パソコンが再起動を繰り返す…困ったトラブル原因の探し方と対処法

2021.4.30

パソコンが再起動を繰り返す…困ったトラブル原因の探し方と対処法

パソコンという機械はデリケートにできています。そのため、ちょっとしたことでも機嫌を損ねて動作が不安定になってしまうことがあります。作業中に起こるトラブルのなかでも、パソコンが再起動を繰り返すケースは、とくに厄介なトラブルといえるでしょう。

本コラムでは、パソコンが再起動を繰り返すトラブルに困っている方におすすめの内容となっています。不具合の原因をいっしょに考えていきましょう。

また、パソコンを再び使えるようにするためのチェックポイントもお伝えしていきます。以下で紹介するポイントをチェックしてみてください。

なぜパソコンが再起動を繰り返すのか

パソコンは自分の思い通りに動いてくれないバグと呼ばれる故障を起こすことがあります。再起動を繰り返すという症状もそのバグのひとつです。パソコンが再起動を繰り返すというときはおもに以下の2つの理由が考えられます。

ソフトウェアの不具合

目に見えないシステムやプログラムが破損してる状態です。おもな原因は3種類挙げられます。

・Windowsシステムファイルの破損
・ハードディスクでの不良セクタ
・ウイルス感染

Windowsには、もともとパソコンに不具合が起こった場合に自動的に再起動して改善できないか試みるというシステムが入っています。しかし、このシステムが破損していると、パソコンは常に不具合が起こったときのような対処をおこなってしまい、無限に再起動を繰り返すのです。

そして、ハードディスクの不良セクタとは、ハードディスクの記録面の磁力が劣化し、データの読み込みや書き込みができなくなる現象のことをいいます。不良ブロックと表記されることもあります。

不良セクタが発生しても、通常は部分的な故障なのでパソコン本体を普段通りに使用することは可能です。ただし、故障部分が多くなると修復ができず再起動を繰り返してしまいます。

また、ウイルスに感染している場合は、ソフトウェアが影響を受けて再起動が繰り返されることがあるのです。ウイルス対策ソフトを搭載しているのであれば、一度ウイルススキャンをおこなってみましょう。

ウイルスが発見された場合は、駆除をおこない再び起動してみてください。問題なく起動できたら不具合の原因はウイルスだったということが確認できます。

ハードウェアの不具合

ハードウェアは目に見える機器やデバイスのことを指します。ソフトウェアに異常がない場合は、こちらの故障を疑ったほうがよいでしょう。トラブルが起こりやすいのは以下の3つなので、一度確認してみることをおすすめします。

・電源ユニットの故障
・マザーボードやメモリにほこりが蓄積している
・ファンにほこりが蓄積している

電源ユニットは、電解コンデンサが故障したりパーツを増やして電力不足になったりするとトラブルが発生して再起動が繰り返されることがあります。

接続する機器を最低限にしてみよう

また、マザーボードやメモリ、ファンなどにほこりが溜まっているのもトラブルの原因です。機器同士の接続がうまくいかなくなるなどの不具合が起こるので、掃除をしてほこりを取り除く必要があるでしょう。

おおまかな原因は上記のようなものですが、これだけの情報ではパソコンの不具合を直すことはできません。次章からは詳しい原因と対処法について解説します。

接続する機器を最低限にしてみよう

周辺機器や部品のなかにはパソコンの起動プログラムに影響を与えるものがあります。これらが、再起動の原因になっているケースがあるため、まずは周辺機器を取り外せるだけ取ってしまってから、電源スイッチをいれてください。

USB機器

デスクトップ型のパソコンの場合、パソコン単体で使用されている方はほとんどいないのではないでしょうか。マウスやキーボードといった入力機器はもちろん、プリンターやUSBメモリ、ヘッドホンなど、USB接続されている機器はすべて取り外してみましょう。

USBポートに何のコネクタも挿さっていない、パソコン本体とモニタだけの状態になったら、一度電源ボタンを押して起動してみます。それで起動がうまくいくようであれば、取り外した周辺機器のうちどれかがトラブルの原因ということです。

