喪服の着物は高く売れる?買取相場と損をしないための3つのポイント
お葬式やお通夜で使う喪服も、現在では洋装のものを着用する方が多く、和装の喪服が使われることは少なくなりました。
そのため、使わなくなってしまった喪服の着物をどうしようか迷っている方も多いのではないでしょうか。
使わなくなった喪服着物はたんすの中で眠らせておくより、欲しがっている人に渡るよう買い取ってもらうのがおすすめです。
しかし、
「喪服ってどこに買い取ってもらえるの?」
「そもそも喪服着物の買取って断られるのでは……」
といった疑問を感じている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、喪服の着物を買い取ってもらうための方法や、現在の喪服買取の相場についてご紹介していきます。
目次
喪服の着物は売れないことはない
喪服着物の買取を受け付けている業者はあまり多くありません。
これは、着物市場において喪服着物の需要の少なさにあります。
現代において喪服は洋装のものを着用する方が多く、さらに喪服着物が必要になった場合はレンタル品を利用すればいいので、喪服の着物を欲しがる人はほとんどいないのが理由です。
しかし、着物の買取業者によっては喪服着物の再販ルートを独自に持っているところもあるので、必ずしも喪服の着物が売れないわけではありません。
また、「冬用・夏用喪服のセット買取」「未使用または状態が良い喪服着物のみ」といった条件つきで買取を受け付けているところもあるので、業者を選定すれば買い取ってもらえる可能性があります。
喪服着物には種類がある
喪服の着物にもいくつか種類があり、それぞれで用途もちがうので需要が変わってきます。
ここでは喪服着物の種類について用途別に解説していきます。
正喪服の着物
正喪服とは最も格式高い喪服とされており、一般的には喪主または配偶者が着用する着物です。
正喪服は男性だと「紋付羽織袴」という長い袴と紋付きの羽織を着用し、五つ紋が入っていることが基本です。
女性の場合は黒紋付を着用して、帯と草履は黒に、足袋には白色を着用しますが、地域によっては帯の決まりが異なります。
正喪服は利用できる場面が限られることから、買取不可または値段がつかない可能性があります。
準喪服の着物
準喪服は喪主以外の親族、または友人や知人など親しい間柄が着るとされており、参列者が着用する喪服がこちらとなります。
準喪服の着物は三つ紋または一つ紋の無地が基本です。
そのため、買取では色無地の着物として扱われる場合があり、買取業者によっては普通の着物として買い取ってもらえることがあります。
略喪服の着物
略喪服はお通夜前の仮通夜や三回忌以降の法事に着用される着物です。
寒色系の地味な色無地に一つ紋か三つ紋の着物が基本です。
略喪服も普通の着物として買い取ってもらえるので、買取業者へお問い合わせする際にどんな喪服か伝えて買取可能か相談してみましょう。
喪服の着物の買取相場はどれくらい?
