パソコンが落ちるのは熱が原因!?パソコンの熱暴走の原因と対策法

2021.4.30

パソコンが落ちるのは熱が原因!?パソコンの熱暴走の原因と対策法

パソコンの電源が突然落ちてしまう、急に再起動を繰り返すという現象には、様々な原因があります。そのなかでも熱が原因となっている熱暴走は、さらなる不具合も招くことがあるので十分注意しなければなりません。

パソコンが熱くなり不具合が出てしまうのはいったいなぜなのか、気になる方も多いでしょう。そこで今回は、パソコンの熱暴走の原因について詳しく説明してきます。同時に様々な対策法もご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

パソコンは熱に弱いの?

パソコンは、デリケートな精密機械であり熱に弱いものです。とくに内部の温度が上がりすぎると、故障の原因にもなりかねません。外部からの熱も、あまりに強い熱を浴びるとパソコンに悪影響を及ぼすことがあるので注意しましょう。

パソコン内部で熱が発生すると起きる現象

精密機械に高熱が加わると、基盤のはんだ付けされた接続部を溶かしてしまう恐れがあります。パソコンの心臓部であるマザーボードの接続が緩くなることで、プログラムの異常を招きやすくなるのです。

主に突然画面がブルースクリーンになる、電源が落ちるようになるなどの現象がみられ、パソコンの寿命にも影響することがあります。通常3~5年の寿命をもつパソコンですが、少し早めに劣化や不具合が生じたときは、パソコンの熱暴走が発生していると考えられます。

パソコンが発熱するのはなぜか

直射日光や部屋の温度など外部からの影響もありますが、とくに内部で発生する熱に注意しなければなりません。パソコンは起動すると自然に発熱します。これは集積回路の中を電流が流れているため、時間経過で徐々に温度が上昇する仕組みになっているからです。

パソコンの熱による悪影響

パソコンの内部には重要な部品が豊富にあり、熱による影響でグリスの劣化、モーター部品の劣化につながることがあります。また、パソコンの内部は、外に比べて温度が高くなる傾向があるため、熱い季節には十分警戒しなければなりません。

      パソコンは熱に弱いの?

パソコンで起きる熱暴走とは

コンピューターに熱が加わると様々な誤作動を起こします。パソコンの熱暴走と呼ばれ、過大な電流が流れ制御できない状態になることを指すのです。具体的には以下のようなことが発生する恐れがあります。

・突然電源が切れる
・勝手に再起動するようになる
・エラーが頻発する

内部の温度が上がる、外気の影響を受けるなどが原因として考えられ、防ぐためにはいかにして温度の上昇を防ぐかが重要です。また、ソフトを多く立ち上げているとパソコンに負荷がかかるため熱が上がりやすくなります。

熱を逃がすという手段で熱暴走を防ぐことが可能ですが、直接パソコンを冷却するという方法で対策することもできるのです。

      パソコンで起きる熱暴走とは

CPUの熱暴走について

コンピューターの制御や演算を担当し、人間で例えると脳のような役割をはたすのがCPUになります。CPUも温度が上がりすぎると熱暴走を発生させますが、主にどのようなことが原因となっているのか、確認していきましょう。

リーク電流

本来流れない場所で電流が流れてしまい、余分に電力を使用してしまう現象です。発熱量が多くなり、CPUの負担が重くなるため熱暴走の原因として考えられます。回路も傷みやすくなりその他の不具合を招くことがあるのです。

CPUファンにホコリが詰まる

パソコンを使用していると、同時にCPUも稼働します。長時間使用していると熱が発生し、内部の温度が上昇します。そのままだと熱暴走を引き起こしてしまいますが、そうならないために冷却ファンが働いて放熱をします。

しかし、パソコンの内部にホコリなどが詰まると、ファンがうまく回らなくなり排熱効率が下がります。その結果パソコンの熱暴走を引き起こす原因となりかねません。

CPUが熱暴走すると、パソコンの電源が落ちるという現象が発生し、ときにはそのまま画面が固まってしまうということが起きます。CPUはパソコン内部でもとくに重要な役割をはたすため、熱暴走を放置していることで別の部品も故障してしまう恐れがあるのです。

夏場のパソコンは十分に注意して使用すること

また、夏場にパソコンを稼働させると、CPU内部の温度は100度に近い温度になることがあります。正常に稼働していても温度が高くなることが予想されるため、常に温度を下げる対策が必要です。

