ここ数年の間に、大型地震が日本で発生することが多く、住宅に地震対策を施そうと考えている方も多いでしょう。なかでも地震対策として大きな効果を発揮する、免震装置の取り付けは魅力的です。
しかし、免震装置を取り付けようと思っても、免震装置の耐用年数が何年あるのか気になりますよね。耐用年数以外にも、取り付けにかかる費用やメンテナンスは必要かどうか、わからないことも多いでしょう。
本コラムでは、免震装置の耐用年数から取り付けにかかる費用、点検の必要性などを紹介していきます。
免震装置の耐用年数はどれくらい?
免震は、建物と地盤との間に免震装置を挟むことで、地震の揺れを抑える構造のことです。この免震装置は、建物に揺れが直接伝わらないように、柔軟に変形したり地震のエネルギーを吸収するなどの役割を持っています。
免震装置には、アイソレータとダンパーと呼ばれる2つの装置があります。アイソレータとは、免震装置として使用される積層ゴムのことで、建物に地震の揺れを直接伝えないための装置です。ダンパーは、地震のエネルギーを吸収することで、揺れを抑えるための装置です。
これらの免震装置には耐用年数があり、アイソレータとダンパーは素材にもよりますが、60年以上だと考えられています。ほとんどの免震装置は、定期的にメンテナンスさえおこなっていれば、約60年経っても問題なく使用できることが多いでしょう。
しかし、大型地震などによって免震装置が故障してしまうと、メンテンナンスではなく免震装置の取り換えが必要となる場合もあります。
免震装置の耐用年数はメンテナンスあってのもの
免震装置は非常に長く使える装置ですが、しっかりとメンテナンスをおこなっていないと、想定していた耐用年数より早く使えなくなってしまうおそれがあるのです。
免震装置のメンテナンスは、業者に依頼しておこなうことができます。おもに目視と計測の2つからメンテナンスがおこなわれ、目視では免震装置に傷や劣化などがないか、計測では免震装置の変位を確認します。メンテナンスは免震装置だけではなく、免震装置を設置している周辺の地盤や障害物なども点検されることが多いでしょう。
これらのメンテナンスをおこなっていないと、免震装置の問題に気付くことができず、耐用年数内でも地震に耐えられなくなるおそれがあります。免震装置の耐用年数を長くするためにも、定期的にメンテナンスをおこなうことが大切です。
免震装置を取り付けるときにかかる費用
一般住宅の場合は住宅の条件によっても異なりますが、約150万円~400万円かかることが多いでしょう。一般的な小型ビルなどの場合は、500万円以上かかることも多くなります。
また、免震装置を取り付けるには、設置する場所の地盤に問題がないことが条件となっています。そのため地盤が柔らかくなっていたり、液状化してしまうおそれがある場合は、地盤の改良費用もかかることがあるでしょう。
地盤の改良には、地盤を補強するだけで済むものと、地盤そのものを改良しなければいけないものがあります。補強だけの場合は約2万円~7万円で、地盤そのものを改良する場合は、100万円以上かかることが考えられます。
ほかにも、免震装置の耐用年数を長くするために、取り付けたあとのメンテナンス費用も考えておくことが大切です。数年毎におこなう定期検査に加えて、大型の地震を受けた場合は、臨時点検をおこなわなければならないことに注意してください。
各種点検にかかる費用も、建物の条件によって異なっています。一般住宅の場合は約3万円~5万円で、一般的な小型ビルや中型ビルであれば、約20万円~60万円かかることが多いです。
コストがかかっても地震対策はしておこう
建物に地震対策を施そうと思っても、想定している以上に費用がかかってしまうこともあるでしょう。特に免震装置の取り付けなどは、費用も高額な場合が多く、工事をおこなうかどうか迷ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、地震対策として建物に免震装置の取り付けをおこなっておけば、建物を地震の揺れによる被害から守ることができます。建物に免震装置などの地震対策を何も施さずに、大型地震が起きてしまうと、最悪の場合は建物が倒壊してしまうおそれもあるでしょう。
建物が倒壊してしまうと、免震装置の取り付けをおこなうよりも、はるかに費用がかかってしまうことも考えられます。免震装置の取り付け以外にも、建物に地震対策を施す方法はいろいろあるので、予算と合わせて一度業者に相談してみるのがよいでしょう。
業者に耐震工事の相談をすれば、自分の目的に合った耐震工事の方法を提案してもらえたり、工事にかかる費用の相談もおこなうことができます。既に建物に地震対策を施している場合でも、定期的な点検をおこなってもらうことによって、補強や修理が必要な箇所を見つけることができるかもしれません。
免震装置を設置している方であれば、免震装置が耐用年数よりも長く使えるように、定期点検の相談をしておくのもよいでしょう。また、自治体によっては耐震工事にたいして補助金が受け取れる場合がありますので、条件など問い合わせてみることをおすすめします。
まとめ
免震装置の耐用年数は、一般的に60年以上と非常に長い年数の間、使用することができます。しっかりと日ごろから免震装置を目視するなどして、メンテナンスをおこなっておけば、さらに長く使える可能性もあります。
一方で建物に免震装置を取り付ける費用は、免震装置以外にも各種点検費用なども考慮する必要があるので、高額になってしまいがちです。しかし、建物の地震対策として免震装置を取り付けておけば、急な大型地震の揺れで建物が倒壊する可能性を大きく減らすことができます。
建物が倒壊してしまうと、免震装置を取り付けるよりも費用がかかってしまうことが考えられます。そのため、建物が地震によって大きな被害を受ける前に、地震対策をおこなっておくことが大切です。
ぜひ一度、建物の地震対策として免震装置の取り付けや耐震工事を検討されている方は、業者に相談してみてはいかがでしょうか。
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