逆光撮影をする際にはWDR機能を活用!監視カメラにも効果的

2021.4.30

逆光撮影をする際にはWDR機能を活用!監視カメラにも効果的


この時期には初日の出やイルミネーションを撮影するということもあるのではないでしょうか。そのようなときに光と影との差が大きく、うまく見た目通りに撮影できないということもあるでしょう。

WDR機能は映像や画像を撮るときに、逆光などの明暗の差の影響を少なくしてより鮮明に写真や動画を撮影できる機能です。似た機能でHDR機能というものがありますが、それは近年スマートフォンに多く搭載されていることが多くなっています。

今回はそのWDR機能とHDR機能の違いや、逆光補正のしくみなどについてご紹介します。

WDR機能とは

WDRとはWide Dynamic Rangeの略でダイナミックレンジが広いという意味です。ダイナミックレンジとは明るいところと暗いところの照度の比をあらわしたもので、デシベル(dB)という単位であらわすことができます。

数字が大きいほど大きな照度の差をはっきりと映すことができます。

WDR機能は撮影する場所が逆光で見えにくいというときに、自動的に補正してできるだけはっきりと映すための機能です。

とくに監視カメラを設置することが多い、入口付近では太陽の動きによって時間帯で映り方に差があることがあります。そのような差が出ないように調整するための機能がWDR機能です。

ダイナミックレンジの値は以下の式で求めることができます。
ダイナミックレンジ値[dB]=20log10(明るいところの照度/暗いところの照度)

この数字が大きいほど画像が暗く映り、暗いところに焦点をあてた場合は白いところが発光したように映るなど、映像がみだれてしまいます。
  
      WDR機能とは

WDR機能の画像合成の仕組み

WDR機能は画像を合成することで、最適な画像を取得しています。動画の場合WDR機能のないカメラは通常1/60秒のスピードでシャッターを押して、映像を作成しています。

しかしWDR機能がついているカメラは1/120のスピードでシャッターを切り、通常の2倍のシャッターを切っています。つまり通常のカメラが1枚の絵をつくっているあいだに、WDR機能付きのカメラは2枚絵を作成しています。

この2枚は全く同じというわけではなく、1枚は明るいところに焦点をあわせて、もう1枚は暗いところに焦点をあわせています。そのため暗いところがうまく映っていないものと、明るいところが白抜きしているものがあります。

そのままだとどちらも映像を確認する際に、画像のどこかしらが確認しづらい状態となっています。監視カメラの場合はとくに顔が影になって確認しづらいということもあるので、2枚の画像を使用して見やすいように加工する必要があります。

2枚の画像は合成し組み合わせることにより、明るいところも暗いところも見やすい画像ができます。短所をおぎなうように画像を組み合わせることで、全体的に見やすい画像や映像をつくることができます。

      WDR機能の画像合成の仕組み

HDR機能とWDR機能の違いについて

HDR機能はスマートフォンにも多く取り入れられている機能です。「スマートフォンにあるものの、機能が分からないために使用したことがない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

HDRはHigh Dynamic Range の略で露出レベルの異なる複数の写真を合成することで照度の差が大きいところでも鮮明に1枚の写真をつくることのできる機能です。

より肉眼で見ている景色に近い状態を撮影することが可能で、室内から屋外を撮影するときや夜のイルミネーションなど光と影の差が大きいところでの撮影に最適です。

WDR機能は2枚の画像から合成するものですが、HDR機能は複数の画像を合成するものです。またWDRは高性能のレンズやCMOSセンサーを使用して、ハードウェアの性能によってさまざまなシチュエーションで見やすいものを作成します。

明暗の差が大きい場合には有効な機能ですが、動いている被写体を撮る場合にはブレやすいため通常の撮影モードがいいでしょう。

      HDR機能とWDR機能の違いについて

HDR機能とWDR機能はどちらを選べばいいのか

実際ではHDR機能とWDR機能を混同して使用するということもあるようです。またメーカーでは自社製品を比較するようなことはしないため、動画サイトなどで撮影された動画を自主的に調べて比べるしかなさそうです。

参考までに現在は逆光補正についてWDR機能が大きく取り上げられているものが多くなっており、HDR機能という表示がなくてもWDR機能という表示が大きく取り扱われている場合はその表示を参考にするといいでしょう。

また「とくに映像や写真にこだわりがないものの、見やすいものがいい」という場合はWDR機能とHDR機能に大きな違いはないため、WDR機能とHDR機能のどちらかが搭載されているものを選ぶといいかもしれません。

現在はドライブレコーダーに搭載されていることも多く、そのような動画を検索すると比較しやすいものがでてくることもあります。実際に動画サイトにはドライブレコーダーで比較した動画があるようです。

WDR機能やHDR機能が搭載されているものには監視カメラや一般的なカメラ、ドライブレコーダーなどがありますが、物の種類によってもどちらがいいのか変わってくる場合もあるので、詳しくは購入する際に説明表示や問い合わせをするといいかもしれません。

      HDR機能とWDR機能はどちらを選べばいいのか

ドライブレコーダーにもWDR機能が有効

逆光の影響を受けやすいのがドライブレコーダーです。ドライブレコーダーには近年、補正機能を備えたものが増えており、より映像を確認しやすくなっています。夜間でも光との差を補正し、夕日や日光の影響がある場所でも逆光の影響を少なくします。

HDR機能やWDR機能がついているものはネットやホームセンター、カー用品専門店でも取扱いがあり、約1万2千円~購入することができます。

代表的な会社では、コムテック、ケンウッド、パイオニア、PAPAGOなどがあります。画素数にも違いがあり、購入する際は画素数とあわせてWDR機能付きのものを選ぶとより見やすいもので映像を確認することができます。

近年は防犯目的でドライブレコーダーを設置する場合のほかに、ドライブ映像を趣味で撮って楽しむということもあるようです。そのようなときは夜景や夕日など魅力的な映像を撮りたいということもあるでしょう。そのような際にもHDR機能やWDR機能は有効かもしれません。

まとめ

WDR機能は逆光を補正するために有効なものです。またHDR機能もスマートフォンに搭載されるなど、気軽にその機能を利用できる機会も増えています。ぜひ明暗の差が大きいときには利用してみてはいかがでしょうか。

またこの機能はドライブレコーダーのほかにも監視カメラにも導入されています。監視カメラは顔をはっきりと映してこそ機能を発揮するという面があり、光の影響が強い場所などで新たに監視カメラを設置するという際にはWDR機能がついているものを選ぶことをおすすめします。

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