周辺機器をひとつ接続するごとにパソコンを起動していけば、いずれ何が不具合を発生させているのか特定することができます。

セーフモードで起動してみよう

パソコン内部のカード

周辺機器をすべて取り外してもパソコンが再起動を繰り返すなら、外付けの機器が原因ではないかもしれません。パソコン内部のマザーボードに取り付けられている部品をチェックしてみましょう。

どこに異常があるかを特定するためには、部品をすべて取りはずしたあと、ひとつずつ付け直していくという方法をとります。

デスクトップ型のパソコンであれば、本体のカバーを外すだけで中身を見ることができるので、内部部品の付けはずしをするのは簡単です。

部品の役割がわかれば、不具合の原因が特定しやすいかもしれません。パソコンの中にはどんな部品が入っているのか、簡単に解説しておきましょう。

◆マザーボード

「基板」とも呼ばれる、パソコンの土台部分です。パソコンの部品は原則すべてこのマザーボードに取り付けられていると考えてよいでしょう。

◆メモリ

マザーボードに斜めに挿し込むかたちで取り付けられている板状の部品です。パソコン上でソフトが作業をおこなうスペースとしての役割があります。

メモリは付けはずしがとくに簡単な部品なので、複数枚挿さっている場合は1枚だけ残して取り外してみましょう。

◆CPU

パソコンが計算や処理をおこなう「頭脳」にあたる部品です。平らな部品がマザーボードにねじ止めされています。

◆記録ディスク

記録ディスクとは、データの保管倉庫にあたる部品です。パソコンのシステムが全て入っている場所となります。そのため、記録ディスクに異常が起こるとパソコンがまともに起動しなくなることがあります。

記録ディスクは大容量のHDD(ハードディスク)が一般的です。しかし、近年では「HDD」より小型で読み込み速度の速い「SSD」が搭載されていることが増えてきました。

◆電源ユニット

コンセントから供給される電力を、パソコン用の電圧に変換するための装置です。パソコンを動かすエネルギーにかかわる部位といえます。そのため、電源ユニットに異常があるとそもそもスイッチを押しても電源が入らないことがあります。

周辺機器の不具合が原因であれば、上記の方法のどれかで解決するはずです。いずれの対処法も効果がないという場合は、原因が別にある状態なので、これからご紹介する対処法を試してみましょう。

セーフモードで起動してみよう

外付けの機器に異常がない場合は、内部のシステムに異常が起こっていると考えられます。そこで、システムに問題があるかどうかを確かめるために便利なのが、「セーフモード」を活用する方法です。

セーフモードとは

セーフモードとは、通常パソコンが起動する際に一緒に立ち上がるいくつかのソフトを立ち上げずに、起動させるモードのことです。

パソコンが起動するときは、基本システムとなるOSだけが動くのではありません。OSが動き始めるのと同時に、デスクトップの壁紙を表示するソフトなど、複数のソフトも一緒に立ち上がる仕組みとなっています。

そのため、OSと一緒に起動するソフトのうちどれか一つでも不具合があると、「パソコンが再起動を繰り返す」というトラブルにつながりやすいのです。

セーフモードは必要最低限の機能しか立ち上げません。この特徴を活用すれば、パソコン内部の異常をシステム側からチェックしたりトラブルの原因を特定したりすることができる場合があります。以下にご紹介する手順にしたがって試してみましょう。

セーフモードでの起動方法

●Windowsの場合

(1)スタートメニューから「設定」画面を呼び出す
(2)「更新とセキュリティ」を選択する
(3)表示されるメニューから「回復」をクリック
(4)「今すぐ再起動」を選ぶ

すると、パソコンの再起動の方法について聞かれる画面に移ります。そこから以下の順に操作をすすめましょう。

(1)「トラブルシューティング」
(2)「詳細オプション」
(3)「その他の修復オプションを表示」
(5)「スタートアップ設定」
(6)「再起動」

ここまでの操作が終わったら、メーカーロゴが表示されてパソコンが再起動します。再起動オプションのなかから「セーフモードを有効にする」を選べば、セーフモードでの起動をおこないましょう。

●macOSの場合

パソコンを起動したらすぐに「shift」キーを押し続けます。ログイン画面になるまでずっと押しっぱなしにしておきましょう。あとは通常通りログインすれば、パソコンがセーフモードで立ち上がります。

