襖の修理は、小さな穴や破れであれば、DIY初心者の方でも簡単におこなうことができます。
厚紙にのりを塗って、穴が開いたり破れたりした部分に貼り合わせるだけです。これだけで、簡単に傷んだ部分を目立たなくすることができます。
今回は、DIYで襖の修理をする方法をご紹介しますので、ぜひお試しください。自分で修理するのは難しいと感じたときや、穴や破れの範囲が広くて対処できないときは、無理せず業者に相談するのがおすすめです。
目次
襖の破れをDIYで修理する方法
掃除機をかける際に勢い余ってふすまに穴を開けてしまった。つまずいた先にふすまがあって穴を開けてしまったなど、ふすまをつい破ってしまったときは破れの補修をしましょう。破れたときはそのふすまの紙を切り取ったりしないでください。きれいに補修ができなくなってしまいます。
・はがきのようなしっかりした紙(当て紙として使います)
・先のとがったもの
・霧吹き
・洗濯のり
・ヘラ
・薄い柔らかな布
①ふすまを外して床などの平らな場所に置く
②霧吹きで穴の開いた周囲を大きめに湿らせる
ふすまを濡らすことで当て紙を入れやすくなります。ふすまは細かなホコリがついているので濡らすとシミができてしまいます。大きく濡らすことでそのシミを目立ちにくくできます。
③穴の下に入れる当て紙のサイズを調節します
当て紙の穴に差し入れる部分を穴の最大幅より少し狭く、反対側のほうは穴より少し大きくします。
④当て紙に小さな穴をたくさんあける
穴のなかに当て紙を入れた後も向きを調節しやすくするためです。
⑤穴に入れて穴が隠れるように向きを合わせる
錐(きり)のようなもので先ほど当て紙に開けた穴をひっかけながら行うと楽です。
⑥当て紙の見えている部分に洗濯のりを塗る
⑦破れていた周囲の紙を当て紙に張り付ける
⑧薄い布でなでるようにしてシワをとる
⑨乾いたら完成
襖の骨組みを修理する方法
ふすまの紙部分だけでなく骨組みが壊れてしまうこともありますよね。そんなときの修理方法を紹介します。その前にふすまの種類として本ふすまと板ふすまがあり、骨組みがあるのは本ふすまの方のみです。
板ふすまはベニヤや発泡スチロールなどの板に紙を張り付ける構造となっているために、骨組みはなく外枠がはずれないようになっています。
・ふすま張替えセット(ホームセンターなどでセット販売しています。)
枠外し
のりトレー
撫でバケ
地ベラ
カッター
・ホームセンターなどで売っているふすま専用の木材
ない場合は12×15mmサイズのひのき角材など(折れている個所のサイズに合うもの)
・細工用ノコギリ
・木工用ボンド
・骨組みがボンドでくっつくまでの固定具
クランプ、木ネジと電動ドライバーなど
・ドリル
・木釘
・金槌
・ふすまの外枠を外す
修理完了後に組みなおしやすいように、パーツごとに名前を付けておくとよいです。枠外しを外枠と紙が貼ってある部分の間の隙間に差し入れながら外します。
あるいは縦向きの縁枠を上側からトンカチで叩いて下のほうにずらし、外側に引っ張ると本体からはずれます。同様に反対側の縦向きの縁枠をはずせば上下にある横向きの縁も外せます。
・引手(取っ手部分)を枠外しで持ち上げて釘を引き抜いて取り外す。
・ふすま紙をすべて取り払う
・骨組みをなおす
骨組みが割れている場合
ボンドをつけてクランプで挟み、くっつくまでクランプで固定する。
骨組みが裂けて折れている場合
ボンドをつけてクランプなどで固定するか、木ネジで留める。
骨組みの一部がなくなっている場合
・角材を骨の切込みの入る向きを確認して角材にしるしをつける
・同じ長さに切って枠に合わせたら細工のこぎりで切り込みを入れる
・今作った代替の骨組みと枠を合わせてドリルで左右から穴を開ける
・あけた穴に木釘を打ち込んではみ出した分を切り取って完成
骨組みが修繕しおわったらふすまに紙を張りなおして、引手と枠を戻したら元通りになります。
襖の取っ手部分を修理する方法
時間がたつと取っ手部分である引手もぐらついてきます。引手もなおして使いやすくしましょう。
・金槌
・マイナスドライバー
・釘抜き
・ニッパー
・ラジオペンチ
・ふすま紙と引手のあいだにマイナスドライバーを差し込む
・消しゴムなどをドライバーの下に入れて、テコの原理を使って浮かせる
ふすま紙を痛めたくない場合は、引手と紙のあいだに下敷きなどを差し込んでください
・浮かせた引手を元に戻すと釘が少し浮いてくるので、釘抜きで抜きます。
・もう一本の釘は引手をはずせば簡単に抜けます
・新しい引手をふすまにはめ込む
・釘をできるだけ押し込んでから打ち込む
釘を打ち込むときには打ち込んでいくと引手もふすまの方へ押し込まれていくような向きに打ち込んでいく
・釘の頭がとがっていないか確認する
襖の破れがひどい場合は張り替えをしよう!
