にも種類がある

屋根工事の足場と一口にいっても、足場にはいくつか種類があります。この項目では、どういった種類の足場があるのかを紹介していきます。

くさび緊結式足場

くさび緊結式足場とは、ブラケットと呼ばれる金属でできた取り付け金具を組み合わせて設置する屋根工事の足場です。くさび緊結式足場の場合、ハンマーが1本あれば組み立てられるため、組み立てや解体がしやすいうえ、揺れにくいので作業もしやすいという利点があります。

ただし、足場を設置したり解体したりするときにハンマーを使うので、大きな音が鳴ってご近所に迷惑をかけてしまうという欠点があります。また、足場の設置に必要なスペースが大きいので、狭い場所ではそもそも組み立てることができません。

単管ブラケット足場

単管ブラケット足場とは、単管パイプと呼ばれる長いパイプをブラケットで固定し組み立てる屋根工事の足場です。組み立てに必要なスペースが少ないので、塀と外壁の間が狭い場所で重宝されています。

また、金具を使って組み立てるので、強風にも強いという特徴があります。ただし、設置に多少手間がかかるほか、かかる費用もくさび緊結式足場より若干高くなっているのが難点となるかもしれません。

単管足場

単管足場とは、単管と呼ばれる鉄パイプだけで組み立てる屋根工事の足場です。2本のパイプでスペースを作るので足元が不安定であり、安全性や作業面が低いのが欠点です。家同士が隣り合っているせいで、くさび緊結式足場やくさび緊結式足場がどうしても使えない場合は、この単管足場が使われます。

屋根足場

作業する屋根の傾斜が急だった場合、屋根足場が組み立てられます。屋根の上に「井」の形になるよう足場を組み、それを利用しながら作業するのです。

足場の設置にかかる費用相場

足場の設置にかかる費用相場は、足場の種類によって異なります。そこで、種類ごとの費用相場を、以下にまとめました。

足場の設置にかかる費用相場(平米単価:1平方メートルあたりにかかる費用)
くさび緊結式足場 約800~1,500円
単管ブラケット足場 約800~1,000円
単管足場 約600~800円
屋根足場 約800~850円

平米単価は、1平米あたりの材料費や人件費などをあわせた値段となります。また、足場を設置する際にかかる実際の費用は、平米単価×足場架面積で求めることができます。

足場架面積とは、足場の外側の面積をいい、「(家の外周+8m)×高さ」で算出することができます。足場は外壁から少し離れた場所に組み立てるので、家の外周に8mを足しているのです。なお、費用相場は業者によって異なるため、より正確な費用を知りたい方は、一度業者から見積りを取るとよいでしょう。

また、ここまで記事を読んで、「費用が高いから屋根修理をやめておこうかな」と思った方もいらっしゃるかもしれません。しかし、屋根修理はおこなったほうがよいでしょう。

屋根材などの防水機能が施されている場所を破損したまま放置すると、防水機能がはたらかなくなり、雨漏りが発生してしまいます。さらに、雨漏りによってシロアリやカビが発生してしまうおそれもあるのです。その点、屋根修理を適切なタイミングでおこなえば、雨漏りを防ぐことができ、シロアリやカビの発生も抑えることができるのです。

また、屋根修理と一口にいっても、葺き替えカバー工法といったさまざまな種類があり、適したものを選ぶ必要があります。もしどの方法が適しているかわからない方は、業者と相談して決めるとよいでしょう。

足場の設置費用が0円になるケース

屋根工事には必ずといっていいほど必要とされている足場ですが、場合によっては屋根工事の足場の設置費用が0円になるときがあるのです。それが、屋根工事の際に火災保険が適用されるケースです。

たとえば、突風や台風などの強い風で屋根が破損した場合、風災被害として火災保険の対象となります。また、落雪やヒョウによって屋根が破損した場合も、火災保険の対象になるのです。ただし、破損の原因が明らかに経年劣化によるときは、保険が適用されないことが多いので、その点は理解しておきましょう。

なお、火災保険の申請を代行して修理工事をおこなう業者がありますが、こうした業者を利用して修理をおこなうのはオススメできません。代行業者のなかには悪質な詐欺をはたらくものがあり、また保険の申請を完全に第三者に依頼することは、保険契約の内容に反することがあります。

場合によっては保険会社とトラブルの元になって、保険が打ち切られるリスクさえあるので、保険の申請は、必ず契約者本人でおこないましょう。

「足場無料」の業者に注意!

