
ガラスを修理する様子というのは、意外と目にできません。できればその様子を記事や映像にしたいと、生活110番編集部は加盟店にご協力いただき「滋賀県某所」の現場に同行させていただきました。見積りが終わりいざ作業に取り掛かると、見た目ではわからなかった事実が判明し大苦戦。今回はそんなガラス交換の現場をリポートします。
今回取材協力していただいた加盟店:OACS株式会社
ガラス修理だけでなく、カギや蜂の巣駆除などさまざまな駆け付けサービスを提供している生活110番の加盟店です。本社のある関西をはじめ、関東から九州までの各地で作業をおこなっています。

目次
現場を確認し、交換料金を見積り
今回紹介していただいた現場は、滋賀県大津市の某所にある合宿施設でした。現場は斜面のきつい、狭い住宅地の中。夜の現場でしたが明かりはほとんどなく、閑静なエリアといったイメージの場所です。
お客様の案内で2階の小部屋に向かうと50cm角くらいの小窓が割れており、ガラスには大きく穴が開いています。また内側には新聞紙が敷いてあり、そこに大きなガラスの破片が置かれていました。
お客様によると突風が吹いたときに割れてしまったとのことで、到着時にはボール紙を貼り付けふさいであります。さらには内側についている網戸にも大きく穴が開いており、作業員の方の話では鳥などが飛び込んだ可能性も考えられるそうです。
状況の調査と見積り
ガラスの大きさや状況を確認し、作業員が料金の見積りを出します。

これ、かなり古いタイプの窓ガラスですね……。パテで埋めてあるので、この部分を割っていくように取り除かなければなりません。
力をかけると割れてしまう窓ガラスは、金属部品で直接締め付けて固定することができません。そのため現在では「グレチャン」「ビート」と呼ばれるパッキン状の部品でガラスを挟み込み固定することが主流です。しかし今回の現場ではこうしたゴムではなくパテを使っていたのです。
この場合はパテを少しずつ割っていく必要があるものの、振動を与えればガラスのひびが拡大するおそれも考えられます。一方外に向かって開く窓(滑り出し窓)であるためサッシの取り外しも大変で、安全上ガラスから外していなければならないという事情もありました。

手前の網戸サッシの固定ネジを外さないと作業できないので、外側の木部分に新しい穴を開けることになると思います。それが問題なければ、この金額で──

ありがとうございます、お願いします。
料金の見積りに対し問題なくお客様の了承をいただき、交換作業がスタートしました。
作業をし始めると……ガラスが外れない!?
作業をする前に、床に散らばったガラスの破片や破れた網戸などを取り除きます。
手持ちの掃除機を使い、細かいガラス破片までしっかりと取り除いていきます。ガラスを変えるだけでなく、こうした安全面まで気を配ることが、お客様により満足してもらえる工夫だそうです。
網戸を取り外して確認すると、想定外の事態に
ガラス交換の前に、手前の網戸部分を外します。網戸は上部のちょうつがいで固定されているため、そのちょうつがいを外す作業からです。
網戸を持ち上げ、内側で固定されているネジを外していきます。その後どうガラスを外すか、作業手順を確認する段階で、作業員の方が苦い顔を見せ始めました。右側の割れていないガラスも確認しつつ、表情は厳しげに。

あー、これ外から外さないと、たぶん無理ですわ……。
外側に付けているパテが思ったよりも分厚く、内側のパテを割るだけではガラスが外れないそうです。そのためこのまま作業しようとするとガラスがさらに大きく割れてしまったり、最悪の場合は下へと落下する危険性も考えられます。現場は2階ということで、作業ミスは大きな危険へと直結する状況でした。
1人では対応不可のため後日訪問に
予想外の状況を受け、尼崎本社で指揮を取る河野さんに電話をかけ指示を仰ぎます。

LINEで写真も送ったんですが、これ、行けますかね……。外側からはしごかけようにも場所が急な斜面なので……。

あー、それは2人いないと危ないので、後日対応にします
サッシとガラスが粘土状のパテでしっかりと固められているのが、写真からもわかります。しかもガラスパテの施工は鉄サッシが多いのですが、今回はアルミサッシでの施工。下手にキズを付けると腐食の原因にもなるため、難易度がぐっと高いものだったのです。
後日の訪問、しかも2人以上でおこなう難易度が高い作業となると作業料金も高くなるはず。料金はどうなるかが気になる部分です。

ちなみに、料金は……。

見積りには合わないんですが、もうお客さんに了承をもらった以上、金額は変えられませんね……。
あくまで「見積り」は作業に入る前の見立てであり、その額で確実に作業できるとは限りません。しかし見積りよりも料金が高くなってしまえば、お客様にとって十分に満足できる内容とは言い切れなくなってしまいます。
ちなみにこの日は、昼間に尼崎の本社を訪れ河野さんへインタビューした直後でした。その際、料金について「現地について状況を見なければ示せない」とお聞きしています。今回は作業着手後に判明するという想定外があったものの、しっかりとお客様のことを考える、OACSさんの真摯な対応が感じられました。
この日の昼間、尼崎本社の河野さんにインタビューした記事はこちら↓
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プラダンを使っての養生作業
お客様に状況を説明し後日の作業になることをお伝えした後、ひとまず安全を確保するための養生作業に移りました。
現場に駆け付けるバンには、応急処置に必要な道具・部材が一通りそろえてあるそうです。その中からプラダン(段ボール状に空洞がある、ポリプロピレン製の板)を取り出し、現場で窓の大きさに合わせて切っていきます。
一度窓に合わせて大きさを確認した後、窓のハンドル部分に切り欠きを作って加工は完了です。その後、養生テープを使いサッシ部分に固定していきます。
このように窓サッシを覆うことで、ガラスを交換できるまでの間もしっかりと雨風を防げるよう対策ができました。改めてガラス交換をおこなう日時をお客様と打ち合わせ、この日の作業は終了となります。
まとめ
ガラス交換というと「ガラスをはめ込むだけ」の単純な作業に思いますが、窓の場所や大きさなどによって難易度が大きく変わります。実際、今回の取材はその場でのガラス交換ができなかったため、後日対応となったことからも「現地の状況」が大きく費用を左右することが理解できました。
ガラス交換の作業はこのように、一度現地での状況確認を経たうえで見積りを出してもらう必要があるでしょう。そして見積り内容を確認し、作業に見合った適切な料金の業者を選ぶようにしてください。
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