合鍵作成の値段相場は種類で異なる！スペアキー複製の注意点

合鍵を作るためには鍵屋さん、車であればカーディーラーに依頼をしますが、その前に「値段はいくらかかるのか」「作るまでの期間はどのくらいか」など、依頼前に知りたい方も多いでしょう。実際のところ、合鍵を作る際にかかる料金は、その鍵の種類によって異なります。

複雑な構造になっている鍵ほど複製が難しく、料金が高くなるためです。そこで、この記事では合鍵の値段相場を解説していきます。

合鍵の作成が可能な鍵の種類

先述しましたとおり、合鍵の値段は種類によって異なります。合鍵の値段を知る前にご自身が作りたい合鍵の種類を把握しておきましょう。ここでは、一般的に普及している鍵の種類と合鍵の料金相場についてご紹介していきます。

ディスクシリンダーキー

鍵の両端にギザギザとした鍵山がある、昔からあるタイプのものがディスクシリンダーキーです。普及率が高く、玄関などの建物のドアや車のキーなどのさまざまな場所で使われます。ただし、古い構造の鍵であることから、器具を用いての鍵開け(ピッキング)をされやすいため防犯性能は低いです。

ピンタンブラーキー

鍵山の片方のみがギザギザの形になっているものがピンタンブラーキーです。こちらも住宅の鍵として普及し、自転車の鍵などにも使われることが多いですが、ディスクシリンダーキーと同じくピッキングされやすいのが難点となります。

ディンプルシリンダーキー

鍵山のギザギザはほぼ見られず、丸いくぼみのような穴が複数開いているのがディンプルシリンダーキーです。従来のキーと比べて鍵を開閉する構造が複雑であり、ピッキングされにくいため防犯性能が高いです。ただし、ディンプルシリンダーキーは複製が難しい種類の鍵であるため、合鍵の作成に長い時間がかかる場合があります。

　　　　　　

電子キーなどの特殊キーは合鍵作成に時間がかかる

つづいて、先ほどご紹介したなじみ深いタイプとは異なる特殊キーの合鍵の値段と作成時間をご紹介しましょう。

電子キー

電子キーとはリモコンのような形をした鍵の種類です。ワンボタンで楽に開閉が可能なため車やバイクのキーとしても使われることも多い便利な鍵です。ちなみに、ボタンなしで楽に開閉が可能でエンジンの始動もできる「スマートキー」とよばれるタイプの鍵もあります。
スマートキーは複製が難しいため、合鍵ができるまでは数週間以上かかることも多いです。

カードキー(セキュリティカード)

カードの形になっている鍵をかざすことで開閉する鍵の種類です。カードキーの合鍵作成を取り扱っている店舗は少なく、基本的にメーカーに直接連絡をしてカードキーのスペアを作ってもらうことになります。磁気やICカード等を利用して開閉をする仕組みから複製が難しいので防犯性能が高いです。

イモビライザーキー

イモビライザーは車に使われる鍵の一種で、車と鍵の両方に内蔵された電子チップのIDを照らし合わせて一致すれば開閉できる仕組みです。鍵の形が似ていることからリモコンキーと混同されがちですが、合鍵を作られてもIDが一致しないと鍵が開かないため、こちらのほうがより防犯性能の高いものになっています。

　　　　　　

合鍵を作成する際の注意点

合鍵を作るうえでいくつか注意しておくべき点があります。また、合鍵をなくした時の対処法も合わせてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

合鍵から合鍵を作るべきでない

まず覚えておきたいのが、完成度の高い合鍵を複製するためには後から作成したスペアキーではなく、最初に作ったオリジナルの鍵から複製すること。そもそも合鍵は、オリジナルの鍵を参考にして作られますが、ほぼ100％同じ鍵を作ることは難しいです。たとえ合鍵を作製したとしても、「鍵は開くが細かい部分で若干形が異なっている鍵」となります。

もちろん、合鍵を参考にして合鍵を作ることは物理的には可能ですが、オリジナルとかけ離れた形の鍵ができてしまう可能性が高いです。そうなると、鍵穴を回したときに鍵穴を傷つけたり、最悪の場合壊れたりしてしまうかもしれません。

