犬の49日の過ごし方|ペット法要の内容や計算方法についてご紹介

2021.4.30

犬の49日の過ごし方|ペット法要の内容や計算方法についてご紹介

大切な家族の一員として犬などのペットと暮らされている方もおおいでしょう。かわいいしぐさに癒され、辛いときは存在に助けられますよね。しかし、そんな愛するペットともいつかお別れの日が来てしまいます。かわいがっていたからこそ、亡くなってしまったときには、一緒に過ごした日々への感謝を込めて、手厚くお見送りをしたいと考えるのはごく自然なことでしょう。

人が亡くなったときには、お通夜や告別式、初七日や49日など、さまざまな法要があります。ペットが家族と同じように扱われることの多い現在では、ペットに対しても人間と同じように葬儀や49日法要をする方が増えています。

そこでこの記事では、ペットの49日法要についてご紹介します。納骨方法や、49日までの過ごし方についてもまとめました。ペット葬儀にもさまざまな方法があるため、ご自身が納得できるかたちを選んで大切なペットを供養してあげましょう。

犬の49日法要とは?考え方や計算方法

49日の法要は、お通夜、告別式に次ぐ大きな行事です。しかし、その意味についてご存知ない方もいらっしゃるかもしれません。まずは、49日にはどのような意味があるのかご紹介していきます。

犬の49日法要も人間と同じ

49日とは、仏教の考え方の1つです。この世とあの世の境界線には三途の川があり、故人はその川を渡ってあの世へいきます。しかし、橋を渡れるか、激流の川の中を泳いで渡るかなど、三途の川の渡り方は異なります。

仏教では「故人は7日ごとに生前のおこないについての審判を受け、三途の川の渡り方が決まる」と考えられているのです。

そして、生まれ変わったあとの処遇について決める大事な審判が7回目、つまり49日です。その決定が下るまでの間、故人の魂はあの世とこの世をいったりきたりしているとされています。

審判では、親族の願いが生前の功徳のたまものとして、考慮の対象になるとされています。
功徳とは、現世や来世を幸せにするためのよいおこないのことをいいます。遺族は、少しでも故人にとってよい結果になるようにと、お経を読んで故人を偲び(しのび)つつ、親族一同で故人の審判の支援をし、納骨をおこないます。これが49日の法要をおこなう理由です。

宗派によっても変わりますが、49日の法要をおこなうことで亡くなった魂は供養され、故人は本当にこの世から旅立ち転生をする、もしくは極楽浄土にいくと考えられています。そして、故人と最期のお別れをし、大切な人を亡くした悲しみに一区切りをつけ普段通りの生活に戻るという「決意の意味」も込められているといいます。

そのため、犬などのペットにも、人間と同じように49日法要をおこない供養する人が増えているのです。残された人にとってもこの49日までの過ごし方は、お別れを受け入れる時間でもあります。49日の間にペットと過ごした時間を思い返してみたり、遺骨をどのようなかたちで納骨すればよいかを考えたりするのもよいでしょう。

49日の計算方法

49日の計算方法は、犬などのペットも人間と同じように、命日(もしくは忌日)から数えられます。亡くなった日を1日目とし、三途の川のほとりにたどり着くまでの7日間を「初七日」、49日目が「49日」とされています。

忌日は「いみび」または「きにち」と読みます。亡くなった日のことを指し、命日と同じように使われます。仏教では、忌日の供養は7の倍数の日とされ、初七日、35日、49日…と続きます。

ほかにも「一周忌」「三周忌」などがあります。「亡くなった日から1年たったら一周忌」と思われがちですが、命日が一周忌、亡くなった次の年が二周忌となります。三周忌は、亡くなった日から満2年目ということになりますので、間違わないよう注意しましょう。

49日の数え方は、宗派による違いはありません。しかし49日の考え方には、宗派によって違いがあります。「宗派の違い」というのは、お釈迦様の教えをベースにし、その教えのなかで重視したポイントの違いです。

