愛犬の位牌を祀りたい方へ|選び方や戒名の入れ方、仏具について

2021.4.30

愛犬の位牌を祀りたい方へ|選び方や戒名の入れ方、仏具について

家族の一員であるから、人間と同様に供養してあげたい。そんな想いから亡き愛犬の位牌を作る家庭も増えているようです。

しかし位牌には戒名が入れられているイメージが強いのではないでしょうか。すると犬に対して戒名が与えられるのか、戒名以外でも大丈夫なのか、気になる方も多いでしょう。また位牌を揃えたら次は、仏壇や仏具についてもいろいろ揃えていきたいところです。

今回は犬の位牌をはじめとした仏具事情について見ていきましょう。

犬の位牌への文字入れや形について

人間の位牌は普通、表に戒名、裏に生前の俗名を入れるなどある程度決まった形式があります。では犬の位牌を作る場合、どのような文字を入れればよいのでしょうか。それを考えるためにはまず、犬に戒名が必要かどうかについて考える必要があります。

本来ペットに戒名は付けないが……

戒名は本来、仏門に入って経典を学び、厳しい戒律を守ったうえで授かる名前のことです。そのため本来は生前にもらうもので、仏教徒として仏に仕えるあかしでもありました。しかし時代の経過に伴い死者を仏様の弟子として送る「没後作僧(もつごさそう)」という考え方から、死後に与えられることも多くなりました。

仏門に入り修行をすることは、人間として暮らしていくうちに犯してきた数々の罪を悔い改めることでもあります。そのため人間に仕えてきたペットには罪がなく、悔い改める必要がないことから戒名は付けないという方針の寺院も多いのです。

ただし近年ではペットも家族の一員、人間同然との考え方から戒名を付けたいという人が増加し、戒名を付ける寺院やサービスなども増加しています。また飼い主自身が付けてあげるのもひとつの方法でしょう。

位牌に入れる文字

表面には戒名もしくはペットの名前を入れます。戒名がない場合、犬の位牌は「愛犬(犬の名前)之霊位」などと入れることが多いでしょう。生前の俗名に「霊位」と付けることでも戒名を授かるのと同じことを意味するといわれています。戒名を授かった場合は戒名のみ、もしくは「位」とだけつけることが一般的です。

没年月日は表面に入れる場合、裏面に入れる場合などさまざまです。バランスなども考慮しつつ、入れる場所については判断してみるとよいでしょう。

裏面には俗名(戒名を授かった場合)、年齢、「功徳(くどく)主」=飼い主の情報などを入れることが多いです。動物を飼い世話することは善行とされており、その善行を示すために「××家」など世帯名を入れるのです。ただペットに関しては何を入れなくてはいけないかなどの決まりもないので、シンプルに表面へ「愛犬○○之位」、裏面に没年月日だけを入れるのもひとつの考え方でしょう。またメッセージなどを入れることもできます。

位牌の形も自由

位牌の形についても決まったものはなく、人間用の位牌を使っても問題ないとされています。ペット用にデザインされた位牌も多くあり、小さめのものやメモリアルとしての役割を強く持たせたものなどさまざまなものが販売されています。

      犬の位牌への文字入れや形について

犬の位牌の選び方

では犬の位牌として、どのようなものを選べばよいのでしょうか。実際にどんな商品があるかも見つつ、考えていきましょう。

人間用に似た黒位牌

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仏縁堂「ペット位牌 唐木黒壇三塔」
人間用の位牌にも似た黒位牌は数多く販売されており、文字を入れるサービスをおこなっている業者も少なくありません。人間用の仏壇に入れても違和感が小さいことから、人間用の仏壇に安置し一緒に供養するのもひとつの方法かもしれません。

気軽に使える白木位牌

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メモリアル工房 響「手書きする位牌」
白木を使った位牌は人間の場合四十九日が過ぎるまでの仮位牌として用いられますが、サインペンで情報を書き込め費用が安く済むことから、ペット用には気軽に使える位牌としての需要があるようです。

