錆止めをDIYで解決!覚えておきたい錆止め塗料の種類とDIYの手順

2021.7.15

錆止めをDIYで解決!覚えておきたい錆止め塗料の種類とDIYの手順

ガルバリウム鋼板や鉄製フェンスをはじめとした金属製品は、錆の発生に気をつけなければなりません。錆びついた金属は見た目が悪くなるだけでなく、耐久力も低下します。そのままでは腐食した金属の合間を縫って水が入り込み、家の至る所が湿ってしまうでしょう。

そこで頼りになるのが、錆止め塗料となります。あまり馴染みがないかもしれませんが、錆止め塗料を有効活用すれば腐食を未然に防ぐことが期待できるのです。

どのような錆止めがあるのか、どのように施工すればいいのか。今回のコラムでは、錆止め塗料の特徴やDIYでの塗装について解説していきましょう。

どうして錆は発生する?錆を抑えるには?

そもそも、どうして錆は発生してしまうのでしょうか。まずは、錆が発生する仕組みや、錆止め塗料がどうして錆を抑制できるのかについて説明していきます。

錆が発生するメカニズム

鉄の原料となる鉄鉱石は、最初は酸素と結びついており、実質、錆だらけの状態になっています。高温で熱するなどの加工で鉄鉱石から酸素を取り除くことで、鉄鉱石は鉄になるのです。つまり、鉄は酸素と結びついて酸化することで、元の状態に戻ろうとしているわけです。

錆というものは、鉄が酸素や水分と化学反応を起こすことによって発生します。この化学反応に必要となる水分は、空気中にある水蒸気でもよいため、たとえ雨にさらされなくても錆は発生するのです。

また、たとえ水分がない環境であっても、鉄が高温のガスと直接反応することでも錆が発生する場合もあります。水分が関わらないこうした腐食を「乾食」、逆に水分が関わる腐食は「湿食」と呼ばれています。

錆止め塗料で錆を防止しよう

錆を防止するためには、酸素と水を遮断する必要があります。錆止め塗料には、金属の表面に膜を作ることで、その水や酸素を遮断する役割があるのです。通常の塗料にも似たような効果がありますが、錆止め塗料は錆の抑制に特化している塗料となっています。

ここで注意しなければいけないのは、錆の上に錆止め塗料を塗っても効果はないという点です。すでに発生した錆の内側には空気の層ができてしまっているので、たとえ錆止め塗料を塗ったとしても、塗料の内側ではどんどん錆が増えていってしまうでしょう。

どうして錆は発生する?錆を抑えるには?

錆止めの種類について。どれが人気なの?

一口に錆止め塗料といっても、いくつかの種類があります。かつては鉛系やクロム系が中心でしたが、現在は安全性の観点から少なくなっているようです。この項目では、現在主流になっている錆止め塗料の種類を何点か見ていきます。

油性系

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油性系の錆止めは、塗装した膜が厚くなるので防錆効果が高いという特徴があります。その反面、膜内部の乾燥の遅さが仕上がりに影響しやすいので、塗装には技術が必要といえます。また、亜鉛メッキに対する接着力が低い欠点もあるため、後述する2つの錆止めと比較すると使われることは少ないようです。

合成樹脂系

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合成樹脂系の錆止め塗料を使用した場合、油性系と比較すると膜が薄く防錆効果こそ一歩劣りますが、乾燥が早く仕上がりがきれいになります。接着性・防食性・耐久性などが優れているので、バランスのよい錆止め塗料といえるでしょう。

エポキシ樹脂系

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エポキシ樹脂系とは、接着剤としても活用されているエポキシ樹脂を用いた錆止め塗料となります。現在最も使用されている錆止めといわれており、薬品や水にも強いため、新築物件や塗り替えの際にも広く利用されています。ただし、後述するケレンの程度によっては効果が大きく上下することがあるようです。

錆止めの効果はどうやって上げる?素材に合った選択を!

エポキシ樹脂系を見るとわかる通り、錆止めも日々進化しています。ですが、ただ錆止めを塗るだけで大丈夫というわけではありません。施工の品質次第で、錆止めの防錆効果は大きく変わるのです。では、錆止めを塗る際には何に気をつけるべきなのでしょうか。

ケレンをおこなう

先ほども述べた通り、錆がすでにできている場合は錆止め塗料を塗っても意味がありません。ですので、錆止めを塗る前には事前に錆や汚れを落としておく「ケレン」という作業が欠かせなくなっています。

軽度な錆なら市販の薬剤やブラシなどで軽く洗浄する程度ですが、重度の錆ではやすりや電動ブラシ、酸による洗浄などをおこないます。ケレンが不十分な場合、ほんの数ヶ月で塗料がはがれることもあるので、非常に重要な作業といえるでしょう。なお、近年では錆の上に塗っても問題ない錆止め塗料も販売されているそうです。

