
日本の豪雪地帯では、平均して毎年6メートルもの雪が降っています。雪はきれいですが、それほど降ってくると、とける前にどんどんと積もっていきます。積もった雪がもたらす被害はかなり大きく、「雪害」と呼ばれています。
家に積もった雪はその重みで、屋根や柱にダメージを蓄積させていきます。放置すると危険な雪害ですが、実は火災保険で雪害を補償してくれることは知っていましたか?あまり知られていない火災保険と雪害の関係と、雪害を防ぐ方法をご紹介します。

目次
雪で被害状況を把握しよう
雪害の怖いところは、大丈夫だと油断していると急に大きな被害を及ぼすところです。こまめな雪かきなどを面倒がってしばらくやらないでいると屋根が壊れたり、給湯器が故障してしまったりと金銭的にも精神的にも大きなダメージをうけてしまいます。
そんな雪害に対する意識を高く持つためには、実際に雪によっておこりうる被害を確認しておくことが重要です。雪害とは、どのようなものがあるのでしょうか。ここではいくつかの例をご紹介していきます。
積もった雪の重みが原因
一度とけたあと凍って固くなった雪は、1立方メートルあたりでおよそ500キログラムもの重さになります。これはざらめ雪とも呼ばれる氷の粒で、放置しているとかなりの重量を持ち、屋根の負荷となってしまうのです。
高さ30センチメートルほどのざらめ雪が積もったと考えてみます。その場合、およそ4.5平方メートルの面積に、1トンの負荷がかかってきてしまうのです。
軽自動車はおよそ1トンのため、4.5平方メートルごとに軽自動車が乗っている計算になります。家の屋根を20坪とすると、約66平方メートルとなるので、14台と半分の軽自動車が家の上に乗っているともいいかえることができるのです。
それだけの重みが家にかかると、家の柱がゆがんでしまうのは十分に考えられますよね。もちろん、これは30センチメートルの試算ですから、それ以上積もるとさらに負荷がかかることになります。
滑り落ちる雪はより危険に!
屋根に積もった雪を放置していると、崩れて地面に落ちることがあります。積もった雪は上から圧力をうけて固く締まっているため、地面に落ちるときに非常に強い衝撃を与えてしまうのです。
30立方センチメートルの固い雪を2階建ての高さである6メートルから落とすと、およそ1.4トンの衝撃となります。これほどの重量ならば、ブロック塀があっても壊すのに十分な衝撃を与えられます。
もちろん、こまめに雪を落としてあげることで、雪害のほとんどは防ぐことができます。しかし、低気圧や吹雪などで外にでられず、かつ短時間で多くの雪が積もってしまうと雪害は途端に避けづらいものになってしまいます。
このような場合、火災保険で雪害は補償してもらえることがあるので、一度契約内容を確認してみることおすすめします。
火災保険で雪害が補償されない場合もある
火災保険は、火災だけではなく、雪害も対象のひとつとなっています。「火災による被害でないのに、雪害は対応されるの?」と疑問に思われる方も多いかもしれません。しかし実際に、多くの保険会社では、火災保険で雪害に対応できるようになっています。
厳密には、「風害・雪害・雹害への対応」というものが、火災保険のオプションとしてよくあるようです。しかし、この火災保険ではカバーしきれない雪害もあります。
被害をうけた対象が、保険を掛けた家ではない場合や雪解け水による被害は補償対象となりません。
たとえば、積もった雪が崩れて隣の家の設備を壊してしまった場合は、隣の家の火災保険が適用されます。ただし、この場合だと賠償責任の発生がおこる可能性があります。ほかに、雪解け水による洪水などの被害は、雪害ではなく水災の分類になります。水災のオプションをつけていた場合は、火災保険の対象となりますが、雪害だけでは補償されません。
また、契約の内容によっても補償されない場合があります。保険は家にかかっているが、カーポートや物置が損壊しても補償されない、という契約内容となっているケースもあるようです。しっかりと契約内容を確認して、壊れると不安なものにも保険を掛けておくようにしましょう。
火災保険は支払い金額にも注意を
火災保険は雪害だけが対象ではなく、いざというときに助けとなるもので、ずっと継続的に契約し続ける必要があります。このように継続して払うお金は安くしようと、一番安いプランで契約することがありがちです。しかし、最小限のプランでは、雪害が補償されないプランかもしれません。
ある保険会社では、火災保険に支払う金額を最小限にとどめようとすると、火災・落雷・爆発のみによる被害が対象となります。つまり、雪害は補償対象外となるのです。契約するときにしっかりと確認しておき、必要ならば雪害プランに入っておきましょう。
自分の住んでいる地域に雪は降るか、台風は来やすいかなどを考慮しておけば、火災保険にかかる費用をおさえることができるかもしれませんね。
雪害を防ぐにはどうしたらいいの?
家屋に被害をもたらし、落雪によって命の危険もある雪害ですが、雪をこまめに落としておくと、被害をもたらすおそれを大きく減らすことができます。火災保険で雪害による被害を補償してもらうまえに、自分で対応できるほうが、トラブルなく済ませることができていいですよね。
雪かきをする
直接屋根にのぼり、雪をおろすことを雪かきといいます。雪を直接目視できるのでもっとも確実に雪をおろすことが可能です。ただし、滑り落ちたり、落とした雪が下にいる人にあたったりと、被害者が多くでている活動のひとつでもあります。
必ず、命綱やヘルメットを装着し、グループでやるようにしましょう。また、日差しのある日や気温の高い日は、雪がとけて滑落しやすくなっているので避けたほうが安心です。
融雪剤
こちらは薄い雪など、わざわざ屋根にのぼるほどでもない場合に便利です。雪の上に散布することで、雪になる温度をさげて雪をとかします。塩化カルシウムなどが主成分で、薄い雪や長時間凍結させたくない場所にまくと効果的です。
庭などの花壇にまくと塩害をおこしてしまうので、散布する場所には注意が必要です。また、融雪剤は数℃ほどの効果しかないため、氷点下十数℃の気温では有効に効きません。特に低温の環境で屋根に散布した場合、雪が再凍結してつららができやすい環境ができてしまうかもしれません。
雪止めを屋根につける
屋根に雪止めという金具を設置すると、雪が落ちにくくなります。雪が落ちなければ自宅設備の破損や、近隣住民とのトラブルを避けられますので、雪止めが有効な地域ならばもっとも効果的な雪害対策といえるでしょう。
まとめ
雪害は積もりに積もった雪が、家屋などに被害をもたらすことです。火災保険で雪害の補償はできることが多いですが、日頃から雪かきなどで被害の縮小を図るようにしましょう。
しかし、契約内容によっては、雪害は火災保険の対象とならない場合があります。雪害を含むオプションが火災保険に取りつけられますが、自分の住んでいる地域と検討して、不要ならば外しておけば、火災保険の費用を安くすることもできます。
もし、多少の雪であれば屋根を補強すれば、雪害を防ぐことができるかもしれません。わざわざ屋根にのぼったり、融雪剤をまいたりする必要がないので、豪雪地域でなければおすすめの方法になります。
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