クリスタルを使ったオーダーメイド

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Pet&Love.「ペットのお墓」
クリスタルにレーザー彫刻を施したり、写真をプリントしたりしてオーダーメイドの位牌を作ることも可能です。こうした位牌はそれ自体がペットとの日々を回想するためのメモリアルグッズとしての役割を強く持ち、位牌に向かって供養するごとに亡き愛犬との思い出を振り返ることができます。

携帯しやすい本型の位牌

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大黒屋仏壇店「マインドアルテ:南天」
最近では人間用にも携帯しやすい本の形をした位牌が販売されており、ペット用のものも取り扱われています。

本型の位牌は、閉じた状態では省スペースでありながら、開くことで垂直に立てることができます。そのため出張が多く外出先で供養をしたい場合、普段は引き出しなどにしまっておき必要なときに供養したいといった形には適しているといえるでしょう。

このように、犬用の位牌にもさまざまな種類があります。位牌は簡単に取り換えられるものではないので、作るときに色々と比較してみることが重要でしょう。

犬の位牌を置く仏壇の選び方

亡くなった犬の位牌を置くために、ペット仏壇を用意したいと思うかもしれません。ペット仏壇にも決まりはないため、現在さまざまなものが販売されています。そのなかから位牌に合ったものを選ぶことが大切でしょう。

骨壺を収納するかが鍵

ペット火葬の形にはさまざまな形があり、合同墓に納めた方もいれば自宅で供養しようと遺骨を持ち帰った方も少なくないでしょう。愛犬の遺骨が自宅にある場合位牌とともに安置することになりますが、この遺骨の入った骨壺を仏壇に納めるかが仏壇選びの大きな鍵となってきます。

仏壇に納める場合、箱型で観音扉のついているタイプを選ぶことが多くなるでしょう。しかし骨壺は遺骨の量以上にスペースをとるため、大型犬であれば仏壇も大きくなります。

あえて納めず、位牌とともに並べるのもひとつの方法です。その場合開放的なステージ型の仏壇を選択することになるかもしれません。

ペット火葬については過去コラム「大切なペットのお見送り。ペットの火葬費用と方法をご紹介します。」でもご紹介しています。そちらもぜひご覧ください。

ペットの思い出とともに飾るメモリアルボックスも

仏壇という形式にこだわらず、愛犬の思い出を位牌とともに保管するメモリアルボックスを選ぶのもひとつの方法です。亡き愛犬が使っていた首輪やおもちゃなどは保管場所に困り、どこかにしまいこみ場所がわからなくなることも少なくありません。しかし思い出をその品とともにひとつにまとめておけば、いつでも思い出を振り返ることができるでしょう。

犬の位牌などの仏具は何を用意したらよいか

では亡き愛犬の位牌を安置し供養するにあたり、どんな仏具を用意すればよいのでしょうか。

最低限用意するならこの5つ

仏教では「五供」と呼ばれる5種類の供え物によって仏壇を飾ることが一般的とされています。その5つは「線香・花・ろうそく・浄水・飲食」であるため、これらを供えるための「線香皿・花立て・ろうそく立て・水入れ・供物皿」の5つについては用意しておくと便利です。

必要に応じて他の仏具も

しっかりと供養したい場合はさらにおりんなど、人間の供養にも使う仏具を集めていきましょう。ただ供養の際に人間用のものを借りるなどしても問題ないため、自分なりの供養の形を考えるのが一番かもしれません。

まとめ

犬をはじめとするペットは本来戒名を与えられるものではないというのが仏教の考え方です。そのため日頃お世話になっている寺院に依頼しても断られるケースも少なくありません。しかし近年では戒名を付ける寺院やサービスも出てきているため、どうしても戒名を付けて犬の位牌に入れたい場合は、そのようなものを探してみてもよいでしょう。

愛犬の供養の形はさまざまで、どのような仏壇でも、たとえ仏壇や位牌がなくても気持ちさえこもっていれば想いはきっと伝わるでしょう。形だけにとらわれず、自分なりの供養の仕方を見つけてください。

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