暑さを感知するとファンも回転率が上がり、温度を下げようと効果を発揮します。ただ、そのまま放っておくと過剰に働き故障につながることもありますので十分注意しなければなりません。

      CPUの熱暴走について

様々なパソコン内部の熱暴走

ここでは、パソコン内部の熱暴走を部分別に解説し、それぞれの特徴を見ていきます。

メモリの熱暴走について

パソコンの動作に影響はあまりないですが、記録に関わる重要な部品のため、ファイルが破損する現象が起きることがあります。また、ブルースクリーンや勝手に再起動するなどの現象も増えてくるでしょう。温度を下げるためには、メモリソケット用のファンを取り付ける必要があります。

HDDの熱暴走について

データを保管するディスクが、熱によって傷付き動作に支障をきたすようになります。高熱により損傷してしまったHDDは、修理をすることは難しく新しいものに交換が必要です。HDDの熱暴走は、ファイルの書き込みエラーや不良セクターの増殖が増えてくる特徴があります。

HDDにも専用のファンを取り付けられていますが、搭載されていないものもありますので、その場合にはファンを取り付けるのがおすすめです。

グラフィックボードの熱暴走

ディスプレイに画像などをきれいに表示するために働く部品であり、熱暴走状態になると画面が崩れる恐れがあります。放置しているとパソコンの故障につながることもありますので、適切な対処が必要です。

ただ、グラフィックボードの異常は電力が原因となっていることもあるため、温度を確認するだけではなく電力も同時に見ておくのがいいでしょう。常に温度を監視し、熱が発生してきたらグラフィックボードへの負荷を下げるなどの対策を施しましょう。

      様々なパソコン内部の熱暴走

パソコンはどこが発熱するの?

パソコンが熱暴走を引き起こすのは、外部からの影響もありますが、ほとんどは内部の熱が放出できないことが原因となっています。CPUやメモリ、HDDなどの部品は、パソコンのなかでもとくに重要な役割を担う部分です。

多くのデータを含んでいるため、他の部分に比べて負担が大きくなり温度が上昇しやすくなります。発熱というものは避けることができないので、部品ごとに温度が上がり過ぎないよう放熱しなければなりません。

中でもとくに温度が高くなりやすいのはCPUと言われ、他の部品より重点的に冷却をする必要があります。

パソコンをパーツごとにモニターする方法

パソコンの熱暴走対策をするためには、日ごろからパーツごとに状態をチェックしておかなければなりません。しかし、常に直接見るのは困難であるため、チェックツールを使ってパソコンの異常を感知するのが有効です。

HWMonitorについて

「HWMonitor」は、CPU、HDD、GPUの温度を確認することができ、熱暴走を防ぐために大いに役立てることが可能です。突然再起動する、頻繁にエラーになるなどの現象が起きたときに、すぐに異常を探すことができます。

具体的な部品の箇所も突き止めることで、どこに問題があるのかも分かり被害を未然に防げるはずです。また、HWMonitorは温度変化をリアルタイムでモニターすることができ、どの動作をしているとき、どこに負荷がかかっているのかを特定するという活用方法もあります。

CPUを確認するときは、温度だけではなく電圧や消費電力、利用率など詳細な情報を調べることが可能です。そのため重要部品のトラブルシューティングとしても役立ちます。また、マザーボードを調べると、電圧や温度に加えてファンの回転数を表示させることが可能です。

回数に異常があるときにすぐに察知可能なメリットもあり、回転数を制御可能でサポートされているものもあります。気付いたときにすぐに対応しやすくなるため、パソコンの熱暴走によるトラブルを回避できるはずです。

異常を発見しても、早めに対処することができるので、手遅れになりにくくなります。もちろんHDDなどの寿命の可能性もあるので、その際はパソコン修理のプロに相談して、新品に交換、またはパソコン自体を買い替えるという選択が必要です。

      パソコンをパーツごとにモニターする方法

パソコンを熱暴走させないための冷却方法

パソコンの熱暴走を防ぐためには、冷却が有効です。パソコンを冷却する方法は、主に2種類存在するためそれぞれの特徴を解説していきます。

空冷方式の冷却方法

ファンや扇風機といったものから生じる、空気を利用してパソコンを冷やす手段です。比較的手軽に行える方法で、安価に済む冷却方法となります。パソコンに搭載されているCPUクーラーに加え、扇風機やエアコンといった電化製品で相乗効果が狙えるというメリットがあります。

しかし、夏場など外気の温度が上昇しやすい季節では満足できる効果を得られなくなる恐れがあります。住宅の内部の温度自体が高いと、冷やすための風の温度が元から高くなり、冷却効率が大きく低下します。