厚紙で隠しきれないほど、大きく破れたり穴が開いたりしている襖は、修理よりも張り替えがおすすめです。新品の襖紙(ふすがみ)に張り替えることで、気分も一心されますし、お部屋の雰囲気もガラッと変わりますよ。
襖紙の種類と特徴
襖紙はおもに、和紙で作られた「鳥の子紙」と織糸で作られた「織物」の2つに分けられます。それぞれの特徴を以下にまとめたので、参考にしてみてください。。
・本鳥の子
手漉き技法で丁寧に作られた、鳥の子紙の中の最高級品です。無地にやわらかい淡い黄色の色合いが映えます。紙の原材料によって、特号紙(がんぴ紙)、一号紙(がんぴ紙とみつまた)、二号紙(みつまた)、三号紙(みつまたとパルプ紙)、四号紙(マニラ麻とパルプ紙)の4種類に分かれます。
・鳥の子
機械漉きで作られる襖紙です。紙の原材料は、がんぴ・みつまた・パルプなどさまざまなものがあります。手頃なものから高価格なものまで幅広く販売されており、高級品になるほど色味や風合いが手漉き和紙に近づきます。
・上新鳥の子
先にご紹介した「鳥の子」のなかの1つで、安価に購入できる機械漉きの襖紙です。仕上がりは均一ですが、種類や色味は豊富にあります。一般の家庭でよく使われる襖紙です。
・新鳥の子
鳥の子紙のなかで最も安価です。再生紙を利用しており、機械漉きで作られています。新鳥の子も一般の家庭でよく使われています。
・上級織物
織物のなかの最高級品です。織糸には天然素材の麻、絹、木綿などが使われています。1枚ずつ手加工で絵柄が入れられているのが特徴です。
・中級織物
織糸にはおもにレーヨン糸が使われています。絵柄は手加工もしくは最新の機械を使って入れられます。後述する普及品織物よりも重厚感があり、上級織物に比べると値段は手頃です。
・普及品織物
織物のなかで最も安価です。織糸にはレーヨン糸やマニラ麻などが使われています。絵柄は印刷機などで入れられます。
襖紙の貼り方は3タイプ
襖紙の貼り方は3タイプあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
・アイロン貼りタイプ
襖紙の裏にアイロンの熱で溶けるのりが付いているので、アイロンを押し付けるだけで簡単に襖紙を貼り付けることができます。DIYに慣れていない初心者の方にもおすすめです。
・シールタイプ
襖紙の裏に粘着剤が付いており、裏紙をはがしながら貼り付けます。水やのりが不要なので、手を汚さず簡単に張り替えることができます。
・再湿のりタイプ
襖紙の裏に水で戻るのりが付いています。切手を貼るときと同じ要領で、襖紙の裏面に水を塗り、のりを戻して貼り付けます。
襖の張り替え手順
今回は、再湿のりタイプの張り替え手順をご紹介します。襖紙の位置を合わせるところまでは、アイロン貼りタイプやシールタイプの手順と共通しているので、2つの方法を選んだ方もぜひ参考にしてみてください。
①襖の外枠を外す
襖の外枠の外し方は「襖の骨組みを修理する方法」でご紹介しています。
②引き手を外す
引き手の外し方は「襖の取っ手部分を修理する方法」でご紹介しています。
➂襖紙を広げて巻き癖を直す
襖紙を広げて、巻かれていたときと逆方向に巻き直してください。
④襖紙の位置を襖本体と合わせる
➄襖紙をカットする
襖の大きさより、上下左右それぞれ約2~3センチメートル大きくカットしましょう。
⑥襖紙の裏に水を塗る
スポンジやハケを使って、裏面全体にまんべんなくたっぷり水を塗ります。
➆襖紙の上に襖本体を乗せる
⑧襖紙を貼り付ける
襖紙がはがれないように気を付けながら襖本体を裏返しましょう。そして、ハケで両側に空気を押し出して、襖紙をしっかりと貼り付けます。はみ出した余分な部分はカッターナイフで切り取ってください。
➈引き手を取り付ける
引き手部分にカッターナイフで切り込みを入れて、引き手をはめ込みます。きちんとはまったら釘を打って固定しましょう。
➉外枠をはめ直して完成
枠の上下左右を確認し、はめ直したら作業完了です。
業者の襖張り替え費用の相場
張り替えを自分でやるのは少し不安だから業者に依頼したい!でも料金が気になる……。そのような方は業者の襖張り替えの費用相場をぜひ参考にしてみてください。
・鳥の子紙/張り替え:片面2,800円~(種類によって変動)
・織物/張り替え:片面2,980円~(種類によって変動)
襖紙の価格は種類によって大きく変わるので、まずは複数の業者から見積りを取ることをおすすめします。その際は、弊社がご紹介する張り替え業者も、候補に加えていただければ幸いです。
破れた襖をリメイクするという手もある!
ふすまを修理修理するのではなく、別のものを貼り付けてリメイクする方法もあります。
破れた箇所を画用紙などでふさぎ、その上から布を当ててタッカーで留めてしまえば布の柄の壁に早変わりします。ふすま紙ではなく、シール式の壁紙を貼っておしゃれに演出もできます。ふすまの複雑な貼替えは必要ありません。
まとめ
襖の修理は、小さな穴や破れなら、DIYに慣れていない方でも簡単におこなうことができます。骨組みや取っ手の修理も、手順どおりにおこなえばそこまで難しい作業ではありません。業者に依頼する費用を抑えたい方や、できるところまで自分でやってみたい方は、今回ご紹介した手順を参考に、修理をおこなってみてください。
襖を修理する時間がないときや自分では難しいと感じたときは、襖の張り替えができる業者にお願いしましょう。修理時間の短縮はもちろん、自分でやるよりも美しい仕上がりで襖が戻ってきますよ。
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