基本の入り方「温冷交代浴」を知ってサウナの効能を引き出す!

2021.4.30

基本の入り方「温冷交代浴」を知ってサウナの効能を引き出す!

銭湯や温泉施設に行ったら必ずサウナに入るという方も少なくないでしょう。そして、サウナに入った後は水風呂に入る習慣がある方も多いと思います。しかしサウナには「入り方」があり、この入り方を守ることでサウナの効能を最大限に引き出すことができます。まずはこの「入り方」を知って、サウナを楽しみましょう。
今回はサウナの入り方と、その効能について見ていきます。

サウナの基本的な入り方

銭湯などでよく見られる乾式サウナは、体を温めることと冷やすことを繰り返す「温冷交代浴」を目的としている場合が多いです。そのため、入り口近くに水風呂が併設されています。このサウナと水風呂を3回くらい交互に入り、その後休憩を取るのが理想の入り方とされています。

入る前に

サウナの効能を高めるために、入る前にも準備をしておく必要があります。

食事をとってからサウナでリラックスしたい場合も多いですが、食べてすぐは消化のために胃や腸が活動し、血液もそちらへ集中します。サウナの効果が薄くなるため1時間から2時間ほど空けてから入りましょう。飲酒も血行に大きな影響を与えるため、厳禁です。

またサウナは汗を出すことで効果を高めます。脱水症状を防ぐためにコップ1杯くらいの水を摂取しておいたほうがよいでしょう。

浴槽にかけ湯をしてから入るように、サウナでもかけ湯やシャワーを浴びて体を清潔にしてから入ります。しかし濡れたままだと蒸発して体が冷えてしまい、サウナの効果が出にくくなります。そのため体の表面の水分はふき取ってから入るべきです。

サウナと水風呂の行き来

乾式サウナは上の段ほど温度が高いため、短時間で汗をかくためには上の段を選びましょう。ただ、熱さが苦手な場合は下の段から徐々に慣らしていくことも大切です。混雑の仕方にもよりますが、サウナの中ではできるだけリラックスできる体勢を取りましょう。

サウナに入る時間は15分までが目安です。またサウナの中での水分補給は効果を薄めてしまうため、脱水症状などの危険性がなければ避けた方がいいとされています。サウナを出たら外の空気に当たることが理想とされていますが、難しい場合はそのまま水風呂の前へ行き、足の先からゆっくりと水をかけて汗を流します。

そこから水風呂に入り、適度に体を冷やしていきます。体を冷やせたら再びサウナに入り、出たら水風呂に入るというのを3回くらい繰り返しましょう。頭まで潜って浸かる必要はありません。

最後に石けんで体を洗い、休息の時間を取ります。体に負担がかかるため、お湯につかるのはよくありません。

入った後は

サウナに入った後は汗とともにビタミンやナトリウムといったミネラル分が失われています。そのためジュースなどで水分とともに補給することが大切です。またサウナ後の飲酒はのどが渇いている分、量が多くなりがちです。そのため飲酒前にはまずコップ1杯の水で体を潤してからにしましょう。
      サウナの基本的な入り方

サウナの効能

サウナは「体を温める」ことから、さまざまな効能が期待されます。

・老廃物の排出
特に温冷交代浴は血行をよくするはたらきがあり、これが筋肉の疲れのもとである「乳酸」など、老廃物の運搬をスムーズにする効果につながるとされています。この老廃物が汗に混じって出ていくことで、デトックス効果が期待されます。

・細胞の再生を活性化
熱などの外的刺激が加わると体内では「熱ショックタンパク質(ヒートショックプラグイン)」が生成されます。これにはタンパク質の損傷を修理するなどのはたらきがあるとされ、細胞の再生を活性化させるといわれます。

・ダイエット効果の向上
サウナに入ると汗が出ることで体重が落ちたように感じますが、これは体の水分が抜けたからです。そのため水分を取ると戻ってしまいます。しかしサウナのダイエット効果は「痩せる」ことよりも「痩せやすくする」ことが目的です。血行が改善するなど、脂肪を燃焼しやすくする体へと調整することで体重減少へとつながっていきます。
      サウナの効能

水風呂の効能

一方、水風呂にもさまざまな効能が期待されています。
水風呂はサウナや室温に比べると水温が低めに設定されています。そのため水風呂に入ると体内では「体温を上げようとする」ため、さまざまな反応を引き起こします。

・脂肪燃焼効果
体温が低下すると熱を逃がさないようにするために血管が収縮しますが、体温維持のためにはさらに脂肪を燃焼させる必要性が出てきます。温冷交代浴で「脂肪を燃やしやすくする」効果を含め、ダイエットにつながることが考えられます。

・血圧の改善
温冷交代浴は血圧を上下させるため心臓に負担がかかる一方、負荷を与えポンプ機能の強化が期待できます。

・湯冷めしにくくなる
水風呂に入ると血管や毛穴が引き締まります。体の熱は毛穴から発散されるため、長時間体温が保たれます。

水風呂には多くのメリットがありますが、入り方を間違えると逆効果です。心臓から遠い足先からゆっくりと入る必要があります。
また、水中に潜ると寒冷地域の潜水やサーファーに多い「外耳道外骨腫」の発症につながる可能性が研究で指摘されています。水風呂の効能は肩までつかるだけでも十分得られるため、水風呂に潜ることはやめましょう。

休憩の効能

温冷交代浴によるサウナと水風呂の往復は血行をよくする反面、体にも負担をかけます。そのため体を安静にすることで血圧や脈拍を整え、サウナの効能を最大限に引き出す必要があります。

温冷交代浴は体を日常生活以上に緊張させるため、疲れを感じる場合もあるかもしれません。そのときでも休憩を取ることにより、反動も使っていつもより深くリラックスすることができるといわれています。そのため、休憩を組み合わせることでストレス解消の効果も得られます。
      休憩の効能

まとめ

銭湯の乾式サウナは「温冷交代浴」を基本としているため、サウナと水風呂を交互に入ることによって効能を最大限まで引き出すことができます。しかし自宅で行うとなると設備を整えるのが大変ですし、高齢で温冷交代浴を行うにも不安があります。

そのため、一部の銭湯や温泉施設では「スチームサウナ」や「ミストサウナ」と呼ばれる、湿度を高くすることで低温でもサウナの効果を引き出す「湿式サウナ」を導入しています。自宅でサウナを導入する場合もこの湿式サウナが主流です。
詳しくは「自宅にサウナを簡単設置。銭湯のサウナとミストサウナの違いとは 」で紹介していますが、この湿式サウナでも水風呂やシャワーと組み合わせることで温冷交代浴を楽しむことができ、かつ温度差による体の負担を和らげることも可能です。

銭湯へ行くだけでなく自宅にもサウナを設置して、サウナの効果を気軽に楽しんでみるのはどうでしょうか。

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