長時間パソコンが稼働し、あまりにも高熱になったときは、冷却効果が足りなくなるかもしれません。短時間使用しているときに活用するのが最も効果を発揮しやすい活用法です。

水冷方式の冷却方法

空気ではなく液体でパソコンを冷却する機能です。基本的には水冷式のファンを使います。熱を伝えやすい金属でつくられた冷却ユニットが取り付けられており、中で液体が循環しているという仕組みです。

冷やしていると液体が暖められてしまいますが、温度が高くなった液体は放熱用ラジエータで冷却され、再び循環します。パソコン内部の温度が高くても、水を循環させて冷却するので冷却効果をしっかり発揮することが可能です。

そのため空冷式より音が静かで高い冷却効果が望めますが、高性能ゆえコストがかかるという点もあります。

また、構成されている部品の数が多く劣化や故障が見られると発熱を抑えるのが難しくなり十分機能しなくなる恐れがあるのです。そのためメンテナンスをする必要もあり、常に正常に稼働する状態を保つことが重要になります。
    

ノートパソコンの冷却方法

ノートパソコンの熱暴走を防ぐために、冷却をするのが効果的です。具体的にどのような方法を選択できるのかを見ていきましょう。

底面の吸気口を浮かせる

ノートパソコンの側面に吸気口があるものは、浮かせて使うことで温度を下げることができます。厚紙などを活用し2~3cmくらい浮かせる程度なら、使用時にも邪魔になりにくく効果的な対策となるはずです。

部屋の室温を下げる

外部の温度を下げて部屋ごと冷却をするのも有効な手段です。扇風機やエアコンといった電化製品を駆使することで可能となりますが、電気代がかかる点と、消費電力が上がりブレーカーが落ちるなどの事態を招きかねません。

この手段を選択するときは、ご自宅の電気環境を十分把握してから行うようにしましょう。

節電設定をする

長時間パソコンを使うと温度が上昇してしまい、熱暴走の危険性が高まる傾向があります。消費電力が多くなることが原因として考えられるため、パソコンの節電設定をして消費電力を落とすことが大切です。

そうすることで発熱量を落とすことができ、ノートパソコンの冷却につながる可能性があります。ただし、それでも過剰に使い過ぎると温度の上昇は避けられないため使用のしすぎには注意が必要です。

冷却グッズを使用する

ノートパソコンの大きさに合わせて作られ、ファンが付いているものもあります。台として使えば、内部に直接風を送り冷却することが可能です。熱を効率よく排出するために活用することができます。

冷却グッズのなかでもおすすめなものを4種類ご紹介しますので、それぞれ特徴を見ていきましょう。

【全体に風を送るタイプ】

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USB接続で使用することができ、冷却台として人気が高い傾向があります。効果を発揮するときは、約10%の温度を下げることが可能です。ノートパソコンの真下にファンを設置することになるため、稼働音がうるさくなるという点には注意しなければなりません。

ノートパソコンの大きさやメーカーに合わせて選択できるよう様々な種類のものが増えつつあります。

【排気を強めるタイプ】

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ノートパソコンの排熱口に付けて、そこから熱を吸引する効果が期待できるものです。多くのノートパソコンは、側面に排熱口が空いているものが多く、直接接続して排熱能力を強化するために役立ちます。

比較的小型の冷却グッズなので、持ち運びの負担も軽く利便性が高いです。

【エアフロー効率を上げるタイプ】

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初めから吸気口を浮かせることが可能な形になっており、手軽にノートパソコンの側面に隙間を作ることができます。熱がこもるのを防ぎ、放熱効率を向上させる効果が望めるはずです。

【卓上に置くタイプ】

USBケーブルなどから接続し、卓上に置くタイプのファンもあります。内部のファンと同時に稼働させることで、相乗的な効果を発揮させることが可能です。比較的安価に購入することができ、コストパフォーマンスの点でも優秀な冷却グッズになります。

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デスクトップパソコンの冷却効果を高める

デスクトップパソコンの場合は、ノートより大きく部品も多いため、冷却手段の考え方も少し異なります。

CPUクーラーを交換する

パソコンを長時間稼働させても温度が上がり過ぎないのは、CPUクーラーがうまく放熱をしているからです。しかし、使用しているパソコンに対してクーラーの大きさが合っていない場合、熱暴走を招く恐れがあります。

