浴槽交換にかかる費用解説!価格を抑えるならユニットバスがおすすめ
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浴槽の汚れが目立ってきた、ひびが入ってしまった、もっと快適に過ごしたいなどの理由で交換を検討することもあるかと思います。しかし、浴槽の交換には思っているより費用が掛かることはご存知ですか。いざ交換を依頼してみたら思ったより費用が掛かり、断念せざるを得ない場合も少なくありません。
ただ、浴槽交換が高額になるのには作業が多いという理由があります。そのため、工夫次第で費用を抑えることができるかもしれません。また、浴槽次第で快適な入浴は大きく左右されるため、こうした点も頭に入れておく必要があります。
今回は浴槽交換が高額になる理由と、費用を抑える工夫、そして快適な浴槽選びのポイントについて解説していきます。
浴槽の交換が高額になる理由
浴槽の交換に必要な費用でイメージしやすいのは「浴槽本体の価格」と「設置工事」の2つでしょう。確かに、これらの価格は浴槽交換の費用に反映されます。
ただこれ以外にも古い浴槽の撤去など、さまざまな工事を同時に行う必要があります。これらの価格も交換費用に上積みされるため、必要以上に高額となるイメージがあるのです。また、浴槽の下の問題は、実際の工事にとりかかってから判明する場合もあります。これらの応急工事を行えばそのぶん、費用もかさみます。
浴槽交換に掛かる費用内訳
浴槽交換にはさまざまな工事や作業が関わってくるため、そのぶん費用もかさみやすくなります。内訳別にみていきましょう。
見積り
現在、ほとんどの業者は無料で見積りを行っています。そのため相見積りなども依頼しやすいのですが、一部の業者には見積りに費用が掛かるところもあるので注意してください。
古い浴槽の解体撤去
新しい浴槽を設置するためには、今まで使っていた浴槽を撤去しなければならないことがほとんどです。そのため撤去のための作業費用が掛かります。とくに埋め込み式浴槽の場合、撤去や解体の費用が高額になりがちです。
壁や床の解体費・補修
新しい浴槽が既存のドアから入る場合はともかく、入らない場合は壁を一度取り壊してその穴から浴槽を入れる必要があります。設置後に壁を作り直す必要もあるため、この工事が行われれば費用は高くなりがちでしょう。
また床についても浴槽交換時に解体や補修を行う可能性があります。
浴槽の下地調整
古い浴槽と高さが異なるときの調整や、排水をスムーズに行うために勾配を付けるなど、浴槽部分の下地を調整する工事が必要になる場合があります。
新しい浴槽の購入と設置
現在販売されている浴槽にはさまざまな種類があり、その種類次第で価格も変動します。また設置にも費用が掛かってきますが、とくに埋め込み式の場合費用は高くなりがちです。
排水管工事
浴槽の排水系統に問題が生じている場合、追加で工事を行う必要があります。事前にわかっていれば安心なのですが、浴槽を取り外してはじめてわかるトラブルも少なくありません。
その他費用
工事のための養生費用や現場までの交通費なども浴槽交換費用に含まれてきます。これらの費用も必要なことを忘れず、見積りを依頼した際は費用を確認してください。
浴槽交換の費用を抑える方法
浴槽の交換はさまざまな工事や作業が関わってくるため、浴槽本体の価格を上回ることも少なくありません。そのため費用を抑える工夫は「交換の必要性を考える」「浴槽本体で安く抑えることを考える」の2つの方向から考えることができるでしょう。
補修や塗装で補う
浴槽交換の費用は安くないため、まずは交換が本当に必要か考えてみるところからはじめてみましょう。
浴槽の経年劣化による変色や多少のひびなど、浴槽本体に大きな支障がない場合はクリーニングや浴槽の塗装によってこれらの問題を解決できる場合があります。大がかりな工事にならないぶん、浴槽本体を交換するよりも費用は抑えられるでしょう。
とくに浴槽塗装は色を変えることもできるため、浴室の雰囲気を変えたいという理由で浴槽交換を検討している場合は選択肢に入れてみてください。
ユニットバスなら低コスト!