その他試してみたい方法

セーフモードでの起動が出来ているなら、一緒に立ち上がるソフトが原因でパソコンが再起動を繰り返す可能性が高いです。そこで、セーフモードを利用して異常の原因を特定してみましょう。

セーフモードで起動したパソコンで、スタートメニューの検索窓から「トラブルシューティング」を探してクリックします。トラブルシューティングはシステムの不具合を自己診断する機能です。再起動に邪魔されてできなかった自己診断も、セーフモード中なら可能かもしれません。

パソコンを一度掃除してみよう

周辺機器やシステム的な不具合だけがパソコンが再起動を繰り返す原因となるわけではありません。とても単純なことですが、汚れやほこりによってパソコンの調子が悪くなることは十分考えられます。

パソコンに熱がこもっているかも

パソコンは熱を発する機械です。とくにCPUは複雑な計算をおこなう際に大量の電気を消費します。さらに使った電気の分だけ高温となるため、パソコン内部に熱がこもってしまうのです。

本来発生した熱は、放熱ファンによってパソコンの外へ排出されます。しかし、うまく熱を排出できなくなると、不具合の原因となることがあるので、以下の場合は注意が必要です。

・排気口にほこりが詰まっている
・汚れで放熱ファンの動きが鈍っている
・ほこりがCPUの上に積もっている

パソコンには、部品が熱で壊れてしまわないようにする仕組みが整えられています。内部の温度が一定以上になると強制的に再起動するのは、安全装置が組み込まれているからなのです。そのため、熱が原因で再起動を繰り返してしまうなら、根本から改善しなくてはいけません。部品を掃除して清潔で動きやすい状態に戻してあげましょう。

掃除するにはどうすれば?

まずはパソコンのケースを取り外して、排気口がほこりで詰まっていないかチェックしておきましょう。排気口に溜まったほこりはケースを取り外したうえで、掃除機やハタキなどで取り除きます。

ただし、マザーボードやその上の部品はデリケートな部品です。ほこりが積もっていたとしても、掃除機やハタキを使ってはいけません。

パソコンの掃除には、空気を噴射してほこりを吹き飛ばす「エアダスター」がおすすめです。家電量販店やホームセンターなどで購入できるので、なるべく風の力でほこりを除去するよう心掛けましょう。

内部を掃除する際に気を付けておきたいのは、感電ややけどの危険性です。終了直後のパソコン内部にはまだ電気が溜まっています。このとき、CPUは非常に熱くなっているため、電源を切ってすぐに触るのは危険なのです。

必ず電源をコンセントから抜き、パソコンの電源を切って10分程度待ってから作業をおこなうようにしましょう。

また、外部環境が暑い場合も熱がこもって不具合が起こることがあります。その場合は、掃除のほかにもパソコンの下に冷却シートを敷くなどして涼しい環境をつくるとよいでしょう。

メモリやディスクの容量が十分かどうか確認してみよう

パソコンを使ううえで切って離せないのが「メモリ」や「記録ディスク」といったデータ領域を扱う部品です。データ領域がきちんと確保できていないと、ソフトの動作が不安定となり、パソコンが再起動を繰り返す原因になることがあります。

メモリはどのくらい必要なの?

前述のとおり、メモリはパソコンがデータを処理する作業スペースとなる部分です。作業スペースが大きい(=メモリ容量が大きい)ほど、一度に多くのデータや大容量のソフトを扱うことができます。

逆に、メモリの容量が少ないと、作業スペースからデータが溢れてパソコンの動作に支障が出てしまうのです。基本的には、メモリは大きければ多いほうがパソコンは安定すると考えてよいでしょう。

とはいえ、必要なメモリ容量というのは、パソコンでどんな作業をおこなうのかによって大きく変動します。パソコンが再起動を繰り返す原因を、パソコンに必要なメモリ容量の目安から考えてみましょう。

それぞれの作業ごとのメモリ容量の目安

パソコンを一度掃除してみよう

近年のパソコンは、何の作業もおこなっていない状態でも、OSを起動するだけで1GB前後のメモリを使用します。つまり、メモリ容量が1GB以下のパソコンでは起動すらできないということです。