気になる喪服着物の買取相場ですが、基本的に数百円から数千円が相場とされています。
購入当時30万した喪服でも、未着用でよくて1,000円程度、状態が良いもので100円程度です。
ブランド物の喪服着物でも、査定額はおよそ5,000円前後が限界となっています。
やはり他の着物と比べても、需要の低さから買取額も相応の価格になっているようです。
喪服着物の買取で損をしない3つのポイント
買取可能とはいえ、やはり値段に難があるのが喪服の着物です。
しかし、着物を売る際の知識をつけておけば、喪服の査定額アップも期待できるかもしれません。
次に喪服着物の買取で損をしないためのポイントをご紹介していきます。
五つ紋以外は普通の着物として買い取ってもらえる可能性
自宅にある黒い着物を全て喪服と考えるのは間違いです。
着物の分類的には喪服と呼ばれるのが五つ紋のみとされ、三つ紋や一つ紋はあくまで色無地として扱われるため、査定対象になる可能性があります。
五つ紋は背中・両袖の後ろ側・両胸の計5か所に紋が入っています。
また、家紋が入っているから買い取ってもらえないんじゃ……とお考えの方もいらっしゃると思いますが、近年は家紋を気にせず喪服を着用する方も多いので大丈夫です。
まずは一度、自宅の喪服に紋がいくら入っているのか確認してみましょう。
喪服着物はセットで高く売れることも
着物は帯や草履、長襦袢などを合わせてはじめて着物として着用できます。
喪服も同様で、帯や草履がセットだと需要に合わせて買い取ってもらいやすくなります。
喪服着物は夏用・冬用と季節に合わせて着用できるものや、長襦袢・帯締め・帯揚げなどの喪服に必要な小物もセットで揃えておけば、買取額にも期待できます。
着物査定のプロがいる専門買取業者を利用する
喪服着物を買い取ってくれるところにはリサイクルショップや古着屋がありますが、基本的に着物の詳しい知識を持った査定スタッフがいません。
また、こうしたお店は着物の重さを計って買い取る方法を採用しているところが多く、適切な価格で買い取ってくれない可能性があります。
そのため、喪服着物は正しい着物の知識を持った専門買取業者に依頼するのがおすすめです。
喪服着物の買取に対応している業者一覧
喪服着物の買取なら専門買取業者がおすすめとお伝えしましたが、お店によっては喪服の買取を受け付けていない場合があります。
では喪服の買取を受け付けている買取業者はいったいどこがあるでしょうか。
そこで当編集部が調査した全国44社着物買取業者ランキング上位の中から、喪服の買取可能な業者の対応状況を調査して一覧にしてみました。
買取業者名 | 喪服買取の対応状況 |
バイセル | △ ※要事前確認、またはリメイクの相談可 |
福ちゃん | × |
コメ兵 | × |
着物10(旧ヤマトク) | 〇 |
ザ・ゴールド | × |
現在確実に喪服を買い取ってくれるのは着物10(旧ヤマトク)のみとなっており、バイセルでは喪服の買取が難しい場合があるため、事前に問い合わせをおこなう必要があります。
着物10(旧ヤマトク)
買取方法 | ・宅配買取 |
手数料 | 申込料無料 梱包キット依頼料無料 宅配送料無料 ※キャンセル時の返送料は自己負担 |
お問い合わせ時間 | 【電話問い合わせ】 24時間年中無休で対応 |
着物10(旧ヤマトク)は宅配買取専門なので、対面で査定員とやり取りする必要がありません。
着物10(旧ヤマトク)なら汚れがある着物から古い着物まで、どんな着物でも買取を受け付けています。
郵送に必要なダンボールも無料でもらえるので、喪服の買取をお考えの方は着物10(旧ヤマトク)の利用をおすすめします。
バイセル
買取方法 | ・出張買取 ・宅配買取 ・持込買取(バイセル営業所のみ) |
手数料 | 出張料無料 査定料無料 宅配送料無料 ※宅配買取はキャンセル時の返送料個人負担 |
お問い合わせ時間 | 【電話問い合わせ】 24時間年中無休で対応 |
バイセルは喪服を確実に買い取ってくれるわけではありません。
しかし、喪服の状態によっては買取の可能性があること、さらに喪服をリメイクとして相談できることから、今回あえておすすめとしてご紹介させていただきます。
バイセルの出張買取では、査定員がしっかり対応できたかなどの確認の連絡が査定後にあるなど、万が一査定員の不正を防止するサービスがあるので安心です。
とくにバイセルは着物の目利きに優れた査定員が多く、喪服だと思っていた着物でも査定で高価買取になる可能性があります。
喪服の着物買取まとめ
喪服着物の買取を取り扱っているところは少なく、買取可能なところでも条件が厳しいことが多いですが、決して買い取ってもらえないわけではありません。
買取業者によっては喪服の一式セットとして査定してもらうことで、買取額がアップする可能性もあります。
まずはどの買取業者が喪服の着物を買い取ってくれるのかを確認していきましょう。
着物買取業者の公式サイトを確認して、買取一覧に喪服の記載がない場合は一度お問い合わせすることをおすすめします。