浄土真宗では死後すぐに成仏すると考えられていて、日蓮宗と曹洞宗は亡くなった人の魂は次の生まれ変わりが決まる49日までこの世にとどまるものといわれています。また、真言宗では亡くなった方の魂は49日までとどまったのち、極楽浄土へのいき先が決まると考えられているそうです。

関西では、命日や忌日の前夜である「お逮夜(おたいや)」に故人の冥福を祈り語り明かす風習があったので、その影響で数える際に関東よりも1日ずつ前にずれている地域が今も多くあります。

ペットでも49日にお経や納骨、お供えを

ペットは「家族の一員」と考え一緒に暮らしている方も増えています。獣医学の進歩やペット用品の充実、ペットを飼いやすい環境になったことなどは、私たちとペットの絆が日増しに深まっていることと比例しているといえるかもしれません。

そんな大切な存在であるペットですから、亡くなってしまったときに手厚く供養したいと思うものです。

人間の場合、49日には納骨をし、お経を読んでもらってお供えをするというのが一般的です。近年ではペットの場合でも、49日には同じように納骨する方が増えています。そのため、ペットの葬儀を専門にしている葬儀会社やペット霊園といった施設も増えています。

犬などペットの納骨のタイミングは飼い主に一任されています。火葬後すぐに納骨をする方や、火葬後に遺骨を持ち帰り49日目に納骨をするという方もいらっしゃいます。

ペットの納骨は必ずしも49日までにしなければならない、ということはありません。49日にご家族が集まることができない場合や、まだ気持ちの整理がつかないといった事情があれば、無理におこなう必要はないのです。

ご家族みんなが集まるときや、悲しみに区切りをつけることができたときの月命日、一周忌などに納骨してもよいでしょう。

また、納骨をするのではなく、「手元供養」といって骨壺を自宅で保管したり、ペンダントやキーホルダーに遺骨の一部を入れて身に着ける方もいます。できれば離れたくない、いつでもそばにペットを感じれるようにしたいと思われる方にはおすすめです。

そばにいたい!寂しくさせたくない!犬の納骨方法は状況によって選ぼう

ペットの納骨方法は、いくつかの種類があります。ペットの場合は納骨についての決まりはないので、飼い主の方が自由に決めることができます

納骨方法を決めるときには、どのような供養をしたいかによって決めるとよいでしょう。ここでは、亡くなってから納骨までの流れや納骨方法についてご紹介します。

ペットが亡くなってから納骨までの流れ

ペットが亡くなってから納骨するまでの一般的な流れは以下のとおりです。

①ペット葬儀の業者へ連絡する
②葬儀をおこなう
③火葬をする
④収骨をする
➄自宅へ遺骨を持ち帰る
➅納骨をする

①ペット葬儀の業者へ連絡する

ペット葬儀を専門とする業者は複数あり、火葬や葬儀を執りおこなってくれます。亡くなったペットの引き取りや合同葬、個別葬など業者によって内容は異なります。葬儀施設へ出向くことが難しい方でも、移動式の火葬車で対応してくれる業者もあります。ペット葬儀業者のホームページを確認するなどして依頼先を決めておきましょう。

②葬儀をおこなう

葬儀をおこなう場合、人間のときと同様、僧侶による読経お焼香をすることができます。その後は火葬のお見送です。

③火葬をする

火葬には合同火葬個別火葬があります。合同火葬の場合は、ほかのペットと火葬され、そのまま散骨されるか合同供養塔へ納骨されるため、遺骨は戻ってきません。個別火葬であれば遺骨は返骨されます。個別のお墓や納骨堂にしたい、手元供養したいときには個別火葬がよいでしょう。

内容だけでなく費用も大きく異なります。予算や、火葬後にどのように供養するかを考えると選びやすいでしょう。

④収骨をする

火葬が終わったら収骨をします。個別火葬をした場合、業者のなかには自分でお骨拾いをすることができるプランが用意されているところもあります。ご希望の方は業者選びの際に確認しておきましょう。