メモリの容量はOSが常に1GB使い続けているため、実際にほかのソフトに使える容量は、搭載メモリから1GB引いた容量になります。メモリ2GBのパソコンなら、作業に使えるメモリは1GBです。以下にメモリの容量とそれに合う作業内容をご紹介します。ご自身のパソコンに必要なメモリ容量の参考にしてください。

・2GBのメモリ
文字を中心としたインターネットの閲覧や、Word・Excelなどでの文書作成程度とされています。ネットの閲覧でも大容量の動画を見ようとするとメモリが足りなくなることがあり、パソコンの動作が不安定になりやすいです。

・4GBのメモリ
ほとんどの動画の視聴を安定しておこなえるようになります。インターネットを閲覧しつつ文書の作成といった平行作業も安定するため、ビジネスやオフィス用途でも問題なくなってきます。

・8GBのメモリ
ほとんどの作業でメモリが足りなくなることはありません。複数の動画を同時に再生することもできるため、かなり快適にパソコンで作業ができます。

・16GBのメモリ
ゲーム用パソコンやデザイン業務用のパソコンで使われるレベルとなります。高画質のゲームやデザインをおこなう場合に必要なメモリの目安と考えておいてください。

メモリ容量を確認する方法

お使いのパソコンのメモリ容量が作業に適したものかどうかを確認するには、メモリの全容量に対してどの程度の容量が使用されているかを調べる必要があります。メモリの使用状況を確認する方法は、以下の通りです。

●Windowsの場合

「タスクマネージャー」という機能を使います。画面の下部にあるスタートボタンなどが配置されているバー(タスクバー)を右クリックし、浮かび上がるメニューからタスクマネージャーを選択して実行しましょう。

「詳細」ボタンから開くことのできる「パフォーマンス」のタブに、メモリの全容量と、現在どの程度のメモリが使用されているかが表示されています。

●MacOCの場合

「アクティビティモニタ」というソフトを使います。スタートメニューから以下のような流れでおこないましょう。

(1)「アプリケーション」
(2)「ユーティリティ」
(3)「アクティビティモニタ」
(4)「メモリ」

使用可能なメモリの全容量を示す「物理メモリ」と、使用中の容量を示す「使用済みメモリ」が表示されているはずです。

まずは、タスクマネージャーやアクティビティモニタを利用して現在の作業に使っているメモリ容量を確認してみてください。

搭載されたメモリの容量があまりにもギリギリの場合は増設が必要かもしれません。メモリ不足によるトラブルが起こる前に対処しておきましょう。

ディスクが一杯だとシステムが不安定になる?

メモリが作業スペースなら、記録ディスクはデータを保存する倉庫です。一見するとディスク容量はパソコンが再起動を繰り返す原因とは無関係ではないかと思われがちですが、実は大いに関係があります。

というのも、パソコンがインターネットやファイルを開く際、次に開くときに読み込みが早くなるよう、データの一部をディスク内に保存しておくことがあります。これは「キャッシュ」や「一時ファイル」と呼ばれるものです。

キャッシュはパソコンを使い続けることでどんどん溜まっていきます。そのため、とくにデータの削除をおこなわない場合、キャッシュは次第にディスク容量を圧迫していくことになるのです。

増え続けるデータはやがてパソコンをパンクさせてしまうことにもなりかねません。キャッシュの読み込みに時間がかかりすぎて、パソコン自体の動作が不安定になってしまうのですね。

また、パソコンにはメモリの不足をディスクでおぎなう「仮想記憶」という機能があります。作業スペースの広さが足りない場合に、一時的に作業台の上のものを倉庫に仮置きして作業スペースを確保しているイメージです。

ディスクの容量がギリギリで、仮置きするスペースすらない状態のパソコンは、メモリがいつパンクしてもおかしくありません。

パソコンの動作を安定させるためにも、ディスク容量は定期的にチェックして、不要なキャッシュを削除しておきましょう。日常的なデータのお手入れで、パソコンが不安定になるリスクを下げることができます。

システムディスクの状態を確認してみよう

パソコンに保存されているデータは、大きく分けて2種類あります。OSやWordなどをインストールした際に保存されるソフトのデータと、文書ファイルや写真、動画などユーザーがインターネットやデジカメなどから保存したデータです。