このような理由から、合鍵から合鍵を作ることはおすすめできないのです。もしオリジナルの鍵を紛失した場合は、合鍵ではなく鍵自体の交換を検討してみてください。

賃貸の場合は大家さんに確認を取る

アパートやマンションなどの賃貸物件で使う鍵を複製したい場合は、鍵屋に依頼するよりも先に大家さんや管理会社に確認を取るようにしましょう。なぜなら、賃貸物件のオリジナルの鍵やマスターキーはご自身の所有物ではなく大家さんが所有しているものだからです。そのため、勝手に合鍵を作ってしまうとトラブルに発展してしまうおそれがあります。

また、賃貸物件契約時に渡される部屋のキーは基本的にスペアキーです。オリジナルのキーは大家さんが管理していることが多いため、精度の高い合鍵を作るには大家さんとの相談が必要となります。

合鍵ではなく鍵交換がよいケースもある

合鍵を検討している人のなかには、「鍵を無くしたから合鍵を増やしたい」と考えている人もいらっしゃるかもしれません。その場合は、合鍵の複製ではなく鍵交換を強くおすすめします。なくした鍵を空き巣犯に拾われて、簡単に住居に侵入されてしまうことも考えられるからです。

また、ディスクシリンダーキーやピンタンブラーキーといった防犯性能が低い鍵を使用している場合も鍵交換をしておいたほうが無難です。これらの鍵はピッキングが簡単にできてしまい、家への侵入を許してしまいます。空き巣に入られると金銭的に大きな損害を受けてしまうので、防犯性を意識したうえで鍵交換を検討してみてください。

　　　　　　

合鍵ではなく鍵交換をする場合の費用相場

合鍵複製の値段は先述したとおりですが、では鍵交換の相場はどのようになるのでしょうか。交換する鍵のメーカーやドアの種類などの要素によって変わることがありますが、少なくとも以下の料金がかかることが多いです。

鍵の種類	費用
ディスクシリンダー	約1万円～
ピンタンブラー	約1万円～
ディンプルシリンダー	約1.5万円～
電子キー	約3万円～
カードキー	約5万円～
イモビライザーキー	約1万円～

※部品代別途

合鍵複製前に鍵開けをする場合

依頼する鍵屋さんによってはできないこともありますが、元の鍵を紛失してしまった場合でも鍵穴を元にして合鍵が作製可能なケースもあります。その場合は、部屋の鍵を開けるための「鍵開け作業」と追加料金が必要です。こちらもあくまで参考程度ですが、少なくとも以下の鍵開け料金が合鍵複製の値段にプラスする形でかかります。

鍵開けの種類	鍵開け費用
鍵開け（ディスクシリンダーなど簡単なもの）	約4,000円～
鍵開け（ディンプルシリンダーなど）	約9,000円～
自動車の鍵開け	約1.1万円～
破壊開錠	約1.1万円～

なお、鍵屋さんがおこなう鍵開けは、ピッキングまたは鍵穴の破壊による方法になります。ディスクシリンダーやロッカーなどの鍵は多くの場合、前者の方法を取られることが多いですが、金庫などは破壊での方法が取られることも多いでしょう。

合鍵を安い値段で作成してもらうには

なるべく安い値段で合鍵作成をしたいなら、複数の業者を比較する「相見積り」をするのがおすすめ。なぜなら、各業者によって合鍵作成を依頼する料金が異なるからです。さらに、料金だけでなく複数の業者間でサービス内容などの比較もできるため、相見積りをとることでご自身の満足のいく依頼がしやすくなります。

また、相見積りをするためには検討している複数の業者に見積りをお願いすることになりますが、なかには見積り料金がかかる場合があるので注意が必要です。相見積りをする場合は「見積り料金が無料の業者」に見積りをお願いするのがよいでしょう。

まとめ

合鍵複製の値段や時間は鍵の種類により異なり、構造が複雑な特殊なタイプになるほど多くなります。反対に「ディスクシリンダーキー・ピンタンブラーキー」のような簡単な構造の鍵であれば数百円で複製してもらうことも可能です。

ただし、元の鍵を1つでも紛失したことがある、防犯性能が低い鍵を使っているといった場合は、合鍵を作っても空き巣被害に遭う可能性が高いので注意が必要です。その場合は鍵を防犯性能が高いものに変更するようにしましょう。

また、合鍵を作製してもらう業者探しにお困りであればぜひ弊社のサービスをご利用ください。弊社では、お客様の鍵に関するお困りごとに対応できる業者をご紹介する事業をおこなっています。見積り料金も基本的にかからないため、相見積り先の1社としても最適です。