➄自宅へ遺骨を持ち帰る

火葬をしたあとすぐに納骨しない場合は、遺骨を持ち帰ります。納骨するまで自宅で保管をしましょう。

➅納骨をする

49日や、ご家族の気持ちの整理がついたタイミングで納骨をおこないます。納骨の方法には、合同供養塔個別墓地納骨堂などがあります。また、納骨はせず、自宅で遺骨の保管を続けて手元供養するという方もいらっしゃいます。

このように、ペットの葬儀は人間と変わらないことも多いです。人間のお葬式と同じような流れで進みますが、ペット葬儀において「絶対にこうしないといけない」という決まりはありません。納骨にもさまざまなかたちがあり、タイミングや火葬方法、供養方法は飼い主が望むものを選ぶことができます

納骨方法には合同や個別がある

ペットの納骨をするときには、「合同碑(共同墓地)」と「個別の墓地や納骨堂」があります。

合同碑(共同墓地)
ほかのペットと同じ場所に埋葬する墓地です。共同墓地のため、大きくてきれいで、葬儀費用も抑えられます。「天国で寂しい思いをしないように」と考えて合同碑を選ぶ方もいらっしゃいます。お線香をあげたりお花を手向けたりすることができますが、自分のペット専用の碑石などを建てることはできません。

個別の墓地・納骨堂
個別の墓地や納骨堂は、共同墓地への埋葬と比較すると費用がかかります。しかし墓石が用意され、名前などを刻むことが可能です。人のお墓と同じようにお線香をあげたりお花を手向けたりすることができます。

また、納骨堂であれば、一時的に預けるという使い方もできます。引越しを控えている方や、将来的には一緒のお墓に納骨したいと考えているかたもよいでしょう。

そのほかの供養

ペットの遺骨は霊園に埋葬するだけでなく、自宅に持ち帰って手元供養したり、思い出の場所に散骨したりすることもできます。ペットと離れたくない、という思いから、手元供養を選ばれている方も多いでしょう。また、自分が死んだとき一緒にお墓に入ることを希望される方であれば、それまでは遺骨を手元に置いて供養する方もいらっしゃいます。

手元供養をする場合は、「個別火葬」を選ぶようにしましょう。合同火葬をするとほかのペットと一緒に火葬されるため、遺骨は返骨されません

手元供養には、骨壺をそのまま自宅で保管したり、自宅の庭など自分が所有する土地に遺骨を埋葬してお墓を立てたりする方法があります。今ではペット用のかわいらしいミニ骨壺や仏壇、墓石なども販売されていて、毎日ご自宅でお水やお花、好きだったおやつをお供えすることができるのです。

ただし、遺骨に湿気が含まれることでカビが生えてしまうことがあります。骨壺を自宅で保管する場合は、骨壺を密閉したり、湿気の少ない場所に置くなど保管状態には十分注意しましょう。

人間もペットも、49日は故人を失った悲しみを受け入れる時間です。ペットとの別れを受け入れるのに時間がかかる人もいれば、すぐに納骨することで気持ちの整理をつけられる人、それぞれの思いや事情があると思います。家族で話し合って、ペットにとっても自分にとってもよい方法を選んで供養してあげてください。

納骨するまでは心を落ち着かせ自宅で供養をしてあげよう

ペットも人間と同様に、49日までは遺骨を自宅で供養することが一般的です。納骨するまでの自宅での過ごし方についてご紹介します。

自宅供養で気持ちの整理を

家族同然のペットを亡くしてしまい、しばらく心の整理がつかなくなる方も多いでしょう。49日までは遺骨を自宅供養する期間であることと同時に、ご自身の心の整理をつけるために必要な期間でもあります。時間の経過とともに少しずつ心の整理をつけられるとよいですね。

心の整理がつかないうちにペットのことを思い出すと、悲しい気持ちが先立ってしまいますが、なにもせずふさぎ込んでよけいに気が滅入ってしまうこともよくありません。無理のない範囲で、自分ができる作業をしてみてはどうでしょうか。