2種類のデータは基本的に別々のディスクに保存されていて、ソフトのデータが保存されているディスクのことを「システムディスク」と呼びます。

システムディスクにはパソコンの起動にかかわるデータが保存されています。そのため、パソコンが再起動を繰り返すのは、システムディスクに発生したトラブルが原因かもしれません。

ディスクの寿命について

メモリやディスクの容量が十分かどうか確認してみよう

システムディスクを含む記録ディスクには、前述のとおり大まかに2つの種類があります。2種類のディスクはそれぞれ異なる素材で出来ているため、寿命も異なります。

●HDDの寿命

HDD(ハードディスク)は、磁気を帯びたレコードのような円盤に磁気ヘッドを使ってデータを読み書きする記録ディスクです。ディスク自体が高速で回転していることに加え、磁気ヘッドもディスク表面を動き回るため、摩耗によって次第に劣化していきます。

一般的にHDDの寿命は3年程度とされています。これは読み書きの頻度やパソコンの稼働時間によっても大きく左右され、基本的に長時間パソコンを使い続けているほうが寿命は早まる傾向にあると考えていいでしょう。

●SSDの寿命

SSD(ソリッドステートドライブ)は、半導体に電気を使ってデータを読み書きする記録ディスクです。HDDと違って稼働部分がないため摩耗による劣化が起こらず、読み書きの速度も速いという利点があります。

SSDの寿命は一般的に5年程度です。SSDには読み書きできる回数の制限があり、一定容量分の読み書きをおこなうと寿命に関係なく記録ができなくなります。とはいえ、ほとんどの機種は1000TB以上の読み書きができるため、読み書き回数の制限を迎えるより先に時間的な寿命を迎えるでしょう。

また、SSDの亜種として、「eMMC」と呼ばれる記録ディスクがあります。これはSSDよりも小型な記録ディスクで、スマートホンやタブレットなどに搭載されているのが一般的です。寿命もSSDと同じく5年程度を見ておけばOKです。

長期間ディスクを使い続けるとどんな問題が起こる?

長期間パソコンを使用することによってディスクが寿命を迎えると、まず読み書きの際にエラーが多くなります。ファイルの読み込みが失敗しやすくなり、データが破損してしまったといったケースもあるので注意が必要です。

また、完全に寿命を迎えたディスクからはデータが読みこめなくなり、OSなど基本的なソフトウェアが読み込めなくなれば、電源を入れてもパソコンが立ち上がりません。パソコンは再起動を繰り返すことになり、まともに使うことはできなくなるでしょう。

問題が起こっているか確かめる方法

システムディスクが劣化しているかどうかは、当然外から肉眼で見たところでわかりません。そこで、パソコン側にディスクの状態をチェックしてもらいましょう。

ネット上に公開されているフリーソフトのなかには、ディスクの寿命を確認するソフトウェアがあります。これはディスクの読み書きにかかった時間などから、どのくらいの性能が発揮できているかを算出し、ディスクの「健康状態」をチェックしてくれるものです。

パソコンが再起動を繰り返すときは、ディスクが寿命を迎えていないかチェックすることも問題解決へのひとつの道筋となります。

システムが破損していることを疑ってみよう

ディスク自体は健康そのものでとくに問題がなくとも、ディスクに保存されているシステムデータが破損してしまっているせいで、起動ソフトをうまく読み込めずパソコンが再起動を繰り返すケースがあります。

システムデータが破損する原因はさまざまですが、ここでは破損してしまったデータにどう対処するかを解説していきます。

システムの破損は修復できる?

システムディスクの状態を確認してみよう

ユーザーが保存したデータと違い、システムデータはほとんどの場合、パソコンが工場でくみ上げられた時点で保存されているものです。そのため、パソコンを初期化、つまり工場出荷状態に戻すことでシステムデータを復元することは可能です。

ただ、初期化をおこなうとせっかく保存した写真や動画なども失われてしまうので、できることならファイルを残しつつシステムデータを復元したいですよね。そこで重要になるのが、前項で触れた「システムデータとユーザーのファイルは保存ディスクが違う」という点です。

システムの復元を利用

Windowsには標準で、「システムの復元」という機能が搭載されています。これはパソコンに保存されているデータのうち、システムデータのみを破損する前の状態に復元する機能です。以下のような手順でおこないましょう。

