解体工事は近隣へのトラブルが多い?損害賠償保険を理解しよう

2021.4.30

解体工事は近隣へのトラブルが多い?損害賠償保険を理解しよう

解体工事は解体場所だけではなく、近隣にも影響を与える可能性が高い工事です。解体工事を行う際は、近隣の方への理解とともになるべくトラブルが起きないようにしなければなりません。もし万が一、事故が起こったときに何も知らないと、多額の賠償金を支払わなければならないかもしれません。そうならないためにも、ここでは保険について詳しくご紹介していきます。

解体工事のせいで家が揺れる?困った時の対処法

近くで解体工事をしているときに家が揺れる体験をしたことがある方もいると思います。大きなビルやマンションなどの構造物は、地中の深くに建築物の一部が埋まっていることも多いため、解体撤去するときに振動が伝わりやすくなります。
近隣で解体工事が始まるときには、工事までに対策をとっておく必要があります。たかが揺れというだけで何もせずにいると家が危険にさらされるかもしれません。近隣の解体工事が始まる前の対策をいくつか紹介していきます。

工事開始前に家屋調査

建物のひび割れや傾き具合を確認し、写真として記録を残しておきます。ひび割れは外壁や基礎だけではなく、建物内部の天井や壁などの確認もしましょう。

工事中や工事完了後の家屋調査

工事完了後にも同じ確認作業を行い、変化が出ていないか調べる必要があります。工事前から変化がでていれば、工事の影響だと考えることができます。
また、工事規模が大きい場合や工事期間が長いときには、工事の途中でも確認することが必要です。完了後の確認だけではなく、工事の途中で変化が生じている場合があります。そんなときには、それ以上の被害を受けないような対策を施工業者にしてもらい、内容次第ではすぐに補修をしてもらう必要があります。

近隣で解体工事を行っている場合は、いつの間にか家にヒビが入っていたりと、重大な被害をうけている可能性もあります。揺れに問題があった場合は、しっかりと業者と相談することをおすすめします。

ただ、そこまで大きな振動でもないのに揺れが大きい場合は家自体を疑ってみたほうがいいかもしれません。もしかしたら地形の関係上で工事の衝撃が伝わりやすい場所という可能性もありますが、地盤の確認を一度してみたほうがいいかもしれません。
      解体工事のせいで家が揺れる?困った時の対処法

万が一を考えるのが大切。解体工事のための損害賠償保険とは

解体工事はいくら万全の耐性で臨んでも事故が起きてしまう可能性があります。自分だけではなく、もし、周囲の方に被害が及んだ場合は、損害賠償を支払わなければなりません。そこで、解体工事をする場合は損害賠償保険に加入しているかを業者に確認しましょう。もし保険に加入をしていなかったら何も補償が無いので、多額の賠償金を支払わなければならなくなるかもしれません。

工事中には様々なことが起こります。たとえば、解体工事は重機を使った作業をともなうため、振動はつきものです。その振動のせいで近隣の住宅の壁にヒビが入ることもあります。また、解体工事中に誤って隣の家を壊す事態もでてくるかもしれません。そんなときに損害賠償保険を使っていくとよいでしょう。ただし、解体工事における損害賠償保険はすべてをカバーすることではありません。対象外となる事故は、自動車保険や労災保険などでカバーできるかもしれません。依頼するときに解体工事業者にしっかりと、保険の内容を聞き、加入してもらうことが大事といえるのではないでしょうか?
      万が一を考えるのが大切。解体工事のための損害賠償保険とは

損害賠償を知る。民法709条とは

あきらかに解体業者の不注意などで近隣の住宅に被害が及んだ場合は、業者は民法709条に基づいて損害賠償責任を負う必要があります。また716条にも記載してあります。

民法709条(不法行為による損害賠償)

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を損害したものは、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法716条(注文者の責任)

注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。
ただし、注文又は指示についてその注文者に過失があった時はこの限りではない。

近隣の住宅を壊してしまったときに、依頼主には責任がないこということが、民法によって定められています。だからといって業者に無茶な施工日程で工事させたり見積もりを安くさせたり、また悪天候の中で無理やり作業をさせたりなど、依頼主が無茶な要求をして事故をおこした場合は依頼主の過失になるので、決して無茶なことを業者に指示しないようにしましょう。

損害賠償保険には種類がある。知っておく事の重要性

工事する際、保険の種類も様々なものがあります。

会社単位の保険

会社単位で加入する年間単位の保険で会社の年間の売上金額によって保険額が決まり、その年のすべての工事が保険対象となる保険です。

工事単位の保険

工事現場ごとに加入する保険です。工事内容の請負金額により保険料が決定していきます。自身での損害賠償金額の支払い能力を超えるリスクがある工事現場に対して、この保険に加入するという業者も多くはありません。この保険は、加入した工事のみに適用されます。

車両単位の保険

重機などの工事で使用する車両の単位で加入する年間の保険です。使う重機や車両が関係する工事に適用されます。

解体工事は、一般の建設工事に比べて事故率が高いため、建設工事保険や組立保険でも「解体工事は補償の対象から除く」という形にしている保険が多いようです。

たとえば、作業中にがれきが通行人にあたったり、近隣の住宅・自動車などにあたってしまうという事故が考えられます。このような場合に備えて賠償責任保険にしっかりと加入しておくという必要があるといえます。
また、解体工事中に、現場に乗り入れる自動車などは、自動車保険に加入しておくのがよいでしょう。工事現場での事故であってもまずは自動車保険が適用されることもありますので注意しましょう。

このように、解体工事に関する補償を受けるには、様々な保険に加入しておいて、ケースごとに対応していくというのが、必要になります。
また、賠償保険は保険が支払われない事例や、保険が使えないケースもるので、工事現場や工事内容などをしっかり理解するようにしましょう。
      損害賠償保険には種類がある。知っておく事の重要性

まとめ

保険加入も大事ですが、まずは近隣の住民に解体工事についてよく説明して、トラブルを防ぐようにしましょう。ほかにも作業中に、作業員が怪我をしたり、亡くなったりする可能性もあるので、労災保険に加入しているかも確認することも大事です。高額な保険料を支払うことが嫌で保険に加入していない工事業者も数多く存在しています。工事業者を選ぶ時には事故に対する意識が高く、安全性について正しい理解のある業者を見つけることが大事といえるのではないでしょうか。

解体工事を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「解体工事」をご覧ください。

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