浴槽自体を安いものにする、工事費が抑えられるものにするという選択肢もあります。
とくに埋め込み式の場合、交換に掛かる費用は高くなりがちです。ただ安すぎる浴槽も耐久性に不安が残るため、交換に掛けられる費用とのバランスを取りながら費用を考える必要があるでしょう。
また、ユニットバスに交換することである程度費用を抑えることもできます。浴槽交換だけでなく浴室全体のリフォームとして、検討してみるのはどうでしょうか。
ユニットバスと従来工法の違いなどについては「ユニットバス?在来工法?お風呂リフォーム前に知っておくべきこと」で解説しています。そちらもぜひご覧ください。
ポイントを押さえて快適なお風呂にしよう!
快適な浴槽への交換を考えるためには、浴槽のサイズが大きな鍵となります。しかし浴槽が大きすぎると洗い場などのスペースが狭くなるため、適度にバランスを取る必要があるでしょう。
また、浴槽についている機能性にこだわるという手もあります。
くつろげるサイズを知ろう
浴槽のサイズはくつろぐための大きな鍵です。狭すぎる浴槽では体を大きく曲げる必要があり、疲れを取ることには向いていないでしょう。一方大きすぎる浴槽は張るお湯の量が増えるなどのデメリットもあるため、生活スタイルに合わせた大きさを選択しましょう。
・90~100cmの浴槽(湯量:約230~260L)
体の小さい女性であれば窮屈に感じないかもしれませんが、ゆったりとくつろぐためには不向きです。
・110~120cm(湯量:約290~310L)
体が比較的小さい男性であれば窮屈さは感じにくい大きさで、0.75坪というコンパクトな浴室であっても収まりやすいサイズの浴槽です。
・140cm(湯量:約360L)
背が高い人であってもゆったりとくつろぐことができる大きさです。足を伸ばして入浴することも可能でしょう。
・160cm(湯量:約420L)
足を伸ばしてくつろぐことのできる大きさで、サイズに余裕があるため親子で一緒に入浴を楽しむこともできます。
・180cm(湯量:約470L)
家族で一緒に入浴することもできるのですが、このサイズになると約3畳分の広さが必要になるなど、普段使いには向かない大きさです。使う湯量も増え、光熱費に響いてくるでしょう。
浴槽の機能性を考えよう
浴槽に工夫をすることで、湯温の低下を抑えたり、掃除をしやすくしたりする機能を持った浴槽が販売されています。光熱費節約やメンテナンスの負担軽減などの効果があるため、予算に余裕がある場合は検討に入れてみてはいかがですか。
・湯温低下を防ぐ浴槽
発泡ポリスチレンなどの断熱材で浴槽を包むことで保温効果を持たせた浴槽があります。湯の温度を保つことで快適な入浴を楽しめるとともに、追い炊き回数を減らせるため光熱費節約にもつながります。
・汚れにくい浴槽
例えば有機ガラス系の人工大理石を使った浴槽は、耐久性や汚れ防止の機能に優れています。素材自体に水や油をはじく成分が含まれているため、傷がついても汚れが付きにくいのが大きな特徴です。
まとめ
浴槽の交換は高額になりがちです。そのため相見積りなどを行って価格や作業内容を比較しつつ、交換が本当に必要か、安い浴槽はないかなどの検討を合わせて行うことが大切になってくるでしょう。
また、浴槽の交換だけでなく、浴室全体をユニットバス・システムバス化して費用を抑えるというのもひとつの選択です。従来工法でオーダーメイドするよりも工場生産の製品の方が安くなる場合も多いため、浴槽交換を機に、浴室全体のリフォームを考えてみるのもいかがでしょうか。