●Windows7
(1)起動しているアプリケーションがある場合はすべて終了させる
(2)「スタート」をクリックし、「コンピューター」から「プロパティ」をクリック
(3)「システム」画面が表示されたら「システムの保護」をクリック
(4)「システムのプロパティ」にある「システムの保護」タブをクリックし「システムの復元」をクリック
(5)「システムファイルと設定の復元」が表示されたら「次へ」をクリック
(6)「日付と時刻」欄から復元したいポイントを選択し「次へ」をクリック
(7)「復元ポイントの確認」が表示され、よかったら「完了」をクリック
(8)システムの復元が完了したら自動的に再起動
●Windows10
(1)「スタート」を開いて「W」欄にある「Windowsシステムツール」をクリック
(2)「コントロールパネル」を開いて「表示方法」が「カテゴリ」になっていることを確認
(3)「システムとセキュリティ」を開いて「システム」をクリック
(4)「システム」そのなかの「システムの保護」をクリック
(5)「システムのプロパティ」が開くので、「システムの保護」タブから「システムの復元」をクリック
(5)「システムの復元」が表示されたら「次へ」をクリック
(6)復元したいポイントを選び「影響を受けるプログラムの検出」をクリック
(7)「削除されるプログラムとドライバー」ボックスと「復元が見込まれるプログラムとドライバー」を確認して「閉じる」をクリック
(8)「次へ」をクリックし、「復元ポイントの確認」という画面が表示されたら、内容を確認して「完了」をクリック
(9)システムの復元が完了したら自動的に再起動

システムの復元は、定期的に設定される「復元ポイント」の日付までシステムの状態を巻き戻すことでシステムデータを復活させます。「システムの復元」を起動したら、復元ポイントをパソコンが再起動を繰り返すより前の日付に合わせて復元を実行しましょう。

リカバリ領域を利用

システムの復元をおこなってもまだパソコンが再起動を繰り返す場合、最終手段としてパソコンを初期化することも考えておいてください。システムデータを工場出荷状態に戻すには、「リカバリ領域」を使用します。

リカバリ領域
システムディスク内に保存されている、システムデータのバックアップです。リカバリ領域から破損していないシステムデータを取り出して、現在のシステムデータに上書きすることで、工場出荷状態に戻すことができます。

リカバリ領域を使うには、パソコンをセーフモードで起動する必要があります。前述した方法をつかってセーフモードに入り、パソコンを初期化してみましょう。

パソコンで問題が起こることを防ぐためには?

ここまで解説してきた原因と対策を踏まえて、パソコンが再起動を繰り返すトラブルを未然に防ぐために、日ごろから気を付けておくべきことを以下にまとめておきます。

・パソコンは定期的に掃除し、とくに放熱ファン排気口付近に埃が詰まらないようにする
・内蔵メモリはパソコンでおこなう作業に合わせて余裕のあるものを選ぶ
・記録ディスクは寿命を迎える前に交換する。HDDは3年、SSDは5年が目安

放熱ファン、メモリ、記録ディスクは、パソコンの部品のなかでもとくにパソコンで起こるもろもろの問題の原因になりやすい部分です。パソコンがデリケートな精密機器であることを常に念頭に置き、お手入れを工夫してできるかぎり劣化を遅らせましょう。

ただし、対策をしても100%不具合が起こらないというわけではありません。状態によっては自分で元に戻すことができない場合もあるでしょう。パソコンには大切なデータが入っていることもあります。対処に困ったときはプロの修理業者に依頼する方法もあるということは覚えておきましょう。

まとめ

パソコンが再起動を繰り返すトラブルは、パソコン自体が使えなくなることが多いです。この状況は、八方ふさがりのように思えますが、対処の方法はまだ残されています。

周辺機器を取り外したりセーフモードで起動させたりする方法は、トラブルの対処法のなかでは比較的おこないやすいものです。結果がすぐにわかるので、直らなかった場合に次の方法を考えることもできます。「直らない!」とあきらめてしまう前に、まずはできることに挑戦してみましょう。

とはいえ、知識のないままパソコンの中身を弄り回すのはよくありません。パーツを破損させたり、重要なデータを削除してしまったりするおそれがあるからです。取り返しのつかない結果になってしまう前に、パソコン修理のプロに相談しましょう。

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