給湯器の寿命はどれくらい？壊れる前の症状やチェック方法など

みなさんはご自宅の給湯器、チェックしたことはありますか？電気機器には必ず寿命があり、給湯器も例外ではありません。

古い給湯器を長く使い続けていると、給湯器の調子が悪いなと感じることがあるのではないでしょうか。我慢していれば使えるからといって、給湯器の調子が悪いのをそのままにしたりしていませんか？そのまま給湯器を使い続けていると、給湯器の故障や、思わぬ事故につながるおそれもあります。

今回は給湯器が寿命を迎えて壊れてしまう前の症状や、チェック方法などを詳しく解説していきます。

給湯器の交換時期は10年が目安

給湯器の寿命は通常通りに使用していたら10年が目安だといわれています。

その理由として、基本的に給湯器の部品の供給される期限は、製造終了してから10年とされていることがあげられます。そのため、10年経過している給湯器には修理するための部品がないかもしれません。修理すれば動くという場合でも、部品がなければ交換するほかに方法がないのも平均寿命が10年になっている理由のひとつです。

こんな症状は寿命のサインかも

以下のような症状が現れたら、給湯器が寿命を迎えているサインかもしれません。あてはまることがないか、確認してみてください。

給湯温度が安定しない

蛇口をひねったときなどに出るお湯の温度が一定にならなかったり、設定温度と違ったりする。

給湯器の音が大きい、変な音がする

給湯器でお湯を沸かすときに鳴る音が大きくなったり、給湯器が着火するときに爆発のような音が鳴ったりする。

頻繁にエラーコードが表示される

リモコンにエラーコードが表示され、しばらくすると直るがまたすぐにエラーコードが表示されてしまう。

給湯器から黒い煙が出ている

不完全燃焼していて、たまに黒い煙が出てくる。

お湯の量があからさまに少ない

シャワーなどから出てくるお湯の量が、同じ温度でも以前より少なくなる。

お湯を張ったときに温度が設定温度と違う。

お湯張りをしたときに明らかに設定温度よりぬるかったり熱かったりする。

その他にもなにか異常を感じた場合は業者に相談するようにしましょう。不完全燃焼などが起こっていると火災や一酸化炭素中毒などの大きな事故につながるおそれがあります。修理が必要な場合もあるので、早めに対応することが大切です。

　　　　　　　

自分でできる故障チェック方法

自分でも給湯器の寿命をチェックすることはできます。自分でできるチェック項目を紹介します。

これらの内容であれば普段のお手入れで解決できます。こまめに掃除などを行っておきましょう。

こちらの内容であれば、早めに業者に相談することが必要です。

　　　　　　　

給湯器の寿命を縮める原因とは

給湯器は使い方しだいで、寿命を縮めてしまうことがあります。

設置場所

給湯器の本体の前にスペースがないと、排気口から吐き出した排気を吸気口から吸い込んでしまうため、部品や内部の配線が劣化する原因となります。排気ガスの成分には硫黄が含まれていて、空気中の水分と化学反応を起こすと腐蝕性の酸を作り出してしまいます。給湯器がその酸を吸い込んでしまうことによって、機器内部を痛めてしまいます。

また、メンテナンススペースを確保しておくことも重要です。隣の家の壁や塀との距離が60ｃｍ以上ないと、メンテナンスをすることが難しくなってきます。

水質

井戸水など、水道水以外の水を使用していると、寿命が短くなってしまう場合があります。井戸水には水道水には含まれていない成分が多く含まれていて、石灰（炭酸カルシウム）などを含んでいる場合があります。

そのまま使用していると給湯器内部にカルシウムが溜まって、結石ができてしまいます。その結果、場所によって温度が伝わりにくくなったり、沸騰しやすくなり、寿命が短くなります。最悪の場合1年ほどで交換になる場合もあります。

使い方

いつもお風呂に入るときに入浴剤を使っている方は注意が必要です。入浴剤の中には、配管を痛めてしまう成分が入っているものがあります。入浴剤が入っている状態で追い炊きをすると、入浴剤の成分が入ったお湯が配管を通ることになります。

また白く濁るタイプの入浴剤などを入れて追い炊きをすると配管に成分が沈殿し、水の流れを詰まらせ、その場で沸騰してしまう「局部沸騰」を起こして給湯器の寿命が短くなってしまうことがあります。

少しの腐食や沈殿でも、繰り返していると給湯器の寿命に大きく影響を与えてしまうかもしれません。入浴剤はなるべく使わずに、使った際もできるだけ追い炊きはしないようにするのがいいかもしれません。

また、循環アダプターフィルターを定期的に掃除しておくことも大切です。循環アダプターとは浴槽とお湯と水が出てくるところで、ゴミが入らないようにフィルターがついています。このフィルターはとても細かい目になっているので、掃除していないとすぐに詰まってしまいます。

フィルターが詰まると、追い炊きをする際にお湯と水が上手く循環せずに、温度センサーが温度を正しく検知できなくなり、追い炊きを止めてしまいます。追い炊きが止まるために何度も追い炊きを繰り返すと給湯器に負担がかかり、寿命を縮める原因になります。

　　　　　　　

給湯器を選ぶポイント

給湯器には主に「ガス給湯器」と「電気給湯器」の2つの種類があります。給湯器自体の値段はガス給湯器の方が安いですが、電気給湯器の寿命は一般的に20年とガス給湯器よりも長いとされています。

また、ガス給湯器は給水管が凍ってしまうと破損する可能性もあるので、凍結の対策も必要です。ガス給湯器は初期費用を抑えられますが、都市ガスやLPガスを使用するのであればランニングコストとしてガス代がかかることになります。

ガス給湯器の中にも、電気給湯器と同様にお風呂のお湯を自動でお湯張り、保温、足し湯とすべておこなってくれるフルオートタイプの物や、お湯張りと保温のみの機能がついているオートタイプの物などの種類があります。

まとめ

給湯器の寿命は、無理なく使用していれば10年ほどとされています。しかし古くなって調子の悪くなった給湯器はなにかサインを発しているかもしれません。そのサインを放置していると、思わぬ事故につながってしまうおそれもあります。
そのためサインを見逃さないようにして、なにか問題があればすぐに業者に連絡することをおすすめします。

給湯器修理・交換を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番 」の「給湯器修理」をご覧ください。