基本的には純正のものが設置されていますが、十分効果を発揮するものに交換することでデスクトップの冷却効果を高まることができるはずです。

掃除をこまめにする

パソコンの内部にホコリや異物が詰まると、ファンがうまく回らず冷却機能がうまく働かなくなる恐れがあります。そうならないためには、こまめに掃除をして常に内部の環境を整えておくことが重要です。ホコリが溜まりやすいのなら、保管する場所を見直すようにしましょう。

クーラーを増設する

ファンの数が足りなくて冷却能力がないのなら、分岐用のコネクタを利用して増設するという手段もあります。ファンを増やすことで、冷却効率が上がりデスクトップパソコンを長時間稼働させてもパソコンが熱暴走を起こしにくいです。ただし、複数のファンを取り付けると音が大きくなるため環境には注意が必要しなければいけません。

電源ユニットの交換

現在使用しているパソコンの電源ユニットの容量が小さいのなら、大きいものへ交換するのも有効な手段です。ユニットの容量に余裕がない状態だと、常に発熱量が多くなり温度が上がりやすくなります。

しかし電源ユニットの容量を大きくすることができれば、負担を軽くできる可能性があるのです。とくに、強力なファンを取り付けている、または複数のファンを増設したというときにおすすめの方法となります。

PCを囲わない

デスクトップのパソコンを使っており、周りが囲まれすぎていると空気の循環を阻害しやすくなります。内部から放熱された熱を循環させるためには、空気の通り道を確保することが重要です。温度が低い空気と循環させるためにも、デスク周りはなるべく囲まないようにしましょう。

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その他のパソコンの冷却方法

これまで挙げてきたもの以外には、どのような方法でパソコンを冷却できるのかをご紹介します。

クーラーパッドを使う

ノートパソコンの底に、ジェルが入ったシートを敷くことで熱を逃がす効果が期待できます。軽量で使い勝手が良く、すぐに冷やしたいという方におすすめできる方法です。

ただし、市販の冷却シート、保冷材などで代用してはいけません。パソコンの内部と外部で、急激な温度差が生じると結露が発生する可能性があります。内部に水滴が溜まると故障の原因となりかねませんので、冷却シートはパソコン専用のものを使うようにしましょう。

CPUクーラーのグリスを塗り直す

異物が詰まっていないのにCPUクーラーがうまく稼働しない場合は、故障やグリスが薄くなっていることが考えられます。故障の場合は修理や交換が必要となりますが、滑りが悪いのならグリスを塗り直すことで事態が解消するかもしれません。

ファンがしっかり回るようになることで、冷却能力が多少上がりパソコンの熱暴走を防げる可能性があります。

メモリヒートシンクを使う

メモリからの発熱を放出する際に役立つ部品になり、重点的に温度の上昇を抑えることができます。メモリはCPUなどに比べて発熱量が少ないと言われ、最初からメモリに付いているわけではありません。

そのため別で購入する必要があり、個別で取り付ける必要があります。メモリ部分に集中して効かせるという目的があるため、他の部分の冷却効果はあまり望めないので注意しましょう。

ケーブルガードを使う

直接パソコンを冷却する手段ではありませんが、内部にケーブルが絡んで空気の通りが悪くなっているときに便利です。空気の通り道を確保することができ、冷却能力を十分発揮するために役立てられます。

BIOSの温度設定を変える

マザーボード上のROMに搭載されているプログラムであり、温度の設定を操作することができます。一定の温度に達したときにPCがシャットダウンするように設定でき、温度が上がり過ぎないよう常に配慮することが可能です。

また、故障すると警告をしてくれるBIOSもあり、危険な状態を把握するためにも役立ちます。

ソリッドステートドライブを使う

通常のハードディスクよりも低い温度で動作するソリッドステートドライブに交換するのも効果的な手段です。駆動部分がないので動作が無音になり、温度も上昇しにくくなります。もしハードディスクの熱暴走が頻発するようなら、交換を検討してみるのも効果的です。

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まとめ

パソコンは、使っているだけで温度が上昇し、放熱しなければ高温により不具合を招くようになります。内部の熱が上がりすぎないように冷却ファンがありますが、ホコリや異物が詰まっているとうまく機能しません。

また、外部から温度の影響を受けることもあるため、冷却手段をいくつか用意しておくことが大切です。外付けの冷却ファンや冷却シートを使うなど様々な方法がありますが、保冷剤で直接冷やすのは、結露が発生する恐れがあるため注意しましょう。

もし熱暴走により故障が起きたときは、パソコン修理のプロに相談するのが賢明な手段ではないでしょうか。

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