ペットの葬儀や供養をすることで、少しずつ気持ちに整理がつくこともあるでしょう。ペットとの思い出を振り返ることで、優しい気持ちになり、かけがえのない時間を懐かしむことができるはずです。そこから少しずつ気持ちの整理がつき、思い出のアルバムを作るなどの作業ができるかもしれません。そうすれば、徐々に心が晴れていくことでしょう。

なかなか気持ちの整理がつかなくても、自分のなかに感情を溜め込まず、素直に悲しみの感情を出すようにしてください。無理しすぎないこと、頑張りすぎないことも大切です。悲しみを分かち合ってくれる人や、悲しみを受け入れてくれる人がいれば、そういった人に自分の気持ちや思いを話してみてください。話すことで、自分の気持ちにもある程度の整理をつけられることもあります。

なかには無神経な発言をする人がいるかもしれません。もし心ない言葉を投げつけられてしまっても、そういった人には理解を求めず、悲しみを理解してくれる人に気持ちを共有してもらいましょう。

火葬や土葬をするまでは思い出の場所で安置を

火葬をおこなうまでは、ご自宅でペットを安置することとなります。大切でかけがえのない存在だったペットとの最後の時間を、ペットがお気に入りだった場所で過ごしてあげてください。

≪用意するもの≫
・段ボールなどの箱
・新聞
・バスタオル
・保冷剤
・ビニール袋

≪安置方法≫
①段ボールなどの箱は棺の代わりに使用します。段ボールの下にはビニールを敷いてください。
②段ボールの中に新聞紙、その上にバスタオルを敷いた状態でペットを安置します。
③頭とおなかのあたりを保冷剤で冷やしてください。
④残りのバスタオルを優しく体にかぶせてあげましょう。

ペットが生前使っていた器にお気に入りの食べ物とお水を入れて、棺の脇に置いてあげるとよいでしょう。火葬の当日までは、お水と食べ物を毎日換えてあげます。ほかにも、お気に入りだったおもちゃ、お花や写真を飾ってあげて、最後の時間を大切に過ごしてください。

してあげたい供養に合わせて火葬方法を決めよう

どのような供養をしてあげたいかによって火葬方法も異なります。

火葬には合同火葬個別火葬があります。合同火葬の場合は、遺骨は戻ってきません。ほかのペットと火葬され、そのまま散骨されたり合同供養塔へ納骨されたりします。そのため個別のお墓や自宅供養をしたいと考えている場合は、個別火葬をしましょう。個別火葬であれば遺骨は返骨されます。

供養方法に迷っている場合は個別火葬にするとよいでしょう。焦って決めて後悔しても、合同火葬をしてしまったあとでは遺骨は戻ってきません。一度遺骨を持ち帰り、ゆっくりと決めればよいでしょう。

法要のお供えやお花はどうする?知っておきたい注意点

ペットも大切な家族の一員ですので、ペットの葬儀、49日法要、ペットの一周忌をおこなうことも当たり前となりました。そのため最近は、ペットのお供え用のフラワーギフトを用意してくれるフラワーショップもたくさんあります。

お供えする花は、色によって意味が異なります。大切なペットに一番似合う花を選んで、供えてあげてください。

・白系の花:清楚な白はお供えにふさわしい色で、心を安心させてくれます。
・桃色・赤系の花:かわいいペットを思い出させ、心を癒してくれるでしょう。
・黄色・橙色の花:元気なペットを思い出させ、気持ちを明るくさせてくれます。
・青色・紫色の花:青系は悲しみを表現する色、紫は供養を意味する色でもあります。

まとめ

ペットの存在はとても大きいものです。ペットと触れ合っているだけで励まされた癒された経験をお持ちの方も多いでしょう。

大切なペットが亡くなった悲しみは大きく、癒える時間は人により違いますが、最後までしっかりとお見送りをすることで、気持ちの整理にもつながるはずです。

犬などのペットが亡くなった場合でも人と同様、お見送りや葬儀をして、49日に納骨をおこなうことが一般的となっています。しかし、方法などに決まりはありません。

ご家庭ごとの信仰や方針によって希望もあるかと思います。後悔がないように、どのような葬儀や供養をおこないたいのかをはっきりさせておくことが大切となるでしょう。

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