火災保険で雷被害は補償してもらえる?パソコンのデータも補償対象?
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梅雨時は悪天候が続く機会も多く、それにともなって雷被害などが頻繁に起こっています。特にパソコンはデータがとんでしまったり、本体が故障することも多くあります。そんなとき役に立つのが火災保険です。雷で受けた被害を補償したり、パソコンのデータも補償される場合があります。
しかし実際に火災保険で雷被害はどの程度、補償されるのか知らない方も多いのではないでしょうか。本コラムでは雷被害を受けた際に、火災保険がどのように適用されるのか解説していきます。
火災保険も雷での被害を補償できる!
火災保険は雷での被害も補償できる保険ですが、補償してもらうことのできる対象は建物と家財の2種類に分けられます。この2種類はどちらか片方のみに保険をかけることも、両方に保険をかけることもできるため3つの契約方法が可能です。
建物保険の補償範囲は建物本体だけではなく、その建物の門や塀に加えてその建物に付随した物置や車庫まで対象となっています。また浴槽やキッチンといった、建物内に付加されているものであっても対象となっています。
しかしテレビアンテナや街灯といった屋外設備の場合は、保険会社によって補償対象外の場合があるので注意が必要です。一方で家財保険の補償範囲は、テレビや冷蔵庫などの電化製品から洋服やアクセサリーといった服飾品が対象となっています。
建物と家財、両方に保険をかければすべて対象となります。たとえば両方に保険をかけている方は、落雷などによる雷被害で建物本体と家の中にあったテレビの両方が破損または故障した場合でも、建物本体とテレビの両方を補償してもらうことが可能です。
もし同じ雷被害を受けた際に建物か家財どちらかにしか加入していなければ、加入していない方の補償を受けることはできないので注意が必要です。
落雷で起こりうる被害とは
実際に落雷がどれくらいの被害を及ぼすのか、知らないという方も多いのではないでしょうか。落雷によって起こりうる被害にはどういったものがあるのか知っておくことで、火災保険で雷の被害に備えておく必要性なども見えてきます。
落雷によって起こりうる被害でもっとも注意しなければならないのが、直撃雷です。直撃雷とは対象自身に雷が直撃することを指します。しかし落雷被害は外だけで起こるものではありません。
屋内にいたとしても建物に直撃すれば破損するおそれや、電子機器が感電して故障してしまったり、感電した電子機器に触れることで自身が感電してしまう危険性もあります。
特に誘導雷と逆流雷は屋内被害において、もっとも起こりうる可能性の高い被害です。誘導雷は落雷によって、電話線などに蓄積された電気がケーブルや電線を通って、家電製品に流れこんでくることを指します。
逆流雷は落雷の影響で地面にある電位が急上昇してしまい、本来は機械から電気を地面に逃がすためのアースを通って、家電製品に流れ込んでくることを指します。どちらの被害も家電製品が故障する原因として多く、特に精密機器であるパソコンなどはこの被害を大きく受けてしまう危険性が高いです。
これらの落雷による被害は、避雷針や避雷器によって回避できる可能性が高くなります。避雷針はおもに直撃雷の被害を抑えるために必要なもので、建物などの比較的高い建造物に取り付けられます。対する避雷器は避雷針では防ぎきれない誘導雷や逆流雷から、家電製品の被害を抑えるために必要なものです。
しかし避雷器の取付けには電気工事士の免許が必要になるので、自身で取り付けず業者に依頼するようにしましょう。
火災保険を雷被害で申請するにはなにが必要?
実際に火災保険で雷被害を補償してもらう際に、どのように申請すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。申請する際に準備するべきものや大まかな流れを理解しておきましょう。
火災保険を雷被害で申請するには、被害にあった後にまずは保険会社へと電話をします。電話で雷被害にあったことを伝えると、後日申請に必要な書類が送付されてくるので、それらを記入して提出しましょう。
書類が届くまでの準備として、見積もりに必要な建築確認申請書と住宅性能評価書の2つを、施工業者から受け取るようにしてください。書類を提出した後は保険会社が審査をおこない、補償金額を決めていきます。
しかし本当に雷被害で受けた破損や故障なのか怪しいと判断された場合は、その分だけ補償金額が減ってしまうこともあります。これを防ぐためにも雷被害にあった建物や家電製品は、片付ける前にしっかり写真を撮るなどして、証拠を残しておきましょう。
パソコンのデータも補償されるのか
火災保険で雷被害にあったパソコン本体は補償されることは解説してきましたが、パソコンのデータは火災保険で補償されるのか気になる方も多いと思います。データが補償されるかどうかは、デスクトップかノートパソコンかによっても変わってきます。
基本的にデスクトップであれば、火災保険で補償してもらえるでしょう。しかしノートパソコンの場合、契約している保険会社によって保障されないことがあります。自分が加入している保険会社がノートパソコンを保障しているのか確認しておきましょう。
まとめ
火災保険は、雷被害を受けてしまった際に非常に心強い保険です。しっかりと自分の目的にあった加入をすることで、大切な建物や家具を補償してもらうことができます。落雷から起こりうる被害も思っているよりずっと身近なものです。
プライベートやビジネスシーンを問わず使うパソコンも火災保険に加入しないまま雷で被害を受けてしまえば、補償されることは一切ありません。こういったことにならないように火災保険はもちろん、被害を受けた場合の申請方法などをしっかりと理解しておきましょう。
万が一、雷被害によってパソコンが故障してしまった方は、修理を依頼できる業者に相談してみてください。
パソコン修理を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「パソコン修理」をご覧ください。
※対応エリアや加盟店によって変わります