上塗りをする

製品によって程度は違いますが、錆止めは全般的に紫外線に弱いという欠点があります。そのため、錆止めだけでは長期間錆を防ぐのは難しいのです。そのため、耐候性の高い上塗り塗料を重ねて塗ることで、錆止め塗料を落ちにくくしてあげましょう。

ただし、使用する錆止め塗料の品種によっては、使用ができない上塗り塗料も存在します。ですので、あらかじめ塗料のパンフレットや仕様書を確認しておき、購入した錆止め塗料と相性のいい上塗り塗料の確認をしておくようにしましょう。

定期的に塗り替える

錆止めの効果は永久に続くことはありません。紫外線の影響を受けたりすることによって、錆止め塗料は徐々に劣化していってしまうのです。屋外なら3~4年、屋内なら5~6年程度で塗り替えるのが目安だとされています。

タイミングがわからない場合は、塗装面を指で触ってみましょう。粉状になった顔料が指に付着した場合、劣化した顔料が粉状になる「チョーキング現象」が発生していると思われます。この場合、錆止めを塗装し直すのをおすすめします。

最適な塗料を選ぶ

代表的な3つの錆止め塗料を先ほどご紹介しましたが、塗料を薄めるために使われる溶剤の種類によって、さらに「強溶剤」・「弱溶剤」・「水性」の3種類に分類することができます。種類によって素地や施工場所によって適切な種類が異なるため、用途にあった塗料を選ぶようにしましょう。

例えば、強溶剤は臭いが強く室内での塗装には向きませんが、銅やアルミに対する接着力や耐久力が高い傾向があります。その一方で、水性塗料は水を使っているので臭いが少なく、環境にも配慮しているという特徴があるのです。

なお、錆止め塗料は最初から溶剤で薄められているわけではなく、使用者が溶剤で薄める必要があることも留意しておきましょう。

錆止め塗料の塗り方で注意すべきポイントとは?

錆止め塗料は、基本的に以下のような手順で塗装していきます。もしもDIYでの錆止め塗装をお考えでしたら、この項目を参考にしてみてください。

1.ケレン作業

まずは塗装の下地を整えます。やすりやブラシ、皮スキなどを用いて、錆や古い塗膜を落としていきましょう。手間のかかる作業ですが、錆止めの効果を十分に発揮するには手を抜いてはいけません。なお、ケレン作業の際に水洗いをした場合には、布で水分を拭きとってしっかり乾燥させましょう。

2.マスキング

続いて、施工する場所を囲うように養生シートを張ります。そうすることで余分な場所に塗料が広がることを防ぐのです。また、はねた塗料が地面を汚さないように、周辺の地面に新聞紙などを敷き詰めておくのをおすすめします。

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3.塗装

ケレン作業とマスキングを終えたら、いよいよ錆止め塗料を塗っていきます。よくかき混ぜた錆止め塗料を、刷毛などで丁寧に塗っていきましょう。錆がひどい箇所は、2度塗り重ねるのもおすすめです。そして、錆止め塗料が十分に乾いたら、その上に上塗り塗料を塗っていきます。

刷毛に塗料をつける際には、毛の半分に満遍なく塗料をつけていき、容器のフチで余分な塗料を落としてから塗装に移るようにしましょう。なお、塗装の際に新しい刷毛を使うときは、最初によくもみほぐして抜けかけている毛を取り除いてください。

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困ったら業者の手を借りよう

ここまで、錆止め塗装の流れを解説してきました。一見塗るだけの作業に見ますが、塗装を誤ると十分な錆止め効果が期待できなくなってしまいますし、なにより外見の見栄えが悪くなってしまいます。また、屋根の錆止め塗装は危険が伴うため、自力でおこなうのはおすすめできません。

もし自分の腕に不安を感じていたり、屋根の錆止め塗装をしたい場合には、無理にDIYで施工しようとせずに、業者に塗装を依頼するのがよいでしょう。

まとめ

錆だらけになってしまった金属製品は、見栄えが悪いだけでなく耐久面にも問題が生じます。ですので、錆止め塗料をあらかじめ塗っておくなどすることで、錆が発生しないよう対策をしておく必要があるのです。

なお、これまで何度も述べたように、錆止め塗料の塗装にはケレン作業がとても大切です。塗装のプロであれば、塗料の選択・塗装はもちろん、ケレン作業も丁寧におこないます。塗料が少しでも高い効果を発揮するためにも、作業を雑におこなわないようにしましょう。

もし自分の腕に自信がなかったり、金属屋根の錆止めをしたかったりする場合には、業者に錆止め塗料の塗装を依頼してみるのをおすすめします。プロの手にかかれば、ムラなく美しい仕上がりになることでしょう。

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