業者のなかには、足場無料をうたっているところもあります。しかし、足場無料でも、屋根修理の費用が安くなるとは限りません。足場の費用は無料でも、じつはその分ほかの施工費が高くなっていることがあるのです。そのため、足場無料だからといってすぐに依頼を決めず、業者から見積りを取って全体の費用まで把握しておくようにしましょう。

屋根修理業者選びのコツ

ここまで記事を読んで、「屋根修理の業者選びで注意することが多く、どのような業者を選んだらよいかわからない」と思った方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、そのような方のために、屋根修理業者選びのコツについてご紹介します。

相見積りを取る

相見積りを取ることで、複数業者の見積り額を比べることができます。その結果、よりお得な業者が見つけやすくなり、賢く業者を選ぶことができます。

しっかりと現地調査をしてくれるかを確認

現地調査がしっかりとおこなわれない場合、修理が必要な場所をすべて見極められないおそれがあります。すると、後から追加料金が請求され「こんなに費用がかかるなんて……」と後悔することもあるかもしれません。

そうした事態に発展しないためにも、現地調査をしっかりとおこなってくれる業者に依頼することは大切です。目安としては、30分以上かけて現地調査をおこなってくれる業者を選ぶことをおすすめします。

瑕疵保険に加入しているかを確認

瑕疵保険(かしほけん)とは、瑕疵(十分な性能や品質が保たれていないこと)がある場合に適用される保険のことです。瑕疵保険では、建物の柱や屋根、外壁などの主要な構造部での瑕疵が対象になります。

作業の最中に外壁の一部が傷ついてしまうなどのトラブルが発生したときに、業者が瑕疵保険に入ってないと、責任の所在がうやむやになってしまうケースがあります。もしそうなったら補償してもらうことが難しくなるため、業者が瑕疵保険に加入しているかどうかを事前に確認しておきましょう。

アフターフォローを確認

アフターフォローがある業者であれば、被害が再発した場合でも対応してもらうことができます。アフターフォローの期間は業者によって異なるので、できるだけ期間が長い業者を選ぶとよいでしょう。

地域密着の業者かを確認

地域密着の業者であれば、近くから駆けつけてもらうことができるので、迅速な対応が期待できます。また、業者に依頼すると、移動するためにかかった費用として”出張費”を請求されることがありますが、近くにある業者に依頼すれば出張費を節約できる可能性が高いのです。

足場の設置で気をつけること

ここからは、足場の設置で気をつけたいことについてご紹介します。以下のことを守らないとトラブルに発展するおそれがあるので、事前に確認しておきましょう。

庭にあるものをよけておく

庭に植木鉢などの物がある場合、足場が設置しづらくなるケースがあります。また、物があると、足場を設置するときに誤って作業員が傷つけてしまうおそれもあります。足場の設置をしてもらうときには、あらかじめ庭にあるものをどけておきましょう。

近隣の住民に説明しておく

敷地内だけで屋根工事の足場を組むスペースが確保できないときには、隣の敷地からスペースを借りる必要があります。必ず敷地を借りる家の人に丁重に挨拶して、協力をお願いしておきましょう。

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まとめ

屋根工事の足場の相場は、およそ15万~20万だとされています。高価だと渋りたく気持ちもわかりますが、職人や家族の安全、そして家の品質を維持するためにも、必ず足場は組んでおくようにしましょう。

足場を自分で組んでしまうという手もありますが、あまりおすすめはできません。もし屋根工事で足場を組み立てるときには、専門の業者にやってもらうのが一番でしょう。

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